レタラ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

レタラとは野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する雄の狼。『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた。作中でもすでに絶滅したとされたエゾオオカミの生き残り。小樽で狩りをして暮らすアイヌの少女アシリパによく懐いており、彼女の窮地に颯爽と現れる。白銀の美しい毛並みを持つため、最後のエゾオオカミを狩ることに腐心する凄腕の猟師・二瓶鉄造に狙われる。二瓶との決戦では、銃の特性を理解する賢さを垣間見せ、アイヌから「ホロケウカムイ(狩りをする神)」と呼ばれる気高き狼として存在感を見せた。

幼獣の頃に親狼と共に羆に襲われる。そこへ狩りに来ていたアシリパとその父ウイルクによって保護された。見た目が小さい雪だるまのようだったため、アイヌ語で「白」を意味する「レタラ」という名をつけられ、アシリパに家族同然のように育てられた。

エゾオオカミの本能による独立

遠吠えに誘われるレタラ(右)と引き留めようとするアシリパ(左)

物語の5年前、アシリパの父ウイルクが苫小牧でのっぺら坊に惨殺される。
幼い頃すでに母リラッテを病気で亡くしていたアシリパは、突然凄惨な事件で父を喪ったことを深く悲しみ、家族のように一緒に居たレタラを心の支えに、山に入り狩りをして過ごしていた。
しかし、他の狼による遠吠えが風に乗って届くと、本能によって遠吠えの主に応えることを優先し、レタラはアシリパの前から姿を消してしまった。
父を凄惨な事件で喪い、心の支えだったレタラに置いて行かれたことで、より一層悲しみを深めたアシリパは笑顔を見せなくなった。

マタカリプとの闘い

羆の怒りを買ったアシリパ(左奥)の窮地に現れたレタラ(右手前)

物語の主人公・杉元佐一(すぎもとさいち)は、日露戦争で自分をかばって戦死した親友・剣持寅次(けんもちとらじ)に請われ、寅次の妻・梅子(うめこ)の眼病を治療する資金を稼ぐため、北海道で砂金採りをして過ごしていた。
そこで彼は、「のっぺら坊によって隠されたアイヌの金塊」と「金塊の在り処を示す刺青を施され脱走した網走監獄の囚人」の噂を、同じ砂金採りの後藤竹千代(ごとうたけちよ)から聞かされる。当初はこれについて「いつもの与太話」だと一蹴していたものの、酒の酔いから醒めた後藤が杉元の殺害を目論んだことで、噂の信憑性が増し、杉元は金塊争奪戦に単独で参戦することを決意する。
杉元を殺し損じた後藤は山の中へ逃亡するが、ヒグマに襲われ亡き者となった。
後藤を追いかけた杉元は、土饅頭となっている後藤を発見、後藤の上半身に奇妙な刺青が入っていることに気づく。
後藤の遺体から刺青を得るため、杉元は土饅頭を掘り起こすも、そこへヒグマの親子が現れる。杉元は子熊を守るため母熊に襲われてしまう。そこに山で狩りをしていたアイヌの少女アシリパが現れ、彼女が母熊を仕留めたことで杉元は窮地を脱する。
しかし、この時仕留めた母熊は、後藤を襲った羆とは別の個体であることが分かる。後藤を襲った羆はアイヌ語で「冬に徘徊するもの」を意味する「マタカリプ」と呼ばれ、冬ごもりをしそこなっており、気が荒くなっている危険な羆だった。羆は獲物に執着する習性があり、後藤の遺体を奪い返しに来ると予想され、遺体から刺青が欲しい杉元は応戦を余儀なくされる。
アシリパの狩りの知識とスキルが欲しい杉元は、彼女へ金塊の情報を明かし協力を願い出る。アシリパもまた、父ウイルクを惨殺した網走監獄の囚人「のっぺら坊」の情報を欲しており、利害が一致する杉元に協力する。

