ワイルドアームズ セカンドイグニッション(WA2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』とはメディア・ビジョンが開発したPlayStation用のゲーム作品。1999年9月2日にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)より発売。略称は「WA2」。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。精鋭部隊"ARMS"に配属された主人公の青年アシュレーが仲間達とともに世界を救うために戦う物語を描く。「英雄」という言葉をテーマに複雑な人間関係が織り成すストーリーがドラマチックに展開されるのが大きな特徴となっている。

『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』の概要

『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』は、1999年9月2日にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)より発売されたPlayStation用のゲームソフト。『ワイルドアームズ』シリーズの第二作目でナンバリングとしての略称は「2nd」。前作「1st」から引き続きトータルデザイン&シナリオは金子彰史、音楽はなるけみちこが担当。
各キャラクターが持つグッズを使った謎解きやコマンド入力式のターン性バトルは、「1st」と同じだが、今作から町やダンジョンを発見する「サーチシステム」や敵との戦闘を避ける「エンカウントキャンセル」などが登場し、後に「WA」シリーズを象徴するシステムとなった。また、グラフィックが大幅に向上し、フィールドやバトルでキャラクターがより細かく、より個性的に描かれている。その他、フィールドでマップの回転が可能になったり、インフィールドに配置された宝石(ジェム)による体力の回復や、物語の進行度によって内容が変化するマルチオープニングのアニメなど、後のシリーズに継承される要素も生まれた。

シリーズのボーカル曲の多くを担当する麻生かほ里が最初に参加した作品でもあり、2つのオープニング曲「どんなときでも、ひとりじゃない」と「Resistance Line」は、曲が流れるオープニングアニメのクオリティの高さも相まって高い評価を得ている。

今作では操作できるキャラクターが最大6人となっており、自分好みの編成を組むことができるようになっている。それに伴い各キャラクターが持つ固有の技や術(前作でいう「オリジナル」)には多数の攻撃手段が用意され、戦術性も前作と比べてより増加している。また、今作から守護獣の力を宿すプレートの名称は「ミーディアム」に統一されるようになった。

ボス戦開始前のカットイン。

今作では物語面でも演出面など、全体的に特撮作品を連想させる要素がふんだんに盛り込まれている。前作でも登場したモンスター(魔獣)は、「怪獣」と表記されており、作中でも怪獣と呼ばれることがある。ボス戦開始前には、赤い背景にボスのシルエットが映されながら肩書と名前が表示される演出が存在しており、今作の大きな特徴となっている。また、他の「WA」シリーズの中でも特にパロディ要素が多く、技の名称や敵のデザインには特撮作品が元ネタとなっているものもある。

物語の舞台となるのは「1st」同様、惑星「ファルガイア」となっているが、こちらは名称が同じのパラレルワールドであり、世界観に直接の繋がりは無い。「1st」とは異なり主要エリアは大規模な国家や自治組織が統治している。建造物や服装もファンタジー要素が強く、西部劇要素はあまり強調されていない。
本作は「英雄」をテーマとしており、登場人物の多くが何かしらの形で「英雄」に関わっている。

かつて"焔の災厄”と呼ばれる存在によって灼き尽くされ荒野化した世界ファルガイアには、"焔の災厄”を命を懸けて封印して世界を救った英雄"剣の聖女"の伝説が残されている。
そんな彼女のような英雄に憧れる銃士隊所属の青年「アシュレー・ウィンチェスター」は誘拐事件で目覚ましい活躍をみせたことにより、その功績が評価され、緊急任務遂行部隊、通称「ARMS」に配属されることになる。だが、このことがきっかけとなり、ファルガイア全土を巻き込む大きな戦いが始まることをアシュレーは知る由も無かった。

