【進撃の巨人】ベルトルト「新宿の巨人」ユミル「西口」【厳選名作SS】

進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。ひょんなことから現代の新宿に行けるようになり、調査兵団は見たこともない異世界への壁外調査に行くことになります。今回はベルトルト目線でお送りします。

ベルトルト「新宿の巨人」ユミル「西口」

出典: tegaki.pipa.jp

1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 14:57:06 ID: SzbLzwhM
エルヴィン「諸君ら104期を呼び出したのは他でもない。明日一日かけて遠征調査に行ってもらう」

一同 ザワ

ベルトルト(僕たちが初参加する壁外調査は2週間後のはず……)

エルヴィン「調査と言っても壁外ではない。この世界の外だ」

ベルトルト(!?)

エルヴィン「昨日、地下の食料庫の荷台に乗り……なんやかんやでつきあたりの壁につっこむと」

エルヴィン「異世界に行けることが判明した」

ベルトルト(また適当な)

2 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:01:43 ID: SzbLzwhM
新宿駅周辺を舞台にした調査兵団104期の一日。
一応新宿と銘打っていますが、ただ巨大な街を想像してくだされば。

ベルトルト視点、主にユミルとの話。10巻未読の方はネタバレあり

単体でも読めるように頑張りますが、以下ssと同日の話のはずなのでこちらもよろしく。

前回と同様、たまに時間とびます。

renote.net

3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:02:23 ID: SzbLzwhM
エルヴィン「昨夜、ハンジとリヴァイが荷台で遊んでいた際に発見した」

リヴァイ「エルヴィンお前もだろ」

ハンジ「レースで負けたからって、情報操作はよくないよ〜」

ベルトルト(踏みつぶしてやりたい)

エルヴィン「この世界ではない、未来世界に存在する極東の島国に繋がった」

エルヴィン「早急な調査が急務である。この世界にとって有益な情報が得られるかもしれない」

エルヴィン「よって諸君ら104期の中から志願者を募り、スパイを送ることを決定した」

ジャン「なんだよそれ」

コニー「非科学的じゃねえか」

サシャ「コニー、キャラがぶれてます」

エルヴィン「志願者は明日、その荷台に乗り、目標の地域の最重要人口密集地帯に送られる」

エルヴィン「シンジュク駅という巨大なダンジョンだ」

エルヴィン「そこで君たちには現地の人間や文化を偵察してきてほしい」

4 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:03:00 ID: SzbLzwhM
クリスタ「偵察……見るだけでよいのですか?」

ユミル「戦闘が起こる可能性は?」

ハンジ「私が昨日事前調査に行ってきたけど、基本的に治安はいいし確率は極めて低いと思うよ」

ハンジ「皆格闘術を心得ていないもやしっ子みたいだったしね」

ハンジ「まあ難しいことはさておいて、純粋に未来の異国を楽しんでくるといいよ」

ハンジ「ただ、シンジュクダンジョンは現地の人間でさえ飲み込む迷宮だよ……気をつけてね」

一同 ゴクッ

エルヴィン「以上だ。志願者は明日9時ここに集合」

エルヴィン「約1時間ハンジより向こうの情報を聴講したのち10時出発だ。それでは解散したまえ」

ベルトルト(これ……まずくないか)

5 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:03:57 ID: SzbLzwhM
――解散後 ザワザワ

ベルトルト「ライナー」トントン

ベルトルト「ちょっといいかい」

ライナー「ああ。未来の異国とは驚きだが……こりゃまずいことになったな」

ライナー「もし発達した技術や知識を人間側が習得してしまったら」

ベルトルト「厄介だね」

ライナー「明日全員行けなくなるというのが一番良いんだが、雨天決行だしな」

ベルトルト「地下だからね」

ベルトルト(ピクニックに行くんじゃないんだよライナー)

ベルトルト「荷台壊すのは……だめか」

ライナー「だめだな。この話を聞いたのは104期だけだ。怪しまれて今後の作戦に支障がでる」

6 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:04:37 ID: SzbLzwhM
ライナー「……明日は行こう、ベルトルト」

ライナー「こちらの利益になる情報もあるはずだ」

ベルトルト「確かにそうだね……」

ライナー「明日は行って、あいつらが有益な情報を持ち帰るのを極力阻止する」

ライナー「知識や経験は難しいが……せめて物資をこっちに持ってこさせないように」

ライナー「向こうで俺たちが任務失敗か何かすれば済むことだ。ノルマはないしな。それで問題ない」

ベルトルト「ああ」

ライナー「ただ……早い時間から物資調達の妨害をしてしまうと」

ライナー「帰還までに何らかの対処をされてしまう可能性がある。何度も妨害すれば怪しまれるしな」

ベルトルト「やるなら帰還間際に物資紛失発覚、ぐらいがちょうどいいね」

ライナー「ああ。しかし誰にも疑われないことが前提だ。少しでも危険を感じたら身を引こう」

ベルトルト「賛成だ」

7 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:06:12 ID: SzbLzwhM
ライナー「それと、アルミンには注意しろ。あいつは賢いからな。一番効率良く的確な情報収集をするだろう」

ベルトルト「うん」

ライナー「ベルトルト。明日、初めのうちは行動を共にしよう」

ライナー「手分けするかどうかは状況次第。いいな」

ベルトルト「わかった」

ベルトルト(やるべきことはあるけど……巨人がいないであろう世界か)

ベルトルト(いや、僕が行ったら巨人がいる世界になるのか)ムム

ベルトルト(……アニがいたら、僕はもっとワクワクしたのかな)