後藤の遺体を囮にマタカリプを待ち構えるため、薪を増やしていた杉元とアシリパだったが、体勢が整わぬうちにマタカリプが現れる。アシリパも毒矢で応戦するが、杉元が銃剣で刺したことで体勢を変えたマタカリプの頭にあたってしまい弾かれる。マタカリプの怒りを買ったアシリパこそ襲われそうになるが、彼女を庇うためにアシリパの背後から白銀の狼レタラが登場する。レタラによって牽制されたマタカリプは、横から杉元により銃で狙撃される。マタカリプは重傷を与えた杉元にその巨躯で覆い被さろうとするが、身体の下から銃剣で心臓を串刺しにされ絶命した。

尾形の加害犯捜査中の谷垣を撃退

アシリパの窮地に駆けつけたレタラ(上)に襲われる谷垣(下)

アシリパ・杉元は協力し刺青を持つ囚人の情報を得るため小樽の街で聞き込み作業などを繰り返す。自身らが山に仕掛けた人用の罠に誘い込み、二人を追ってきた刺青囚人の笠原勘次郎(かさはらかんじろう)を罠にかけることに成功する。
しかし、この笠原を生け捕りに刺青を模写していたところ、何者かによって狙撃された。
アイヌの金塊を求めていたのは囚人たちだけではなく、帝国陸軍第七師団を率いる情報将校・鶴見篤四郎(つるみとくしろう)中尉もまた、ロシアの干渉から日本を守るため北海道に軍需産業を興す資金源としてアイヌの金塊を求めていた。
この時笠原を狙撃したのは、第七師団に所属する狙撃の名手・尾形百之助(おがたひゃくのすけ)上等兵である。尾形により笠原だけでなく自身らの命を狙われた杉元は、「殺されるくらいなら自分が殺す」と応戦、尾形の右腕を骨折させる。杉元は逃亡しようとする尾形を妨害するために銃を投げたところ、尾形の後頭部に直撃し、彼は冬の冷たい川に転落し姿を消した。
このあと重度の低体温症を起こし瀕死となっていた尾形を川から引き上げた第七師団は、彼の加害犯捜査のため、谷垣源次郎(たにがきげんじろう)一等卒と玉井芳蔵(たまいほうぞう)伍長、野間直明(のまなおあき)一等卒、岡田文夫(おかだふみお)一等卒を派遣する。

アシリパ・杉元が拠点にしていた仮小屋を捜査した4名は、尾形との関与についてアシリパらを調べることにする。同時に杉元も遠巻きから彼らのもつ双眼鏡の反射光に気付き、先に撃退した尾形の所属する第七師団が自身らを追求するつもりであることに気づく。
アシリパの身の危険を恐れた杉元は、彼女に後藤・笠原の刺青人皮を預け単独行動を取った。そのため、谷垣はアシリパを、玉井伍長ら3名は杉元を追いかけた。
アシリパを追跡した谷垣は、彼女が刺青人皮を持っていたことに気付き、尾形の加害事件についての関与を疑う。谷垣はアシリパに武装解除を命令し、彼女がそれに従う。周囲に潜伏していたレタラは武装解除させられたアシリパが窮地に陥っていると判断し、彼女を救うため銃を持つ谷垣に襲い掛かり、右足を骨折させた。さらに喉笛に噛み付き谷垣を絶命させようとするが、アイヌの信仰に基づき殺人を忌避するアシリパは、レタラにもそれを求めトドメを差すのを制止した。レタラはアシリパにより腹を撫で甘やかされることで、気をなだめられ、谷垣との戦闘を中止した。

この時アシリパと別れ単独行動をしていた杉元は、偶然にも羆の巣穴を発見する。アシリパより「羆は巣穴が汚れるのを嫌がり、巣穴に入ってきた人間を傷つけない」というアイヌの言い伝えを聞いていた杉元は、巣穴に逃げ込むことで追いかけてきた玉井伍長らとの不利な戦闘を回避した。巣穴が羆のものと気づかず、1人の杉元相手に有利な戦闘を目論んだ玉井伍長らだったが、刺激されて出てきた羆により襲われ玉井伍長ら3名は死亡・巣穴の羆も玉井伍長らとの激しい戦闘で死亡した。

