土方歳三(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

幕末を生き抜いた侍

新撰組の鬼の副長と呼ばれていた土方は、日本が大きく変わろうとする激動の幕末時代を戦い抜いた人物である。大政奉還により江戸幕府から天皇へ政治の主権が移ると、旧幕府軍と新政府軍による戊辰戦争が開戦。土方は旧政府軍側で戦い、北海道の五稜郭を舞台とした函館戦争で戦死したと思われていた。実は極秘扱いで新政府軍の捕虜となっており、樺戸集治監に20年余り収監されたのち、網走監獄へと移送された。

のっぺら坊と共謀し、網走監獄を脱獄する

網走監獄に連行された土方は、そこでのっぺら坊と呼ばれる人物と出会う。のっぺら坊の正体は帝政ロシアと戦うパルチザンのウイルクという男で、「北海道を独立させて、そこにロシア極東地域の少数民族を移民させてその命脈を保つ」ことを画策していた。土方の噂を聞いたのっぺら坊は彼に接触し、「自身の計画の軍資金とするための大量の金塊を北海道のある場所に隠した」という話を聞かせる。海外勢力から本州を守る盾とするために北海道を蝦夷共和国として独立させたい土方と、ロシア極東地域の少数民族の新たな生活圏として極東連邦国家の樹立を目論むのっぺら坊。土方は「大きな目的が一致する」とのっぺら坊と共謀する事を受け入れた。のっぺら坊が金塊の場所を暗号化した刺青を、24人の囚人の身体に彫り、土方は刺青の囚人の頭目として脱獄を画策。アイヌの隠し金塊の噂を聞きつけた屯田兵が、刺青の囚人を移送している最中に刀を奪って兵士を斬殺し、自身を含む24人の刺青の囚人を脱獄させた。脱獄を成功させた土方が優先したのは、第七師団との対決に備えて戦力強化をすることであった。まずは「不敗の牛山」を仲間に引き入れようと情報収集にあたり、提供された情報を元に女遊びをする牛山を強襲。金塊の分け前を渡すことを条件に、牛山を仲間に引き入れることに成功する。その後、隠れ家や武器の援助を受けるため、かつての盟友である永倉と合流した。活動拠点を手にした土方が仲間にしようと次に目を付けたのは、樺戸に収監されていた盗賊団の頭領・渋川善次郎(しぶかわ ぜんじろう)。刺青の囚人ではないが、ならず者を率いる手腕を見込んで仲間に引き込もうと考えていた。しかし交渉のために送り込んだ部下が戻らず、土方は牛山や他の部下を率いて渋川の元へ乗り込む。協力するよう迫る土方に対し、渋川は首を縦には降らず、交渉は決裂。土方を殺すつもりであった渋川は、隣の部屋に待機している手下たちに合図を送ろうとする。しかし渋川が口を開きかけたその時、土方はすかさず渋川を撃ち抜く。渋川の行動は全て土方の予想どおりだったのだ。土方は刀を抜き凄まじい気迫を見せると、部下と共に渋川一味の残党を全滅させた。

愛刀奪還と猛者たちとの出会い

変装して番屋に現れた土方。その理由は「不死身の杉元」がどんな男か、そしてアシリパがのっぺら坊の娘なのかを確かめるためだった。

土方は資金調達と愛刀・和泉守兼定を取り戻すために、小樽の街で騒動を起こす。手下に街で騒ぎを起こさせて第七師団の兵士や警官を引付させた隙に、銀行に隣接する女郎屋を爆発させて壁を破り、銀行の保管庫へ侵入した。函館戦争で押収された自身の愛刀・和泉守兼定と長い年月を超えて再会を果たす。その後、街の騒ぎは陽動だと気付き、銀行へ到着した鶴見中尉と対面した土方。取り戻した和泉守兼定を頭上に掲げると、鶴見中尉の銃撃をかわして撃ち返し、盗んだ馬で銀行から颯爽と去った。愛刀を取り戻した後、街で遭遇した牛山を追跡してきた白石を捕獲。杉元の存在を聞かされ興味を持った土方は、彼らの力を試すために刺青の囚人・辺見和雄(へんみ かずお)の刺青を手に入れるよう仕向ける。その一方で自分も杉元一行を尾行し、番屋で休んでいるところを出稼ぎ労働者の老人を装って接触する。杉元とアシリパの様子を自分の目で確かめた土方は、杉元の顔の傷から激しい戦いを生き抜いてきたこと、そして内に熱いものを秘めていることを感じ取る。杉元に対する興味が深まった土方は、白石に刺青人皮を入手することを念押しして番屋をあとにした。辺見との対決は遠くから観察しており、杉元一行が自分に有益になると感じるのだった。

