リヴァイ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

リヴァイ・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団に所属する兵士長。1人で1個旅団(約4000人)並みの戦力を持つとされ、「人類最強の兵士」として名高い。三白眼と刈り上げた髪型、小柄な体格が特徴で、ブレードを逆手に持って回転しながら巨人の肉を切り刻む戦闘スタイルを好んでいる。性格は冷静沈着で無愛想。スラム出身ということで言動も粗暴である。神経質で潔癖症だが、部下の最期を看取る際には汚れを気にせず手を握るという仲間想いの一面もある。
リヴァイ・アッカーマンのプロフィール・人物像
誕生日:12月25日
年齢:30代前半
身長:160㎝
体重:65㎏
血液型:A型
所属階級:調査兵団兵士長
担当声優:神谷浩史
リヴァイ・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団に所属する兵士長。
1人で一個旅団(約4000人)並みの戦力を持つとされ、「人類最強の兵士」として名高い。
外見の特徴は刈り上げ頭と三白眼、小柄な体躯。制服の下には襟付きのブラウスに白いクラバットを着用している。
アッカーマンという姓が明かされたのは中盤以降。それ以前は本人も姓を知らず、ただのリヴァイと名乗っていた。
公式の人気投票でも2連続で1位を獲得する(3回目の人気投票では2位を獲得)ほどの人気キャラで、スピンオフ作品『進撃の巨人 悔いなき選択』では主人公を務めている。アプリゲームとのコラボにおいても主人公であるエレンと共にほぼ毎回登場しており、作品を代表するキャラクターの1人といえる。
性格
人類最強の兵士として民衆の憧れの的となっているリヴァイだが、実際の性格は英雄とは程遠い。元々王都の地下街で名の知られるゴロツキだったという経歴もあり、言葉遣いは粗暴で暴力を振るうことに躊躇がない。加えて極度の潔癖症で、不潔な拠点に滞在する際は真っ先に大掃除をしなければ気が済まない。部下が掃除の手を抜いた時は厳しく知ったし、どんな細かい箇所だろうとやり直させる神経質な性格。
その一方、部下や仲間を何よりも大切にしており、部下の死に際には血で汚れるのもかまわず手を握って巨人を絶滅させると誓っている。
また、特筆すべきはその冷静な判断力。「明日異常事態に陥った場合俺は誰よりも迅速に対応し戦える」と自分でも語っている通り、不意打ちや想定外の事態に対しても柔軟に対応し、最善手を打つことができる。
部下の死に対しても動じることなく任務を遂行する冷徹さを持つが、宿敵となった「獣の巨人」相手には怒りをあらわにすることもあった。死んでいった部下や仲間に対する思い入れは強く、彼らの犠牲に報いるため最後までボロボロになっても戦い続けた。
戦闘力
「女型の巨人」を圧倒するリヴァイ
規格外の戦闘能力を有し、一個旅団並みの戦力という表現は決して大げさではない。逆手にブレードを持って回転しながら巨人の肉を切り刻むという戦闘スタイルを得意としており、無垢の巨人(特殊能力のない通常の巨人)なら一瞬で複数を打ち倒せる。知性を持つ巨人化能力者に対しても一歩も引けを取らない戦いぶりを見せ、敵勢力からは名指しで警戒されている。
その強さは対人戦においても発揮され、1人で複数人を翻弄する戦闘スキルを持つ。元々は叔父ケニー・アッカーマンから処世術として教えられた戦闘術だったが、王都地下街のスラムで生き残るために磨き上げられた。
スピンオフ作品である『悔いなき選択』では、調査兵団に入団する前から独学で立体起動をマスターし、それを活用して仲間たちと盗賊行為を行っていたと描かれている。
リヴァイの戦闘能力の源は体に流れる「アッカーマン」の血にあるとされる。アッカーマン一族は元々、壁内人類を統治するフリッツ王家の護衛を生業としていた。その能力は人の姿のまま巨人の力の一部を引き出せるというもので、過去に発展していた巨人科学の副産物とされている。
アッカーマン家の人間は巨人化することができず、「始祖の巨人」による洗脳も通用しない。それゆえ王家に恐れられ、さらに王家の不戦思想に逆らったために迫害されることとなった。現在ではアッカーマン家の生き残りはごく少数。
作中ではリヴァイのほかに、エレンの幼馴染であるミカサと、リヴァイの育ての親のケニーがアッカーマン家の血を引く人物として登場している。