玉井伍長らとの戦闘を回避し羆の巣穴から生還した杉元は、瀕死の谷垣を前にするアシリパと合流する。レタラは杉元の合流によりアシリパの安全を確認し、また森へ去っていった。

杉元佐一の捜索

杉元が忘れていった靴下の匂いを嗅ぐレタラ(左)とアシリパ(右)

杉元は、先ほどの羆の巣穴から残された子熊を連れ帰ったものの養育の仕方がわからなかったため、アシリパに誘われ彼女のコタン(村)を訪れる。そこで、アシリパが祖母ら家族に大切に思われていることを知り、危険な金塊争奪戦から遠ざけるため、彼女に黙ってコタンを後にした。
杉元に置いて行かれたことに気付いたアシリパは、レタラの協力を仰ぐため、イパプケニと呼ばれる鹿の膀胱で作られた笛を用いて、獲物がいると思わせレタラを誘いだす。しかし賢いレタラは獲物ではなくアシリパが助けを求めていることを匂いから感じ取り、彼女の求めに応じた。
レタラに杉元が忘れていった靴下の匂い嗅がせ、それを頼りに居場所を突き止めるが、そこにいたのは刺青囚人の一人、脱獄王・白石由竹(しらいしよしたけ)であった。

谷垣らによる「尾形の加害犯捜査」の少し前、刺青に関する情報を求めていた杉元・アシリパの仕掛けた罠に白石が二人目として捕獲された。刺青を書き写すも逃亡した白石を追いかけた杉元だったが、知らずの内に雪庇の上を走っていた二人は川へ転落し、低体温症を免れるため協力して火を起こし衣類を乾燥させたことがあった。靴下はその際に入れ替わってしまっており、杉元が忘れていったのは実際には白石のものであった。

杉元はこの間に街で刺青をもつ囚人の聞き込みをしていたが、その行動が目立ってしまい第七師団によって誘い出され、アシリパが白石を見つけ出した時にはすでに身柄を拘束されていた。
白石は「第七師団相手に大立ち回りをして拘束された男」がいるのを知っており、その正体が杉元であると勘付いたが、アシリパに案内を強要されると、刺青を持つ脱獄囚という身の上で第七師団を相手にする危険を避けるため逃走した。しかし、レタラの高い追跡能力を前に呆気なく捕獲された。

杉元の居場所を突き止め生存を確認した白石は、アシリパに「杉元を助け出すのに協力するから金塊の分け前を寄越せ」と持ちかけ、両者は協力関係となる。
白石は関節を外し身体に油を塗ることで狭い鉄格子の隙間から入り込み、杉元の救出に乗り込む。計画の上では杉元の拘束を解いた白石の合図で、馬に鉄格子を引かせて外すことで杉元を連れ脱出する予定だった。しかし、レタラの放つ狼の匂いに馬たちが怯えてしまう。杉元の方も、彼の反抗的な態度に気分を害していた双子の二階堂浩平(にかいどうこうへい)・洋平(ようへい)上等兵の襲撃に合う。この戦闘で洋平は死亡し、杉元は腹部の傷から内蔵を露出する重傷となったため、杉元は鶴見の指示で馬ぞりに乗せられ医者の元へ運び込まれることになった。
しかしこれは脱走のためのカモフラージュであり、杉元の腹部から露出していたのは死亡した洋平の内蔵であった。杉元は同乗した兵士らを倒し馬を奪って逃走した。アシリパはレタラに乗って杉元を追いかけ、彼のカモフラージュに気付いた鶴見が追跡するのを妨害した。白石も第七師団の制服を奪い混乱に乗じて脱出し、杉元・アシリパ・白石は森の中で合流した。

