蔵馬（幽☆遊☆白書）の徹底解説・考察まとめ
蔵馬（くらま）とは冨樫義博原作の漫画『幽☆遊☆白書』及びテレビアニメの登場人物。メインキャラクター4人のうちの1人で、元は妖狐という魔界で名の知れた盗賊だったが、瀕死の重傷を負って人間界に逃げ込み、妊娠していた南野志保利の胎児に憑依・転生。その後、復活のタイミングを図りながら志保利の息子・南野秀一として暮らしていた。主人公・浦飯幽助の敵として登場したものの、彼に救われ、その後味方として活躍する。容姿端麗で頭脳明晰な人物で、作中でトップレベルの人気を誇る。
予測不能だった鴉戦
手に汗握る展開が続いた鴉戦。瀕死の蔵馬が吸血植物を召喚したシーン。
ファンの間でも人気が高いのが、暗黒武術会での鴉選。妖狐に変化して敵を追い詰めるも、想定よりも早く南野秀一の肉体に戻ってしまい、全く勝機が見えなくなってしまったこと。相打ち覚悟で吸血植物を召喚して鴉を倒すものの、10カウントをとられてしまい試合には敗北してしまったこと。予想していなかった展開の連続、容姿端麗なキャラクター同士のレベルの高い戦いに心を奪われたファンも多い。
海堂との頭脳戦
蔵馬の頭脳明晰さを読者に知らしめたのが、「仙水編」に登場した海藤との頭脳戦。「指定された言葉を言ってはいけない」「1分ごとに話せることばが減っていく」など「暗黒武術会編」とは異なった戦いが描かれているのだ。単純な幽助たちがあっという間にタブーを口にして魂を抜かれてしまっても、蔵馬は冷静さを失わず、海藤との頭脳戦を繰り広げていく。話せる言葉が「ん」しかなくなった時に変顔をして相手を笑わせ、タブーを言わせるという海藤が予想していなかった策に出たところも秀逸。「暗黒武術会編」とは違った蔵馬の格好良さが描かれたエピソードである。
蔵馬の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
名前の由来は鞍馬山というのは誤り
連載当時、蔵馬の名前の由来は京都にある鞍馬山からとったといわれていた。その後、作者の冨樫が「感覚で選んだ音に漢字を当てた」と語っている。人間名は女優の南野陽子が元ネタになっているそう。
飛影と鞍馬の出会いを描いた短編「TWO SHOTS」
蔵馬と飛影が初めて出会ったのは、幽助と対面する1年前だったそう。コミックス7巻に収録された短編「TWO SHOTS」では、その時の2人について描かれている。
蔵馬を敵の手先だと勘違いした飛影に襲われたという2人の出会いや、その後共闘して敵を倒す姿が描かれている。この後から、2人は行動を共にするようになった。
発表当時波紋を呼んだ緒方恵美の声優起用
テレビアニメ版で蔵馬の声優を担当したのは、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ役や、『劇場版 呪術廻戦 0』の乙骨憂太役などで知られるレジェンド声優の1人、緒方恵美。本放送の開始当初、当時駆け出しの新人声優で女性だった緒方恵美を蔵馬の声に起用したことに対し、原作ファンから抗議の投書が『週刊少年ジャンプ』編集部に大量に届いたそう。というのも、当時のアニメ業界では、幼い少年役を除けば男性キャラクターの声を女性声優が担当するのは異例のことだったのだ。
しかし緒方は他の声優では有り得ないところまで蔵馬のキャラクター性をつかんでおり、「宝塚的な男の色気を感じさせるキャラクターにしたい」というスタッフの想いを見事に体現している。
蔵馬の声を演じるにあたって、緒方は徹底的に身体を鍛えて筋肉をつけ、より男性に近い声が出るように特訓したのだという。
妖狐の声優変更で蔵馬の成長を表現
妖狐の時の声を演じたのは、『ドラゴンボールZ』人造人間17号役、『新機動戦記ガンダムW』トロワ・バートン役などで有名な中原茂。「暗黒武術会編」までは中原が妖狐を演じていたが、「魔界の扉編」に入って以降は、妖狐形態の声も緒方が演じるようになった。この声優変更については、2014年3月に緒方がX（旧Twitter）でその理由を明かしている。それによると、妖狐の姿でも人間の心を持ったままであることを表現したいという監督の要望があったため、声優が緒方に変更されたのだそう。
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目次 - Contents
- 蔵馬の概要
- 蔵馬のプロフィール・人物像
- 蔵馬の能力
- 植物を操る能力
- 妖狐への変化
- 蔵馬の必殺技
- 薔薇棘鞭刃（ローズ・ウィップ）
- 風華円舞陣（ふうかえんぶじん）
- 雑草剣（ざっそうけん）
- 樹霊妖斬拳（じゅりょうようざんけん）
- 樹霊妖斬剣（じゅりょうようざんけん）
- 桜億年樹（さくらおくねんじゅ）
- 霊竹剣（れいちくけん）
- 蔵馬の来歴・活躍
- 妖狐から人間に転生
- 暗黒武術会編
- 仙水編
- 魔界統一トーナメント編
- 人間として生きることを選択
- 蔵馬の関連人物・キャラクター
- 仲間
- 浦飯幽助（うらめしゆうすけ）
- 桑原和真（くわばらかずま）
- 飛影（ひえい）
- 玄海（げんかい）
- 家族
- 南野志保利（みなみのしおり）
- 志保利の前夫
- 畑中（はたなか）
- 畑中秀一（はたなかしゅういち）
- 霊界探偵編
- 剛鬼（ごうき）
- 玄武（げんぶ）
- 暗黒武術会編
- 呂屠（ろと）
- 画魔（がま）
- 凍矢（とうや）
- 爆拳（ばくけん）
- 裏浦島（うらうらしま）
- 鴉（からす）
- 仙水編
- 天沼月人（あまぬまつきひと）
- 巻原定男（まきはらさだお）
- 仙水忍（せんすいしのぶ）
- 海藤優（かいとうゆう）
- 魔界統一トーナメント編
- 黄泉（よみ）
- 鯱（しゃち）
- 蔵馬の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 「皮肉だね 悪党の方が きれいな花が咲く」
- 「まさかまた この姿に戻る日が来るとは…妖狐の姿にな」
- 予測不能だった鴉戦
- 海堂との頭脳戦
- 蔵馬の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 名前の由来は鞍馬山というのは誤り
- 飛影と鞍馬の出会いを描いた短編「TWO SHOTS」
- 発表当時波紋を呼んだ緒方恵美の声優起用
- 妖狐の声優変更で蔵馬の成長を表現