エレン「おーいアルミン!」

8 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:06:43 ID: SzbLzwhM
ベルライ「!」

アルミン「なんだい?」タタタ

エレン「何かゲッソリしてないか? 団長に何か言われたのか?」

アルミン「あはは……まあ。明日のことで」ハァ

エレン「やっぱ行くよな?」キラキラ

アルミン「もちろん行くさ! 異世界なんて、興奮で今夜は寝不足になりそうだよ」キラキラ

ミカサ「ふたりとも今日は早く寝よう。必要なら子守唄を歌ってあげる」

9 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 15:07:16 ID: SzbLzwhM
ライナー「しかし壁の外に出るより先に、世界の壁を超えるなんてな」

ベルトルト「おかしな話だね」

ジャン「任務っつーくせにノルマがないみたいだな」

ユミル「つまりはバカンスだろ」

クリスタ「楽しみだね。お土産いっぱい買っちゃお」

サシャ「お肉いっぱい食べられますかね///」ハァハァ

コニー「芋くらいはあんじゃねーか、芋女」

サシャ「夢が膨らみます!ですがその前に、夕食の時間ですよ!行きましょう皆さん!」

ゾロゾロ

16 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:29:53 ID: SzbLzwhM
翌日

1000――地下食料庫

エルヴィン「志願者はこれだけか。心より尊敬する」

ベルトルト(尊敬されても困るな。敵だし。妨害するし)

ハンジ「じゃあ向こうの情報も伝えたところで、出発するよ!荷台に乗って乗って!」

ベルトルト(なんだかさっきから嫌な感じ)

ベルトルト(ユミルの視線を感じる。嫌いだあの人、こわいもん。)

17 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:30:45 ID: SzbLzwhM
『さあみんな。

君たちは今荷台に揺られている。この暗がりを抜けたらシンジュクダンジョンに到着するよ。

でも手が滑っちゃって。到着地点がJR中央線、東京行きのホームになっちゃった。ごめんね。

君たちの任務。それはこの世界の情報をなんでもいいから集めてくること。

そして、この国の要である超大型ダンジョン、シンジュク周辺の調査だ。

でもこれは外形的な任務内容。旅行に行ったと思って楽しんできてよ。

緊急のため、立体機動装置は装備、雨具で隠しておくこと。一般人との混乱、戦闘は極力避けてね。

帰還は、2200。JR新宿駅西口、世界時計前に集合だ。帰りの荷台がくるから。

遅れたら最期、戻ってこれる保証はできないから覚悟してね。

それじゃあ良い旅を! ハンジより』

18 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:31:16 ID: SzbLzwhM
ガタンガタン

ライナー「真っ暗だな。本当に目的地に進んでいるのか?」

アルミン「はは……明るくなってのお楽しみってとこかな」

ミカサ「減速してる、到着するみたい」

サシャ「緊張しますね!」

コニー「俺が一番に降りるからな!」

エレン「はあ?子どもかよコニー。俺が先だろ」

ジャン「どけよ、前見えねえよ」

キキィーッ

エレジャンコニ「わっ」グラッ

エレジャンコニ「うわあああ!」スッテンコロリン

プシュー

クリスタ ピョン

クリスタ「いちばんのり!」ウフフ

ライユミ(結婚)

19 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:31:59 ID: SzbLzwhM
1005――JR新宿駅 中央線東京行ホーム

ガヤガヤ

エレン「ここが、シンジュクダンジョン!!」

ライナー「すげえ人の数だ!押し流されちまいそうだな」

ユミル「安心しろ、ゴリラは流されねえから」

アルミン「出口へは階段を下るみたいだ」

エレン「なんかすげえのあんぞ!」

アルミン「あれがハンジさんの言ってたエスカレーターって乗り物だね」

エレン「乗ろうぜアルミン!ミカサ!」ワクワク

アルミカ「うん!」

スタスタ

ライナー「甘いなエレンは。ラクしてたら兵士失格だぞ、常に鍛えなければな」クリスタチラッ

ライナー「俺とベルトルトはそこの階段からいかせてもらう」

ベルトルト(変なとこ格好つけないでよ…)

スタスタ

20 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:33:08 ID: SzbLzwhM
階段下 ガヤガヤ

ベルトルト「……」

ライナー「……」

ライナー「あ、あれ。誰も来ないな……。エレンたちのすぐ近くの階段下っただけなのに」

ベルトルト「迷宮……」

ライベル ゾッ

ライナー「い、いや。元々2人で行動するつもりだったからな。何の問題もない」

ベルトルト「そうだね……で、どうしよう。とりあえ」

ライナー「しっ!」

ベルトルト「!?」

ライナー「……」

ベルトルト(……?)

ライナー「……おいベルトルト……聞いたか今の会話」

21 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:34:11 ID: SzbLzwhM
ベルトルト「通行人の?聞いてないけど」

ベルトルト(地獄耳)

ライナー「今から俺たちは、東京都庁に向かう」

ベルトルト「トウキョウトチョウ?」

ライナー「なんでも東京都庁とは、この地域の、そしてこの島国の重要な機関らしい」

ライナー「しかもだ」

ライナー「しかもその建物なんだが……国の緊急時にはスーパーロボットとかいう巨大生物に変形するんだそうだ」

ベルトルト「建物が!?それって」

ライナー「ああ。おそらく最高レベルの技術」

ライナー「そして……巨人の力と何か関係があるかもしれない」

ベルトルト ゴクリ

22 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:35:07 ID: SzbLzwhM
ライナー「目指すべき場所は決まったな。俺達は中央西口を出るぞ!」

ベルトルト「ああ!」

ベルトルト(ライナー!やはり君は頼りになる戦士だ!)