杉元が奪った馬は第七師団による追跡のための証拠とされないよう始末され、3人の食事になった。この時、レタラにも杉元捜索の褒美として馬肉が与えられた。

猟師・二瓶鉄造との対決

二瓶と対決したレタラ(左)とその番のメスオオカミ(右)

先の通りレタラにより重傷を負わされ瀕死だった谷垣は、山で猟をしていた刺青囚人の一人であり熊撃ちの名手・二瓶鉄造(にへいてつぞう)に助けられ一命を取り留める。谷垣を助けたときに、エゾオオカミの生き残りがいると知った二瓶は、猟師としての本能を刺激され、レタラを狩ることに腐心するようになる。
かつて秋田阿仁のマタギであった谷垣もまた、山で過ごし猟師の二瓶と交流するうちにマタギに戻りたいと願うようになり、レタラを狩ることでケジメをつけたいと軍帽を捨て二瓶の狼狩りに協力する。

一方その頃、白石が街で刺青囚人の情報を聴き込む間、第七師団のうろつく街に近づくことを避けた杉元・アシリパは山の中で鹿を狩ることにする。
レタラはこの鹿を狩る際に「傷を負いながら懸命に生きようとする姿が自分に重なる」と同情してしまいトドメを刺すことができなかった杉元に助太刀として登場する。
無事鹿を狩る事に成功した杉元とアシリパが鹿を解体中、レタラは強烈な殺気を体臭として発する不気味な人間が迫っていることに気付き、二人の作業を急かした。この時、レタラを誘き寄せるための餌となる鹿を探し求めて、二瓶と谷垣がすぐ近くに迫っていた。
このレタラの様子から杉元とアシリパは付近に敵がいると警戒し、毛皮と肉・内蔵のいくつかだけを回収し、残骸はレタラが戻って来て食べられるようにとそのまま残していった。その鹿の残骸を見つけた谷垣は、周辺のオオカミの足跡の近くある鹿皮の靴の足跡がアシリパのもの、鹿を狩るために使われた銃が杉元のものだと気付く。
接近する何者かの正体をつかむため近くで身を隠し二瓶・谷垣の様子を観察していたアシリパは、谷垣の登場により自分たちが追われていることを察した。アシリパ達と別行動で潜伏していたレタラもまた、この時から「送り狼」という「見知らぬ人間を追跡して観察する」習性により、二瓶と谷垣の様子を気配を消して観察していた。
この夜に白石と合流した杉元・アシリパは、白石が持ち帰った「白い狼の毛皮の取引価格について問い合わせる猟師」の情報から、狙われていたのが刺青人皮を持っていた自分ではなくレタラであったことに気付いた。

二瓶と谷垣はレタラが鹿の死骸を食べに戻ってくることを期待し、狼の嗅覚を警戒して水浴びで体臭を消してレタラの登場に備えた。しかし、一晩経ってもレタラは現れなかった。
レタラは、二瓶と谷垣が水浴びをしている最中に鹿の死骸に糞を残すことで、彼らの神経を逆撫でした。
朝になって死骸の上に狼の糞を見つけた二瓶は、賢く知恵の回るレタラに、今度は自分達がいけすかない侵入者だと執着心を植え付け誘き出すために、レタラの糞を燃やし狼煙を上げた。

二瓶と谷垣は狼の習性を利用し、縄張りから追い出そうと後ろを付いてくるレタラに対して、谷垣が自分の飯盒を道に置いて囮にする。レタラが木陰から前足を覗かせると、顔を出したところを二瓶が仕留めようとするが、アシリパが飯盒を弓矢で射ることでレタラを警戒させ阻止した。二瓶の狙いは外れレタラは逃走し、二瓶の背後から杉元と白石が現れる。

