フィレモン（女神異聞録ペルソナ・ペルソナ2）とは【徹底解説・考察まとめ】

フィレモンの概要

フィレモンとは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の1作目・2作目に登場するキャラクターである。1作目『女神異聞録ペルソナ』、2作目『ペルソナ2』共に、主人公達にペルソナ能力を与える役目を担っている。また『ペルソナ2』では、ラスボスであるニャルラトホテプの半身という重大な秘密を持ったキーキャラクターでもある。その為、『女神異聞録ペルソナ』の時よりも、深く本編に関わっている。

『女神異聞録ペルソナ』の時は、あくまでも儀式「ペルソナ様」を行った者の前に現れ、己が認めた場合にのみ相手にペルソナ能力を授ける謎の人物として描かれている。その為、『ペルソナ2』が出るまでは、フィレモンの詳しい正体は不明のままとなっていた。『ペルソナ2』で明かされた情報いわく、フィレモンは人の「心の海」か生まれた存在とのこと。「人類のポジティブマインド」の化身であり、それ故に人類の可能性を肯定し、見守る立場にある。彼が、認めた人間にのみペルソナ能力を与えているのも、そのような立場の現れの模様。『ペルソナ2』のラスボスであるニャルラトホテプは、フィレモンの半身にあたり、「ポジティブマインド」の化身である彼とは真逆の「ネガティブマインド」の化身として生まれた。そのような生まれ故、半身同士でありながらフィレモンとニャルラトホテプは人類に対し異なる価値観、考えを持っている。『ペルソナ2』の事件は、そんな2人が「人は完全な存在となり得るか」という命題に対して結論の出ない論議を続けてきた所為で起こったものである。否定派であるニャルラトホテプが、己の考えが正しい事を証明する為に世界破滅を目論んだ事が、『ペルソナ2』の事件が起こるきっかけとなった。フィレモンの方は、ニャルラトホテプに対抗する為、そして人類の可能性を潰えないようにする為、ペルソナ能力を授けた主人公達に度々助言を行うようになる。
なお『ペルソナ2 罪』と『ペルソナ2 罰』の2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』の内、『ペルソナ2 罰』限り、特殊条件で発生する「エクストラダンジョン」のボスとしても登場する。

『ペルソナ3』以降の作品には登場しない。代わりに、彼の元部下であるイゴールが、謎の青い部屋「ベルベットルーム」の主として、そこに住まう住人達と共に主人公達の活動を手伝うようになる。このイゴールは『女神異聞録ペルソナ』、『ペルソナ2』にも登場している。その際は、フィレモンの部下としてベルベットルームを運営し、そこに住まう他の住人達と共に主人公達の活動の手伝いを行っている。

フィレモンのプロフィール・人物像

性別：不明
年齢：不明
身長：不明
体重：不明
誕生日：不明
CV：堀内賢雄（1作目PSP版 リメイク『Persona』）、山野井仁（『ペルソナ2』）

『女神異聞録ペルソナ』『ペルソナ2』にて、主人公達にペルソナ能力を授ける役を担っている人物。2枚ディスクで構成されている『ペルソナ2』の、後編ディスク『ペルソナ2 罰』では、特殊条件で発生する「エクストラダンジョン」のボスキャラクターも務めている。

自らの事を「意識と無意識の狭間に住まう者」と称しており、「ペルソナ様」と呼ばれる儀式を行った者達を自分が住まう「意識と無意識の狭間」に導いている。そこで「自分の名前」を名乗る事が出来た者にのみ、ペルソナ使いとしての能力を授ける。その他にも、ベルベットルームと呼ばれる謎の青い部屋を作り出し、そこでイゴールを筆頭とした部下達に主人公達ペルソナ使いの活動の手伝いをさせている。