ベルトルト(と、思っていた時期がぼくにもありました)

ベルトルト(結局ライナーこの後、やはりただの恋愛野郎になるのです)

23 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:40:59 ID: SzbLzwhM
1055――西口 都庁方面 地下通路

トコトコ

ライナー「来る途中にあったヨドバシカメラというところはすごかったな」

ベルトルト「ハイテクすぎて理解に苦しんだね」

ライナー「なぜ離れた所で相手の声が聞こえるのか」

ベルトルト「なぜ枠の中に人がいるのか」

ライナー「なぜ食器を手で洗わないのか」

ライベル「……」

ライナー「……フィルムカメラっていうのを1つずつ買ってきてしまったな」

ベルトルト「これを構えて、ボタンを押すと、押した瞬間の景色が紙に表現されるって言っていたよね」

ライナー「現像ってのに出さなくては見れないのが残念だが……」

ベルトルト「現像する必要はないさ」

ライナー「そうだな。人間たちに情報は渡さない。ふりだけだ」

ライナー「これを持っているだけで情報収集しているようには見えるからな。いいカモフラージュになる」

24 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:41:44 ID: SzbLzwhM
ライナー「……」

ベルトルト(……ライナー?)

ライナー「……」

ベルトルト(……!)ハッ

ベルトルト ニコッ ピース

ライナー カシャッ

ベルトルト「面白いね」

ライナー「だな。もう1枚ぐらい撮ろう」フィルム マキマキ

ベルトルト ニコニコ

ライナー「……」

ベルトルト ニコニコ

ライナー「……」

ベルトルト(早く撮ってよ……)ニコニコ

ライナー「さっきからクリスタの気配がする」

ベルトルト(うわでた)

25 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:46:28 ID: SzbLzwhM

ベルトルト「この通路にはいないよ?勘違いじゃない?」

ライナー「いや確かに……」キョロキョロ

ベルトルト「ほらほら、長い地下通路も終わり。もう出口だ」

ベルトルト(外だ……)

ライナー ハッ!

クリスタ「ライナー!ベルトルトー!」フリフリ

ライナー「///」フリフリ

ベルトルト(うわあ道路の対岸でばったり)

ベルトルト(この地下通路は道路を隔てて平行に2つ並んでいたんだ……まぎわらし)

26 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 21:50:48 ID: SzbLzwhM

で、なぜ僕はユミルとふたりきりになったのか。

答えは簡単。女神がサイコロをふったんだ。

『私、ライナーとトウキョウトチョウまでお散歩したいな ウフフ』

クリスタってライナーのこと好きだったの?意外……。

ライナー卒倒しそうなくらい嬉しそうな顔してたな。もう戦士としての仕事は望めまい。

ああ、ユミルがこわい。よくわからないけどこわい。

27 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 23:00:30 ID: SzbLzwhM

1115――損保ジャパン東郷青児美術館(42階)

ユミル「ほれベルトルさん。チケット」

ベルトルト「ありがとう」

ユミル「クリスタは……私がベルトルさんのことを好きだと思っている」

ベルトルト「だからこうなったの?」

ユミル「信じこんだら厄介な奴なんだ。私はこの日をクリスタと過ごさなければならなかったんだが……」

ベルトルト(ならなかった?不思議な言い回し)

ベルトルト「なんかごめん」

ユミル「なんで謝るんだ。しかし……何をされるかわかったもんじゃないからな」

ベルトルト「ライナーは確かに変態だけど、ちゃんと理性の働く男だと思うよ」ハハ

ユミル「そうじゃなくて」

ベルトルト(?)

28 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 23:01:11 ID: SzbLzwhM
ユミル「……おお……こりゃあすごい」ジー

ベルトルト(窓?)

ベルトルト(へえ……さすが42階。高い)

ベルトルト(地面がごつごつしているのは全て建物なのか。素晴らしいけど趣はないな)

ベルトルト(どこ踏んでも痛そう)

ユミル「高えな」

ベルトルト「そうだね」

ユミル「高所は好きか?」

ベルトルト「どうだろうな。でもまあ全体を眺めるのは好きかな」

ユミル「なんでだ?」

ベルトルト「自分がどうあるべきか、わかるからね」

ユミル「周囲を見て判断するのか」

ベルトルト「所属組織を見て」

ユミル「従順なんだな。でも調査兵団なんて変人ばかりじゃないか。ならっていたら変人になるぞ」

ベルトルト「確かに」

29 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月24日 (水) 23:01:44 ID: SzbLzwhM
ユミル「ふうん。だからこんなにのっぽになったのか」

ベルトルト「そうかもしれない」

ユミル「……ここは地上から170mくらいあるそうだが、ベルトルさんがやけに落ち着いてるのも身長のせいか」

ベルトルト「まあね、慣れているんだろうな。でもこんなに高いのは初めてだよ」

ユミル「ああ。ベルトルさん何人分なんだろうな」

ベルトルト「170mを身長で割るから……えっと」

ユミル「ざっと3人前後かね?」

ベルトルト(ん?)