二瓶と杉元・白石が睨み合っていると、アシリパを人質にとった谷垣が現れる。アシリパを危険に晒したくない杉元らは、谷垣の脅しに従い武器を捨てさせられた。「アシリパに自分が死ぬところを見せたくない」という杉元の意を汲み、谷垣はアシリパを連れ出すが、二瓶によって縄で繋がれた杉元と白石は一瞬の隙をついて逃走。谷垣は声が出せないようアシリパに猿轡をして逃げるも、アマッポというアイヌ民族が獣を狩る為に用意した猛毒のついた仕掛け弓に嵌り重傷となる。
そこへやってきた二瓶は重傷の谷垣を捨て置き、アシリパを囮にレタラを誘き出す作戦に変更し、彼女を拘束して連れ去る。
二瓶の思惑通り激怒したレタラは、周囲を見渡すためにひらけた場所で待ち構える二瓶に対して正面突撃で襲いかかってくる。単発銃で迎え撃つ二瓶の照準が定まらぬ様、レタラが素早い速度でジグザグに接近し二瓶の左腕に噛み付くと、二瓶は左腕を犠牲にレタラの首を銃で捉える。
しかし、二瓶がレタラを仕留めるその時に、レタラの番であるメスオオカミが二瓶の背後から現れ首元に噛み付き、これが致命傷となって二瓶は絶命した。
この決戦後、金塊争奪戦に生き残りの狼たちを巻き込むことを嫌がったアシリパは、レタラとの不要な接触を避け、レタラは作品の表舞台から退場した。

レタラの関連人物・キャラクター

アシリパ

物語のヒロイン。網走監獄の囚人「のっぺら坊」に父ウイルクを惨殺された過去をもつアイヌの少女。普段は父に教え込まれた高い狩猟の知識と技術を使い、山で狩りをして暮らしている。金塊を求める杉元に協力することで父の仇を取ることを望んでいる。
幼い頃に熊に襲われ親を失ったレタラを拾い、家族同然のように養育した。レタラ自身も彼女に心を許しており、彼女の窮地には颯爽と現れる。
アイヌの伝統を重んじつつも、現実的かつ合理的で柔軟な思考を持ち合わせる。そのため、人を殺した獣は悪い神「ウェンカムイ」となるというアイヌの考えから殺人を忌避しており、レタラにも殺人を犯さないよう望んでいる。
レタラのことは自身の私物ではなく「一匹の野生の狼」として尊重しており、白石に「人探しのために貸して欲しい」と頼まれた時には「私のものではないから貸せない」と拒否し、その後も金塊争奪戦に狼たちを巻き込まぬよう、遠ざけた。
作中では数々のアイヌの文化を紹介する役割を担っており、様々な料理も披露している。ただし作中当時のアイヌには味噌を食べる文化がなかったため、その見た目から味噌を「オソマ(=うんこ)」と呼び、食べることを倦厭していた。しかし、杉元が第七師団の元から脱出した際、証拠隠滅目的で奪った馬が白石により味噌を使う桜鍋となった際には、杉元と「相棒」として行動する考えを打ち明けたばかりだったため、長い躊躇の後意を決して実食した。これが彼女が初めて食べた味噌料理となった。その後も味噌やカレーなどの見た目が似通う食品のことを「オソマ」と呼び続けたが、杉元の荷物から味噌をこっそり拝借する程に気に入っていた。
物語の途中から、のっぺら坊の正体が父ウイルク本人であることが明らかになり、徐々に金塊争奪戦の中心人物としてその身柄を狙われるようになる。

杉元佐一(すぎもとさいち)

