バイオハザード RE:3（Biohazard RE:3）のネタバレ解説・考察まとめ

『バイオハザード RE:3』の概要

『バイオハザード RE:3』とは、2020年4月にCAPCOMから発売されたサバイバルホラーゲーム作品で、1999年に発売された『バイオハザード3 LAST ESCAPE』のリメイクとなっている。
前作の『バイオハザードRE:2』の2日前からストーリーは始まる。ラクーンシティ郊外で猟奇殺人事件が発生。これを調査していた警察の特殊部隊・S.T.A.R.Sのブラヴォーチームが消息を絶ったため、同所属の主人公ジル・バレンタインは同僚と共に改めてラクーンシティを訪れる。
彼女が捜査を進めた結果、一連の事件は巨大製薬会社・アンブレラ社の生物兵器「T-ウイルス」の漏洩が原因と判明した。ジルは真相の告発を試みるがアンブレラ社に握りつぶされてしまう。
ジルは、T-ウイルスによって感染が拡大した影響で増えたゾンビたちから生き抜く決意をする。しかし未曾有の生物災害（バイオハザード）の真相を知るS.T.A.R.S.隊員の抹殺任務を遂行するための最強の追跡者が、ジルを追い詰めるのだった。

これは『バイオハザード』シリーズの中で描かれてきた悪夢の始まりから終わり、その中の一つの物語である。なお前作『バイオハザードRE:2』にはなかったインターネットでの対戦モード『バイオハザード レジスタンス』がありマスターマインド1人とサバイバー4人の戦いを描いた非対称型対戦ゲームが実装されている。

今作の魅力はなんといってもグラフィックの綺麗さとビハインドビューによるプレイングのリアルさ。カプコンが自社開発したゲームエンジン「RE ENGINE」を搭載しており、オリジナル版『バイオハザード3 LAST ESCAPE』のストーリーを活かしつつ現代のゲームハードに対応した最高のグラフィックで迫力のシューティングを楽しむことができる。
さらにネメシスの足音が近づいてくるなど、本当に追いかけられているような臨場感のある音の演出もある。国内だけでなく海外からも多くの注目を浴びる歴代『バイオハザード』シリーズだが、今作や前作のようなリメイク版がさらに「サバイバルホラー」というジャンルを確立したと言える。

『バイオハザード RE:3』のあらすじ・ストーリー

オープニング

生物災害についてラクーンシティで調査を続けていたラクーン市警特殊部隊「S.T.A.R.S」に所属するジル・バレンタインは自宅アパートで悪夢にうなされ目を覚ます。鏡で自分の顔色うかがっていたがそこへS.T.A.R.Sの隊員・ブラッドから電話がかかってくる。「今すぐ逃げろ」そういわれた瞬間、何者かがジルを襲撃。この追跡者こそジルを抹殺するために送り込まれた最強の生物兵器・ネメシスだ。

なんとか追跡を逃れたジルは駐車場に来ているというヘリに向かうが、整備不良か何者かの工作か、原因は不明ながらヘリが爆発してしまう。そしてネメシスによって追い詰められ絶体絶命のピンチに陥るが、地下鉄をシェルター代わりにして生存を集めているという、アンブレラ生物災害対策部隊・通称U.B.C.Sに所属するカルロス・オリヴェイラによって窮地を脱する。

ダウンタウンと変電所

ジルはカルロスとともに地下鉄に向かいそこでU.B.C.S小隊長のミハイルと合流する。避難するため地下鉄を動かせるようにジルも協力することに。ジルは列車を動かすためにカルロスの指示のもと変電所に向かう。その途中でゾンビに噛まれ負傷したU.B.C.S隊員を発見するが、同じくU.B.C.S隊員・ニコライによって射殺されてしまう。「この隊員はゾンビに噛まれ、すでにT-ウイルスに感染している」とニコライは判断したのだ。ジルは「感染してなかったかもしれない」とニコライの行動に憤りながらも変電所にたどり着き電力を復旧させる。変電所から地下鉄に戻ろうとするが再びネメシスから襲撃を受ける。

下水道から地下鉄

ジルはネメシスを振り切り下水道にやってきた。しかしそこで両生類に人間の遺伝子を組み込んで製造されたクリーチャー・ハンターγ（ガンマ）との戦闘になる。ジルはグレネードランチャーを駆使して下水道を進み何とか地上に出ることができたがそこにはネメシスが待ち構えていた。火炎放射器を使い容赦ない攻撃を仕掛けてくるネメシスをなんとか退けたジルは地下鉄に戻りカルロスと合流する。
カルロスは地下鉄には乗らず、T-ウイルスのワクチンの開発を行っているバード博士を探すことになった。街を救うためにワクチンが必要だと判断しミハイルが新たな任務を命じたのだ。ジルはニコライ、ミハイルととに列車に乗り込みついに列車が動き出した。そしてミハイルは「思考能力のないゾンビが奇襲を仕掛けてくるのはおかしい」と言いながらニコライの言動に疑いの目を向ける。しかしその直後、列車はネメシスに襲撃を受ける。ジルとミハイルは列車内を移動しようとしたがニコライが鍵をかけ、身動きが取れなくなってしまう。ミハイルは身を挺してネメシスと対峙し、これを倒すために自爆。この結果列車は脱線するものの、ジルは何とか生き残った。