ベルトルト「……」

ユミル「……」

ベルトルト「計算は苦手なのかい?」ニコ

ユミル「凡ミスが多くて困っているんだ」

ベルトルト「そう。写真撮って行こうっと」カシャ

ベルトルト(何だ今の)

35 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 11:41:42 ID: dUGdIJEc
1210――損保ジャパンビル外

ベルトルト「美術館楽しかったね」

ユミル「ここの奴らの美的感覚は分からなかったけどな」

ベルトルト「綺麗なひまわりだったじゃないか」

ユミル「あっそ」

ユミル「ま、絵画をたしなむなんて、シーナのお偉いさんたちぐらいしかやんねえよな」

ユミル「さて」

ベルトルト「うん」

ユミル「待ち合わせ……したよな?」

ベルトルト「うん」

ユミル「いないよな?」

ベルトルト「うん。迷子かな」

ユミル「……いや。クリスタは来ない」

ベルトルト「? 普通の友達なら、さすがに何も言わずに消えないと思うよ」

ユミル「普通の友達ではないんだ。残念ながら」

36 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 11:43:34 ID: dUGdIJEc
ベルトルト「愛し合ってでもいるの」

ユミル「ああ。クリスタは私のことが大好きだぞ」

ベルトルト「じゃあなぜ消えたの」

ユミル「だから愛ゆえにだよ、おそらくは」

ベルトルト(意味不明。めんどくさ)

ユミル「……」

カシャ

ユミル「なに撮ってんだよ」ギロ

ベルトルト「ご、ごめん」

ベルトルト(ただの枚数稼ぎ)

ユミル「クソあのゴリラ、クリスタをさらいやがって……」チッ

ユミル「おいベルトルさん!しょうがねえ、探索いくぞ!とりあえずなんか食う」

ベルトルト「いたた!ひっぱらないでよ」ズルズル

37 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 11:44:54 ID: dUGdIJEc
――青梅街道

ベルトルト「ここは」

ユミル「随分大きな通りだな…青梅街道?って書いてあるぞ」

ベルトルト「大きな道に大きな橋だ」

ユミル「とりあえず渡るか」

トコトコ

ユミル「見ろあっち、デンシャの通ってる方。ちゃらちゃらした繁華街みたいだ」

ベルトルト「ほんとうだ」

ユミル「どうやらあっちに行けばダンジョン東口にいけるみたいだぞ、行ってみるか」

ユミル「とその前に」

ベルトルト「?」

ユミル「そこに寄って行こう」

38 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 12:06:39 ID: dUGdIJEc
――青梅街道 喫茶店

ベルトルト「何にする?」

ユミル「なんでも。よくわからないし」

ベルトルト「あ、すみません。この生クリームのついたラテとブレンドコーヒー……」

ベルトルト「あとこれとこのサンドイッチください」

ユミル「ははっ! 生クリームなんてベルトルさんずいぶん甘党なんだな!」

ベルトルト「え?これはユミルのなんだけど……」

ユミル「は?」

ベルトルト「ユミルって甘党でしょ?」

ユミル「いやまあそうだが……ベルトルさんに言ったおぼえはないぞ」

ベルトルト「うん。だって見てて気づいていただけだから」

ユミル「洞察力ってやつか」

ベルトルト「はは。身長あるからね。皆がよく見えるんだ」

ユミル「フン。先席いくぞ」

39 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 12:56:40 ID: dUGdIJEc
ベルトルト「おまたせ。よっこいしょ」ストン

ユミル「ほらよ、代金だ」ジャラ

ベルトルト「ぼくが勝手に頼んだんだ。いいよ」

ユミル「おごってくれんのか?じゃあもっと高いもんだだこねりゃよかったか」

ベルトルト「他に欲しいものあった?」

ユミル「冗談だ」

ベルトルト「なるほど。でも何かあったら言ってね」

ユミル「そういう言動はいかがなものかね」

ベルトルト「え?」

ユミル「スケコマシじゃあるまいし、女にホイホイおごるなよ。お前アニが好きなんだろ?」

ベルトルト(えっ)

ユミル「洞察力が優れているのはお前だけじゃない」

ユミル「私も身長あるからさ。周りがよく見えるんだ。女にしてはだけど」

40 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 12:57:18 ID: dUGdIJEc
ベルトルト「真似しないでよ。……よくわかったね。でも語弊があるよ」

ユミル「語弊?」

ベルトルト「好きと言うより、勝手に僕の支えになってもらってると言ったほうが僕はしっくりくる」

ユミル「同じだろ」

ベルトルト「そうかな。あとまあ……ちょっと喋っただけで勘違いしちゃうやつ」

ユミル「思春期だもんな」

ベルトルト「そう」

ユミル「アニに何か買ってってやれよ、女ってそういうの喜ぶだろう」

ベルトルト「どうだろう」

ユミル「みやげ話もしてやれ」

ベルトルト「……次はいつ会えるんだろう」

ユミル「期待じゃなくて実行しろよ」

ベルトルト「そうかもね」

41 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 13:15:34 ID: dUGdIJEc
ユミル「……」

ベルトルト(……?ユミル外見てる)チラ

ベルトルト「アルミン」

ユミル「だな」

ベルトルト(通行人に話しかけてる……)

ユミル「紙持って聞き込みってとこだな。だが保護者がいないぞ」

ベルトルト「保護者?」

ユミル「ミカサとエレンだよ」

ベルトルト(なるほど)

ユミル「1人でこっちの人間と接触するなんて、随分スリリングなことするもんだな」

ベルトルト(ひとりで……あれは特別任務か。内容を知りたいところ)

42 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 13:16:12 ID: dUGdIJEc
ユミル「学者や研究者肌なんだろうけど、全く、これだから物好きは」

ベルトルト「ユミル」

ユミル「なんだ」

ベルトルト「おかしくないか?」

ベルトルト「アルミンに話しかけられた人が、皆怪訝な顔で逃げるように去っていく」

ベルトルト「相談に乗ってあげたくなるような可愛らしい顔なのに」

ユミル「ホモか」ゾッ

ベルトルト「客観的に見てだよ」ム

ユミル「ここはビジネスマンが多いし、晴れた日に雨具で怪しいからだろ」

ベルトルト「そうなのかな」

43 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 13:16:49 ID: dUGdIJEc
ユミル「あ、見ろ。あのばばあアルミンと仲よさげに話してる」

