太陽の牙ダグラム(Fang of the Sun Dougram)のネタバレ解説・考察まとめ

『太陽の牙ダグラム』とは、テレビ東京系列で1981年10月から1983年3月まで放送されたSFロボットアニメである。地球からの圧政に苦しむ植民惑星「デロイア」が独立するまでの動乱を、戦争と政治の両面から描く。地球生まれの主人公「クリン・カシム」は数奇な運命の下、デロイア独立戦争に義勇兵として参戦する。『機動戦士ガンダム』の流れを汲んだ「リアルロボット」路線の作品であり、後に『装甲騎兵ボトムズ』や『機甲界ガリアン』を手掛ける高橋良輔のロボットアニメ初監督作品でもある。

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「スタンレー高原」の中原に設営された地球連邦軍(第8軍)の中規模基地。わずか1割の地球人が9割のデロイア人を使役するいびつな構造が常態化していた。司令官・ブラドー中佐の度を超した横暴に対し、ガボール・ザナを中心としたデロイア人兵士が反乱を起こした。その後制圧部隊の攻撃をはね除けたザナとその部下は独立派と合流した(第53話)。ウルナ基地で起こった事件の影響はデロイア全土に波及し、地球連邦軍から離反したデロイア人兵士は次々と独立派に合流していった。

スタンレー高原

ドガ市の東に広がる広大な高原。独立派とマノン率いる地球連邦軍が事実上の決戦を繰り広げた舞台となった(第55話〜56話)。高原の入り口に「ウェーブ台地」と呼ばれる自然現象で隆起した丘が存在しており、前哨戦として両軍が激しい争奪戦を繰り広げた。スタンレー高原での決戦では、独立派は戦力で劣っていたが「敵が投入してきた前面戦力だけを全力で叩く」というザルツェフの奇策が功を奏して不利を覆した。さらにJ・ロック率いる機甲師団が駆けつけ、独立派が奇跡的な勝利を収めた。

北部エリア

パルミナ大陸北部の寒冷地帯から、北極につながるエリアが「北部エリア」と呼ばれている。パルミナ大陸と北極の間には6000メートル級の山々が連なる「カルナック山脈」が横たわっており、北極ポート制圧を目指す独立派と、後が無い地球連邦軍との激しい戦いが繰り広げられた。

北極ポート

デロイア星における唯一の宇宙港で主人公クリンが最初に降り立った地。バンアレン帯や電離層の影響が少ないのが南北の両極であり、ワームホールの特性上、宇宙港を建設できるのは北極だけである。地球連邦軍にとっては最終防衛線であり、独立派にとっては地球からの派兵を阻止するための最終攻略目標であった。作中終盤で独立派が北極ポートの目前に迫るが、カルメルの造反により攻略は頓挫している。

サンドレア空港

北極ポートに隣接する空港。デロイア星各地を繋ぐいわばハブ空港としても機能している。第3話でクリンが居合わせたところにクーデター部隊が襲撃してきた。

地球連邦

地球上のあらゆる国々は7つの州に集約され、連邦評議会による合議制で政策が進められている。現実世界でのヨーロッパ地域に相当する「メドール州」を筆頭に、北米にあたる「ミンガス州」、放送当時のソビエト連邦にあたる「コホード州」、アフリカに相当する「ローディア州」の関係者が作中に登場している。その他にも南米に当たる「マルドー州」、日本を含むアジアにあたる「テシオ州」、オセアニアにあたる「マラン州」が存在するが、評議会開催時の一部カット以外はセリフまたは設定のみに登場する。各州でも経済規模や影響力には差があり、メドール州以外は経済が低迷しているとドナンが言及している。現地球連邦評議会議長(ドナン)を輩出しているメドール州の影響力が強いが、「ミンガス・コホード・ローディア」はメドール主導のデロイア政策に反発しており、作中では「反メドール3州」と呼ばれている。

メドール州

現実でのヨーロッパ諸国が統合された州。略称は「MDR」。低調な経済状況が続く地球連邦の州の中で例外的に堅調な経済成長を続けている。これはデロイアから得られる利潤が大きく関係している。その経済規模から評議会での影響力も強く、メドール州から選出された現評議会議長・ドナンの発言力が議会の方向を決めている。なお作中で最も多く登場する、地球連邦軍の主力コンバットアーマー「ラウンドフェイサー」を納入している「ソルティック社」はメドール州の企業である。

ミンガス州

北アメリカ大陸で構成される州。かつての超大国・アメリカ合衆国を含んでいるが、SC 152時点ではその経済規模はメドール州に大きく水をあけられ、景気は低迷している。そのためデロイア利権をほぼ独占しているメドール州には、コフォード・ローディア州と共に事あるごとに反発している。作中後半で登場する新型コンバットアーマー「ヘイスティ」をリリースした新興メーカー「アイアンフット社」はマルドー州の「アビテート社」系列ではあるが、このミンガス州に本社を構えている。一説によるとこのアイアンフット社はサマリンとの密約でダグラムの開発に協力していたとも言われている。関係者としてはアンディ鉱山会社の役員「ライアン・バーガー」が登場する。

コホード州

ユーラシア大陸北部のかつてソビエト連邦が支配していた地域で構成される州。略称は「CFRD」。ミンガス州と同様地域経済は低迷しており、デロイア利権で好調なメドール州には反発を強めている。作中終盤に登場する簡易型コンバットアーマー「ニコラエフ」を開発した「サバロフ社」があるが、兵器産業においてはトレンドであるコンバットアーマーの開発では立ち後れている。関係者としてはアンディ鉱山会社の役員「エイモンド・ビラフ」や、ラコックに寒冷地用コンバットアーマーをセールスした「ロマン・ガーコフ」が登場する。

ローディア州

アフリカ大陸全域をその領域とする州。ミンガス・コホードと共に反メドール州の一角を担う。広大なアフリカ大陸を領有するが経済には行き詰まっており、デロイアに進出して起死回生を図ろうと資本を投下している。しかしメドール州が支配的なデロイアにおいて思い通りの事業ができないようで、メドール州への反発を強めている。関係者としてはアンディ鉱山会社の役員「ジャクソン・ライズ」が登場する。

マルドー州

南米大陸を領域とする州。略称は「MRDR」。第1世代コンバットアーマーのエポックメイカーである「アビテート社」が存在する。

テシオ州

日本を含むアジアを領域とする州。略称は「TSO」。議会で一瞬議員が発言する以外は、設定や一部セリフのみで登場。

マラン州

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