周防達哉／P2罪主人公（ペルソナ2）の徹底解説・考察まとめ

周防達哉／P2罪主人公の概要

周防達哉（すおう たつや）／P2罪主人公とは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の2作目に登場する男性キャラクターである。2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』において、1枚目のディスク『ペルソナ2 罪』にて主役を務めている。2枚目のディスク『ペルソナ2 罰』でも、物語の根源に近しい位置にいるキーキャラクターとして登場している。
『ペルソナ2』の舞台「珠閒瑠市」にある「七姉妹学園（通称：セブンス）」に通う高校3年生。家族構成は父、母、兄、自分の4人家族。父は警察であったが、冤罪を着せられた事で懲戒免職となってしまう。兄はそれを晴らそうと刑事になるが、達哉は父の事で周囲から後ろ指さされる現状に耐えられなかったようで、逆に父の事を敬遠するようになってしまう。

家族と距離を置き、学校でも友人を作る事なく孤独な高校生活を送っていた達哉だが、ある時そこへ、達哉の事を慕う女子生徒・ギンコ／リサ・シルバーマンが達哉宛だという「果たし状」を持って現れる。それはセブンスと同じ珠閒瑠市にある高校「春日山高校（通称：カス校）」の番長・ミッシェル／三科栄吉（みしな えいきち）から達哉に宛てられたものだった。

果たし状にはセブンスの女子生徒を人質にした事が書かれており、助けたければ廃墟「スマイル・プリズン」へ来るように、という旨が記載されていた。達哉は内容通りにミッシェル達がいるスマイル・プリズンへ向かう事にする。そんな達哉の身を案じたギンコも達哉と共にスマイル・プリズンへ行く。だがそこで発覚したのは、呼び出しはミッシェルの子分達が勝手にした事で、ミッシェルが組もうとしているバンドのメンバーに達哉を引き入れようとしているだけだった、という事実だった。

思いもよらぬ事実に呆れた達哉とギンコはその場を後にしようとする。だが、子分達の思いを汲んだミッシェルが帰ろうとする2人を止め、「死神番長のバンドメンバーになってもらうぜ」と宣言する。すると、それを聞いたギンコが「死神番長じゃなくて、パンツ番長の間違いでしょ」とツッコんでしまう。「パンツ番長」とはミッシェルの番長としての呼び名の1つで、喧嘩で負かした相手のパンツを脱がすという彼の喧嘩スタイルから生まれたものだった。

しかしミッシェル自身はこの呼び名を嫌っており、ギンコの言葉に激怒。自らが名乗った「死神番長」の名の由来であるペルソナを召喚し、達哉とギンコを叩きのめそうとする。その時、ギンコと達哉の中にあったペルソナ使いとしての能力が覚醒。ギンコはペルソナを召喚するが、気を失ってしまう。達也もかろうじて攻撃技を放った後に気絶。さらにミッシェルの方も達也のその攻撃技をくらった事で、2人と共に気を失い、その場に倒れてしまう。

意識を失った達哉達は夢の中で、不思議な空間を訪れる事になる。そこにはフィレモンと名乗る謎の男がおり、珠閒瑠市で異変が起き始めてる事、このままでは滅びの未来が待っている事を教えられる。さらにフィレモンは、まるで過去に一度達哉達と会った事があるかのような態度を取るが、達哉達には彼と会った記憶がなかった。

その後、フィレモンに現実世界へ帰還させられた達哉達。あまりにも現実離れした現象を前に混乱する達哉達だったが、その時、ギンコが今起きたことが嘘ではないと証明する為、珠閒瑠市で流行っている噂「ジョーカー様」を試してみようといった提案をしてくる。「ジョーカー様」とは「自分の携帯から自分の携帯へ電話をすると呼び出せる怪人」と噂されている人物であり、どんな願い事も叶える力があるとされていた。しかし、呼び出しても願い事を告げなかった場合は、「夢見る心」を奪われ、「影人間」にさせられるという話も存在していた。

「単なる噂であるジョーカー様を試し、噂通りの事が起これば、今見た不思議な夢もただの夢じゃないって事になる」と言うギンコの言葉に乗り、ジョーカー様を行う事になる達哉達。ミッシェルの子分達も共に参加し、皆でジョーカー様の噂を試みる。すると噂通りジョーカーと名乗る怪人が現れる。達哉達は噂通りに現れた怪人に驚き、言葉を失ってしまう。そんな彼らの態度に、ジョーカーは彼らには願い事がないと判断し、ミッシェルの子分らを影人間にしてしまう。
さらにジョーカーは、なぜか達哉達に深い恨みを持っているらしく、復讐をしようと突然、達哉達に攻撃をしかけてくる。恨まれる覚えがない達哉達は混乱しながらもジョーカーと戦闘を開始するが、力不足で負けてしまう。

ジョーカーは達哉達を殺そうとするが、そこでなぜ自分に恨まれているのか理解ができずに困惑している達哉達の様子に気づき、彼らが自分との因縁を覚えていない事を知る。ショックを受けたジョーカーは「こんな状態での復讐には意味がない」と達哉達を殺すのをやめる。そして達哉達に、復讐の為に悪魔を差し向ける事を告げ、「自分達のしでかした「罪」を思い出せ」と言い残して、その場を去っていく。

その頃、珠閒瑠市内ではジョーカー様以外にも、街に流れている根も葉もない噂が現実化するという異変が起きていた。ペルソナ使いに覚醒し達哉達は、噂が現実化する事によって起きる様々な未知の事象とジョーカーが放つ悪魔達に立ち向かいながら、ジョーカーとの因縁を探っていくようになる。