ベルトルト「ほんとだ」

ユミル「仲よさげに話して……?」

ベルトルト「腰に手を……?」

ベルトルトユミル「すべらせて……?」

ベルトルト「……」

ユミル「……」

ベルユミ「あれはだめなやつだ!」ガタッ

45 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 17:20:26 ID: CDDkZjlI
アルミン「助かったよ!ふたりとも!」ウルウル

ベルトルト「あんな奴投げてやればよかったのに」

ベルトルト(ユミルといなかったらほうっておいたのに)

ユミル「脚すくんじまったのか?アルミンちゃん」

アルミン「あはは……分からないことがあって聞き込みしていたんだけど、なかなか皆答えてくれなくて」

アルミン「でもやっと答えてくれそうな人だったから」

ユミル「何聞き込みしてたんだ?」

ベルトルト「協力するよ?」

ベルトルト(正確には、阻止するよ、の間違いだけど)

アルミン「えっと……これは団長からの任務だから、答えることはできなくて」アセアセ

ユミル バッ

アルミン「ちょっユミル!紙奪わないでよ!返してくれよもう!」ピョンピョン

46 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 17:21:29 ID: CDDkZjlI
ユミル「んーと。なになに……」

ユミル「」

アルミン ピョンピョン

ユミル「ベルトルさん……パス」パサ

ベルトルト「?」ペラッ

アルミン「ふたりともおっきすぎ!」ピョンピョン

ベルトルト(……これは)

ベルトルト「こ、これについて聞きまわってたの?」

アルミン「うん。それが一番早いじゃないか」

アルミン「内容はよくわからないけど……でも売っている場所がわかればなんとかなるから」

ユミル「アルミン。なけなしの母性で1つ質問してもいいか」

アルミン「?」

ユミル「精通、してる?」

47 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 17:22:19 ID: CDDkZjlI
――

アルミン「べうとうとー……」ポー

ベルトルト「うん」

アルミン「ぼふはひんでしまいたいー」ポー

ベルトルト「死んではいけないよ」

ベルトルト(気の毒だとは思うよ)

アルミン「……いや。ちょっとだけ察してはいたんだ。僕だっていつまでも坊やじゃないからね……」

アルミン「だけどさ、まさかさ、まさか調査兵団の資金で」

アルミン「大人のオモチャを買うなんて夢にも思わないだろ……」

ベルトルト(確かに)

48 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 17:23:03 ID: CDDkZjlI
アルミン「僕は淫乱兵団に入団した憶えはないよ……ピチピチの15歳に何を任せているんだ」ゲッソリ

ベルトルト「一体どれだけの人にこれを聞いて回ったか……」

アルミン「知りたい?」フッ

ベルトルト「結構です」ゾッ

ベルトルト「そしてユミル。そろそろ笑うのやめてくれ。アルミンがもう限界だ」

ユミル ゲラゲラ

ベルトルト(この任務は阻止、しなくてもいいよね。ばかばかしい)

55 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:10:15 ID: CDDkZjlI

ユミル「はー!笑った笑った!ところでさ」

ユミル「なんでお前ひとりぼっちなんだ?ご両親はどちらに?」

アルミン「エレンとミカサなら別行動中だよ。僕はこういった極秘任務を託されたから」

ベルトルト「いくつもあるの?」

アルミン「うん」

ベルトルト(兵団から指定された情報と物資の調達役はアルミン1人だけなんだ)

ベルトルト(アルミンの行動を阻止できれば上出来、かな)

ユミル「なあお前、その任務……」

ユミル「兵団のお荷物になりたくないから受けたのか」

ユミル「2人をくっつけるために受けたのか」

アルミン「半分ずつってところかな」

ユミル「最悪の回答だ。3人で壁外を探検しますーみたいな夢があんだろ?」

アルミン「うん。でも今回は2人が幸せになってくれたら、僕は幸せだ」

56 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:11:11 ID: CDDkZjlI
ユミル「欲張らないと死ぬぞ」

アルミン「人並みに欲張りだと思うけど」

ユミル「……寂しいな、お前」

アルミン「……?」

ユミル「みなしごなのはお前も同じなのにな」

ユミル「いくら健気に尽くしても、あの家族には入れない」

アルミン「へえ、ユミル」

アルミン「なかなか痛いところをついてくるね」ニコ

ユミル「痛いか」

アルミン「ちょっとね」

アルミン「でもいいんだ別に」

ユミル「?」

57 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:12:31 ID: CDDkZjlI
アルミン「エレンが駐屯兵団に囲まれたとき」

アルミン「僕は思っていたほど2人の足手まといになってないって気付かされたから」

アルミン「僕はもうそれだけで」

ユミル「いいのか?」

アルミン「ああ。それに僕ら、皆みなしごみたいなものだろう。文句は言わないよ」ニコ

ユミル「……」

ユミル「やってやるよ、その任務」

アルミン「!」

ユミル「ベルトルトが」

ベルトルト(えっ)

58 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:13:50 ID: CDDkZjlI

――西口 新宿大ガード西付近

トコトコ

ベルトルト(あーあ別の任務なら喜んで引き受けたのに。まあ任務阻止のためにだけど)

