【進撃の巨人】ベルトルト「僕は、君の、そばかすが嫌いだ」【厳選名作SS】
進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。マルコに寝相をからかわれた腹いせに、マルコのそばかすを消す薬を塗る悪戯を仕掛けたベルトルト。そして事態はユミルにも波及します。※カップリング要素注意です。
73: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:23:40 ID:lWnMPI7M
ユミル「私を…恨んでいるか?」
ベルトルト「どうだろう…よくわからない」
ベルトルト「君も人なんか食べたくなかっただろうし」
ベルトルト「まだ、時間はあるから…これから君の事、ゆっくりと知ることにしよう」
ユミル「あぁ…最悪な奴に捕まっちまったもんだ…私も」
ベルトルト「ユミル…このタイミングで申し訳ないんだけど、言ってもいい?」
ユミル「なんだ…?」
ベルトルト「僕は君が…好きだよ」
ユミル「…は?」
ベルトルト「忘れちゃった…?」
ベルトルト「ほら、だいぶ前にさ…君に告白する前に断られただろ?」
74: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:25:10 ID:lWnMPI7M
ユミル「あ…!あぁ…そんなことあったな」
ベルトルト「いつか時期が来たら、ちゃんと告白するって…僕、言ったよね?」
ユミル「それが今なのか?」
ベルトルト「うん」
ユミル「はぁ…お前なぁ…この状況で…
ベルトルト「僕は、君の、そばかすが嫌いだ」
ユミル「はぁぁあぁ?」
ベルトルト「以前、マルコにそう言ったんだ…」
75: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:27:26 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「ねぇ、マルコに教えた君のおまじない…あまり効果はなかったね」
ユミル「雪山訓練のあれか…」
ユミル「天気、良かったんだよなぁ…前半は」
ベルトルト「うん」
ユミル「そばかすってのは、シミと一緒なんだ」
ユミル「そばかすの主な原因は日焼け、あとはやっぱり遺伝。私のは遺伝の方だ」
ベルトルト「うん…」
ユミル「メラニン色素とか紫外線って言葉、知ってるか?」
ベルトルト「いや、知らない…」
ユミル「知らなきゃ知らないでいい…だが説明はしない。面倒くさい」
ユミル「でな、雪ってのは日光を反射するから、天気が良い雪山ではよく起こる」
ユミル「雪焼け…という現象が」
76: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:30:06 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「雪に反射した日光の光が、マルコのそばかすを復活させたって事?」
ユミル「あぁ…でもお前が塗りたくった化粧水…いや薬が強力だったみたいで…」
ユミル「マルコ、またそばかす無しになっちまったな…本当に数か月だけの復活だった」
ベルトルト「うん…反省している。あんなに落ち込むとは思ってなかったんだ…」
ユミル「本当にな…そばかすって大事だったんだな」
ユミル「そばかすが消えたマルコは、割とよくある顔になったから見分けがつかなくて…」
ユミル「結局、トロスト区襲撃事件から行方不明のままだ…」
77: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:33:15 ID:lWnMPI7M
ユミル「あの身元不明の遺体の中に、マルコの遺体もあったのかな…」
ベルトルト「ごめん…」
ユミル「…何について謝ってるんだ?」
ベルトルト「マルコのそばかすを、消したこと」
ユミル「…そっちかよ!」
ベルトルト「マルコ、まだ生きてると思うよ。僕は、そう思う」
ユミル「えっ…?」
ベルトルト「だって彼、腹黒いもん。こんな所で死ぬような人間じゃないよ」
ベルトルト「今だから言うけど、僕とマルコとユミルとで三角関係状態になってから…」
ベルトルト「陰で散々、マルコに嫌がらせされたんだからね!僕も仕返ししてたけど」
ユミル「はぁ…そうなのか」
78: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:35:03 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「彼は王に心酔してた」
ベルトルト「実は彼には別の任務があって、今頃は王宮にでも潜伏しているのかもね」
ユミル「夢物語だなぁ…まぁ、生きているかも…って希望が持てる話ではあるが」
ユミル「ジャンも…マルコが生きていると信じて、憲兵団に入団したんだよな」
ベルトルト「うん…」
ベルトルト「と言うかさ、ジャンってマルコの恋人だったから…」
ユミル「えぇぇ!?」
ユミル「お前っ!本人がいないからって言っていい事と悪い事があるぞ!」
ベルトルト「いや、本当なんだって」
79: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:37:45 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「ほら、以前僕がミーナに密告した…マルコとジャンの夜の声がうるさいってのは」
ベルトルト「嘘でも何でもなく、本当の話だったんだよね…」
ユミル「ほ…本当だったのか、あの噂。ミーナがもし生きていたら、涎を垂らして喜ぶな」
ユミル「でも待てよ…」
ユミル「マルコとジャンが付き合ってたってのが本当なら何でマルコは私に告白したんだ?」
ベルトルト「普通に両刀だったんでしょ?」
ベルトルト「男はジャンで女はユミル」
ベルトルト「ユミルもほら、男っぽい性格だし…サバサバしてて好きだったんだよ」
ユミル「…」
80: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:40:03 ID:lWnMPI7M
ユミル「じゃぁ、ジャンのミカサ好きアピールは演技だったってのか?真に迫っていたが」
ベルトルト「ジャンは本気でミカサが好きだったと思うよ」
ベルトルト「多分、今でも好きなんじゃないかな?」
ベルトルト「ただ…マルコの性技から逃れられなかっただけだと思う…いい声出してたし」
ユミル「…男子寮ってきったねぇのな…」ハァ…
ユミル「で、お前もライナーとヤってるのか?引かないから、正直に言え」
ベルトルト「そんな訳ないでしょ…そんな性癖持ってたら、君に告白なんかしないよ!」
ユミル「どうだか…お前も両刀かも知れない」
ベルトルト「だから違うって!」ギュッ…
ユミル「!?」
81: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:42:17 ID:lWnMPI7M
ユミル「お前な…私が動けない事をいい事に急に抱きつきやがって…」
ベルトルト「ユミル、聞いて」
ベルトルト「僕は、君の、そばかすが嫌いだ」
ユミル「私はもう、そばかすは無いぞ。てめぇが寄越した薬のせいでな」