『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』のあらすじ・ストーリー

プロローグ

銃士隊所属の青年

遺跡内の人間が全員脱出するまでの時間稼ぎのために、単身で怪獣の足止めをするアシュレー(青髪の青年)。

メリアブール王国の銃士隊は、旧発掘跡の「枯れた遺跡」に立てこもった誘拐犯の逮捕と、人質に取られた少年を救出するために出動していた。銃士隊の新人隊員である「アシュレー・ウィンチェスター」もまた、銃士隊の仲間達とともに遺跡に突入する。遺跡内に仕掛けられた罠を突破していき、1人遺跡の最深部にある部屋までたどり着いたアシュレーは、そこで3人の誘拐犯と人質に取られた少年「トニー」を発見する。誘拐犯達は親のいない少年であるトニーを攫ってしまったことで目的の身代金を要求する手段が無いことに困っていた。アシュレーはトニーの側に近づき、誘拐犯達の注意を引き付けてほしいとトニーに頼む。トニーは誘拐犯達をおちょくりながら、部屋中を走り回る。その隙をついてアシュレーは誘拐犯達に銃剣(バイアネット)を向けて捕まえようとするが、走り回っていたトニーは部屋に設置されていたスイッチを踏んでしまい、封印されていた怪獣「カリヴォス」を目覚めさせてしまう。

怪獣から分泌される体液に揮発性の高い液体爆薬が検出されたため、銃士隊の隊長は被害を最小限に抑えるために大型ARMを使用して遺跡内で殲滅するよう隊員に指示を出すが、遺跡内にはまだ多くの隊員が残っていた。全員の退避を待っていたら怪獣が外に出てしまうため、遺跡内で殲滅するためには隊員達を巻き込まなければならない状況となっていた。責任は自分が取ると判断した隊長は、トニーや誘拐犯達を連れて入口近くまで脱出していたアシュレーに大型ARMを使用するため退避するよう命令するが、「大きな目的のために誰かを犠牲にするなんてできません」と隊長に言ったアシュレーは、他の隊員達が退避するまでの時間稼ぎをするために怪獣に立ち向かう。どうにか怪獣を倒すことに成功するが、倒された瞬間怪獣が爆発し、遺跡は火の海に包まれる。しかし、アシュレーの時間稼ぎのおかげで、他の隊員達は全員遺跡から退避することができたため、犠牲者が出ることは無かった。
「命令を無視して勝手な行動をしました。どんな処罰でも受ける覚悟です」と言うアシュレーに「今回の件の処罰は追って下されるッ!それまでは自宅謹慎だッ!」と伝える隊長。それだけなのかと困惑しながらも自宅謹慎をすることになったアシュレーは「間違っていたとは思わない。誰だってホントは誰も傷つけたくないはずだ」「求める結果は同じはずなのにどうして人は、それぞれ違う道を選ぶのだろう?」ということを考えるのだった。

駆け抜ける逃亡者

自身を捕らえようとする追跡部隊から逃亡するために、森の中を駆け抜けるブラッド。

5年前のある雨が降る夜、森の中を駆け抜ける1人の男がいた。男はとある追跡部隊から追われており、追跡部隊が回収した「スレイハイム解放軍」の認識票によると、逃亡する男は「ブラッド・エヴァンス」という名前だった。追手を振り切り、森を抜けようとするブラッドは、途中森の中で迷子になった1匹の子犬と出会う。その時、物音に気付いた追手に見つかりそうになるが、子犬が誤魔化してくれたおかげで見つからずに済む。助けてもらったお礼にブラッドは子犬を連れて森を抜けることにした。

森からの出口までたどり着くと、そこには出口を見張っている2人の追跡部隊の兵士が立っていた。彼らの会話によると、その2人は近くにある「セボック村」という村で徴集兵として集められたとのことで、ブラッドがどんな顏や姿なのかは知らないとのこと。近くに村があることを知るブラッドだったが、突然徴集兵達のもとにモンスターが現れる。モンスターは逃げようとする徴集兵達に襲い掛かりそうになるが、その前に飛び出したブラッドによって倒される。その後、森を抜けてセボック村までたどり着いたブラッドはそこで力尽きて倒れてしまう。気が付くと、ブラッドは村の馬小屋でメリルという少女に手当てをされていた。メリルによるとブラッドが雨の中倒れていたことを知らせてくれたのは一緒に連れてきた子犬であるとのこと。追われている身であるブラッドはすぐに村を離れようとするが、「まだじっとしてなきゃダメ」と言い、メリルはブラッドに食べ物を持ってこようとする。すると外から村人と追跡部隊の隊長の口論が響き渡る。ブラッドが村にかくまわれているを知った隊長は村人達に大人しくブラッドを差し出すよう要求する。メリルは「この村に悪い人はいない」とブラッドがいることを隠そうとするが、村人達に危害を加えないためにブラッドは追跡部隊の前に姿を現し、そのまま連行されていった。連れていかれるブラッドを眺めながら「…おじさんは、悪い人だったの?」と言うメリルに対して、隊長は「悪い人?とんでもない。いいかいお嬢ちゃん、あの人はね『英雄』なんだよ」と高笑いしながら言ったのだった。