茨戸での抗争

日泥と馬吉、ふたつの勢力が賭場の縄張りを巡って争う茨戸の宿場町。土方は永倉と共に、刺青人皮の情報を追ってこの町へ辿り着くと、日泥一味の元へ向かい、用心棒として雇うように交渉する。日泥の用心棒をあっさりと斬り伏せると、その強さに感心した日泥の女将に雇われることとなった。跡取りの日泥新平(ひどろ しんぺい)から、賭場で負けた男が「網走を脱獄した囚人の皮」を借金のかたに置いていった話を聞き、土方は女将が刺青人皮を隠し持っていると判断。強情な女将から刺青人皮を引き出すため、妾の千代子(ちよこ)が妊娠しているのは日泥の親分との子ではなく、新平との子供だという秘密を利用する。新平を協力させて千代子が馬吉一味にさらわれたように偽装し、人質と刺青人皮の交換を要求した。千代子のお腹にいるのは自分の孫だと知らされた女将は、刺青人皮の入った箱を持ち出して交換場所に指定された床屋へと向かうのだった。同じ頃、鶴見中尉を裏切って第七師団を抜けた狙撃の名手・尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)も茨戸に辿り着くと、馬吉一味の用心棒として刺青人皮争奪戦に加わる。床屋の前で人質と刺青人皮の交換が行われようとした時、やぐらで待機していた尾形が人質の腹を撃ち抜いた。その人質は女装した永倉で、腹に入れた詰め物を撃たれただけで無事であった。土方は千代子を巻き込まないよう、床屋の二階で保護していたのだった。しかし狙撃音を耳にした日泥の用心棒たちは、それが女将からの合図だと勘違いし、馬吉一味を一掃しようと襲い掛かかる。だが、所詮は田舎のチンピラ同士の抗争。命を懸ける度胸もなく、実戦を前に恐れをなして逃亡しようとする者も現れた。そこへ土方が鬼のような気迫を見せ、前進するか死かどちらか選べと選択を迫る。その迫力に押され、用心棒たちは土方に率いられ、遠距離から狙撃してくる尾形を排除しようとやぐらを目指す。馬吉一味の襲撃に遭って足止めをくらうが、土方は銃撃して敵の注意を引くよう指示を出すと、単身で敵の背後に回り込んで一瞬のうちに敵を斬り伏せてしまう。土方が見せる「本物」の姿は、奥山夏太郎(おくやま かんたろう)をはじめ、逃げ腰だった日泥の用心棒たちの心を動かす。戦う意志を持つようになった男たちは、土方の指揮に従い尾形に気付かれずやぐらに接近。銃撃をして傷を負わせ、尾形をやぐらから撤退させることに成功した。一方、床屋の前にいた永倉は、尾形の狙撃が止んだ隙に馬吉たちを斬り伏せて刺青人皮を手に入れる。しかしそれは女将が用意した偽物で、永倉と合流した土方は、煙の上がる日泥の家へ急ぐ。交換の場にあった刺青人皮が偽物だと気付いた尾形に先手を打たれ、女将から本物を持ち出させるために日泥の家に火をつけたのだ。土方たちが辿り着くと、本物の刺青人皮を手に入れた尾形が待ち構えていた。尾形に「腕の立つ用心棒はいらねえかい」と持ちかけられた土方は、尾形の狙撃力や情報収集力の高さを見込み、その申し出を受け入れた。尾形の狙撃力や情報収集力の高さを見込み、その申し出を受け入れる。さらに金塊を狙う本当の理由を問われた土方は、金塊を狙う理由は日本のためであることを伝える。北海道を独立させることが本州の発展に繋がり、ひいては日本の国力を高めることになると考えているのだ。さらにのっぺら坊の正体はアイヌではなく、極東ロシアでゲリラ活動をするパルチザンであり、彼の仲間もまたアイヌのふりをしたパルチザンの可能性が高いという考えを披露するのだった。

