進撃の巨人の九つの巨人まとめ

『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ・小説・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。人類を無差別に殺す謎の生命体「巨人」が存在する世界を舞台に、巨人を駆逐することに執念を燃やす主人公エレン・イェーガーの戦いを描く。作中ではエレン以外に巨人化の能力を持つ人物が登場し、それらは「九つの巨人」と呼ばれている。「九つの巨人」はそれぞれ「始祖の巨人」や「鎧の巨人」などの固有名称を持ち、普通の巨人とは一線を画す特殊技能を持っている。

『進撃の巨人』の概要

『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ・小説・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。2009年発売の10月号(創刊号)から『別冊少年マガジン』において連載され、2021年4月に発売した5月号によって完結した。
原作コミックスの売り上げは累計1億部を突破し、海外でも広く知られる作品となっている。2013年にはアニメ化され、シリーズ4期まで続くほどの人気を博した。
人気の理由としては、一般人だけでなく重要キャラクターまでもが次々と死んでいく絶望感と、謎が謎を呼ぶ先の読めない展開。細部まで練り上げられた設定と散りばめられた伏線、戦争や偏見といった社会問題にもつながる重厚なテーマなど、多面的な魅力を持った作品と言える。

人類を無差別に殺す謎の生命体「巨人」が存在する世界。人類は3重の壁を築き、その内側で生活している。ウォール・マリア南端に突出するシガンシナ区で暮らす少年エレン・イェーガーは、壁の外の世界に憧れを抱いていた。
そんなある日、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が壊され、巨人の大群が壁内に侵入する。同時に出現した「鎧の巨人」によってシガンシナ区とウォール・マリアを繋ぐ壁も破壊され、人類はウォール・マリアを放棄して活動領域を後退することを余儀なくされた。巨人に母親を殺されたエレンは、全ての巨人を駆逐することを心に誓う。
それから5年後、幼馴染のミカサ・アルミンと共に第104期訓練兵団に入団したエレンは、再び超大型巨人に遭遇する。扉を壊され、トロスト区に流入する巨人の群れ。104期の仲間たちが次々と死んでいく混乱状態の中、エレンは自身を巨人化させる能力に目覚める。
しかし巨人化の能力を持っているのはエレンだけではなかった。物語が進むごとに、巨人の正体が意外な人物であったことが明らかになっていく。
この巨人化能力を持つ者は最大で9人存在し、それぞれ特徴的な技能と固有名称を持っている。それらの巨人をまとめて、作中では「九つの巨人」と称している。

「九つの巨人」とは

「九つの巨人」とは、知能のない「無垢の巨人」とは違い、人間の意志を持つ9体の巨人の総称。それぞれ「始祖の巨人」や「鎧の巨人」などの固有名称があり、普通の巨人とは異なる特殊技能を有している。
「九つの巨人」の力を得るには、まず巨人の脊髄液から作った薬剤を摂取し、無垢の巨人となる必要がある。その上で先代の「九つの巨人」の力を持つ人間を捕食することで、その力を継承することができる。「九つの巨人」の力を手にした者は、強い目的意識を持ちながら体に傷をつけることで、自由に巨人化することができるようになる。巨人化を解くことも可能。
ただし、慣れないうちはコントロールできないリスクがあったり、連続使用すると体力を使い過ぎて弱体化したりと、決して無敵というわけではない。通常の巨人と同じようにうなじが弱点であり、そこに埋まっている本体を切り離されると巨人化が解けてしまう。
また、「九つの巨人」の継承者は「ユミルの呪い」の影響で能力を手にした時点から13年しか生きられず、その間に力を継承させなかった場合、誰に能力が発現するかはランダム。
継承者はそれぞれ歴代継承者の記憶を垣間見ることができる。

歴史的にはエルディア人(エレンら壁内人類の名称で、巨人化可能な人種。別称「ユミルの民」)の祖とされる始祖ユミルが「大地の悪魔」と契約したことで巨人化する能力を得たとされている。始祖ユミルの死後、力は9つに分割され「九つの巨人」が誕生した。古代エルディア人は「九つの巨人」の力を活用し、大国マーレを打ち倒してエルディア帝国を建国。
しかし巨人の力同士による争いは絶えず、その内乱に乗じてマーレは内部工作を行い、9つの内7つの巨人の奪取に成功。「巨人大戦」と呼ばれる戦争に勝利し、マーレはエルディア帝国から覇権を奪い返した。
作品開始時点では「九つの巨人」の内6つがマーレの手中にあり、マーレ領内で暮らすエルディア人(通称「マーレの戦士」)たちによって継承が続いている。

「九つの巨人」の継承者とその特性

始祖の巨人(しそのきょじん)