『女神異聞録ペルソナ』では、上記のような役割を持っただけの謎の人物となっていたが、『ペルソナ2』にて、実は人の「心の海」より生まれた「人類のポジティブマインド」の化身である事が判明する。彼が主人公達にペルソナ能力を与えていたのも、人類が苦難を前にした時に乗り越える力を持つ可能性がある事を信じており、それ故の手助けとしての授けであったとされる。しかし、あくまでも授けるのはペルソナ能力、または主人公達が困難に立ち向かう為に必須なキーアイテム、助言のみであり、彼自身が人類の為に何かをしようと動いた試しはない。
『ペルソナ2』で、己の半身・ニャルラトホテプが世界破滅を目論んだ時も、ペルソナ能力を授けた主人公達に助言をする事はあれど、彼自身が人類を助けようとする姿は描かれなかった。その理由としては、あくまでも人類が持つ力を肯定しているだけの存在として「人類の可能性」を見守る・測ろうとしていたのではないか、と推測されている。人類の味方のように見えるが、その実、己の考えの正しさを証明しようとするニャルラトホテプとやっている事は等しい為、ニャルラトホテプの共犯者としてファンからは認知されている。

フィレモンの能力

『女神異聞録ペルソナ』

『女神異聞録ペルソナ』においてのフィレモンは、主人公達にペルソナ能力を授ける役を担っている。作中に登場する高校「聖エルミン学園」で流行っている儀式「ペルソナ様」を行った者を、自身の住まう「意識と無意識の狭間」に導き、そこで己が認めた相手にのみ、ペルソナとそれを召喚できる力を授ける。フィレモンに認められるには、彼が住まう「意識と無意識の狭間」においてもハッキリと意識を保ち、「自分の名前を名乗ることが出来るか」と訊ねてきた彼の問いに答えを返す事が必須の条件である。
なお、『ペルソナ2』を除いた『ペルソナ』シリーズの主人公達は、全員ネームレスキャラクターとなっており、プレイヤーが名前を決めなければならない（『ペルソナ2』の場合は、あくまでも公式ネームが存在しているというだけで、名前の変更自体は可能となっている）。『女神異聞録ペルソナ』の場合、フィレモンに名を問われた際に、プレイヤーが答えるべき名前を決める事ができる。

『ペルソナ2 罰』

『ペルソナ2』におけるフィレモンの役割も、『女神異聞録ペルソナ』の頃と変わらない。その正体が判明する事になる『ペルソナ2 罪』終盤までは、あくまでもペルソナ能力を授ける人物として、物語に登場する。しかし『ペルソナ2 罰』に限り、フィレモンには新たな役割が与えられている。それが『ペルソナ2 罰』にのみ存在するダンジョン「エクストラダンジョン」のボスキャラクターという役だ。
この「エクストラダンジョン」は、いくつかの特殊な条件をクリアしたもとで発生するダンジョンとなっており、その条件の内容から1周目の時点では決して発生する事ができない仕様となっている。「エクストラ」とつくように、非常にクリア難易度の高いダンジョンとなっている。そのボスとして君臨するフィレモンも、その難易度に相応しいボスとなっている。彼にしか出せない大技も存在しており、中には即死技といっても過言ではないものも存在している。
このような技の構成は、次作『ペルソナ3』の裏ボス・エリザベスにも存在しており、エリザベスの技構成の原点にあたるキャラクターなのではないか、とファンからはいわれている。

ガードパニッシュ

万能属性の攻撃技。
敵全体にダメージを与える事ができる。なお、防御中の相手にのみ、2倍のダメージを与える事が可能。

永遠の白

光属性の攻撃技。
敵全体にダメージを与えるかつ、使用者のHP（ヒットポイント）を回復する事もできる。

スペクトラフォース

敵全体にランダム変化で、様々な属性攻撃を当てることができる。
使用できる属性は、火炎、水撃、疾風、地変、氷結、電撃、核熱、万能の全8種類である。

泡沫の波紋

補助系スキル。
敵全体にかけられている持続可能な補助系スキルを打ち消す事ができる。

ハルマゲドン・R

合体スキル「ハルマゲドン」を相手が使用してきた時のみに使用できる技。
敵全体を瀕死状態にさせる事ができる。

フィレモンの来歴・活躍

『女神異聞録ペルソナ』