物語の主人公であり、驚異的な強さで「不死身の杉元」と呼ばれた日露戦争の英雄。親友の剣持寅次(けんもちとらじ)が自分をかばって戦死しており、彼の遺言に従い寅次の妻・梅子(うめこ)の目の治療費を稼ぐため、軍を満期除隊後北海道で砂金採りをしていた。偶然同じ砂金採りをしていた後藤竹千代からアイヌの金塊について聞いたことで、この金塊争奪戦に身を投じるようになる。物語の進行により徐々に優先順位が変わっていき、最終的にはアシリパの身の安全と彼女自身の願いが第一優先になり、自他ともに認める彼女の相棒となった。
当時迫害の対象であったアイヌであるアシリパに、初対面から敬意を払い、年少であるにも関わらず「アシリパさん」と敬称をつけて呼ぶ。これは、彼自身が家族を結核で亡くした際に、村の人々から心無い差別を受けたことに起因する。
「殺されるくらいなら躊躇せず殺すことが死なない方法」と語っており、相手を「敵」や「アシリパに危険を及ぼす存在」だと認識すると、瞬時に態度を翻し、殺人さえ厭わないほどの恐ろしい面をもつ。一方で、野生のシマエナガやフクジュソウを愛でる、恋のお話に胸をときめかせるなど非常に愛嬌があり、読者には「アシリパよりもまるでヒロイン」とも評されている。
背嚢(リュック)のなかに味噌を常備し旅の食事の調味料としているが、味噌を食べる習慣のなかったアシリパには事あるごとに「杉元のオソマ」と呼ばれる羽目になる。
近接格闘になるとほぼ敵なしだが、射撃はあまり得意ではなく急所を外して致命傷を与えられず戦闘がもたつくこともしばしばある。逆に絶対に撃つなと言われたシマフクロウの目玉に命中させてしまったこともあり、この腕前についてはアシリパにも「杉元は銃が下手だからな」と断じられた。

白石由竹(しらいしよしたけ)

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姉畑支遁(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

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姉畑支遁(あねはたしとん)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人であり、動物学者。動物、植物をこよなく愛し、研究している。だが嫌がる動物を無理矢理犯したり植物を傷つけて射精するなど異常な性格の持ち主。自分の欲望のままに行為をしたにも関わらず、行為後は大変後悔をする。そして自分が犯した動物や植物に責任を一方的に擦り付け動物は殺害、植物はナイフで傷をつける、とかなり独善的で身勝手な行動をする。

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アシリパ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

アシリパ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

アシリパとは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する主人公の1人である。北海道の小樽近辺の集落に住むアイヌの少女で、大人顔負けの精神力と狩猟技術と調理技術の持ち主。伝統を尊重しながら時代の変化を柔軟に受け入れ、「新しいアイヌ」たることを信念としている。アイヌが隠した金塊とそれを巡る殺人事件に父が関与していた事を知り、その真実と真意を知るため、元日本兵でもう1人の主人公である杉元と共に、隠し金塊の謎へと挑んでいる。

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白石由竹(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

白石由竹(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。

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松田平太(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

松田平太(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

松田平太(まつだ へいた)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。刺青の囚人のうちの一人である。砂金の専門知識を持ち、北海道での砂金の採取に情熱を燃やしている。だが、その本性は多重人格の殺人鬼である。自分がかつて同居していた長兄夫婦、次兄、父親、ヒグマの人格を持つ。自分の家族がヒグマに襲われて殺され、自分もヒグマに襲われて殺される幻覚を見る。その後、自分の体をヒグマに乗っ取られて人を襲って食べるという異常な殺人を行う。

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関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

関谷輪一郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

関谷輪一郎(せきや わいちろう)とは、『週刊ヤングジャンプ』で連載の野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。24人の刺青囚人のうちの1人である。際立った戦闘力は無いが狡猾さと独自の信仰心を持ち、他人の命を「試練」と称し運任せで毒殺する異様な殺人を繰り返し投獄される。脱獄後は北海道の阿寒湖のほとりで刺青人皮を巡り土方一派を狙う。一時は土方と牛山を持ち前の狡猾さで戦うことなく倒して生き埋めにした。しかし仲間の門倉とキラウシの活躍で復活した土方に逆襲され力尽きる。

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奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

奥山夏太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

奥山夏太郎(おくやま かんたろう)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している「土方一派」と呼ばれる組織の一員。 北海道のヤクザの若衆だったが、ある時土方歳三と出会い、その覇気溢れる様に魅了される。同じ若衆だった亀蔵と共に出奔し、土方を追いかけてその一派に加わり、部下として金塊争奪戦に関与する。一方で「土方に認めてもらいたい」との思いからたびたび無茶なスタンドプレイに走る“血気盛んな若者”としての側面を持ち、その都度幸運によって生き延びている。