いきなりな魔女っ子

転送用アイテムの使用に失敗してしまい、とある村に飛ばされたリルカ(左)。

「クレストソーサレス」と呼ばれる魔法使いの少女「リルカ・エレニアック」は、ヴァレリアという人物の家に向かうために転送用アイテム「テレポートジェム」を使ったところ、転送ミスをしてしまい「パレスヴィレッジ」という村に飛ばされてしまっていた。驚いている村人達に事情を話したリルカは、村の家で休ませてもらうことになり、その家の子供と魔法に関する話題で話をしていた。魔法が使えるリルカに凄いと興奮する子供に「魔法はね、誰にでも使えてそして、何でもできる力なんだから…」と話すリルカは、少し前に起きたある出来事を思い出していた。

"エレニアックの魔女っ子"と呼ばれた天才クレストソーサレスであるリルカの姉が、魔導器「ミレニアムパズル」の実験途中に事故を起こしてしまいパズルに閉じ込められてしまった。パズル内の空間に浮く大型のスイッチブロックを魔力で反応させれば、パズルのゲートが開くようになっているが、リルカの魔力では反応しなかった。そこでリルカの姉はもっと簡単な方法として小型のスイッチブロックを4つ魔力で反応させれば、ゲートを開けることができること伝える。リルカは言われたとおり4つのブロックを反応させてゲートを開いたが、その先に姉の姿はどこにも無かった。姉を探すリルカだったが、その時「ミレニアムパズルをこのままにしておけないの、もうすぐ元いた世界にリンクされるから…あなたは何も心配しなくていいから…」と姉の声が響いた。「お姉ちゃんはッ!?」と叫ぶリルカに「ね、…いごに…とつだけや…そくして…う、……いで……て…リルカ…」と伝えて姉はパズルに閉じ込められた。

ミレニアムパズルでの出来事を思い出していた時、リルカと話していた子供の父親がやってくる。父親が何か困っていることを察したリルカは何か力になれないかと話しかける。父親の話によるとここ数日、夜な夜な村が怪物に襲われており、村人に危害は無いものの毎晩怯えて暮らせるほど人々の心は強くないため、怪物に対する問題を村人達で論じていたとのこと。話を聞いたリルカは自分に手伝わせてほしいと言うと、怪物が出現しそうな場所を探すことに。村中で村人達から情報を集めたところ、収穫した麦がある穀物庫が狙われていることを知り、その直後に怪物が穀物庫に出現する。村人達を避難させた後、リルカは魔法を駆使して怪物を撃退することに成功する。その様子を見ていた子供に「お姉ちゃんの魔法って凄いんだッ1」と興奮気味に言われ、複雑そうにしながらも「ビクトリーッ!!」と喜ぶリルカ。村人達から感謝されながら、お礼として受け取ったテレポートジェムでリルカは今度こそヴァレリア家へ向かうためテレポートした。リルカが去った後、その様子を見ていた1人の村人の靴紐が切れたり、黒猫が現れたりしたため、村人達はリルカが無事に目的の場所に辿り着けるか心配するのだった。