ユミル「マルコと一緒で雪焼けで1か月ほど復活したが…また消えちまった」
ベルトルト「…」
ベルトルト「そういう意味じゃないんだ」
ベルトルト「そばかすが無くなってしまったせいで、君は色んな男を惹き付けたから…」
ベルトルト「だから…僕は、君のそばかすが嫌いだ」
ユミル「…」
82: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:44:43 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「僕は、ユミルのそばかすが有る顔の方が好き。今の姿を残念に思ってる…」
ベルトルト「だから言い直す」
ベルトルト「僕は、君の、そばかすが好きだ」
ベルトルト「僕の故郷に連れ帰ったら…君をいっぱい日焼けさせる」
ベルトルト「他の男に目を付けられないように…僕だけのユミルでいてくれるように」
ユミル「ベルトルさんの…故郷…?」
ユミル「待て!ベルトルさん…」
ユミル「私は、クリスタを置いてお前たちの故郷へは行けない」
ベルトルト「大丈夫!クリスタも連れて行く」
83: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:47:27 ID:lWnMPI7M
ユミル「はぁ?」
ベルトルト「クリスタの名前も僕の恨み帳に書いてあるんだ」
ユミル「恨み帳…?」
ベルトルト「以前、彼女にからかわれてね…まだ少し、根に持ってる」
ユミル(マルコの言った通り、実は陰湿なんだな、こいつ)
ベルトルト「クリスタへの仕返しは、ライナーとくっつける事!結婚するまで応援する」
ユミル「いや、それは…ちょっと…」
ベルトルト「君の名前も書いてあるよ。恨み帳に」
ユミル「わ、私が何したってんだよ!!」
ベルトルト「告白する前に僕を振ったじゃない」
84: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:49:51 ID:lWnMPI7M
ユミル「あれは…その…仕方ないだろ!!」
ベルトルト「僕はその時、絶対ユミルに仕返しをしようと思ったんだ」
ベルトルト「僕を好きになってもらうこと…それがユミルへの仕返し」
ユミル「まだ、好きになってないぞ、お前のこと」
ベルトルト「故郷に連れ帰ったら、いっぱい尽くして、努力する。君に好かれるように」
ベルトルト「命だって…守るよ」ギュゥゥゥ…
ユミル「この状況で、それを言うか…」
ユミル「どうやったって、断れないじゃねぇか。ずるい男だ」ハァ…
ベルトルト「じゃ、ユミルの返事は『うん』でいいんだね?」
ユミル「あぁ…『うん』でいいよ。もう、お前の好きにしろ」
85: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:52:54 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「やった!本当!?」
ベルトルト「あぁ、もう…たまんない!!ずっと好きだったんだ!」
ベルトルト「あの瞬間、クリスタに…君の好きなところを聞かれてから…ずっとずっと!」
ベルトルト「自覚したら、すごく苦しくなって辛かったけど…今は幸せだ!ありがとう」
ユミル(すげぇ恋愛脳だな。油断させておいて隙をみて逃げるか…)
ベルトルト「こんな状況じゃないのは、分かってる…」
ユミル「…」
ベルトルト「そこで両手を治癒しながら気絶しているエレンとボロボロになっている君と」
ユミル「うん」
ベルトルト「これから追って来るかも知れないクリスタと…できれば、アニも…」
87: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:56:33 ID:lWnMPI7M
ベルトルト「みんな、みんな一緒に連れ帰りたい…」
ベルトルト「希望なんて、無い世界なのかも知れないけど」
ベルトルト「僕はとても許されない事を、してしまったけれど…」
ベルトルト「君だけは、僕のそばにいてよ」
ユミル「ベルトル…さん?」
ベルトルト「僕にどこまでも付いて来てよ!ねぇ、ユミル」
ユミル(あぁ、こりゃ逃げられねぇわ…)
ユミル(一途な恋ほど、怖いものはないね…こいつは真剣なんだ)
ユミル「はぁ…仕方ねぇな。お前、しっかりクリスタに仕返ししろよ!」
ユミル「必ず一緒に連れて行くと、約束しろ!この場で」
ベルトルト「…連れて行く!絶対だ」
88: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/14(金) 01:59:38 ID:lWnMPI7M
ライナー「ベルトル、信煙弾だ!!」
ライナー「調査兵団がすぐそこまで来ている!もう行くぞっ」
ベルトルト「あぁ!…さぁ、ユミル、僕に捕まって」
ベルトルト「行こう!ずっと遠くへ…そうだな…」
ベルトルト「…いつかは、僕たち二人だけの世界へ」
ベルトルト「僕は、君の、そばかすが嫌いだ」
― 完 ―
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進撃の巨人の厳選面白SSまとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
『進撃の巨人』に関する名作SSを厳選してまとめています。シリアスな本編に辛くなったら、たまにはクスっと笑える面白いSSをお楽しみください。中にはキャラ崩壊・ネタバレしているものもあるかもしれないのでご注意ください。
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アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。
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進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。
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ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。
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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。
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フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。
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イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。
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