雷禅(幽☆遊☆白書)の徹底解説・考察まとめ
雷禅(らいぜん)とは、冨樫義博の漫画『幽☆遊☆白書』およびそれを原作としたアニメに登場する敵キャラクター。作品終盤に登場し、主人公・浦飯幽助の遺伝子上の父親であること、幽助が魔族の血を引いていることが明かされた。魔界三大妖怪の1人で、「闘神」の異名を持つ。食人鬼だが、大昔に運命の女性と出会ってからは、彼女と再会するまでは人を食べないと誓った。空腹と栄養失調で大きく力が衰え、最期は幽助の目の前で「あー、腹減ったな」という言葉を残して餓死した。
雷禅の概要
雷禅(らいぜん)とは、冨樫義博の漫画『幽☆遊☆白書』およびそれを原作としたアニメに登場する敵キャラクター。魔界三大妖怪の1人で、「闘神」の異名を持つ。作品終盤の「仙水編」の終わりに登場し、主人公・浦飯幽助(うらめしゆうすけ)の遺伝子上の父親であること、幽助が魔族の血を引いていることが明かされた。食人鬼だが、大昔に運命の女性と出会ってからは、彼女と再会するまでは人を食べないと誓った。
魔界と人間界を繋ごうと画策していた元霊界探偵の仙水忍(せんすいしのぶ)との戦いで1度死に、その後魔族として復活した幽助の身体を一時的に支配し、圧倒的な力で仙水を倒してみせた。幽助は勝負に水を差されたと感じており、身体を支配した相手が雷禅だと知り、勝負を挑むために魔界にやって来る。
その後、自分を倒そうとする幽助を手元に置き、鍛錬に付き合う。
しかし、長い間人間を食べていなかったことで空腹と栄養失調によって大きく力が衰え、最期は幽助の目の前で「あー、腹減ったな」という言葉を残して餓死した。
雷禅のプロフィール・人物像
CV:菅生隆之
魔界三大妖怪の1人で食人鬼。原作では髪の毛は金色、アニメでは白髪。
幽助が魔族化した時の容姿とよく似ている。
「闘神」という異名を持つ魔界最強クラスの妖怪で、同じく魔界三大妖怪の軀(むくろ)・黄泉(よみ)と非情に危ういながらもバランスを保ち、それぞれの国を統治していた。
ある時、人間界で雷禅は運命的な出会いを果たす。病で死んだ人間を食べ、抗体ができた自分の身体を薬とする食脱医師の女の潔さに惚れ、一晩を明かす。
その後は彼女と再会するまで人間を食べないことを決意。その約束は死ぬまで守られた。
幽助の妖怪遺伝子上の父親で、妖怪遺伝子上の母親は人間の食脱医師の女。仙水との戦いで死亡した幽助が復活したのは、魔族として幽助が十分な力を持つようになったためであった。
全盛期の頃の強さは魔界でも群を抜いており、軀や黄泉は足元にも及ばなかったと言われている。人間を食べるのを辞めてからは仲間と喧嘩する回数も減っていった。魔界の行く末や軀・黄泉の考えを幽助に語り、自分がいなくなった後の部下を彼に任せるなど、思慮深い人物としても描かれている。
自分の前に現れた幽助を息子として扱い、彼の鍛錬に付き合うなど、作中では親子らしい姿も見られた。
雷禅の能力
桁違いの強さ
作中では度々幽助が攻撃を仕掛ける描写がある。暗黒武術会では前回優勝者の戸愚呂弟(とぐろおとうと)を、その後は人間離れした強さを持つ仙水を倒すなど、かなりの実力者であるのだが、雷禅はその幽助をいとも簡単に倒している。
しかも飢餓状態が長く、実力は全盛期からかなり衰えている。魔界で絶大な力を持つ軀・黄泉ですら相手にならないほど、全盛期の雷禅は強かったのだそう。
強靭な意志
700年もの間、どんなに飢餓感に襲われても一切人を食べなかった。惚れた女に再会するまで人間を食べないと決めた雷禅。空腹が絶頂に達して幽助を襲った際も、肩の肉をかじり取ったが、すぐに吐き出している。
自分が決めた約束を守ろうとする、強靭な意志が感じられる。
雷禅の来歴・活躍
運命の女との出会い
魔界の中でも圧倒的な強さを誇り、「闘神」と恐れられた食人鬼・雷禅(らいぜん)。ある時、食事をするために人間界に向かい、そこである女との運命的な出会いを果たした。