ARMS結成

光の中に現れた女性(右)からアガートラームを受け取るアシュレー。

メリアブール王国の臨海城下町「タウンメリア」にあるパン屋に下宿しているアシュレーは、寝ていたところを幼馴染である「マリナ・アイリントン」に起こされて目を覚ます。「休暇だからっていつまでも寝てないで」と言うマリナに「休暇じゃないよ、謹慎処分」と返すアシュレーは、続けてマリナから「友達が来ている」と言われる。様子を見に行くと、誘拐事件の時に助けたトニーがお礼を言いに来ていた。さらにトニーから2人の友達、「スコット・サマーズ」と「ティム・ライムレス」を紹介された後、猫に宝物を取られたため取り返してほしいと頼まれる。宝物を取り返した後、マリナから銃士隊の人間が届けた手紙を受け取る。その手紙には謹慎処分の解除と新設される特殊部隊への配属が決定されたことが書かれていた。特殊部隊に推薦されたことに喜ぶアシュレーだったが、マリナは「これって嬉しいことなの?そんなにはしゃげることなの?」と怒っていた。嬉しくないのかと聞くアシュレーにマリナは「アシュレーは、今よりもっと危険な任務に就くことになるのよ。そんなことわたしは、嬉しくない…」と言った。その日の夜にベッドの上で昼間の出来事を思い出していたアシュレーは自分とマリナはいったい何なのだろうと疑問に思いながら一夜を過ごした。
翌日、町の皆に見送られながら、新設特殊騎士団結成式典が行われる「剣の大聖堂」に出発しようとするアシュレー。そんな彼のもとへマリナがやってくる。2人は仲直りをし、アシュレーはマリナに「必ず帰ってくる」と約束をして出発した。

剣の大聖堂では、近年、その数の増加および凶暴化が危惧されているモンスター種と世情不安から来る数々のテロ行為に対して効果を発揮するよう、メリアブール王国のバックアップのもとに結成された緊急任務遂行部隊「an Awkward Rush & Mission Savers」、略称「ARMS」の結成式典が行われていた。隊長から開会の辞が述べられた後、隊員達の前にガーディアンブレード「アガートラーム」が運ばれてきた。かつてファルガイアを焔の朱に染めた災厄があり、その焔は天を焦がし星の未来すらも灼き尽くそうとしていた。存亡の危機にさらされた人類がすがったたったひとつの可能性が"剣の聖女"と呼ばれる現代に語り継がれる「英雄」だった。名も無き下級貴族の娘として生まれた彼女はアガートラームの呼び声に導かれ立ち上がる。人々は聖女の剣の一振りに希望を託し、聖女が剣を手にして7日目の夜、光の奔流に飲み込まれ全ての焔の災厄とともに聖女はファルガイアから消滅した。大地に深く突き刺さったアガートラームを残して。それから数百年、アガートラームは権勢の象徴として扱われてきたが、突き刺さった台座からアガートラームを抜いたものは誰もいなかった。隊員達が順番に剣を抜こうと試みて抜くことができないでいる中、アシュレーの番となり、他の隊員達と同じように剣を抜こうとするが、結局彼を含めて誰も抜くことはできなかった。しかしアシュレーは「あの剣が抜ける者、『英雄』が誕生するってことは『英雄』を必要とする何らかの戦乱があるってことじゃないか」「これで良かったんだよ、争いなんか誰も望んじゃいないんだから」と達観していた。

式典後のパーティーを楽しんでいると、突然地響きと共に、隊員達の目の前で空間が黒く歪む現象が発生する。すると1人の隊員が苦しみながら怪物の姿に変貌した。それを期に他の隊員達も次々と怪物の姿に変貌し始め、隊長はまだ人間のままであるアシュレーや隊員達に正面ゲートまで駆け抜けて脱出するよう命令する。しかし正面ゲートは固く閉ざされており、ここまで逃げてきた隊員も怪物に変貌してしまい、それと同時に怪物に追い詰められたアシュレーの意識は暗闇に落ちて行った。暗闇の中、アシュレーは帰りたいと強く願っていた。すると「ならば、生き残るしかないな、他の奴らを引き裂いて、嚙み砕いて…最後に立っている者がお前ならば何の問題も無いではないか」と内より声が響いた。「あの怪物は元々は人間だったんだ…僕の仲間だったんだッ!」と拒否するアシュレーに内より響く声は「恐れを拭えるよう私が『力』を授けよう」と告げる。意識が戻ったアシュレーは「誰なんだ?僕の心の中に語りかけてくるのはッ!?」と叫ぶ。「『私』は『お前』…もうすぐ『私』になる『お前』にほかならない…」と告げる言葉を聞いた瞬間、アシュレーの姿は白い怪物に変貌した。意識を朦朧とさせながら、アシュレーは仲間だった怪物達を倒しながら、アガートラームが置かれている場所へ向かっていた。そしてアガートラームを握ると、光と共に台座から引き抜いた。

