ちょっと思い出しただけ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ちょっと思い出しただけ』とは、2022年2月に公開された松居大悟による監督・脚本の実写映画作品で、自身初の完全オリジナルラブストーリーである。池松壮亮演じる怪我で夢を諦めた元ダンサーの男と、伊藤沙莉演じるタクシードライバーの女の6年間に及ぶ恋愛模様を、7月26日の1日を通して描いている。クリープハイプの尾崎世界観が作曲した「ナイトオンザプラネット」に松居が触発され、脚本を執筆した。また、クリープハイプは主題歌を担当し、劇中バンドとしても出演している。第34回東京国際映画祭で観客賞を受賞した。
ミュージシャンの男(演:尾崎世界観)
葉が運転するタクシーの客。照生が照明を担当していたこともある。
照生が照明として働く舞台にトイレを借りに来る。
照生と葉が初めて出会った日に、路上で弾き語りをしていた。
主題歌を担当している、クリープハイプのボーカルである尾崎世界観が演じている。
ナグラ(演:鈴木慶一)
照生と葉が乗ったタクシーの運転手。
照生が告白しようとするのを葉が茶化し、諦めてしまった照生に「言えるうちに言った方がいいですよ」と声をかける。
メーターを止めタクシーから降り、照生に告白の機会を与える。
タナベ(演:篠原篤)
理容師。
照生がダンサーを辞め、照明の仕事を始める時に長かった髪を切った床屋の理容師。
タクシーの乗客(演:安斉かれん、郭智博、高岡早紀、細井鼓太)
葉のタクシーの乗客
安斉かれん : 「あたし、今日誕生日なの」と葉に話しかける仕事帰りのキャバ嬢。
郭智博 : 不倫をしている会社員。
高岡早紀 : 「もっといい仕事紹介するわよ」と葉に話しかける女性。
細井鼓太 : 塾へ通うためタクシーを利用する小学生。2週間近く照生からの連絡が無く、浮かない顔で運転していた葉は、客の小学生に励まされ複雑な表情を浮かべる。
3人の酔っ払い(演:渋川清彦、松浦祐也、山崎将平)
離婚した友人を慰める酔っ払いたち。
『ちょっと思い出しただけ』の用語
モンジャ
照生が飼っている猫。
葉は照生と別れた後も、LINEのアイコンにしている。
葉が合コンに参加した際、偶然出会った康太が葉のLINEのアイコンを見て「あれ、猫飼ってるんですか?」と尋ねている。
映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』
1991年に制作された、ジム・ジャームッシュ監督のオムニバス映画。ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキを舞台に、タクシードライバーと乗客の人間模様を描いている。
物語の中で、照生と葉が部屋のソファで『ナイト・オン・ザ・プラネット』を観ながらショートケーキを食べるシーンがある。
ほかにも、葉が私用でタクシーの助手席に照生を載せた際、『ナイト・オン・ザ・プラネット』のセリフを真似て盛り上がるシーンがある。
『ちょっと思い出しただけ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
佐伯照生「来年の誕生日、プロポーズしよ」
誕生日の照生が葉に何気なく呟いたセリフ。
2018年7月26日、照生の誕生日であるこの日、彼のバイト先である水族館が休館日で2人はこっそり忍び込みデートをする。夜になり照生のアパートの屋上で花火をし、部屋で誕生日ケーキを食べながら、映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』を見ていると、突然、照生が「来年の誕生日、プロポーズしよ」と呟く。
突然の言葉に、葉は嬉しさと照れくささを感じるが笑顔になる。そのまま、ケーキを顔に付け合うとじゃれ合い、幸せを噛みしめる。
野原葉「ずっと会話になんてなってなかったのかもね、ずっと」
なかなか本音を話してくれない照生に対して、最後に葉が言ったセリフ。
2019年7月26日、照生は足の怪我が原因で、ダンサーの夢を諦めるしかないのか悩んでいた。彼は葉に会うと彼女に縋り付いて、弱音を全て吐き出してしまうのではないかと思い、距離を置いていた。
しかし、葉は辛いときこそ照生のことを支えたいと思っており、2人の心の距離は次第に離れつつあった。
悩む葉は、公園のベンチに座り続けるジュンを見かけ、「待っても来ない場合ってどうすればいいんですか?」と話しかける。葉の言葉に、落ち着いた表情でジュンは「たまには迎えに行ってもいいかもしれませんね」と答える。
その言葉を聞き、葉はタクシーで照生を迎えに行く。2人は2週間ぶりに再会するが、会話は噛み合わず言い合いがエスカレートし、喧嘩別れしてしまう。
最後に葉は「ずっと会話になんてなってなかったのかもね、ずっと」と呟き、照生に誕生日ケーキを渡し、タクシーから降ろし、そのまま走り去る。
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目次 - Contents
- 『ちょっと思い出しただけ』の概要
- 『ちょっと思い出しただけ』のあらすじ・ストーリー
- 現在のふたり
- すれ違うふたり
- 幸せなふたり
- ふたりの出会い
- 『ちょっと思い出しただけ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 佐伯照生(さえきてるお/演:池松壮亮)
- 野原葉(のはらよう/演:伊藤沙莉)
- 主人公の友人
- 泉美(いずみ/演:河合優美)
- さつき(演:大関れいか)
- 照生のダンサー仲間(演: 広瀬斗史輝)
- 主人公の家族
- 康太(こうた/演:屋敷裕政)
- その他
- ジュン(演:永瀬正敏)
- ジュンの妻(演:神野三鈴)
- 牧田(まきた/演:市川実和子)
- 中井戸(なかいど/演:國村隼)
- フミオ(演:成田凌)
- バー「とまり木」の客(演:菅田俊)
- ミュージシャンの男(演:尾崎世界観)
- ナグラ(演:鈴木慶一)
- タナベ(演:篠原篤)
- タクシーの乗客(演:安斉かれん、郭智博、高岡早紀、細井鼓太)
- 3人の酔っ払い(演:渋川清彦、松浦祐也、山崎将平)
- 『ちょっと思い出しただけ』の用語
- モンジャ
- 映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』
- 『ちょっと思い出しただけ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 佐伯照生「来年の誕生日、プロポーズしよ」
- 野原葉「ずっと会話になんてなってなかったのかもね、ずっと」
- 出会った夜に意気投合し深夜の街中で踊る照生と葉
- 『ちょっと思い出しただけ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 制作のきっかけは尾崎世界観の曲「ナイトオンザプラネット」
- 『ちょっと思い出しただけ』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:クリープハイプ「ナイトオンザプラネット」