ARMORED CORE(アーマード・コア)のネタバレ解説・考察まとめ
『ARMORED CORE』(アーマード・コア)とは、自作したロボット兵器に乗り込み、傭兵として企業間の抗争に身を投じていく様を描いた、ロボットゲームの傑作として名高いPlayStation用アクションゲーム。製作はフロム・ソフトウェア。
国家が崩壊し、巨大企業がそれに代わる支配者となった未来世界。企業間の戦争で主力となっていたのはロボット兵器アーマード・コアと、それを狩るレイヴンと呼ばれる傭兵たちだった。新たに生まれたレイヴンの活躍が企業間のバランスを変え、世界の構造をも覆していく。
『ARMORED CORE』の登場人物・キャラクター
主人公
レイヴンズ・ネストで試験を受けて新人レイヴンとなった人物。外見、年齢、性格、果ては性別に至るまで一切情報がなく、ゲーム中にしゃべることもまったくない。どのような人物なのかはプレイヤーが自由に想像する形になっている。
ハスラー・ワン
レイヴンズ・ネストのランキングで1位の座を守り続ける最強のレイヴン。仕事ぶりは徹底しており、今までミッションに失敗したことは1度もないとされている。謎多き人物で、乗機のACナインボールを降りたところを見た者はまったくいない。
その正体は、物語の黒幕でもあるレイヴンズ・ネストの演算ユニット。ナインボールは演算ユニットが遠隔で操縦しており、パイロットの目撃情報がないのはそのため。怪しまれないよう、時折適当な人間を雇ってはパイロット役を演じさせていたことが、公式小説で語られている。
『ARMORED CORE』の用語
大破壊
物語開始の遥か昔に起きた、地表の大半を汚染するほどの大事件。当時の国家同士の戦争が巻き起こしたともいわれるが詳細は不明。ムラクモ・ミレニアムが所有する旧世代の超兵器「衛星砲ジャスティス」も、大破壊を起こした一因だとされている。
この事件により地表は生物の生存が困難な環境となり、人類は地下に都市を作ってそこで暮らすようになった。本作には地表を舞台とするステージも存在しており、それを見る限り自然環境もかなり回復しているようである。
レイヴンズ・ネスト
企業からの依頼をレイヴンたちに斡旋するための組織。ミッションにおける活躍を数値化したランキングも発表している。
その正体は、大破壊前に開発された演算ユニット。企業はもちろんレイヴンたちも利用して、地球環境の回復と人類の発展のための計画を推し進めていた。
時折発生する計画にとって不都合な存在は「イレギュラー」と断じ、ナインボールを遠隔で操って排除することを繰り返す。しかしイレギュラーと見なして排除しようとした主人公の力を見誤り、彼に反撃されて演算ユニットは大破。レイヴンズ・ネストも消滅した。
その後も「レイヴンに仕事を斡旋する組織」自体は存続し、しばらくはレイヴンズ・ネストの名が使われていたが、次第に別のものへと変わっていった。
ナインボール
最強のレイヴンことハスラー・ワンが狩るAC。赤と黒のカラーリングが特徴で、連射可能なエネルギー兵器パルスガンと最強クラスの威力を持つグレネードランチャーで武装している。
実際は無人機であり、レイヴンズ・ネストを陰から操る演算ユニットが遠隔で操縦している。最終ステージでは連続で2機相手にすることとなり、「さっき倒したはずなのに」と度肝を抜かれたプレイヤーは多い。
クローム
大破壊以前から存在し、現在の世界を牛耳る巨大企業。支配者として傲慢な姿勢を隠そうともしないが、それなりに責任感もあり勢力圏内の一般市民への福祉は手厚い。ただしあくまで利益が最優先で、危険な生体兵器であるバグの研究や、雇った傭兵に都市を攻撃させてから被害者を救済してマッチポンプ式に自社の評価を高めるなど、やり口は非常に悪質。
ACのパーツも多く開発しており、枯れた技術を組み合わせた信頼性の高い真実剛健な設計が特徴。
バグ
クロームが開発した生体兵器。ACなみの巨体を持つシロアリのような怪物で、女王を中心とした社会を形成するなど生態もアリに近い。兵隊アリに相当する個体は酸性の液体で、女王は強力な光学兵器で攻撃してくる。
ムラクモ・ミレニアムのスパイの工作によって流出し、地下都市に甚大な被害を生み出した。
ムラクモ・ミレニアム
打倒クロームを掲げる企業が集まって生まれた新興企業。現在はクロームに次ぐ巨大企業にまで成長し、頂点に立つべく抗争を繰り広げている。