刺青人皮の贋作

杉元一行、土方一派、鶴見陣営が刺青人皮を巡って熾烈な争奪戦を繰り広げる中、鶴見中尉は部下を引き連れて夕張へ向かう。墓を掘り起こして死体を盗み、その皮で服や服装品を密かに作っていた剥製職人の江戸貝弥作(えどがい やさく)の居場所を突き止めた鶴見中尉。得意の人心掌握術で江戸貝の心を掴むと、金塊争奪戦に混乱を生じさせるため、本物よりも精巧な刺青人皮の贋作作りを依頼する。同じく刺青人皮の情報を得た土方一派、そして人の皮で作られた奇妙な本を目にして夕張を目指すことになった杉元一行も、夕張へと辿り着く。尾形、杉元一行は、江戸貝と彼の護衛にあたる第七師団の月島基(つきしま はじめ)軍曹と、江戸貝の持つ偽の刺青人皮を巡って炭坑で激しい追走劇を繰り広げる。その最中、炭坑夫が点火したダイナマイトが炭坑内のガスに引火し、大爆発が起きてしまう。尾形は何とか脱出し、杉元と白石は牛山に救出される。江戸貝は崩落した岩石に脚を潰されて動けず、贋作が入ったトランクと「鉄」という言葉を月島に託すと、炭坑内に充満したガス中毒によって死亡。一方、江戸貝邸を探索していた土方は、一枚だけ残されていた刺青人皮を発見する。尾形が引き連れてきた杉元との間に緊張が走るが、「私の父は」と問いかけるアシリパの言葉を遮り、杉元に共闘か死か選択を迫る。土方のこの行動は、アシリパがのっぺら坊の関係者であることを尾形に悟られないようにするためであった。しかし尾形はアシリパが言いかけた言葉を聞き逃さず、土方がわざとその言葉を遮ったことから推測して、アシリパがのっぺら坊の娘だと気が付くのだった。一触即発の状況だったが、空腹のためにアシリパのお腹の音が鳴りやまず、それを見かねた土方一派の家永カノ(いえなが かの)の提案で、皆で食事をとることになる。土方は杉元と共闘関係を結ぶと、杉元に月島の生死の確認を任せ、江戸貝邸で贋作との見分け方の手がかりを探す。そこへ第七師団の兵士・二階堂浩平(にかいどう こうへい)が兵を率いて、証拠隠滅のために江戸貝邸に現れる。窓から火炎瓶を投げ込まれて建物が火に包まれる中、土方は二階堂と戦うことに。力で優る二階堂に押され気味の土方であったが、援護に駆け付けた杉元の声を聞き、二階堂の気がそれた隙に、右足を切り落として二階堂を退けた。炭鉱から月島の遺体は出てこず、さらに第七師団が証拠隠滅に現れたことから、土方たちは贋作が鶴見中尉の手に渡ったと考える。それでも贋作の存在を知れたことは大きく、本物か偽物かの見分け方が分かればよいと土方は前向きな姿勢を見せた。樺戸監獄に収監されている天才贋作師・熊岸長庵(くまぎし ちょうあん)ならば、本物と贋作の見分け方が分かるのではないか。家永の提案を受けた土方は、永倉、白石、キロランケを連れて、樺戸へと向かう。