光の中でアシュレーは青い髪の女性と会話をしていた。女性が「あなたは、何を望んでいるの…?」と聞くと「…帰らなきゃいけないんだ…約束をしたから…」と答えるアシュレー。女性はアガートラームを差し出し、「わたしは、この剣を手にする人が二度と現れなければいいと思っていた。こんなにもつらい想いをするのはわたしひとりで充分だと…もしも…あなたが全てを受け入れる覚悟なら…全てを犠牲にしてでも約束を果たしたいと思うのなら剣を、アガートラームを手にして…」と言う。「…約束をしたんだ、他愛もない約束を…でも、僕にとってはどうしても守らなきゃいけない約束なんだ…」と答え、アシュレーはアガートラームを受け取るのだった。

一瞬、異形の黒騎士のような姿になった後、人間の姿に戻ったアシュレーの前に「アーヴィング・フォルド・ヴァレリア」と名乗る松葉杖をついた長髪の男が現れる。「私の手を取るがいい」と手を差し伸べるアーヴィングの手を掴もうとしたアシュレーだったが、力尽きてしまいその場で意識を失って倒れてしまった。

下宿先の自室で目を覚ましたアシュレーは、自分の身に違和感や異物感を感じていた。自分の身体がどうなってしまったのかと疑問を抱くアシュレーのもとにマリナがやってくる。マリナによると部隊設立の記念式典はテロリストによって襲撃され、アシュレーのみが生還することができたが、その後1週間目を覚まさなかったという。「あれがテロリストの襲撃だってッ!?」と心の中で驚くアシュレー。アシュレーが目を覚ましたことをおばさんに知らせてくるというマリナに、アシュレーは「僕は、『僕』だよな…?」と問いかける。「アシュレーは、アシュレーよ」とあっさり答えるマリナに付いて行き1階へ降りると、おばさんからもう大丈夫なのかと心配される。傷ついたアシュレーを運んでくれたのは貴族のヴァレリアという人物とのことで、お礼を言いに行くことにしたアシュレーが外に出ると、店の前に1人の少女がいた。急に座り込み助けを求める少女にアシュレーは驚くも、原因は空腹によるものだと知る。話を聞くと少女はクレストソーサレスで、テレポートジェムの扱いに失敗して知らない土地に飛ばされてしまい、歩いてタウンメリアまでたどり着いたが、しばらく食事も取れていなかったところ焼けたパンの匂い誘われて店の前にいたとのこと。事情を聞いたおばさんは彼女に焼きそばパンを恵んであげることになる。その後、少女の名前がリルカ・エレニアックでヴァレリア家に用事があることを知り、アシュレーは彼女に案内されて一緒にヴァレリア邸へ向かうことになる。

ヴァレリア邸「ヴァレリアシャトー」の応接室でヴァレリア家の現当主アーヴィングと対面するアシュレーとリルカ。アーヴィングの話によると、特殊部隊ARMSは式典での事故により即日解体となり、公式にはテロリストによるテロ活動とされているが、実際には大掛かりな「降魔儀式」の実験が行われていたのだ。降魔儀式は異界より、異なる生命体をこの世界に召喚する儀式でそれによりARMSの隊員達は壊滅したという。結果、ARMSは壊滅してしまったが、アシュレーは生還しARMSが行使する予定であった権限はヴァレリア家に譲渡されることになった。即ち緊急任務遂行部隊ARMSは一国家に属するのではなく完全に独立した遊撃騎士団としてヴァレリア家のもとに新たに生まれ変わることになり、アシュレーはそのメンバーに選ばれたのだ。話を進めていると応接室にアーヴィングの妹、「アルテイシア」がお茶を運んでくる。アシュレーは彼女を光の中で会話した女性とどことなく似ていると感じていた。話を続けると新生ARMSの隊員はアシュレーを含めて現在3名選ばれており、アーヴィングはアシュレーの他にクレストソーサレスである「エレニアックの魔女っ子」に参加を依頼していた。今回やってきたリルカは「エレニアックの魔女っ子」の妹であり、本来は姉が参加する予定だったが、魔導器の実験ミス来られなくなってしまったため、代わりに来たとのこと。「わたしの魔法なんてお姉ちゃんと比べたら全然ですけど、わたしも自分の魔法を誰かのために役立てたいんです…」というリルカの熱意が伝わり、アーヴィングはリルカをARMSの隊員として認めることにした。最初の任務は、もう1人のARMSメンバーと合流することであることを伝えたアーヴィングは、アシュレーに銃剣を見せてくれと頼む。アシュレーから銃剣を手渡されたアーヴィングは、「万全の準備で挑んでほしい」と言った直後、突然手にしていた銃剣を発砲する。銃声を聞いて駆けつけた使用人達にアーヴィングは「反逆罪の現行犯だ。裏切り者のアシュレーを捕らえよッ!」と命ずる。続けてリルカに別命としてアシュレーを「イルズベイル監獄島」へ護送するよう伝える。