ベルトルト(よりによってオモチャ。役に立たない大人のオモチャ)ハァ

ユミル「ため息つくなよ」

ベルトルト「なぜ引き受けたの」

ユミル「ベルさんが任務やりたそうな顔していたからさ」

ベルトルト「いじめるのはやめて」

ユミル「いじめるのが愛情表現なんだ」

ユミル「……アルミンが行った所でなめられる。いや、事と次第によっては食われるからな」

ベルトルト「君は良い人か悪い人かわからない」

ユミル「というのは建前さ。本当はこの任務に便乗して」

ユミル「えっと、確か……“超大型ぞうさん shinjuku night”というオモチャを手に入れてきてほしい」

59 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:14:55 ID: CDDkZjlI
ベルトルト「具合でも悪いの」

ユミル「頼まれたんだよ」

ベルトルト「誰に」

ユミル「それは言わない」

ベルトルト「恥ずかしいのはわかるけど……本当は自分が欲しいだけなんでしょ」

ユミル「はは、私はさみしい女ってわけか」

ベルトルト「正直に言わないと買いに行きたくないな」

ユミル「いや、お前は買いに行くしかないぞ」

ベルトルト「?」

ユミル「ざっと3人分」ボソッ

ベルトルト(……こいつ)

60 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:18:37 ID: CDDkZjlI

――思い出横丁

ユミル「思い出横丁……ここは寝ぼけてるな」

ベルトルト「赤提灯のお店みたいだからね。夜にならないと」

ベルトルト(思い出か。ああ早く故郷に帰りたい)

ユミル「アニのどこが好きなんだ?」

ベルトルト「君とアニの話はあまりしたくないよ」

ユミル「つれないな」

ベルトルト「ごめん。というか、ここ行き止まりじゃない?」

ユミル「そこからセンロの下をくぐれるみたいだぞ」

ベルトルト「ここの地下道、天井低い。元気よく歩いたらぶつかりそう」

ユミル「やれ」

ベルトルト「元気なくした」

ユミル「おっ右みろ。シンジュク東口に来たぞ。そこがアルタ前広場だってよ」

61 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:20:01 ID: CDDkZjlI

――東口 ルミネエスト

トコトコ

ベルトルト「そして東口に併設されたルミネエスト」

ベルトルト「おしゃれ」

ユミル「興味ないな」

ベルトルト(?)

ベルトルト(またユミルが何かを見てる……)チラッ

ベルトルト「ジャンとサシャ」

ユミル「だな」

ベルトルト「コニーは一緒じゃないのかな」

ユミル「1人だとすれば、嫌な予感しかしないな」

62 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:21:10 ID: CDDkZjlI
ベルトルト「迷子になっていたら大変だ」

ベルトルト(どうでもいいけど)

ユミル「ミカサへのプレゼント選びか。あいつも折れねえよな」

ベルトルト「麦わら帽子かあ。一途って良いことだよ」

ユミル「サシャがマネキンになってる」

ベルトルト「可愛いね」

ユミル「黙ってればな」

ベルトルト「そんなこと言うから。サシャがこっち見たよ」

63 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:25:04 ID: CDDkZjlI

1420――西口 世界時計前

トコトコ

ベルトルト「また西口に戻ってきたね」

ユミル「東口のオモチャ屋からどう戻ってきたのかもう覚えてないな」

ベルトルト「はあ。結局エレンとミカサと偶然会って、僕とエレンがオモチャ任務を遂行したけど」

ベルトルト「ミカサとエレンにやらせようとするなんて……君はどうしてすぐ言うことを変えるかなあ」

ユミル「愚問だな。面白そうだったからに決まってる」

ベルトルト「せっかく2人きりにしようとしたアルミンの気持ちを放っておいて?」

ユミル「ああいうやつ気に食わないんだ」

ベルトルト「……エレンとミカサは良い感じだったね」

ユミル「エレンがやっとお目覚めしたんだろ」

ベルトルト「鈍感は相変わらずだけどね。家族でありながら好きな人ってことに整理がつかないでいるみたい」

ユミル「ぜいたくな悩みだ」

64 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:27:04 ID: CDDkZjlI
ベルトルト「ああ。家族と言えばミカサは盲目だからね。どちらにしろ幸せ者なんだ彼は」

ベルトルト「……うらやましい限りだよ」

ベルトルト「立場を言い訳に、好きな人の側にずっといることができるんだから」

ベルトルト「職権乱用!このぜいたく者!って嫉妬しちゃったよ。家族は職じゃないけどさ」

ユミル「僕もそういう言い訳あれば、いつだってアニに会いにいけるのに……」

ベルトルト「僕の真似?やめてよ」

ユミル「お前、かわいらしいところもあるじゃないか」ハハ

ベルトルト「はあ」

ユミル「で、ここか」

ベルトルト「みたいだね」

――西口 世界時計前 コインロッカー

ユミル「買ったオモチャを入れておけって言われたコインロッカー」

66 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:28:05 ID: CDDkZjlI
ベルトルト(西口世界時計近くのこのコインロッカーとやらに持ち帰る物資をためこんでいるのか)

ベルトルト(さすがだよアルミン。君が味方になってくれたらいいのに)

ユミル「あった。これだ、“コニー”」

ベルトルト「ああ。ロッカーの番号が521番だから“コニー”か。アルミンよく気づいたね」

ユミル「よし、じゃあこれで」チャリン

ベルトルト「僕が開けよう」

ユミル「私が開ける」

ベルトルト「……」

ユミル「……」

ユミル「……わかったよ。はい、鍵。もとい“コニー”」

ベルトルト「ありがとう」ニコッ

ベルトルト(これは僕が所持しておきたい)