白石を救え

土方と内通していたことが知られ、杉元から報復される夢を見た白石。恐怖のあまり逃走を図るが、運悪く第七師団に見つかり捕らえられてしまう。騒動に気が付き様子を見ていた土方だが、第七師団の人数の多さに正面からの救出を断念。キロランケと二人で白石救出を試みる。変装をして第七師団の先回りをしては、兵士たちの気を引く二人。しかし肝心の白石が気付かず、何度も機会を無駄にしてしまう。アイヌから「カムイコタン(神の領域)」と呼ばれる事故の多い渓谷を超えると、そこは第七師団の本拠地・旭川。第七師団の本部に連れ去られたら、白石を救出するのは困難である。土方はカムイコタンに架かる吊り橋で、白石奪還作戦を決行する。吊り橋の上で第七師団を待ち伏せ、白石たちの姿を確認すると刀を抜き、つり橋の縄を切り落としたのだ。川へ落ちた白石を小舟で待機していたキロランケが救出しようとするが、杉元に殺される夢を思い出した白石は「戻れば杉元に殺されるかもしれない」との想いからその手を取らず、再び第七師団に捕らえられてしまった。旭川近郊で別行動していた杉元たちと合流し、白石を助けたいという杉元の声に押され、杉元たちが捕らえた刺青の囚人で詐欺師の鈴川聖弘(すずかわ きよひろ)を使って第七師団の本部へ乗り込む。脱獄囚の白石を引き取りに来たという設定で、網走監獄の犬童典獄になりきる鈴川。しかし鶴見中尉お気に入りの薩摩隼人・第七師団の鯉登音之進(こいと おとのしん)少尉に変装を見破られてしまい、鯉登に撃たれて鈴川は死亡。変装して鈴川に同行していた杉元も重傷を負うが、何とか白石を救出して土方たちの元へ戻ってくる。土方一派と杉元一行が再び揃うと、のっぺら坊とアシリパを引き合わせるため、そして金塊の隠し場所を聞き出すために、網走潜入作戦を開始するのであった。

網走監獄潜入作戦

網走監獄へ到着した土方たちは、白石の発案で塀の下を掘って監獄の敷地内へ侵入を目指す。網走監獄の看守たちに気が付かれないよう、アイヌが鮭漁をしているふりをして穴を隠し、土方が指定した位置までひたすら穴を掘る。ついに地上へ到達した杉元たちだったが、そこは網走監獄の看守部長・門倉利運(かどくら としゆき)の部屋だった。門倉は土方の協力者であり、彼の父親は土方と共に函館戦争を戦った旧幕府軍の一員だった。門倉自身も土方を尊敬しており、父親の代わりに彼についていこうと考えていたのだ。土方は新月の夜に潜入作戦を決行することに決め、音の反響で正確に位置を把握できる盲目の刺青の囚人・都丹庵士(とに あんじ)に先導を任せ、杉元、白石、アシリパ、キロランケを送り込む。監房に辿り着いた杉元たちが目にしたのは、犬童により用意された偽物ののっぺら坊であった。土方は監房にいるのっぺら坊が偽物だと門倉から知らされていた。アシリパを蝦夷共和国の指導者にしようとした時に、側にいる杉元が邪魔になると考えていた土方は、杉元を囮にして騒ぎを起こし、本物の隠し場所を知る犬童を尾行する計画を立てていたのだ。そこへ駆逐艦に乗り込んで川を上ってきた鶴見中尉率いる第七師団が到着し、のっぺら坊を奪おうと監獄内に攻め込んでくる。大混乱の最中、門倉に杉元の足止め役を任せ、都丹を使ってアシリパだけ監獄の天井から脱出させると、土方は犬童が現れるのを待つ。予想通り騒ぎを聞きつけた犬童は、本物ののっぺら坊を安全な場所に連れ出そうと、隠し場所である教誨堂へと向かった。土方は都丹を連れて犬童を追うが、二手に分かれて捜索していたところ、都丹は扉の裏に潜んでいた犬童に頭を殴られて倒れてしまう。銃声を聞いて駆け付けた土方だったが、待ち構えていた犬童に手錠を掛けられてしまい、片腕を封じられた状況で戦うことになる。不利な状況で戦いを強いられ負傷するが、相手に気が付かれないよう傷口の血を左手に溜め、目つぶしに使用。犬童が怯んだ一瞬の隙をついて斬り伏せると、力の差を見せつける。土方に叶わないと悟った犬童は「やれ、最後の侍」と呟き、首を斬られて絶命した。教誨堂の地下に幽閉されていた本物ののっぺら坊は、土方と犬童が戦っている間に逃げ出し、監房から脱出してきた杉元と出会う。アシリパの持つマキリと呼ばれる小刀を見せられたのっぺら坊は、自分がアシリパの父親であることを認める。杉元へ自分はアイヌを殺していないことを話し、娘への伝言を託そうとした矢先、キロランケと手を組んだ尾形に狙撃されてしまう、のっぺら坊は死亡し、頭を撃たれながらも生きていた杉元は第七師団の手に落ちてしまう。網走監獄を陥落させた第七師団が戦闘の後片付けをしている間、土方たちは教誨堂の地下から身動きが取れなくなっていた。しかし地下で待機している間、犬童が土方に関する情報を集めた隠し部屋を発見する。そこから、かつて人斬り用一郎と呼ばれた刺青の囚人・土井新蔵(どい しんぞう)の情報を入手。第七師団が網走監獄から引き上げると、土井が監獄で持ち続けていたエトピリカのくちばしを手に、土方たちは釧路へ向かう。