何もしていないことを訴えるも、監獄島の牢屋に閉じ込められてしまうアシュレー。今後どうするかをリルカと話し合っているとどこからか爆発音が響く。突然の事態に驚くが、これはチャンスだと判断したリルカは押収されたアシュレーの装備を取りに行く。装備品と牢屋の鍵を開けるためのIDカードを見つけだしたリルカは、囚人達が集団脱獄したことを知る。牢屋から出ることができたアシュレーは、リルカとともに監獄島からの脱出を目指していると、まだ牢屋に残っていた1人の男を見つける。男はブラッド・エヴァンスと名乗り、自身が3人目のARMSのメンバーであることを明かす。新しいメンバーと合流し、再び脱出を目指す3人はその途中で監獄長が放った巨大ロボットに襲われるが撃退する。ブラッド達が逃げ出したことに怒り狂う監獄長だったが、背後から現れた眼鏡の男に銃殺されてしまう。3人が船着場へ向かうとそこにはアーヴィングが待っていた。ブラッドを監獄島から連れ出すことが今回の目的であることを明かしたアーヴィングに「指揮官としての私の采配…どうであったかな?」と聞かれ、アシュレーはアーヴィングを突き飛ばす。「あなたが人の上に立つ指揮官というならまず、人を、仲間を信頼するんだッ!今度、僕達をチェスの駒のように扱ったら絶対に許さないッ!」と怒るアシュレーに「そうだな、心がけるようにしよう…」と答えるアーヴィング。シャトーまで帰還することにしたARMSだが、ブラッドは囚人達の集団脱獄も計画のうちだったのかと疑問を抱いていた。
同じ頃、脱獄した囚人達を隻眼の巨漢と眼鏡の男の2人が迎えていた。2人の男は囚人達を連れて監獄島から立ち去るのだった。

テロ組織オデッサとの戦い

電波ジャックを行い、全ファルガイアに向けて宣戦布告をするテロ組織「オデッサ」の首魁ヴィンスフェルト(中央)。

実働部隊に選出された3人のメンバーが揃ったことで、ARMSは本格的な活動を開始することになった。「来るべき脅威。全世界規模で訪れるであろう災厄に対して敢然と立ちはだかる守護の壁、それがARMSの存在意義なのだ」と語るアーヴィング。新たなる任務は崩落事故が発生した地下交易路「アンダートラフィックス」の回復。「意外に地域に密着した任務なのね、お役所の「すぐやる課」みたい」と言うリルカ。任務に向かう前、アシュレーは監獄島で突き飛ばしたことを謝罪する。アーヴィングも度を越してふざけてしまったと反省し、アシュレーに携行型の小型通信機を渡す。
その後、アンダートラフィックスに向かい崩落した通路を開通することに成功するが、出入り口で崩落に巻き込まれ怪我をした行商人風の男を発見する。出発前に受け取った通信機でアーヴィングより近くに鉱山町「ダムツェン」があることを聞き、怪我人をその町まで運ぶことに。町に着き医者に診てもらったところ、指の骨折をしていただけだと判明し一安心した後、アシュレー達は行商人風の男から崩落事故が人為的に起こされたものではないかという話を聞く。アーヴィングに伝えると、この件について調査をするよう指示を得る。ダムツェンの町に不審な一団の存在が確認されたことと、町の近くにある「テレパスタワー」という放送塔に出入りしていたという情報を得る。テレパスタワーはファルガイアの通信機能の要となっており、何かあれば通信機も使えなくなることを危惧したアーヴィングはARMSにテレパスタワーへ調査に向かうよう命じる。テレパスタワーの最上階に着くと、後から何者かが取り付けたと思われる何らかの増幅器を発見する。するとどこからか電波を受信したのか装置が動き始める。