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辺見和雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

辺見和雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

辺見和雄(へんみ かずお)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、体に刺青を掘られた24人の囚人のうちの1人。この刺青は埋蔵金の手掛かりとなっていて、多くの人や組織に狙われている。表向きでは人当たりがいいが、その正体は日本各地で100人以上を殺してきた殺人鬼。幼少期にイノシシに無残に食い殺された弟の死に方に憧れ、自分を残酷に殺してくれる人を求めている。辺見の刺青を狙う主人公・杉元佐一と死闘を繰り広げた後、シャチに海に引き摺り込まれた。想像を超える死に方ができて満足気だった。

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花沢勇作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

花沢勇作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

花沢勇作(はなざわ ゆうさく)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、尾形百之助の異母兄弟。清廉潔白な人格で周囲の人々に愛された美男子だ。日露戦争の二〇三高地で味方を鼓舞する旗手を務めていたが戦死し、物語の開始時点では既に故人となっている。敵に殺されたのではなく、後方にいた尾形が狙撃した。将校である父が芸者に産ませた子どもである尾形を、階級が下であるにも関わらず「兄様」と呼んで慕っていた。金塊争奪戦を引っ掻き回す尾形の前に、たびたび幻覚として現れる。

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牛山辰馬(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

牛山辰馬(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

牛山辰馬(うしやま たつうま)とは、『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、アイヌの隠し金塊の在処を示す刺青を施された囚人の1人にして柔道の達人である。大柄で屈強な肉体に石頭、独特な耳の形状が特徴的な人物である。金塊を狙う土方歳三に協力し活動する。「不敗の牛山」の異名を持ち、様々な強敵をその卓越した柔術と怪力で組み伏せる。白兵戦では作中最強の男である。普段は紳士的だが極度の女好きでもあり、一定期間女を抱かないと男だろうと老人だろうと見境なく襲い掛かる一面を持つ。物語序盤から終盤にかけて活躍した。

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土方歳三(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土方歳三(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土方歳三(ひじかたとしぞう)とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、刺青の囚人の頭目にして「新撰組鬼の副長」と恐れられた男。函館戦争で死亡したと思われていたが、極秘で監獄に収監されていた。蝦夷共和国樹立を叶えるため、アイヌの隠し金塊を狙う。同じく金塊を狙う大日本帝国陸軍第七師団を最大の障害と見なし、主人公・杉元佐一や彼の仲間たちとも一時共闘する。普段は穏やかな老人だが、戦闘時には鬼のような気迫を見せて敵と戦う。利害が一致すればどんな人物とも手を組むが、敵と見なす者には一切容赦しない。

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フチ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

フチ(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

フチとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、アイヌの老婆にしてヒロイン・アシリパの祖母。 アイヌの古い教えを大切にしながら日々を生きる一般人で、作中で繰り広げられる熾烈な金塊争奪戦とは無縁の立場にある。一方で家族の多くが金塊争奪戦の渦中にあり、たびたびその関係者の来訪を受ける。中でも陸軍兵士の谷垣源次郎とは、瀕死の重傷を負って彼女の家に担ぎ込まれてから交流を重ね、実の家族のように互いを大切に想う間柄。主人公・杉元佐一を気に入り、アシリパを嫁にもらってほしいと考えている。

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ウイルク(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ウイルク(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

ウイルクとは『ゴールデンカムイ』に登場するアイヌ民族の男性である。アイヌの隠し金塊の所在を唯一知る人物であり、金塊争奪戦の原因となった。メインヒロインであるアイヌの少女アシリパの父親であり、娘と同じ独特な青い目をしている。作中では網走監獄に幽閉され、顔の皮が無い「のっぺら坊」として登場。アイヌの金塊を隠し、その場所を示した暗号を24人の凶悪な囚人達に刺青として彫った。金塊を巡る様々な勢力が網走監獄を襲撃した際にかつての仲間のキロランケの差金で暗殺された。