警察署と時計塔

その頃、カルロスは廃墟と化したラクーン市警に来ていた。ゾンビやリッカーから襲撃を受けながらも警察署内のS.T.A.R.Sオフィスへ向かう。しかしそこに列車が脱線したという情報が入る。しかもジルと通信できないというのだ。カルロスはジルを助けるため警察署を後にする。
一方、脱線した列車から重傷を負いながらも生き残ったジルはなんとか地上にでる。しかし第2形態となったネメシスがジルをさらに追い詰める。時計塔での熾烈な戦いの末ネメシスを撃破することができたが、その場を立ち去ろうとした瞬間ジルはネメシスの攻撃を受けT-ウイルスに感染し昏睡状態に陥ってしまう。

そこへ現れたカルロスは、ジルを救うためのワクチンを手に入れるべく、彼女をスペンサー記念病院へ連れていくことにする。

スペンサー記念病院

カルロスは病院へたどり着きゾンビやハンターβたちの奇襲をかいくぐり、T-ウイルスのワクチンの開発を行っているバード博士のオフィスへやってきた。しかしバード博士はすでに何者かに殺されていた。彼のパソコンには「諸悪の根源はアンブレラ」だという記録が残されていた。無事にワクチンを入手したカルロスだったが、政府が巡行ミサイルを使ってラクーンシティを爆破することを知る。カルロスは、街にまだ残っている生存者にワクチンを提供する必要があると考えた。U.B.C.Sの隊員であるタイレルが政府と交渉し、「大量のワクチンを確保できればミサイル攻撃を中止する」という話を取り付ける。タイムリミットまでにより多くのワクチンを集めるため、カルロスは単身地下施設へと向かう。

ワクチンによってジルは意識を取り戻したがそこにはカルロスはおらず、そしてジルもテレビのニュースでラクーンシティが爆破されることを知ったのだった。

地下施設と研究所

ミサイル攻撃が開始されるまであと数時間。それを中止させるための交換条件である大量のワクチンを手に入れるため、ジルはタイレルと共に先行したカルロスを追って地下施設に向かう。しかしまたもネメシスの襲撃を受け、タイレルは命を落としてしまう。ジルは仲間の協力の元ワクチンを手に入れることに成功。

しかしそう安心したのもつかの間、第2形態ネメシスの襲撃を受けながら逃げ惑っているとジルはワクチンを落としてしまう。あろうことかそれを拾ったのはニコライだった。ニコライは「ネメシスと戦えばワクチンは返す」という取引を持ちかけ、ジルはネメシスとの戦闘になりネメシスをねじ伏せる。しかしニコライはワクチンを返すことなく姿を消してしまう。
ニコライを追っていたジルは、もはや第1形態の原型などとどめていない第3形態ネメシスに再度襲撃を受け戦闘になる。その場にあったレールガンを使いネメシスを跡形もなく消し去ったジルはニコライを追いかける。研究所の屋上へたどり着いたジルはヘリコプターのそばで倒れているカルロスに駆け寄るが、油断した隙にニコライに銃を向けられてしまう。

そして「返すはずだったな」と言いながらニコライはワクチンを撃ち壊してしまったのだ。絶望するジルに銃を向けるニコライだったがカルロスと肉弾戦になり「撃て！ジル！」と羽交い絞めにする。「あなたに当たる！」そう言い戸惑いながらも見事ニコライを撃ち、命乞いをするニコライに耳を貸すこともなくジルとカルロスはヘリコプターで脱出することに。

そして二人はヘリコプターの中からラクーンシティめがけて飛んでいくミサイルを見送り爆風に巻き込まれながらも生還してみせたのだ。これからもジルたちのアンブレラの真相を暴く戦いはまだ続いていくのだった。

『バイオハザード RE:3』のゲームシステム

『バイオハザード RE:3』の舞台

ラクーンシティ

ストーリーはジルが自宅アパートで襲撃されアップタウンまで逃げるが、その後はラクーンシティの市街地・ダウンタウンを歩き回り変電所や地下鉄の起動などをする。

下水道

ジルがネメシスから逃げる途中でたどり着くダウンタウンの下を流れる下水道。下水道の構造を熟知したハンターγが徘徊している。