継承者:ユミル・フリッツ→カール・フリッツ→ウーリ・レイス→フリーダ・レイス→グリシャ・イェーガー→エレン・イェーガー

「九つの巨人」の中で最も強力な存在。すべての巨人の祖とされる。
代々エルディア王家によって保有され、巨人大戦中145代フリッツ王であるカール・フリッツによってパラディ島に持ち込まれた。
他の8つの巨人を含めたすべての巨人を支配する能力を持つとされるが、真の力は王家の血筋の者しか発揮できない。しかし王家の血を引く人間が「始祖の巨人」を継承すると、「不戦の契り」によりカール・フリッツの思想に支配され、すべての能力を発揮することができなくなる。
この「不戦の契り」をかいくぐって能力を発動するには、王家の血筋以外の「始祖の巨人」継承者が、王家の血を引く巨人もしくは巨人化能力者と接触する必要がある。
作中ではエレンの父・グリシャ・イェーガーが王家の継承者だったフリーダ・レイスを捕食したことで「始祖の巨人」の力を手にし、それを息子のエレンに引き継がせた。
エレンは王家の人間ではないため当初は「始祖の巨人」の能力を使うことができなかったが、王家の血を引く兄・ジーク・イェーガーと接触したことで始祖ユミルの元へ辿り着き、能力を自由に行使できるようになった。

ユミルの民の記憶の改竄・身体的要素の操作

始祖ユミルの血を引くエルディア人の記憶を改竄できる能力。
145代フリッツ王はこの力を使い、「壁の外の人類はすでに絶滅している」と壁内人類に信じ込ませた。ただしアッカーマン家や東洋の一族などの他人種系エルディア人には記憶改竄は通じない。
また、始祖の力を使えば身体構造の変化を変えることができ、600年以上前、エルディア王がこの能力を使ってエルディア人を流行り病から守った記録が残されている。
エルディア人の安楽死計画を進めるジーク・イェーガーはこの能力を利用し、エルディア人から生殖能力を奪おうとしていた。

「道」を介した過去の閲覧・ユミルの民への発信

全てのユミルの民は時空を超越した「道」でつながっているとされ、巨人を構成する肉体もその「道」からもたらされる。そして「道」はある1点の座標で交わっている。すなわちその座標こそが「始祖の巨人」であり、始祖の力を持つ者は「道」を通じて全てのユミルの民に干渉できる。他者の過去の記憶を閲覧することや、遠く離れたエルディア人に呼び掛けることも「始祖の巨人」の能力があれば容易い。

全ての巨人の支配・命令・操作

始祖は過去未来を含めたすべての巨人を意のままに操ることが可能。
エレンは王家の血を引くダイナ・フリッツ(巨人体)と接触したことで、一瞬ではあるが始祖の力を発動させ、ダイナを他の巨人に食わせて危機を脱することができた。
パラディ島に3重の壁を築いたのもこの始祖の力によるものであり、壁の内側には何千何万体もの大型巨人が眠っている。これらの巨人を解き放ち、パラディ島の外の世界を侵攻させることを「地鳴らし」と呼ぶ。物語終盤でエレンはこの「地鳴らし」を発動させ、全世界の8割の人間を殺戮することとなる。
また、過去にエレンの母であるカルラを巨人に食わせたのも、後に必要となるベルトルトを死なせないためにエレンが操作したものと最終話で明らかにされた。

巨人の生成

後に「天と地の戦い」と呼ばれる最終決戦において、エレンは始祖の能力を使い、「九つの巨人」の歴代継承者の巨人体を生み出している。その中にはベルトルト・フーバーやポルコ・ガリアードなど、本編に登場した巨人も含まれている。始祖から生み出された巨人たちに自我はなく、始祖ユミルの命令に従って動く。

最終形態・終尾の巨人(しゅうびのきょじん)

物語終盤で始祖ユミルの力を借り、「始祖の巨人」の力を掌握したエレンが地鳴らしと共に顕現させた巨人。
顔以外は皮膚がなく、長い髪やアーチを描くような巨大な背骨と異常なほど肥大化した肋骨が特徴的な異形の姿をしている。
超大型巨人を遥かに凌ぐサイズで、作中でも規格外の巨躯を持つ。

「始祖の巨人」の力を覚醒させたエレンは、パラディ島全ての硬質化を解除した。壁の中にいた幾千もの巨人達を率いて、「地鳴らし」を発動すると、パラディ島以外の世界を滅ぼすために進撃する。
原作では「進撃の巨人」とだけ呼ばれており、エレン最終形態の名称は存在していなかった。しかし、TVアニメのThe final seasonのDVD・BD第4巻のビジュアル公開時に、原作者・諌山創が命名したと公式Twitterで明かされた。

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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。

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フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

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イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。

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ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ジャン・キルシュタインとは『進撃の巨人』の登場人物で、調査兵団に所属する兵士。第104期訓練兵団を6番で卒業した。自己の保身を第一に考える現実主義者で、思ったことを率直に言い過ぎる性格からたびたび主人公のエレン・イェーガーと対立していた。当初は巨人の脅威から逃れるために内地への配属を希望していたが、友人のマルコ・ボットが戦死したことで考えを大きく変え、調査兵団に入団する。入団後は持ち前の現状把握能力を活かして同期のまとめ役として活躍した。

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