イゴール(ペルソナ)の徹底解説・考察まとめ

イゴールとは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』に登場するキャラクターである。『ペルソナ』シリーズ全作品に登場しており、ペルソナ使いである主人公達の活動を手助けしていく役を担っている。1・2ではフィレモンと呼ばれる人物に従っている存在だったが、『ペルソナ3』以降では、不思議な青い部屋・ベルベットルームの主として登場するようになる。長い鼻が特徴のキャラクターとなっており、公式にてネタとしていじられてもいる。

ラヴェンツァ

『ペルソナ5』の真のベルベットルームの住人。『ペルソナ5』の黒幕であるヤルダバオトによって、カロリーヌとジュスティーヌの2人に分断され、記憶と人格を封印されてしまった。物語終盤、イゴールのフリをしていたヤルダバオトが正体を表すと共に、彼女も元の姿を取り戻す。性格は丁寧な物腰だったジュスティーヌ寄り。けれども時々感情的に声を荒げたり、衝動的に『ペルソナ』シリーズ最強の大技「メギドラオン」を放ったりするシーンが作中に存在する為、カロリーヌのように気が短いのが本性である可能性が高い。なお、元の身体に戻った後も、カロリーヌとジュスティーヌの2人に分裂する事は可能。
イゴールとは主従関係にあたる。

イゴールの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「ここは夢と現実、精神と物質の狭間にある場所…」

イゴールを代表する台詞の1つ。己を作り出した主・フィレモンのもとから旅立ち、ベルベットルームの主となった『ペルソナ3』以降のイゴール。すると以降の作品で、必ず「ここは夢と現実、精神と物質の狭間にある場所…」と、ベルベットルームがいかのような場所であるかを主人公達に説明する台詞が挟まれるようになった。また同時に、この台詞から彼がフィレモンとはもう完全に異なる場所でいる存在である事が窺えるようになっている。フィレモンは自らを「意識と無意識の狭間に住まう者」と称していた。だが独立したイゴールがいる場所は「夢と現実、精神と物質の狭間」と、フィレモンが住まう場所とは似ているようで異なる場所の設定になっている。作中において、細かい背景が語られないイゴールではあるが、このような台詞の端々から『ペルソナ3』以前と以降とでの差をうかがう事はできる。イゴールの立場の変化を感じられる台詞である。

「さぁ、今こそ“絆の力”の真価をお目にかける時です!!」

『ペルソナ3』の物語終盤、ラスボス・ニュクスの圧倒的な力を前に屈しかけていた主人公の前に現れたイゴール。彼はそこで、主人公がこれまで築き上げてきた人々との絆を、ニュクスと戦う為の力「宇宙(ユニバース)」に変換させる。その際にイゴールが主人公に向かって述べた言葉がこの台詞である。
「さぁ、今こそ“絆の力”の真価をお目にかける時です!!」と興奮気味に言うイゴールからは、彼が「絆」というものの力に非常に執着している事がわかる。イゴールは人間の「心」が持つ可能性に惹かれ、自己が目覚めた存在だ。絆もまた、人の「心」が生み出す可能性の1つであり、その為、イゴールにとってはとても興味深いものの1つらしい事が推測できる。『ペルソナ3』の主人公は、イゴールからすれば自己が目覚めてからの初めて相対するペルソナ使いにあたる為、初となるベルベットルームの客人が見せる絆(心)の力に興奮している事が窺える。フィレモンの従者としての役目をただ果たす為だけに活動していた『女神異聞録ペルソナ』、『ペルソナ2』の頃からは考えられない程の感情豊かなイゴールの姿を目にできる瞬間である。