映し出されたのは1人の男。男は革新的原理集団「オデッサ」の首魁「ヴィンスフェルト・ラダマンテュス」と名乗り、諸三国「メリアブール」「シルヴァラント」「ギルドグラード」に鉄槌を振り下ろし、統合国家を作ろうと宣戦布告をする。通信を行うときに使われる「感応石」という石を用いた通信装置以外にも、鏡やガラス、水面といった全てのスクリーンがジャック対象となってしまい、テレパスタワーを中継点にしてヴィンスフェルトの決起表明は全ファルガイア中に放送されていた。ヴィンスフェルトが語った組織オデッサへの対策を考えるため、ARMSは一度ダムツェンへ戻る。

再び町で情報を集めようとしていると、着ぐるみ姿の怪しい女性が話しかけてくる。彼女の話によると、ガル・ウィング級飛空機械が感応石を採掘できる「ポンポコ山」という鉱山に向かって飛んでいくのを目撃しており、現在この形式の飛空機械を保有している国は無いため、テロリスト・オデッサが所持している飛空機械だと思われるとのこと。「何故そんな情報を自分達に教えてくれるのか、それ以前に何者なのか」と問うアシュレーに、彼女は名を「マリアベル」と名乗る。マリアベルはアシュレーのことを知っているような口振りだったが、アシュレーには心当たりが無かった。「思い出せないのも仕方ない」と言い残しマリアベルはその場から姿を消す。その直後、アーヴィングから通信が入り、次なる任務としてオデッサを追跡し彼らの行動を阻止するよう命じられる。

ARMSの前に立ちはだかるオデッサの精鋭「コキュートス」の4人(画面奥)。

ポンポコ山に着き探索を行っている途中、七色に輝く小型の感応石を見つけたアシュレーは、それがマリナが好きそうな石だったことを思い出し、お土産として持ち帰ることにした。そのまま頂上まで辿り着くと、そこには隻眼の巨漢がいた。男の名は「トロメア」で、監獄島で囚人達を脱獄させた人物の1人でもある。ARMSの3人と対峙するトロメアは、1人で互角に渡り合うほどの実力を持っていたが、飛空機械「バルキサス」の離陸準備が整うまでの足止めをしていただけに過ぎなかったため、トロメアは途中で戦闘を中断する。するとARMSの前にはトロメア以外に眼鏡の男「ジュデッカ」、赤髪の女性「アンテノーラ」、銀髪の鍵使い「カイーナ」の3人が姿を現す。彼らはオデッサ特戦隊「コキュートス」と名乗った後、バルキサスに乗って空へ飛び去って行った。飛空機械を追う手段が無いARMSは、一度ヴァレリアシャトーへ帰還するのだった。

オデッサへの対策を考えるARMSだが、空に逃げた飛空機械の他に、国境問題というもう1つの問題が立ち塞がっていた。例え飛空機械を用意していたとしても容易に国境を飛び越えようとすると領空問題で訴えられてしまうのだ。それは人が心を閉ざして生きているという証であり、人の心が1つではないように世界もまた、1つではないということだった。この問題について、アーヴィングは考えがあるとのことで、準備が整うまでARMSは待機するよう命じられる。空き時間ができたアシュレーは一旦タウンメリアに帰ることに。タウンメリアに帰ったアシュレーはマリナに会いに行き、ポンポコ山から持ち帰った感応石をプレゼントすると、喜んでもらうことができた。目的を果たした後、アシュレーのもとへリルカとブラッドが新たな任務の準備が整ったとのことで迎えに来ていた。マリナに見送られてヴァレリアシャトーに再び戻ると、アーヴィングより次の任務は、国家間問題を解決する方法としてメリアブール王より賜った他国での活動を許可してもらうための親書を、まずはメリアブール国と友好的な関係にあるシルヴァラント国に送り届けるということであると命じられる。シルヴァラント国までは生体エネルギー転送装置「ライブリフレクター」を使用して移動することになり、ARMSはライブリフレクターへと向かった。