アッカーマン家の能力は生存本能が刺激された時に覚醒し、極限まで身体能力が高められる。それだけでなく、「道」を通じて過去のアッカーマン家が積み重ねてきた戦闘経験まで得ることが可能(ただしこれを明かしたエレンは意図的に虚偽情報を混ぜているため、この情報も真実ではない可能性がある)。
リヴァイ・アッカーマンの来歴・活躍
王都地下街で育つ
王都地下街の娼館で生まれたリヴァイ。娼婦の母・クシェルの死後、餓死寸前の所を叔父であるケニー・アッカーマンによって拾われた。ケニーはリヴァイに戦い方や地下街で生き延びる術を教えた後、どこかへと姿を消す。残されたリヴァイは1人生き延び、いつしか地下街でも名の知れたゴロツキとなった。
調査兵団入団
リヴァイが調査兵団に入団した経緯については本編中では詳細に語られていない。スピンオフ作品である『悔いなき選択』では、地下街の仲間達と共に窃盗行為に及んでいたところを、後の調査兵団団長であるエルヴィン分隊長によって捕縛されたと語られている。
そして調査兵団に入団すれば憲兵団へは引き渡さないと取引を持ち掛けられ、リヴァイと仲間のファーラン、イザベルは渋々ながらそれに応じた。当初はエルヴィンを殺害しようと隙を伺っていたリヴァイ達だが、調査兵団の団員たちと共に過ごすうち「壁の外に出たい」という彼らの想いに徐々に共感を覚えていく。
しかし、初の壁外調査でリヴァイは選択を間違え、ファーランとイザベルを死なせてしまう。
激昂してエルヴィンに斬りかかろうとするリヴァイだが、エルヴィンから「お前の能力は人類にとって必要だ」と説得されたことで考えを改め、調査兵団で戦うことを決意する。
第57回壁外調査
壁外調査での活躍により、いつしか「人類最強の兵士」と言われるようになったリヴァイ。しかしその一方で、突如現れた「超大型巨人」と「鎧の巨人」によりウォール・マリアを破られ、人類は活動領域の後退を余儀なくされた。
調査兵団がウォール・マリア奪還に向けての布石を打つ中、ウォール・ローゼ南端に位置するトロスト区に再び超大型巨人が現れる。
その時ちょうどリヴァイ達調査兵団の主力部隊は壁外調査に出ていたが、トロスト区の異変を察知して退却。巨人に襲われていたエレン・イェーガーたちの窮地を救った。
その後、巨人化能力を持つエレンの処遇について兵団上層部で意見が紛糾。人類最強の戦闘力を持つリヴァイが監視するという条件で、エレンの身柄は調査兵団に任されることとなった。
それから1か月後、エレンがリヴァイ班に配属されて初めての壁外調査において、調査兵団は「女型の巨人」と遭遇する。通常の巨人とは異なり知性を持つ「女型の巨人」の攻勢によって調査兵団は多くの犠牲者を出すこととなった。リヴァイ班はリヴァイとエレンを残して全滅し、リヴァイ自身もミカサ・アッカーマンをかばって足を負傷してしまう。
新生リヴァイ班の結成
リヴァイはケニー・アッカーマンから巨人化薬の注射を託される。
しばらく前線を退いていたリヴァイだが、負傷が回復するとともに戦線に復帰。リヴァイはエレンの同期である調査兵団104期のメンバーを組み込み、新生リヴァイ班を結成する。
その任務は巨人化能力及び「座標」と呼ばれる特殊能力を持つエレンと、壁の秘密の鍵を握るヒストリア・レイス(偽名クリスタ・レンズ)を守ることだった。
リヴァイ班は2人を奪取しようとする憲兵団を相手に、王制の秘密を巡る戦いに巻き込まれていく。その戦いの中でリヴァイは育ての親であるケニー・アッカーマンと再会し、ケニー率いる中央憲兵の精鋭と激闘を繰り広げる。
最終的に戦いは調査兵団の勝利に終わり、旧王制は打倒されヒストリアが新女王に即位した。リヴァイはケニーの死に際を看取り、人間を巨人化させる薬を託される。
強いられる選択
全ての準備が完了し、調査兵団はついにウォール・マリア最終奪還作戦を開始する。敵は104期の一員だったベルトルト・フーバーが変身した「超大型巨人」と、同じく104期のライナー・ブラウンの「鎧の巨人」、そして正体不明の「獣の巨人」。
リヴァイとエルヴィンたちは新兵を率い「獣の巨人」と対峙。「獣の巨人」による広範囲に降り注ぐ砲弾のような投石攻撃で戦線が崩壊する中、エルヴィンは自分と新兵の命を引き換えにした反撃策を考案する。
世界の真相を知るという自らの夢と、人類の勝利とを天秤にかけて逡巡するエルヴィンに対し、リヴァイは夢を諦めて死ぬようエルヴィンに説く。そして正面から特攻するエルヴィンと新兵達を囮にし、リヴァイは「獣の巨人」を奇襲する。作戦は成功し、あと一歩のところまで「獣の巨人」を追い詰めるものの、背後から現れた「車力の巨人」によって「獣の巨人」の本体を奪い返されてしまった。