人斬り用一郎と呼ばれた男

エトピリカのくちばしを手に、釧路のニシン番屋で情報収取にあたる土方たち。出稼ぎにきていたアイヌのキラウシの協力もあり、土井が根室にいることを確信する。根室アイヌのコタンで土井のことをよく知る人物から、彼の過去を聞かされる。このコタンに流れ着き、アイヌ人女性と結婚したこと。土井に恨みを持つ和人が現れて妻をさらい、その和人を殺して網走に収監されたこと。妻が病気で長く生きられないことを知り、脱獄して最期を看取ったこと。今は漁場に住み込みで働いていること。居場所を突き止めた土方たちは、その漁場へと向かうのだった。漁場で暮らす土井は高齢のため認知症のような症状が出ており、日常生活もままならなくなっていた。漁場の主から出ていくように告げられていたところ、身内を殺された復讐を果たそうとする男たちが現れる。男が抜いた刀を目にした土井に、急に過去の記憶が甦り、それまでの姿からは想像できない体捌きで男たちを制圧する。そこへ現れた土方のことも、第一声を聞いて即座に「新撰組鬼の副長」と判別した。話ぶりから土井が記憶を混濁していることに気が付いた土方は、漁場から逃げていく土井を一人で追う。逃げながら、京都で人斬りをしていた頃の記憶、そして自分が抱えていた思いを思い出した土井。自分の人生を悔やむ彼に対し、土方は激動の幕末時代を生きた者たちは、それぞれの正義を貫いて散っていったのだと告げる。「俺はまだ日本のために戦うぞ」と言う土方の一言に、土井は心も体も年老いてゆく自分とは違い、土方が年を重ねても昔と変わらぬ熱意を抱き続けていると気付く。侍同士の最後の戦いのため、二人は刀を抜き対峙する。決着は一瞬であった。土井との決着をつけた土方は、彼の刺青人皮を手に、釧路をあとにするのだった。

関谷からの挑戦

命運を引き寄せる力の強さを見せた土方。

阿寒湖周辺で刺青の囚人の情報を探る土方と牛山は、刺青の囚人・関谷輪一郎(せきや わいちろう)の罠にかかってしまう。娘を落雷で亡くした過去を持つ関谷は、毒薬や数種類の丸薬を対象者に選ばせ「運試し」と称して何人も殺していたのだ。薬を盛られて捕まってしまった牛山を救うために、土方は丸薬を選ぶように迫られる。ふぐ毒を選んだ土方はその場に倒れてしまい、棺に入れられてしまう。しかし倒れる直前、薬売りをしていた頃に得た知識から自分が口にしたのはふぐ毒であり、それを相殺できるトリカブトの丸薬をとっさに選んで口にしていた。一方、土方の行方を探しに来た門倉も関谷の罠にかかってしまうが、土方を助けたい一心で試練を受け、トリカブトを口にしてしまう。その間にふぐ毒が相殺され、動けるようになった土方。閉じ込められていた棺を抜け出すと、様子を見に来た関谷と対決する。土方の復活を受け入れられない関谷に、「度胸と経験が運命を引き寄せた」と言い放ち、手にした鉈で関谷の息の根を止める。運命を味方につけ、土方はまた新たな刺青人皮を手にするのだった。ちなみに牛山は毒に侵されながらも自力で脱出しており、トリカブトを摂取した門倉は苦しみから解放されようと別の毒を選ぶが、トリカブトを相殺できるふぐ毒の丸薬を引き当ててケロリと復活している。