ライブリフレクターに着くと、そこには3人の少年トニー、スコット、ティムが来ていた。彼らはアシュレーみたいに強くなりたいと探検をしにやってきていたとのこと。このままタウンメリアまで3人だけで帰すのは危険だと判断し、ARMSは任務が完了するまで一緒に行動することにする。ライブリフレクターの動力を操作するディスプレイを見つけ、起動させようと試みようとすると、動力炉に寄生していたモンスターが襲い掛かってくる。モンスターを撃退した後、再度起動させようとしたが、動力炉のエネルギーは既にモンスターによって食い尽くされていたため、出力を上げることができない。こちらからエネルギーを動力炉に送れないかを考えていると、ティムが持っていたお守りの石板「ミーディアム」が突如輝きを放ち始める。ティムによるとそのミーディアムは”生命”のガーディアン「オードリューク」の力が込められているとのことで、ミーディアムの輝きはそのまま動力炉に向かって飛んでいった。すると動力炉が蘇り、ライブリフレクターを起動させることに成功する。どうやって起動させることができたのかはティムにも分からないとのことだが、一先ずARMSは任務を続行することに。トニー達はティムの力を頼りにタウンメリアまで戻るとのことで、「あんちゃん達がいない間タウンメリアの平和は俺達少年ARMSに、任せてくれたまえ」と言い、ライブリフレクターで転送されるARMSを見送った。

一方、オデッサ側は自分達を追っている一団がARMSと呼ばれる部隊であることを知る。ARMSは降魔儀式の実験で壊滅したはずだと指摘するカイーナに「現在のARMSは、メリアブール国のバックアップをもとに設立された部隊ではなく、壊滅したARMSの権限の一部を下級貴族が買い取って再結成された私設部隊である」と答えるアンテノーラ。ヴィンスフェルトはARMSを完膚なきまでに叩きのめし、民衆にオデッサの力を見せつけ支配を受け入れさせようと企む。ARMSがシルヴァラントに向かっているとの報告を聞き、「待っていたよこういうのが僕の仕事なんだ」と言いジュデッカが動き始めた。ARMSの件をジュデッカに任せたヴィンスフェルトは、資金を調達するために「ある男」と接触を図ろうとしていた。

森の中に囲まれたシルヴァラント国に着き、女王に親書を渡すARMSだったが、「強大な戦闘力を誇るARMSが何の制限も無くライブリフレクターを自由に使用してファルガイア中を行き来していれば、自国の民に不安が募る」と女王は否定的。「人々にとってARMSがオデッサと如何ほどに異なるか、我が国に自由に行き来するあなた方が、いつオデッサと同じく牙を突き立てるのか不安でたまらないのです」と考え親書の内容を全て受け入れることはできないと答える女王に、一旦は諦めて帰還しようとした時、女王のもとにシルヴァラント領の「ハルメッツ」という町にオデッサの襲撃があったとの報告が入る。報告を聞いたアシュレーは女王に出動の許可を求め、女王もARMSのお手並みを拝見させていただきましょうとARMSに依頼をする。

ハルメッツに着いたARMSだったが、町は報告とは裏腹に静寂に包まれていた。また、町の住民が誰もいないゴーストタウンと化していたが、生活の痕跡は残っており、つい先ほどまで確かに町で人が生活していたというぬくもりが存在していた。すると突然、町にある鐘が鳴り響き始める。誰かいるかもしれないと近づくリルカだが、それがトラップだと気付いた瞬間、爆発が起こる。間一髪爆発に巻き込まれずに済むが、その様子を建物の屋根から見ていたジュデッカがARMSの前に姿を現す。「自分が相手だと君たちを殺しかねない」と言うジュデッカは、毒を操る怪獣「タラスク」を召喚する。迎え撃つARMSだったが、特別に調整された対人怪獣兵器であるタラスクには攻撃が通用しなかった。このままでは全滅してしまうと思われた時、アシュレーの心の内より「「力」を手にするのだ、全てが終わる前に…」といつか聞いた声が響く。「…終わるッ!嫌だッ、終わらせてなるものかッ!」とアシュレーが叫んだ瞬間、周囲に閃光が発生し、タラスクが一撃のもとに弾き飛ばされていた。突如起きた事態にゾッとするジュデッカだったが、目的であったARMSを捕らえることに成功するのだった。

異形の黒騎士ナイトブレイザーに変身したアシュレー。その圧倒的な力は人知を遥かに超えていた。

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