シガンシナ区市街地に戻ってきたリヴァイは、「鎧の巨人」と「超大型巨人」を仕留めたエレン達と合流する。「鎧の巨人」は取り逃がしたものの、「超大型巨人」の本体であるベルトルトは確保した状態。そこへ、瀕死のエルヴィンを背負った新兵のフロックがやってくる。
かつてケニーから託された巨人化の薬をエルヴィンに打ち、ベルトルトを食わせて生き延びさせようとするリヴァイだが、それにエレンとミカサが反発。エレンは「超大型巨人」との戦いで大火傷を負ったアルミンを生き延びさせてほしいと主張する。
エルヴィンとアルミン、どちらを生かすべきか選択を迫られるリヴァイ。しかしエルヴィンに注射を打とうとした寸前、彼が子供の頃のようなうわごとを発したのを見て考えを変える。「壁の外の世界を見たい」という夢に憑りつかれ、その夢のために多くの仲間を死なせてきたエルヴィン。それはまさに悪魔のような所業だった。ここでエルヴィンを生き返らせれば、彼はまた悪魔として地獄のような世界を生き抜かなければならない。
エルヴィンを休ませてやりたいという私情から、リヴァイは彼を生き返らせることを断念し、巨人化の薬をアルミンに託した。巨人化したアルミンはベルトルトを捕食し、「超大型巨人」の能力を継承することとなる。
レベリオ収容区での戦い
無垢の巨人が根絶されて4年、壁内の情勢は大きな転機を迎えていた。壁内人類が暮らしていたのはパラディ島と呼ばれる島であったことが判明し、島の外にはさらに広い世界があると知られるようになった。そしてベルトルトやライナーらはマーレと呼ばれる国から派遣された戦士であり、エレンの保有する「始祖の巨人」を奪取することが目的だった。
マーレを始めとした世界各国はパラディ島の人類を「島の悪魔」と呼んで危険視し、壁内に再び攻め入ろうと画策する。
各国の要人たちがマーレのレベリオ収容区に集まり、パラディ島への宣戦布告を行おうとしたその時、巨人化したエレンが人々を襲い始める。エレンは負傷兵に化けてマーレに潜入していたのだ。ミカサやアルミンら調査兵団の面々も続いて襲撃に参加し、リヴァイも宿敵である「獣の巨人」ことジーク・イェーガーを撃破する活躍を見せる。
しかしこの戦いはエレンとジークによって仕組まれたものだった。「始祖の巨人」を持つエレンとエルディア人(巨人化できる人種)の王家の血を引くジークが接触することで、全ての巨人を操る能力が手に入る。ジークはその能力を使って、パラディ島の人々を救おうとしているのだという。
ジーク・イェーガーとの死闘
パラディ島に入ったジークの監視役となったリヴァイ。巨大樹の森にキャンプを張り、部下30人と共に厳重にジークを監視していたが、ジークが突如叫んだことで部下達が全員巨人化してしまう。
実はジークの信奉者であるイェレナによって持ち込まれたワインの中にジークの脊髄液が入っており、それを飲んだ部下達は王家の血を引くジークによって支配されてしまったのだ。リヴァイはアッカーマン一族であり、ワインよりも紅茶を愛飲していたことから唯一無事だった。
元々ジークの思惑に不信感を抱いていたリヴァイだが、大事な部下達を巨人にされたことでさらに激昂。苦渋の思いで部下だった巨人達を斬り捨て、猛烈な勢いでジークを追いかける。
ジークは「獣の巨人」に変身して反撃するが、リヴァイの死に物狂いの猛攻の前に敗れ、巨人のうなじから引きずり出されてしまう。リヴァイはジークを拘束するだけでなく腹部に雷槍(爆発を起こす新兵器)を突き立て、信管から伸びたワイヤーを首に括り付けて身動きを取れなくした。さらに定期的に足を切断して巨人化する体力を奪うという徹底的な手段でジークを封じ込める。
しかしジークが自ら信管を引き抜いて自爆に及ぶことまでは見抜けず、雷槍の爆発に巻き込まれてしまう。
そこへたまたま同僚のハンジ・ゾエが通りがかり、重傷を負ったリヴァイを発見する。リヴァイは右手の人差し指と中指を失い、顔にも大きな切り傷を負っていたものの一命をとりとめていた。
その際、ハンジは兵団上層部に反旗を翻したイェーガー派の兵にジークの居場所を案内させられていた。イェーガー派たちがリヴァイにとどめを刺そうとした瞬間、瀕死の重傷を負ったはずのジークが無垢の巨人の中から復活。一同が呆然としている隙にハンジはリヴァイをつれて川に飛び込み、なんとか逃げおおせたのだった。
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