ストリートファイターZERO(ストZERO)のネタバレ解説・考察まとめ
カプコンが1995年にリリースを開始したアーケードゲームシリーズ、及びその移植作。
ストリートファイターシリーズの3作目。
『ストリートファイター』の後、『ストリートファイターII』の前に位置する架空の時間軸を舞台に、CPU戦を勝ち抜いていく。
人気作となり、シリーズ3作品がリリースされ、最終的には総勢39人のキャラクターが登場する大型作品となった。
CV:笹本優子
本作が初登場のキャラクター。リュウに憧れる少女。現役女子高生で、クラスメイトの千歳ケイもエンディングに登場する。学校の制服であるセーラー服に身を包み、スカートの下にはブルマを履いている。
今までのカプコン製対戦格闘ゲームにはなかったキャラクターは当時のユーザーのみならず、スタッフ間でさえ賛否が別れるものとなったが、登場後は爆発的な人気を獲得し、外伝漫画『さくらがんばる!』が執筆されるに至った。同作も高い人気を獲得し、設定が『ストリートファイター』シリーズに多数逆輸入される事となった。ダンとの絡みや後述する神月かりんの登場は『さくらがんばる!』の影響である。
リュウの技を見よう見まねで学んでおり、画面端までは届かないものの波動拳も使える。対応型のリュウに対し、さくらは近距離で技を重ねてラッシュをかける戦い方が強くなる性能となっている。
ロレント
CV:山野井仁
『ファイナルファイト』から登場。同作ではボスキャラクターで、本作において初のプレイアブル化となった。ホームグラウンドはアメリカ。軍人による理想国家という過激な思想を持っており、アメリカの国民全てを軍人とする目的のためにマッドギア(『ファイナルファイト』に登場する犯罪組織)の新生を目指す。
軍人ということもあってか、ゲーム中でもロッド、手榴弾、ナイフ、ワイヤーといった武器を多用するため、別キャラクターから卑怯だと言われることもある。通常攻撃はリーチが長いが大振りなものが多く、動きも早くなく、防御力も低い。相手と直接殴り合わず、武器を用いた技や特殊な動きをする必殺技を活かして相手を寄せ付けない戦いが得意。
元
CV:高木渉
『ストリートファイター』のCPU専用キャラクター。本作で初のプレイアブル化となった。老齢の暗殺者で、帯を用いる中華服を着ている。数多の中華拳法を身に着け、独自の流派「喪流」「忌流」を作った。病に侵されており、自分の死に場所を戦いの場と見出して命懸けの勝負「死合い」を求めて戦っている。春麗の父の師匠であり、彼女が用いる「元伝暗殺蹴」は元の技である。豪鬼とは共に命懸けの勝負を求めるものとして因縁が深く、『ZERO3』では互いの攻撃を防御しあうデモが追加された。
ゲーム中では「喪流」と「忌流」をコマンド入力で切り替え、使い分ける上級者向けのテクニカルなキャラクターとなっている。「喪流」は牽制に秀で、「忌流」は奇襲に秀でている。ただし『ZERO3』の「X-ISM」では両者が統合されており、使い分ける必要がない。
真・豪鬼
CV:西村知道
豪鬼のボスキャラクターバージョン。性能が大幅に向上しており、体力も多い。性能向上の一例として、空中から放つ波動拳「斬空波動拳」が2連射になっている。特定の条件を満たすと、ラスボス戦後に乱入してくる。また、隠しモードとして真・豪鬼と戦う「真・豪鬼モード」も存在する。
元々は単に「CPUキャラクター版の性能がプレイヤーキャラクター版よりも高い」というもので、初出の『ストリートファイターII X』や隠しボスとして登場する『ZERO』でも真・豪鬼と似たような性能上昇がかかっている。『ZERO2』でCPU版のキャラクターに通常とは別のキャラクターカラーと名称が設けられたという図式である。
別キャラクター化に伴い、家庭用移植版ではボス性能のまま使用可能となっている作品もある。『ZERO3↑』に限り、アーケードでの通常プレイでも使用可能。
殺意の波動に目覚めたリュウ
CV:石塚堅(『ZERO2 ALPHA』)、森川智之 (『ZERO3』)
アップデート版『ZERO2ALPHA』から使用可能。「殺意の波動」に飲み込まれてしまったリュウの姿である。初出は海外版『ZERO2』である『STREET FIGHTER APLHA 2』。海外版の情報が国内に伝わり、雑誌等で殺意の波動に目覚めたリュウの存在が公になった際に想像以上の話題を呼んだことが、『ZERO2ALPHA』リリースのきっかけとなった。
技性能はリュウをベースに豪鬼に近づける方向で強化されているが、防御力が低く、気絶もしやすいため防御面では大きなハンデを背負う。ユーザーからは「リュウと豪鬼の中間の性能」と表されることもある。
キャミィ
CV:スーザン・ハート(『ZERO2'』)、河本明子(『ZERO3』以降)