札幌での再会

札幌で起きている連続殺人事件が、刺青の囚人の犯行だと睨んだ土方たち。変装をして札幌の街で情報収集にあたっていたところ、樺太から戻ってきた杉本一行と再会。網走監獄で受けた土方の裏切りを許すことができない杉本と、杉元と再会した場合は戦いを避けられないと予測していた土方は、瞬時に武器を手にとると殺し合いを始めてしまう。土方たちが死闘を繰り広げる中、アシリパは何とかこの争いを収め、土方一派と再び共闘関係を結びたいと考えていた。鶴見中尉が率いる第七師団は、金塊を手にするためには殺人も偽装工作も問わず、杉元一行も土方一派も単独では対抗できないほど、その勢いは凄まじいものがあった。さらに刺青人皮は土方一派と鶴見陣営にほぼ二分にされており、刺青人皮を巡る直接対決は避けられない状況になっていた。鶴見中尉に隠し金塊が渡れば、アイヌ文化を守ることはできない。アシリパは土方の前に立ち、鶴見中尉を阻止するためにもう一度手を組もうと、説得を試みる。その目に強い意志を感じた土方は、再び杉元一行と手を組むことを選ぶ。一方、犯行現場で自分の推理が正しいことを確信していた新聞記者の石川啄木(いしかわ たくぼく)は、第七師団の宇佐美時重(うさみ ときしげ)に襲われてしまう。傷だらけの姿で戻ってきた石川から、犯人の正体と次の犯行現場がビール工場であることと、第七師団も犯人を追っているという情報を得た土方たち。囮役・合図役・仕留め役の3人一組のチームを作り、ビール工場で待ち伏せをすると、連続殺人犯は夏太郎が囮をする土方組の元へ現れた。犯人の正体は石川の推理通り、ロンドンで連続娼婦殺人事件を起こした切り裂きジャック本人であった。日本に密入国して殺人を犯し、網走へ収監されていたのだ。すかさず土方が詰め寄り、顔を切りつけられながらも夏太郎も応戦。ジャックは工場内へ逃げ込みアシリパを襲おうとするが、杉元に叩きのめされ、最後は牛山にとどめを刺されて絶命。土方たちは新たな刺青人皮を手に入れた。しかし第七師団も工場に到着しており、刺青の暗号解読のカギを思い出したアシリパ争奪戦へと発展する。手を組んでいた刺青の囚人・海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)の裏切りに遭い、杉元と引き離されたアシリパ。隙をついて房太郎から逃げ出すが、二階堂に見つかって第七師団に捕らえられてしまう。目的を果たした鶴見中尉は、工場で起きた火災の消火活動に来た消防団を襲って装備を奪い、工場から脱出。土方はジャックの遺体を馬車の荷車へ隠して永倉たちに託すと、アシリパ救出に向かう杉元たちの援護をする。追跡に気が付いた鶴見中尉は、三手に分かれて追手を撒こうとする。土方は杉元たちに鶴見中尉を追うことを任せると、馬に乗った3人の兵士を追跡。瞬く間に兵士を倒してアシリパが入れられている袋を回収しようとした土方だったが、それは大麦が詰められた袋だった。土方が追ったのは囮だったのだ。もう一つの袋を持って逃げていた鯉登、月島、二階堂たちはソフィアたちパルチザンの襲撃に遭う。樺太からアシリパを追って来ていたのだ。しかし彼らの持つ袋もまた囮であり、戦いで負傷したソフィアは気を失い、第七師団に捕らえられてしまう。杉元たちも鶴見中尉からアシリパを奪還できず、見失ってしまうのだった。