ガチャッ

ユミル「お、もう何か入ってるぞ」

67 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:29:39 ID: CDDkZjlI
ユミル「書物が丁寧に並んでる、あいつらしい。なになに……」

ユミル「軍事技術の発展、食料事情改善のプロセス、医療、化学・科学、から歴史神話まで、幅広いな」

ベルトルト(何箇所か借りてるって言っていたし、すごい情報量だ)

ユミル「ん?これは毛色が違うな……『シンゲキノキョジン』?図説か?」スッ

ベルトルト「ユミル」パシッ

ベルトルト「帰ってからにしよう」

ユミル「表紙ぐらい見てもいいだろ」

ベルトルト(余計な知識は与えないよ……)

ベルトルト「大人のオモチャ、重いんだ」

ユミル「……」

ベルトルト「……」

ユミル「はぁ……わがままだな」

ベルトルト「どうも」ニコ

69 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:32:36 ID: CDDkZjlI

ベルトルト(直々に鍵もとい“コニー”を渡されたし、下手に手出しはできない。今はオモチャをしまって……)

ベルトルト(帰還間際に僕がこれを失くしたことにしよう)

ベルトルト ガチャッ

ベルトルト「よし、これで任務完」

ユミル ブチィッ

ベルトルト(え?)

ベルトルト(何?どういうこと?)

ベルトルト(“コニー”を持っている指を噛み……千切られた――……?)

70 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月25日 (木) 21:33:59 ID: CDDkZjlI

ベルトルト「いいっつっ――ッ!」ドサッ

ベルトルト(何!?)

ベルトルト(何この女!?頭!おかしい!!)ガタガタ

ユミル「っ……ぺっ!」

ベルトルト「ひっ!……っう……うえっ……」ポロポロ

ユミル「……」

ユミル「ははっ。泣き虫なんだな。ベルトルさん……」ヨシヨシ

ユミル「悪いが“コニー”は渡せない」チャリン

ベルトルト「……!」

80 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:11:30 ID: tl2KH8GU
話の取捨選択が難しくて、盛り込み忘れた情報があった!ごめんなさい。以下です!

アルミンの提案で、5時にJR新宿駅西口世界時計前に一旦点呼のため集合がかかっています。
このベルユミさんたちは、アルミンに会った時点でそれを聞きました。

前回書いたエレミカの東口を読まれていない方にインフォでした。

81 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:13:26 ID: tl2KH8GU

――

ホウタイ マキマキ

ユミル「……」

ベルトルト「……」

ユミル「……生えねえな。人差し指」

ベルトルト「……生えないよ」

ユミル「そうか」

ベルトルト「僕を巨人とでも思ったの」

ユミル「さあな」

ベルトルト「目と鼻の先にコウバンがあるのに、よくやったよね」

ユミル「ベルトルさんは叫ばないと信じてたんだ」

ベルトルト「人差し指が無ければ兵士は難しい。どうしてくれるの」

ユミル「でもやけに落ち着いている」

ベルトルト「今放心しているんだ。痛覚が機能しないほどに」

82 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:16:35 ID: tl2KH8GU
ユミル「ふうん……これでよし」

ベルトルト「応急処置、上手だね」

ユミル「この状況でほめるか普通」

ベルトルト「……」

ベルトルト(どうして?こいつには完全に僕を知っている……さっきも僕を60mだと暗に言っていたし)

ベルトルト(力ずくで“コニー”奪われたということは、任務の妨害もばれてる……!)

ベルトルト(もうどう対応したらいいかわからない。ライナー、アニ……僕はどうしたらいいんだ)

ユミル「薬屋探すよ。下手に迷いたくないから、さっきいたところに戻りつつな」

ベルトルト「……う、ん」

ユミル「? どうした?」

83 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:17:59 ID: tl2KH8GU
ベルトルト「まだ君に謝ってもらってないなと思って」

ユミル「悪いことをしたな。歩くぞ」

ベルトルト「そんな適当に謝られても」

ユミル「悪かったって」

ベルトルト「“コニー”がほしかったなら、そう言ってよ」

ユミル「言ったらくれたか」

ベルトルト「当たり前じゃないか」

ベルトルト(渡さないに決まってるだろ。君は危険過ぎる)

ユミル「……」

ベルトルト「……」

ユミル「……」フラ

ベルトルト(……?)

ベルトルト(いや……でも、運がまわってきたのも、確かなんだ……)

84 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:27:32 ID: tl2KH8GU

1430――東口 靖国通り

トコトコ

ベルトルト「……」

ユミル「……」

ベルトルト「……ユミル」

ユミル「ん」

ベルトルト「おんぶ?」

ユミル「は?」

ベルトルト「君が僕をじゃないよ。僕が君をおんぶ」

ユミル「血ィ無くなってイカれたか?」

ベルトルト「失礼な。君はさっきから具合が悪いね」

ユミル「は?」

ベルトルト「……」

ユミル「ハハッ……ベルトルさんの間違いだろ」

ベルトルト「僕は負傷。君は体調不良。全くの別物だよ」

85 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:30:09 ID: tl2KH8GU
ユミル「……指を噛みちぎるヤツは元気だろ」

ベルトルト「余裕がないと見た」

ユミル「あるさ」

ベルトルト「今にも倒れてしまそうだね」

ユミル「……洞察力、ですか」

ベルトルト「そんなところ」

ユミル「身長高けりゃなんでもお見通しだな……ずいぶんといい眺めだろうよ」

ベルトルト「君も同類でしょ。で、具合は?」

ユミル「……」

ベルトルト「……」

ユミル「……暑いのは、苦手なんだ」

ベルトルト「熱中症かな。それは大変だ」

ユミル「……」

ベルトルト「……例えばの話なんだけど。今君と僕が戦ったら、君は僕に勝てないと思わない?」

86 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:37:13 ID: tl2KH8GU
ユミル「……」