『ZERO2ALPHA』の移植版的立ち位置の家庭用作品『ZERO2'』から登場。初出は『スーパーストリートファイターII』。同作では対戦モードでのみ使用可能な隠しキャラだったが、『ZERO3』以降は普通に使用可能となっている。本作では「キラービー」のコードネームでシャドルーの精鋭「ベガ親衛隊」の一員として活動していた時期を描いている。設定では「キャミィ」の名はシャドルーから離れた後につけられた事になっているが、本作では特にこの点への言及がなされないままキャミイとして扱われる。
シリーズで唯一「リリース時にエンディングがなかった」キャラだったため、『ファイターズジェネレーション』収録の『ZERO2'』でエンディングが作成された。
歩きは早いがジャンプが遅く、必殺技の挙動も特殊なため、地上での牽制と無敵対空「キャノンスパイク」で守りを固める戦いが基本となる。
『ZERO3』から登場
コーディー
CV:山寺宏一
『ファイナルファイト』の主人公。喧嘩により投獄され、囚人服に自堕落な性格と装いを一変させての登場。あまりの変わりぶりに、『ファイナルファイト』で戦ったロレントからはその体たらくを叱責される。彼を使用するとステージにナイフが設置され、コーディーはこれを拾うことができる。
ナイフを持った際の鋭い攻撃が強力。これは『ファイナルファイト』に登場した「攻撃アイテム」を再現した仕様。「V-ISM」選択時には他キャラクターよりもガードゲージが短くなっている代わりに、ガード入力で一部の攻撃を回避することが出来る。先述のナイフの他、画面端に相手を追い詰めた時の圧力と、回避を用いた特殊な防御からの切り返しが特徴。
レインボー・ミカ
CV:竹内順子
本作が初登場の、ザンギエフに憧れる女子レスラー。プロデビューを目前に控え、ストリートファイトでのプロモーションを行っている。
変則的な性能の技が多く、扱いが難しいが使いこなすと他キャラクターとは全く違う戦いが出来るようになる。
女子プロレスラー然とした装いはシリーズ全体を通しても異色で、さらに試合前のパフォーマンスや一部の技では画面外から突如プロレスリングが滑り出てきて、演出終了後は勝手に戻っていくなどのインパクトの強い演出の数々が話題と衆目を集めた。
根強いコアなファンが多く、スタッフ直々に「需要がない」と言われ外部出演に恵まれない中でもフィギュアがリリースされた。ファンの熱意が講じ、登場から20年近く経った2016年にはついにシリーズの続編『ストリートファイターV』に参戦し、外部出演が実現することとなった。
バルログ
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目次 - Contents
- 『ストリートファイターZERO』の概要
- シリーズ作品解説
- 『ストリートファイターZERO』
- 『ストリートファイターZERO2』
- 『ストリートファイターZERO2ALPHA』
- 『ストリートファイターZERO3』
- 『ストリートファイターZERO3↑』
- 『ストリートファイターZERO ファイターズジェネレーション』
- 世界観
- シャドルー
- 殺意の波動
- サイキョー流
- 『ストリートファイターZERO』のゲームシステム
- ゲームの進行・クリア条件
- 画面表示・勝敗条件
- 操作方法
- ZEROコンボ
- ZEROカウンター
- ISM
- 空中受け身
- オリジナルコンボ
- 着地キャンセル
- プレイヤーキャラクター
- 『ZERO』から登場
- リュウ
- ケン
- 春麗
- ナッシュ
- サガット
- ガイ
- ソドム
- アドン
- バーディー
- ローズ
- ベガ
- 豪鬼
- ダン
- 『ZERO2』から登場
- ダルシム
- ザンギエフ
- 春日野さくら
- ロレント
- 元
- 真・豪鬼
- 殺意の波動に目覚めたリュウ
- キャミィ
- 『ZERO3』から登場
- コーディー
- レインボー・ミカ
- バルログ
- 神月かりん
- ブランカ
- エドモンド本田
- マイク・バイソン
- ユーリ
- ユーニ
- ファイナルベガ
- フェイロン
- ディージェイ
- サンダー・ホーク
- ガイル
- ユン
- マキ
- イーグル
- イングリッド
- 『ストリートファイターZERO』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 限られた期間でどれだけ出来るか~『ストリートファイターZERO』シリーズの開発理念~
- CPSチェンジャー版『ストリートファイターZERO』のもたらした弊害
- スーパーファミコンの底力を見せた『ZERO2』移植版
- 夢の対戦! 『ハイパーストリートファイターZERO』