主人公が自社に貢献すると素直に称賛し、共にクロームを倒そうと呼びかけてくる。しかし実際にそれが実現しそうになると傲慢な態度を見せるようになり、本質的にはクロームとあまり変わらない。
ACのパーツも開発しており、新技術を用いた斬新なパーツが特徴。強化人間の研究を行っているのもこの会社である。
『ARMORED CORE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
レイヴンズ・ネスト試験官「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ」
ゲームをスタートすると、プレイヤーは突然どこかの施設の中でACを操って敵機と戦わされることとなる。混乱しながらもこれを倒すと「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ」との音声が流れ、ASSEMBLEなどの操作ができるようになる。
つまり冒頭の戦闘は、主人公が新たなレイヴン足り得るかを測るための、レイヴンズ・ネストの試験だったのだ。いきなり攻撃される驚きと恐怖が、レイヴンとなるための試験に臨む主人公の緊張にシンクロし、プレイヤーは慌ただしくもすんなりとゲームの世界に入ることができる。
この「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ」というセリフは、後のシリーズでもたびたび使われ、『ARMORED CORE』を代表するものともなっている。
研究者「夢破れたり、か」
負債額が-50000を超えると、主人公は強化人間にされてしまう。その際、どことも知れぬ施設に連れ去られた主人公が手術台から天井を見上げるムービーが流され、顔も表示されないまま2人の男性のやり取りが聞こえてくる。以下がその全文である。
A「これが今度の実験体かね?」
B「はい、資料では元レイヴンだとか」
A「なるほど、例のルートからか…」
B「負債は相当の額だったそうですよ」
A「夢破れたり、か…ふっ、だがこの実験で生まれ変わるさ」
B「生きていれば、ですが」
A「まぁ、そういうことだな。では始めようか」
いかにも怪しい会話で、「これから何をされるんだろう、主人公はどうなってしまうんだろう」という不安を煽る。初代『ARMORED CORE』の中でも特に強い印象を残したシーンである。
ボス・サヴェージ「わからんのか?イレギュラーなんだよ やりすぎたんだ お前はな!」
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目次 - Contents
- 『ARMORED CORE』の概要
- 『ARMORED CORE』のあらすじ・ストーリー
- 新人レイヴンの誕生
- 企業間の争い
- クロームルート
- ムラクモ・ミレニアムルート
- レイヴンズ・ネストの闇
- 『ARMORED CORE』のゲームシステム
- ASSEMBLE(アセンブル)
- コアパーツ
- 脚部
- 腕部
- 頭部
- ジェネレーター
- FCS(Fire Control System)
- ブースター
- 腕武器
- 肩武器
- MISSION(ミッション)
- MAIL(メール)
- SHOP(ショップ)
- SYSTEM(システム)
- 強化人間
- 『ARMORED CORE』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ハスラー・ワン
- 『ARMORED CORE』の用語
- 大破壊
- レイヴンズ・ネスト
- ナインボール
- クローム
- バグ
- ムラクモ・ミレニアム
- 『ARMORED CORE』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- レイヴンズ・ネスト試験官「認めよう、君の力を。今この瞬間から、君はレイヴンだ」
- 研究者「夢破れたり、か」
- ボス・サヴェージ「わからんのか?イレギュラーなんだよ やりすぎたんだ お前はな!」
- 『ARMORED CORE』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 腕武器WG-1-KARASAWAの名前の由来はプロデューサーの唐澤靖宜