暗号解読

鶴見中尉に連れられて教会へやって来たアシリパは、ソフィアと再会する。鶴見中尉がロシアで長谷川幸一(はせがわ こういち)としてスパイ活動をしていたこと、その時にアシリパの父・ウイルク、キロランケ、ソフィアが偶然にも彼の元で日本語を学んでいたこと、秘密警察が訪れて戦闘になった際にウイルクに妻子を殺されたこと。想像していなかった父の過去を聞かされたアシリパは、ウイルクの顔の皮を被って自分に語り続ける鶴見中尉の姿に、複雑な感情を抱く。暗号解読のカギを引き出そうとする鶴見中尉にソフィアを人質に取られたアシリパは、暗号を解くカギである「ホロケウオシコ二」を伝えてしまう。すかさず暗号解読を始める鶴見中尉の元へ、第七師団と土方陣営の二重スパイを強いられていた第七師団の兵士・有子力松(ありこ りきまつ)がやって来る。鶴見と土方のどちらにつくか悩み続けてきた有古は、アイヌを守ろうとするアシリパの姿に刺激され、彼女の救出を決意したのだ。しかし有古の裏切りは読まれており、教会内で銃撃戦が開始する。有古はアシリパたちをなんとか逃がすが、月島に胸を撃たれてしまう。房太郎の死、有古が目の前で撃たれたこと、父親の過去。様々なことが起こり混乱するアシリパだったが、気持ちを持ち直して、暗号解読のために土方たちと合流する。アシリパに呼ばれた土方たちは、雨の降る中、札幌停車場に到着。贋作を判別するため、アシリパは刺青人皮をレール上に並べ、黒く変色したものだけを排除する。ビール工場で濡れた刺青人皮が鉄に当たり変色したことを見ており、「水分」と「鉄」が贋作の判別法だと気が付いていたのだ。すでに暗号解読に取りかかっている鶴見中尉に先を越されないよう、一同は房太郎が死に際に白石に伝えていた情報に賭け、函館に向かう汽車の中で暗号解読に取り掛かる。12時間後、ついに暗号が解ける。「ホロケウオシコ二」の音の漢字同士を重ねて一枚になった刺青人皮に、星の形が浮かび上がったのだ。房太郎が残した言葉の「函館」と、刺青人皮の「星」の模様。それは函館にある五稜郭を示していた。しかし鶴見中尉も暗号を解読し、五稜郭へ向かおうとしていた。

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ゴールデンカムイ(金カム)の壮絶な過去を持つキャラクターまとめ

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明治末期の北海道を主な舞台に、アイヌたちがいずこかに隠した莫大な金塊を巡る熾烈な争奪戦を描いた『ゴールデンカムイ』には、壮絶な過去を持つキャラクターが何人も登場する。 幼馴染と交わした最後の約束のため、再び命懸けの戦いに身を投じる元兵士の杉元佐一。父を追う旅の中で、アイヌ民族そのものの命運を背負うこととなっていくアシリパ。恋をしたがために脱獄王となった白石由竹。妹の仇を討つために突き進み、多くのものを失った谷垣源次郎。ここでは、『ゴールデンカムイ』の主要人物たちの壮絶な過去を紹介する。

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ゴールデンカムイ(金カム)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ゴールデンカムイ(金カム)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

ゴールデンカムイは週刊ヤングジャンプに連載中の野田サトルによる漫画作品。明治時代の北海道を舞台に日露戦争で「不死身の杉元」と呼ばれた帰還兵杉元佐一とアイヌの少女アシリパを中心に隠された金塊をめぐる冒険漫画。過激な描写が特徴で作中では次々と個性的なキャラクターが登場するためインパクトのある名言・セリフが多い。

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谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

谷垣源次郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

谷垣源次郎は、『週刊ヤングジャンプ』に2014年から連載が開始された、野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』の登場人物。時代は明治時代の北海道。日露戦争(1904年~05年)終結から間もないころ、アイヌ民族が隠したとされる莫大な金塊のうわさを聞き、様々な理由と野望を胸に秘めた男たちが、誇り高き北の大地に集結する。その中で谷垣は金塊を追っている屯田兵の部隊、大日本帝国陸軍最強と謳われた北海道の第七師団(道民は畏敬の念を含めて「北鎮部隊」と呼ぶ)27聯隊に一等卒として所属している。

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月島基(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