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いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草ちゃん(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

いご草(いごぐさ)ちゃんとは漫画『ゴールデンカムイ』に登場する人物である。第七師団で鶴見篤四郎の腹心である月島基の幼馴染で元恋人である。将来を誓い合う仲だったが、両親に騙され、三菱財閥幹部の息子と結婚。東京へ移住し、幸せな家庭生活を送る。だが真実を知らない月島は、実の父親が「彼女を殺した」と誤解し、父親を殺害して死刑囚となってしまう。いご草ちゃんは月島にとってかけがえのない存在だった。それに目を付けた鶴見は彼女の存在を利用し、月島を忠実な部下に育て上げ、共に金塊争奪戦に身を投じていく。

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門倉利運(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

門倉利運(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

門倉利運(かどくら としゆき)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、のっぺらぼうを収監していた網走監獄の看守部長。冴えない中年男だが、実は土方歳三の内通者として情報を流していた。網走の攻囲戦の後は土方と行動を共にする。のっぺらぼうが隔離される前に最後に刺青を入れた男だが、刺青はすべてが揃わなくても解けるため、門倉の刺青はさほど重要ではないと思われていた。しかし最終局面で、思わぬ鍵が隠されていたことが判明する。

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岩息舞治(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

岩息舞治(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

岩息舞治(がんそくまいはる)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、屈強な肉体と暴力への飽くなき欲求を併せ持つ男だ。樺太にあるロシア人の村で、男たちが集団で殴り合う競技「スチェンカ」に参加していた。キロランケやアシリパを追跡する杉元と出会い、拳を通して心を通わせる。刺青は剥がずに書き写された後、強者との出会いを求めてロシアへ渡っていった。

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マンスール(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

マンスール(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

マンスールとは、『ゴールデンカムイ』のキャラクターで、ロシア皇帝の暗殺にも加担したパルチザンのソフィア・ゴールデンハンドの仲間の1人にして砲撃手である。 アイヌの隠し金塊を手に入れるため、ソフィアや仲間たちと共に北海道に乗り込み、主人公の杉元たちに協力。金塊を我が物にせんとする第七師団と壮絶な戦いを繰り広げ、敵の駆逐艦を旧式の大砲で撃破するという大殊勲を挙げた。突如鳴り物入りで登場し、作品の内外からその力量に疑問を持たれるも、鮮やかな活躍で評価を覆したキャラクターである。

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鯉登音之進(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

鯉登音之進(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

鯉登音之進とは野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、大日本帝国陸軍第七師団歩兵第27聯隊に所属する陸軍少尉である。鶴見篤四郎中尉を崇拝しており、彼からも「お気に入り」とされている。銃器が多く登場する本作において、薩摩に伝わる日本剣術・自顕流を実践で通用するレベルにまで鍛え上げた一流の使い手。海軍少将の鯉登平二を父に持ち、裕福な家庭で育ったいわゆる「ボンボン」。様々な場面で月島基軍曹の補佐を必要としたが、最終的には一人前の将校へと立派に成長した。

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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。

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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。

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二階堂浩平(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

二階堂浩平(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。

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津山睦雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

津山睦雄(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。

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土井新蔵(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土井新蔵(ゴールデンカムイ)とは【徹底解説・考察まとめ】

土井新蔵(どい しんぞう)とは野田サトルの漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物である。埋蔵されたアイヌの金塊の暗号となっている刺青が体に彫られた24人の囚人の1人である。幕末に土佐藩の勤皇派におり、幕府の要人など何人も殺害した殺し屋であった。その後北海道・根室に流れ着きアイヌの女性と結婚するも、土井に恨みを持つ者が妻を拐った。妻を取り戻すために、妻を拐った人物を殺め、釧路の海岸で捉えられ囚人となった。妻が病で先が短いことを知り網走監獄を脱獄した。最期を看取った後は根室の漁場で働いている。

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