「…貴方は、最高の客人だった。」

『ペルソナ3』以降のイゴールが、各作品の主人公達と別れる間際に必ず述べてくれる台詞。「…貴方は、最高の客人だった。」と毎回述べるイゴールの姿からは、『ペルソナ』シリーズの主人公達に対しての敬意を感じられると共に、彼自身が見たかったものを見れたという気持ちも込められているように窺える。それまでは、手助け役として謙遜した態度を取っていたイゴールが、この台詞を述べる時だけは、その謙遜さを失い素の口調で話している事からも、ベルベットルームの主としてというよりもイゴール個人としての想いが強く込められている事が想像できる。イゴールを演じている声優・田の中勇の、間をじっくりと溜めてから言う言い方もまた、その感情の強さを深く表現しているといえる。イゴールのペルソナ使い達が見せてくれる「心」の可能性に対する尊敬と感動、2つの気持ちが伝わる名台詞だ。

イゴールの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

名前の元ネタは小説『フランケンシュタイン』に登場する人物・イゴール

小説『フランケンシュタイン』(新潮文庫)の表紙。

イゴールの名前の由来について、『ペルソナ』公式から「フランケンシュタイン博士の従者イゴール」が元ネタである事があかされている。
「フランケンシュタイン博士」とは、小説『フランケンシュタイン』に登場する博士の名前である。人造人間として有名な怪物・フランケンシュタインを生み出した博士であり、イゴールの元ネタである「イゴール」はこの博士に仕える従者として登場している。またこの小説のストーリーを基に制作されたアメリカのコメディ映画『ヤング・フランケンシュタイン』に登場する「アイゴール」という人物が、イゴールにそっくりな風貌をしており、このアイゴールがイゴールのデザインのもとになっているのではないかと、ファンの間では推測がされている。
なお、『ペルソナ3』以降に登場するベルベットルームの住人達の殆どが、小説『フランケンシュタイン』に登場する、または関連する人物達の名前に近しい事が発覚している。ベルベットルームの住人達は、一部例外を除いてはイゴールが作り出した造魔という設定だ。公式からの明言はないが、小説『フランケンシュタイン』を元ネタに生まれたイゴールに関連する名前として、この小説に関わる名前が元ネタに選ばれていると推測できる。

イゴールを担当してきた声優達は全員ベテラン声優

イゴールの声を担当していた声優達の代表・田の中勇。

イゴールには、CVを担当する声優が全員で3人存在している。1人は『ペルソナ2』のドラマCDでイゴールを演じた・青野武、もう1人は『ペルソナ3』と『ペルソナ4』にてイゴールを演じた・田の中勇、そして3人目は『ペルソナ5』でイゴール(正確には、物語の真の黒幕・ヤルダバオト)を演じた・津嘉山正種である。3人が3人とも、多くの有名な作品に名前を連ねてきた大物であり、中でも田の中勇は、『ゲゲゲの鬼太郎』の目玉オヤジ役として、幅広い世代の人々から知られている大有名声優となっている。『女神異聞録ペルソナ』や『ペルソナ2』の作中ではボイスがないに等しい(あっても機械音声のようなかけ声のみ)キャラクターだった為、『ペルソナ3』からついた、田の中勇の独特なボイスは多くの『ペルソナ』ファンに強い衝撃と印象を与える事となった。
なお、『ペルソナ5』の物語の終盤、ようやく登場する「本物のイゴール」の声は津嘉山正種ではなく田の中勇のボイスとなっているが、田の中勇自身が『ペルソナ5』発売が公表されるより前に亡くなってしまった事や、他キャラクターと比べての音質の差といった事から、過去の音源の使い回しではないかとファンの間では推測がされている。

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伊織順平(ペルソナ3)の徹底解説・考察まとめ

伊織順平(ペルソナ3)の徹底解説・考察まとめ

伊織順平(いおり じゅんぺい)とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の3作目に登場するキャラクターである。私立月光館学園高等部の2年生。同校に通うP3主人公とはクラスメイトの関係にあたる。シャドウを討伐し、影時間を消滅させる事を目的としたペルソナ使いの集まり「特別課外活動部(S.E.E.S.)」の1人。ノリの軽いお調子者で、特別課外活動部(S.E.E.S.)のムードメーカーを務める。

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