その女は病で命を落とした人を食し、免疫を付けた血液を売る食脱医師(くだくすし)で、食人鬼を前にしても一切怯まない。彼女の高潔さに惚れた雷禅は、彼女と一晩を明かした。
その女とは再会の約束をすることなく別れたものの、雷禅は彼女と再会するまで人間を食べないことを決意。
彼女の魂と再び巡り合えることを願い、一切の食事を断つのだった。
幽助との出会い
魔界と人間界を繋ごうと画策していた元霊界探偵の仙水忍(せんすいしのぶ)との戦いで、主人公の浦飯幽助(ゆうすけ)は1度死んでしまう。実は幽助は「魔族大隔世」によって魔族として復活。雷禅は魔界に向かった幽助の身体を一時的に支配し、圧倒的な力で仙水を倒してみせた。幽助は勝負に水を差されたと感じており、身体を支配した相手が雷禅だと知り、勝負を挑むために魔界にやって来た。
仙水との戦いが終わり、幽助が退屈な日々を過ごしていた一方で、雷禅は死の淵に立たされていた。
秩序のない混沌とした世界である魔界は、500年前から雷禅と軀(むくろ)、黄泉(よみ)の魔界三大妖怪が統治する国によって棲み分けがなされ、非常に危ういながらもバランスが取られていた。雷禅が死んでしまえば、このバランスは崩れてしまう。
その危機を回避しようと、雷禅の部下である北神(ほくしん)、東王(とうおう)、西山(せいざん)、南海(なんかい)が幽助の元に現れ、魔界や雷禅の状況について話した。息子である幽助を雷禅に合わせるために魔界に来るように告げる北神たち。幽助は仙水との闘いに横槍を入れられたケジメをつけるため、魔界へ向かうことを決める。
幽助が魔界へと向かう最中、蔵馬の元には黄泉・飛影の元には軀の使者が訪れ、2人もそれぞれの部下として魔界に向かう。
幽助は仙水との戦いに水を差した雷禅に、会うやいなや戦いを申し込んだ。
雷禅は食人鬼であるが人間を食うことを止めており、栄養失調や空腹により死にかけていた。それでも彼の力は凄まじく、敗北を喫した幽助は、雷禅を超えることを当面の目標とし、魔界で修行を繰り返し雷禅への挑戦を続ける。
雷禅は幽助を軽くあしらいながらも、どこか嬉しそうに相手をするのだった。
雷禅の最期
幽助が魔界に来てから1年が経過したころ、ついに雷禅の命は尽きようとしていた。
雷禅は大昔に人間の女に惚れて以来、700年も人間を食うことを止めていた。雷禅は幽助にその惚れた女性の話をしながら、「あー、腹減ったな」という言葉を残して餓死したのだった。
その後、幽助が雷禅の遺志を継ぎ、軀・黄泉との戦いへと参戦することに。しかし戦争ではなく、一個人として魔界全体でケンカをして最強の1人を決めるトーナメントを開催し、その勝者に魔界を委ねるという提案をする。
策略を捨ててシンプルに自らの力を試すという幽助の提案に高揚感を覚えた黄泉・軀は国家を解散し、トーナメントへの出場を決める。
様々な猛者がしのぎを削る中、第1回魔界統一トーナメントの優勝者は煙鬼となった。
チャンピオンとなった煙鬼は「人間界に迷惑をかけないこと」という法律を決めた。
各自は平穏を取り戻し、3年後の第2回目のトーナメントへ向けて修行を開始するのだった。
雷禅の関連人物・キャラクター
遺伝子上の息子
浦飯幽助(うらめしゆうすけ)
本作の主人公で、皿屋敷中学校2年生の14歳。未成年でありながら喫煙・飲酒・パチンコを嗜み、喧嘩早く短気で、学校に行かず頭も悪い、絵に書いたような不良少年として近所では有名な存在。
しかし、子どもを助けて交通事故にあって死亡。コエンマから「霊界獣の卵を育てる」という試練を与えられる。本来は卵が孵化してから復活するはずだったが、肉体と体が長く分離した状態だと元に戻れ亡くなってしまうため、コエンマから急遽「幽助が復活する事を知っている人間から24時間以内に口移しで生命エネルギーを貰わなければならない」という条件を出された。
幽助に口移しを行うことで彼を救う夢を見た幼馴染の雪村螢子(ゆきむらけいこ)が、口移しを行ったため幽助は無事復活。
