鴉（幽☆遊☆白書）の徹底解説・考察まとめ

鴉の概要

鴉（からす）とは、冨樫義博の漫画『幽☆遊☆白書』に登場するキャラクター。「暗黒武術会編」のラスボス、戸愚呂兄弟（とぐろきょうだい）が率いる戸愚呂チームのメンバーで、爆弾を作り出せる「支配者級（クエストクラス）」と呼ばれる妖怪。チームでは先鋒として試合に出場した。美しいものを自分の手で壊したいという、歪んだ性癖の持ち主で、決勝戦で戦うことになった蔵馬（くらま）に異常な執着を見せた。
チームメイトの武威（ぶい）とは、昔馴染みの模様。

登場回数は多くなかったが、「トリートメントはしているか？」をはじめ、数々の印象的なセリフを発しており、第2回キャラクター人気投票では第8位にランク入り、蔵馬vs鴉の戦いはコミックスの「究極の名場面コンテスト」（投票）で1位を獲得。その強さとビジュアルの良さから、多くのファンの心を掴んだ。

鴉のプロフィール・人物像

CV：堀川りょう
実写版：清水尋也

スラリと背が高く、長い黒髪に、黒衣を着た中性的な美男子。鼻や口元をすっぽりと隠してしまうマスクが印象的である。このマスクはリミッターの役割を果たしており、これを外し口から空気中の火気物質を体内に取り込むことでかなりのパワーアップが可能。この時は髪色が変わる。
一人称は「私」だが、時折「俺」を用いる場合がある。
観察眼に優れ、相手の力量を測ることに長けている。
知的かつ物静かな印象の人物だが、口を開くと意外にも饒舌。
好きなものを自らの手で殺すことを快く感じる、サディストの本性を持つ。美しいものを好み、逆に見苦しいものが嫌い。このことから、対戦相手であり作中きっての美形キャラクターである蔵馬のことを非常に気に入っており、異常な執着を見せた。

鴉の能力

支配者級（クエストクラス）の妖怪

支配者級（クエストクラス）と呼ばれる妖怪である鴉。彼の場合は、火薬を支配し、イメージした爆弾を具現化することができる。
作り出された爆弾は、霊妖力の低い者には視認はできない。
蔵馬の妖気でも爆弾を見ることができず、試合序盤では「相手に妖気を送り込み内部破壊を起こす能力」と誤認していた。ただし、鴉が強く具現化すれば、霊妖力の低い者でも視認が可能に。
大きなダメージを与えるものから、花びらや小さな種を個々に破壊するなど、精密爆破もできる。

優れた観察眼

相手の力量を分析する能力にも優れている。六遊会チームのメンバー、酎（ちゅう）との戦いで、主人公の浦飯幽助（うらめしゆうすけ）が霊丸を連射した副作用でそれ以上霊丸が使用不能になったことを見抜いた。また、霊光玉を幽助に継承したことで、覆面戦士として出場していた幻海（げんかい）の霊力が大幅に低下した際には「風前の灯火」と称した。

鴉の必殺技

追跡爆弾（トレースアイ）

眼球にコウモリの翼が生えたような形状をした、相手をホーミングする爆弾。

手榴弾（パイナップル）

髑髏のレリーフが付いた手榴弾型の爆弾。迫り来る魔界のオジギソウを爆破する際に使用したが、火気に反応するオジギソウに攻撃されてしまう。

ダイナマイト型の爆弾

蔵馬が妖狐化する直前に投げ放った、時限装置付きのダイナマイト型の爆弾。何に攻撃されているか分かっていなかった蔵馬にも見えるよう、強く具現化している。

地下爆弾（マッディボム）

地中を掘り進み、捕らえた相手の足元を爆破する爆弾。この爆弾は通常姿の蔵馬でも視認が可能だった。爆弾部分は追跡爆弾（トレースアイ）のような眼球状だが、こちらには口が存在し、多少の知能と言語能力を持っている。

牢獄爆弾（プリズンボム）／支配者機雷（クエスターマイン）

相手の周囲に無数の爆弾を浮かせ取り囲み、動きを封じる。爆弾は相手が触れるか、鴉が操作することで爆発する。