偽物語(物語シリーズ)のネタバレ解説・考察まとめ
『偽物語』とは、西尾維新によるファンタジー小説、及びそれを原作としたアニメ・ゲームなどのメディアミックス作品「<物語シリーズ>」の第3作目である。「偽物語」は「<物語>シリーズ」の主人公・阿良々木暦の妹たちをヒロインとしている。「偽物語(上)」は上の妹・阿良々木火憐に纏わる怪異を描いた「かれんビー」(アニメ1話〜7話)、「偽物語(下)」(アニメ8話〜11話)は下の妹・阿良々木月火の出生の秘密を明かした「つきひフェニックス」の話となっている。
都市伝説や街談巷説、信仰、噂によって成り立つ存在。近くにいる人間によって姿を変える。姿形は様々で、実体のあるものから呪いや毒のように実体をもたないものもいる。怪異が起こした現象は「怪異現象」と呼ばれ、大抵は病気や体質といった形で処理される。
囲い火蜂
火憐が貝木に齎されたとされる怪異。しかし実際は「囲い火蜂」という怪異は存在せず、貝木による暗示によって体調不良を引き起こしただけであった。
しでの鳥
最強の怪異である吸血鬼をも超える高い再生能力と、転生能力を有する不死の怪異。「不死鳥」や「ホトトギス」とも呼ばれ、人間の子どもに「憑依」して転生を繰り返している。暦の母親の体内にいた子どもを依り代として生まれたのが月火であり、よって月火そのものが「しでの鳥」という怪異と言える。「しでの鳥」は完璧な「擬態」の能力を持つため、怪異であることは本人すら気がつかない。「再生能力により不自然でない程度に軽い怪我や傷はゆっくりと治るが、致命傷に至るものは一瞬で再生する」「新陳代謝が激しく、髪や爪が伸びる速度が異常に早い」という特徴を持つ。人間に対して害を与えることはない。
『偽物語』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
「ごっこじゃなくて、正義の味方だよ兄ちゃん」
奉仕活動をし、何者かが中学生に広めていた呪いを解決しようと奮起する火憐に、暦は「お前たちがやっていることは正義の味方ごっこだ」と断ずる。そんな暦に対して放った火憐のセリフ。暦からしてみれば「偽物」の正義にしか見えない火憐と月火の行動だが、火憐は本気で取り組んでいるということが伺える。
「正義の味方じゃなくて、正義そのものだよお兄ちゃん」
「ごっこじゃなくて、正義の味方だよ兄ちゃん」という火憐の言葉に続いて、月火が暦に放ったセリフ。これもまた、月火も「ごっこ遊び」ではなく、自らの「正義」として奉仕活動を行なっているということがわかる。
「阿良々木月火は…生まれた時からずっと僕の妹だったんだ。僕の妹で火憐ちゃんの妹だった。そうじゃなかった時はひと時もない」
実は「しでの鳥」という怪異であり、本来生まれるはずだった妹とは異なる「偽物」だったと明かされた月火に暦が言ったセリフ。例え本来生まれるはずだった妹とは違っても、生まれた時からずっとともに過ごしてきた月火こそが「本物以上」の「妹」であると暦が感じているからこそ出た言葉だ。
『偽物語』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
アニメでは「かれんビー」の方が話数が多いが、実は小説は「つきひフェニックス」の方がページ数が多い
アニメの「かれんビー」1話〜7話と7話構成なのに対して、「つきひフェニックス」は8話〜11話と4話構成になっているが、小説版「偽物語(上)」(アニメ「かれんビー」に該当)が322ページなのに比べ、「偽物語(下)」(アニメ「つきひフェニックス」)は324ページと、僅かにページ数とアニメの話数が噛み合わない。これは「偽物語(下)」がメタネタや雑談が多く含まれることや、「偽物語(上)」の方が幅広くキャラクターが登場するためではないかと考えられている。
「偽物語」と「化物語」は演出方法が違う
監督の新房昭之によると、前作の「化物語」とは演出方法を大幅に変えているという。具体的には「あざといカットを入れる」「必要以上にキャラクターのアップを拾う」「全体的な口当たりのよさ」を意識しており、前作の「化物語」に比べて柔らかい印象の物語になっている。また、前作では多用されていた文字のテロップも大幅に減らしている。
『偽物語』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):戦場ヶ原ひたぎ(CV:斎藤千和)「二言目」(第1話、第3話)
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目次 - Contents
- 『偽物語』の概要
- 『偽物語』のあらすじ・ストーリー
- かれんビー
- つきひフェニックス
- 『偽物語』の登場人物・キャラクター
- 阿良々木暦(あららぎ こよみ)
- 阿良々木火憐(あららぎ かれん)
- 阿良々木月火(あららぎ つきひ)
- 戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)
- 八九寺真宵(はちくじ まよい)
- 神原駿河(かんばる するが)
- 千石撫子(せんごく なでこ)
- 羽川翼(はねかわ つばさ)
- 忍野忍(おしの しのぶ)
- 貝木泥舟(かいき でいしゅう)
- 影縫余弦(かげぬい よづる)
- 斧乃木余接(おののき よつぎ)
- 『偽物語』の用語
- 怪異
- 囲い火蜂
- しでの鳥
- 『偽物語』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「ごっこじゃなくて、正義の味方だよ兄ちゃん」
- 「正義の味方じゃなくて、正義そのものだよお兄ちゃん」
- 「阿良々木月火は…生まれた時からずっと僕の妹だったんだ。僕の妹で火憐ちゃんの妹だった。そうじゃなかった時はひと時もない」
- 『偽物語』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アニメでは「かれんビー」の方が話数が多いが、実は小説は「つきひフェニックス」の方がページ数が多い
- 「偽物語」と「化物語」は演出方法が違う
- 『偽物語』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):戦場ヶ原ひたぎ(CV:斎藤千和)「二言目」(第1話、第3話)
- OP(オープニング):阿良々木火憐(CV:喜多村英梨)「marshmallow justice」(第2話、第5話、第6話)
- OP(オープニング):阿良々木月火(CV:井口裕香)「白金ディスコ」(第8話、第9話、第10話)
- ED(エンディング):Claris「ナイショの話」(第2話 - 第11話)