その後、霊界探偵となり人間界で悪さをする妖怪を退治する任務を任される。
必殺技は霊気を収束させて撃ち抜く霊丸(れいがん)。序盤では霊丸は1日1回が限度だったが、幽助が成長していくと威力と限度も上がっていく。
復活後からは気の良い性格が描かれ、破天荒で一本気のある所などが妖怪の蔵馬(くらま)・飛影(ひえい)などの数々のキャラクターを惹き付ける。
桑原和真(くわばらかずま)とは事故死前からの知り合いで、桑原が一方的にライバル視し勝負を挑み幽助に叩きのめされていた。しかし桑原に霊感があったことや幽助の死を悲しんでいた事などから腐れ縁になり、お互いに友情を感じるようになっていく。
格闘好きで、憎しみやビジネスではなく心から戦うことを楽しむ傾向があり、対戦者や観戦者にも影響を与えていく。
元々喧嘩三昧の生活をしていたため、戦闘能力は高く、幻海の弟子になってからは2回の修行を経て霊光波動拳の正式継承者となる。
魔界の扉編にて仙水に殺された事で、魔族の子孫であることが発覚し、魔族として覚醒。
遺伝子上の父親は魔界で非常に強い存在だった雷禅で、雷禅と人間の食脱薬師の女性との間に魔族大隔世(長い年月を経て、何世代も後の子孫に魔族としての遺伝子が誕生する)で出来た子供。
最初の事故死で魔族に覚醒しなかったのは、覚醒に見合うだけの力が足りなかったため。
覚醒時は髪の毛が伸び、体に刺青のような模様が浮かぶ。原作では初覚醒の一回だけこの姿になり、アニメでは黄泉と戦うときにも同じ姿になった。
仙水との戦いの中で体を雷禅に乗っ取られ、仙水とちゃんと戦えなかった事に腹を立てる。
1度人間界に帰るが、魔族になったことにより霊界側からは危険視され、霊界探偵を解雇され、霊界に命を狙われる身となる。
その後魔界へ行き雷禅と対面し、雷禅を越えるために修行をする。
雷禅は長く人間を食べなかったため餓死してしまい、魔界の均衡が崩れそうになるが、幽助がトーナメントを提案・開催し、魔界のあり方が変えていく。
トーナメントでは黄泉と長時間にわたる戦いを行い敗北。その後人間界に戻るが、またトーナメントに出て魔界の頂点を目指す。
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人気漫画『HUNTER×HUNTER』の作者冨樫義博が考えた「少女漫画のヒロイン」を紹介する。冨樫は有名少女漫画『セーラームーン』の作者として知られる武内直子の夫でもあり、この企画はその縁で組まれたものである。
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目次 - Contents
- 雷禅の概要
- 雷禅のプロフィール・人物像
- 雷禅の能力
- 桁違いの強さ
- 強靭な意志
- 雷禅の来歴・活躍
- 運命の女との出会い
- 幽助との出会い
- 雷禅の最期
- 雷禅の関連人物・キャラクター
- 遺伝子上の息子
- 浦飯幽助(うらめしゆうすけ)
- 運命の女
- 食脱医師の女(くだくすしのおんな)
- 部下
- 北神(ほくしん)
- 東王(とうおう)
- 西山(せいざん)
- 南海(なんかい)
- 喧嘩仲間
- 煙鬼(えんき)
- 孤光(ここう)
- 棗(なつめ)
- 九浄(くじょう)
- 痩傑(そうけつ)
- 周(しゅう)
- 才蔵(さいぞう)
- 鉄山(てつざん)
- 電鳳(でんほう)
- 魔界三大妖怪
- 軀(むくろ)
- 黄泉(よみ)
- 雷禅の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「よォ…息子」
- 「口説いた この女しかいねェと思った 一晩かけておがみ倒した」
- 「あー……ハラへったな」
- 雷禅の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 読者を混乱させた幽助と雷禅の関係
- 雷禅は作者が恋愛を描きたくて誕生したキャラクター