周防達哉／P2罪主人公のプロフィール・人物像

性別：男
年齢：高校3年生
学校：七姉妹学園（通称：セブンス）
身長：181cm
体重：68kg
誕生日：1982年7月27日
血液型：B型
星座：獅子座
CV：子安武人

『ペルソナ2』の舞台、「珠閒瑠市」にある「七姉妹学園（通称：セブンス）」に通う高校3年生。刑事の兄が1人いる。両親共に健在で共に暮らしているようだが、警察であった父が冤罪を着せられ懲戒免職処分になってしまった事がきっかけとなり、家族（特に父と現刑事の兄）と距離を取るようになってしまう。

文武両道な超完璧人間。ルックスもよいということで、女子生徒からの人気が熱い。そんな人気の熱さが理由で、ナルシストな一面を持つペルソナ使いの仲間・ミッシェルからはライバル視されている。なお、達哉本人は他者と馴れ合う事を好んでいないらしく、校内外問わず1人で居る事を好んでいるもよう。しかし根っこはとても仲間思いな優しい青年で、普段の行動も他者と馴れ合うことで生まれてしまうであろう絆や繋がりを失いたくないが為に孤独を貫いている、という理由が存在している。
一度出来た絆や繋がりは一生大切にするタイプなようで、作中では、幼い頃に親友から貰った大事なライターの蓋を開けたり閉じたりして遊んでいる姿なんかも描かれている。

趣味はバイクいじり。すでにマイバイクを持っているようで、作中では学校の駐輪場にて、通学用のバイクの整備をしている姿が描かれている。
特技は声帯模写で、主に機械の駆動音の真似が得意。

周防達哉／P2罪主人公のペルソナ能力

ヴォルカヌス

『ペルソナ2 罪』での周防達哉の初期ペルソナ。『ペルソナ2』では、『ペルソナ3』以降では主人公にのみ備えられた「複数のペルソナが使用できる」といった能力「ワイルド」が、ペルソナ使い全メンバーに備えられている。その為、初めてペルソナ能力を使った際に召喚するペルソナの事は「初期ペルソナ」と呼び、他のペルソナと分けて呼ぶ形が取られている。
また『ペルソナ2』と前作『女神異聞録ペルソナ』では、ペルソナの召喚毎に決まったSPが消費されるシステムになっている。使うスキル毎に消費SP量が変わってくる『ペルソナ3』以降には存在しないシステムである。

アルカナは「SUN（太陽）」。モデルはローマ神話に登場する火と鍛冶の神「ウルカヌス」である。英語名の「バルカン」や「ヴァルカン」の名の方が世界的には有名。「ヴォルカヌス」と呼ばれる場合もある。ギリシャ神話に登場する炎と鍛冶の神「ヘパイトス」と同一視されてしまう事が多い為、独自の伝承は残っていない。

達哉自身が乗っているバイクを擬人化したようなデザインがなされているペルソナ。肩から出ている火は、バイクのエンジンを表現すると共に、「火の神」であるウルカヌスの伝承になぞらえたデザインだと推測される。

火炎属性の攻撃技に加え、バステ系、補助系、回復系スキルも覚える。1人でなんでもできる万能型ペルソナともいえる。また攻撃技の中には火炎属性と剣撃属性、2つの属性が合わさった特殊な攻撃技も存在し、火力が強いペルソナでもある。

弱点属性は水撃と氷結。核熱属性、光属性、闇属性、「混乱」、「魅惑」、「睡眠」系のバステ技に耐性を持ち、火炎属性の攻撃技を無効にする。
召喚する際に必要なSPは5。

アギ

火炎属性の攻撃技。
ヴォルカヌスが初期から持っているスキル。
敵1体に小ダメージを与える事ができる。

パトラ

補助系スキル。
ヴォルカヌスのランクが2になった時に習得する。
味方1体の状態異常「睡眠」、「幻影」を回復する事ができる。

火炎撃

剣撃属性と火炎属性が合わさった技。
ヴォルカヌスのランクが4になった時に習得する。
敵1体に小ダメージを与える事ができる。

バルザック

バステ系スキル。
ヴォルカヌスのランクが6になった時に習得する。
敵1体に24％の確率で状態異常「狂暴」を付与する事ができる。

マハラギ

火炎属性の攻撃技。
ヴォルカヌスのランクが8になった時に習得する。
敵1グループに小ダメージを与える事ができる。

ディア

回復系スキル。
ヴォルカヌスが「変異」した時に習得する。
味方1体のHP（ヒットポイント）を小回復する事ができる。

アポロ

『ペルソナ2 罰』での周防達哉の初期ペルソナ。対応アルカナはヴォルカヌス同様に「SUN（太陽）」。モデルはギリシャ神話に登場する神「アポロ（アポロン／アポローン）」である。
ギリシャ神話の最高神といわれている「ゼウス」と女神「レト」の間に生まれた息子とされ、同じくゼウスとレトの娘である女神「アルテミス」とは双子の関係にあたる。芸能・芸術の神として名高く、羊飼いの守護神、光明の神であるともいわれている。また弓が得意な事から「疫病の矢を放ち男を頓死させる神」とも伝えられている。だが同時に病を払う治療神や神託を授ける予言の神ともいわれており、様々な言い伝えが残る神となっている。

赤と白の2色でデザインされた男性型ペルソナ。ピエロ（道化）のような服装を着用している。顔面部分は真っ赤に燃え盛る業火の炎のような仮面をつけている。

火炎属性、打撃属性、核熱属性に加え、補助系スキルを覚える。万能型ペルソナであったヴォルカヌスとは異なり、戦闘特化型のペルソナになっている事がわかる。

弱点属性は水撃と氷結。火炎属性、核熱属性、「混乱」、「魅惑」、「睡眠」系のバステ技は無効である。
召喚する際に必要なSPは39。