グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち（映画）のネタバレ解説・考察まとめ

ウィルとスカイラーの別れ

スタンフォード大学医学部に通うためカリフォルニアに行くことになったスカイラーは、ウィルにもカリフォルニアについて来るように言う。しかし、ウィルは自らの境遇からくる不安から、カリフォルニアに行ったあとのことが心配だといって誘いを断る。そうして口論になった挙句、ウィルは「俺は君を愛していない」と吐き捨て、彼女の部屋を後にする。だが、「あなたは、私に愛してもらえないのが怖いのよ」というスカイラーの言葉が、ウィルの心に深く突き刺さる。

親友チャッキーの言葉

解体工事の現場仕事に精を出すウィルとチャッキー。仕事を終えた2人は、ビールを飲みながら話している。「現場仕事が続くとしても、こうして仲間と馬鹿な話ができるなら、それでもいい」と語るウィル。だが、チャッキーはそれを「お前は宝くじの当たりくじを持っていて、それを換金する勇気が無いんだ」と言う。ウィルの才能を見抜いているチャッキーは、「もしお前が20年後も工場なんかで働いてたら、俺がぶっ殺してやる」と口調を荒げる。そして、「お前が家から出るのを待つ10秒間、ドアをノックしても、お前が出てこないんじゃないかと思うその瞬間が一番楽しいんだよ」というチャッキーの言葉が、さらにウィルの心を動かしていくことになる。

「お前は悪くない」

ついに自身の肉体的虐待の体験を話したウィルに、ショーンは何度も「君は悪くない」と告げる。それを聞いて涙を流すウィルは、ショーンを強く抱きしめるのだった。

スカイラーのもとへ旅立つウィル

ウィルは、チャッキーらとともにいるべきか、それとも虐待のトラウマからくる不安も乗り越えてスカイラーのもとへ行くべきか悩んだ。その末に、ウィルは仲間やショーンに別れを告げて、スカイラーのもとへ行く決心をする。以前ショーンはカウンセリングで、自身の妻との思い出を語った。彼は以前、後に妻となる彼女と会うために、「女の子に会いに行かなきゃならない」と友人に言って、野球観戦の誘いを断ったのだ。ウィルがショーンに残した手紙には、「僕は女の子に会いに行かなきゃならないんです」と、ショーンの言葉を引用した文が書いてあり、それを呼んだショーンは「あいつ……俺のセリフを盗みやがって」と微笑んだ。

『グッド・ウィル・ハンティング／旅立ち』の登場人物・キャラクター

主要人物

ウィル・ハンティング （演：マット・デイモン）

吹き替え：宮本充
本作の主人公。天才的頭脳を持つ青年。孤児であり、サウス・ボストンで里親に育てられた。3人いた里親それぞれから虐待を受けたというトラウマがあり、現在はアルバイトをしながら、非行仲間のチャッキー、モーガン、ビリーの3人とケンカ騒ぎを起こしては鑑別所送りを繰り返している。速読ができ、記憶力もいい。マサチューセッツ工科大学の清掃のアルバイトをしていた時に、掲示されていた数学の難問を解くところから数学教授のジェラルド・ランボーに能力を見出され、様々な出会いを経験していく。

ショーン・マグワイア （演：ロビン・ウィリアムズ）

吹き替え：樋浦勉
ウィルの最後のカウンセラー。ウィルと同じサウス・ボストンで育ち、殴打などの虐待を受けた経験を持つ。最愛の妻ナンシーを亡くした後、コミュニティ・カレッジで心理学を教えていた。愛を知らないウィルに、自身の体験や知識で教え、導こうとする。ウィルの才能を見出した数学教授のランボーとは大学時代のルームメイト。ウィルの進路方針でランボーと激しく言い争いをするほど、ウィルのことを考えている優しい人物でもある。

ウィルの仲間たち

チャッキー・サリヴァン （演：ベン・アフレック）

吹き替え：堀内賢雄
ウィルの親友であり、毎朝ウィルを車で迎えに来てくれる。ウィルが喧嘩をする時は一緒に戦うなど、熱い人物でもある。ウィルに、工場の現場仕事の斡旋などもしてくれている。ウィルの才能に気づいており、なんとかウィルが大きな世界へ飛躍してくれることを願っている。そのために、ウィルと一緒にいたい気持ちも押しのけて、能力に見合った仕事をするよう強く説得する。

モーガン・オマリー （演：ケイシー・アフレック）

吹き替え：高木渉
ウィルの仲間の1人。ウィル、チャッキー、ビリーとつるんでいる。ビリーとレスリングしたり、チャッキーとは軽口を言い合ったりする若者らしい若者。チャッキーが女性にジョークを言う時は、何度も聞いているはずのものでも、初めてのようなリアクションをしてチャッキーに嫌がらせしたりする。

ビリー・マクブライド （演：コール・ハウザー）