月島基(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

月島基(つきしま はじめ)とは『ゴールデンカムイ』の登場人物で大日本帝国陸軍第七師団、歩兵27部隊に所属している軍人。階級は「軍曹」。同部隊上司である鶴見中尉の側近として主人公である「杉本佐一」と対立する。一時は仲間として行動していたが、自身の任務を遂行するために再度敵として相まみえる。淡々と自身の任務を遂行していく傍らで、「江渡貝弥作」や「鯉登音之進」と接触していくことにより着実に感情が隠し切れない場面が出始めている。

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海賊房太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

海賊房太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

海賊房太郎(かいぞく ぼうたろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。自分の王国を作りたいという野望を持ち、金塊を狙う。高い潜水能力とカリスマ性を持ち、金塊の在り処を刺青の暗号無しである程度特定している。初登場時は杉元一行と死闘を演じたが、杉元一行と手を組み、行動を共にした。その後紆余曲折を経て、札幌麦酒工場で第七師団から逃げる途中、撃たれそうになった白石を庇って死亡した。

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尾形百之助(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

尾形百之助(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

尾形百之助(おがた ひゃくのすけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する銃さばきの上手い軍人。大日本帝国陸軍の第七師団に所属していたが、途中軍隊の上司である鶴見中尉を裏切った。その後は脱走兵として土方歳三とアイヌの金塊を探すため一緒に行動し、金塊の鍵を握るのっぺらぼうに会うため網走監獄に潜入した。そこでのっぺらぼうと一緒にいた杉元の頭を撃ち抜いて逃げた。それから新たな金塊の情報を探るべく誰にもすがらずに自分で旅を続けている。

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宇佐美時重(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

宇佐美時重(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

宇佐美時重(うさみ ときしげ)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。第七師団の初期メンバーの一人で階級は上等兵。かなり腕が立ち、丸腰で武器を持った複数人の殺人犯を返り討ちにしてしまう程。鶴見中尉に心酔しており、恋愛感情にも似た忠誠心を持つ。最期は元第七師団の尾形に狙撃され、胸を撃ち抜かれて致命傷を負う。それでも尚、今際の際に鶴見中尉に刺青人皮と重要情報を伝えて息絶えた。

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ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ヴァシリ・パヴリチェンコ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ヴァシリとは『ゴールデンカムイ』に登場するロシア人狙撃手である。樺太の国境警備隊所属。日本軍の狙撃手・尾形百之助(おがたひゃくのすけ)との狙撃対決に敗れるが、再戦を熱望して脱走兵となり、尾形を追い続ける。二人の対決は作中屈指の名勝負の一つであり、ファンの間で人気が高い。狙撃の他には絵を描くことが得意。ヴァシリが描いた似顔絵がきっかけで、主人公・杉元佐一(すぎもとさいち)と打ち解け、共に北海道へ渡る。言葉が通じないこともあり、杉元たちとの旅では絵やジェスチャーでやり取りをしている。

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姉畑支遁(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

姉畑支遁(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

姉畑支遁(あねはたしとん)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人であり、動物学者。動物、植物をこよなく愛し、研究している。だが嫌がる動物を無理矢理犯したり植物を傷つけて射精するなど異常な性格の持ち主。自分の欲望のままに行為をしたにも関わらず、行為後は大変後悔をする。そして自分が犯した動物や植物に責任を一方的に擦り付け動物は殺害、植物はナイフで傷をつける、とかなり独善的で身勝手な行動をする。

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杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

杉元佐一(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

杉元佐一(すぎもとさいち)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公。日露戦争を戦い抜いてきた元・陸軍兵士で、体に無数の傷を追ってきたが全く命を落とすことが無かった。その活躍ぶりから、軍人の間では『不死身の杉元』と言われている。杉元が金塊を探しに北海道の山に入ると、アイヌの少女アシリパと出会う。後に少女の父は金塊を隠した人物であることを知り、お互いの目的を果たすために一緒に旅を始める。

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アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

アシリパ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。

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松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

松田平太(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。

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白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。

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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。

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辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

辺見和雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。

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花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。

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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

牛山辰馬(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。

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ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ウイルク(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。

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フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

フチ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。

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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

鯉登音之進(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスール(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ

インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。

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