ベルトルト「……思わない?」

ユミル「……こんなときに例え話か」

ユミル「ああ思うよ。残念ながら私はお前に勝てないな……。くらくらする」

ベルトルト「だよね」

ユミル「だが“コニー”なら渡さない。お前の目的は、情報収集の阻止だろ」

ベルトルト「意味がわからないな。でももう“コニー”はいいよ」

ユミル「なぜだ?」

ベルトルト「僕はひとりじゃ何も決断できないんだ。今日は何もしないから、何もしないでくれるかな?」

ベルトルト「穏便にすませたい。……例え話だけど」

87 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 00:39:08 ID: tl2KH8GU
ユミル「……わかったよ」

ベルトルト「よかった。それじゃあ、どこか休憩できるところを探してあげるね」

ユミル「ありがとさん」フラ

ベルトルト「おんぶ?」サッ

ユミル「あるく」

ベルトルト「なんだ」

ベルトルト(……)

95 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 12:20:36 ID: vGmxYz.6

――

ベルトルト「着いたよ。……はい長椅子だ、横になって」

ユミル ドサッ

ユミル「ん……ベルさん」

ベルトルト「ん?」

ユミル「……ここはどこだ?」

ベルトルト「僕もわからないんだ。でもどうやら僕は選択に失敗した」

ユミル「はは、だよな」

ユミル「周りの歌声がうるさい」

ベルトルト「ごめん」

――東口 靖国通り カラオケ

ベルトルト「個室と言うから連れて来たんだけど、どうやらここは休憩場ではないみたいだね」

ユミル「騒がし」

96 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 12:21:17 ID: vGmxYz.6
ベルトルト(カラオケって個室で思い思いに歌うところなのか。勉強になったな)

ベルトルト(ご希望の騎手はございますか?って聞かれてとりあえず僕って答えたら変な顔された)

ベルトルト(ああ恥ずかしかった。機械の機種なら、そう言ってよ)

ユミル「……」

ベルトルト「……確かとなりの建物に薬屋があったから、見てくるよ」ヨイショ

ベルトルト「君に噛み千切られた指もどうにかしなくちゃいけないし」

ユミル「本当に……生えねえのか?」

ベルトルト「まだ言ってるの」

97 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 12:24:11 ID: vGmxYz.6
ユミル「……私はもしかして、ベルトルさんに悪いことをしたのか?」

ベルトルト「はぁ……。君はここで休みつつ、反省すること。いいね?」

ユミル「……ああ」

ベルトルト「じゃあね。いなくならないでよ」

ユミル「ああ。……ベルトルさん」

ベルトルト「ん」

ユミル「……ごめんな」

ベルトルト「……うん」

バタン

ユミル「……」ムクッ

102 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 20:46:45 ID: G6MtnuCU

――

ガチャ

ベルトルト「ただいま」

ユミル「おー」

ベルトルト「さあユミル。この錠剤を飲んで」

ユミル「……睡眠薬?」ゾ

ベルトルト「まさか。言っただろ、穏便にって」

ユミル「冗談だ」

ゴクゴク……

ユミル「ふう。ベルトルさんは頼りになるな」

ベルトルト「ありがとう」

103 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 20:48:28 ID: G6MtnuCU
ユミル「……」

ベルトルト「……」

ユミル「……眠い。盛ったな」

ベルトルト「心外だな。体調悪いときでも僕をいじめるの?」

ユミル「癖なんだ」

ベルトルト「膝枕する?」

ユミル「いらね」

ベルトルト「さっきだって結局おんぶしたじゃないか」

ユミル「……フン」

ボスッ

ユミル「……クリスタのと違う」

ベルトルト「当たり前だろ……ていうか、もっと奥に頭置いてよ。落としちゃう」

ユミル「股に近い。股臭そう」

ベルトルト「ひど」

104 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 20:56:43 ID: G6MtnuCU
ユミル「……」

ベルトルト「おやすみ」

ユミル「……歌声がうるさい」

ベルトルト「ごめん」

ユミル「……あ」

ベルトルト「?」

ユミル「この歌……ベルトルさんっぽい……フォーリン、ライクアッシズ……意味不明だな」ウトウト

ベルトルト「ちょっと陰鬱じゃない?」

ユミル「……陰鬱、ぴったりだ。……とても、かっこいい……私は好きだぞ」ムニャ

ベルトルト「やめてよ。勘違いしてしまう」

ユミル「はは……」ウトウト

ベルトルト「……」

ユミル「……」ウトウト

107 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 21:51:37 ID: azd7CEkg
ベルトルト「……」

ユミル「……」スー スー

ベルトルト「……」

ユミル「……」スー スー

ベルトルト「……」

ベルトルト *スッ

ユミル「指生えてるな」パチ

ベルトルト「……!!」

110 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:28:45 ID: G6MtnuCU
ユミル「私の首に気安く触るんじゃねえ。……ぺっ!吐き出すのは二回目だ」

ベルトルト「……」

ユミル「穏便にすませようっていったのはそっちだぞ……」

ユミル「やっぱり盛ってたってことだろ」

ベルトルト「ごめん……」

ユミル「……」

ベルトルト「君が脅威なんだ。想定外で、僕はどうしたらいいか……決められない」

ユミル「私を殺すと決断できてるじゃないか」

ベルトルト「僕は臆病者だから。これはただの正当防衛」

ユミル「過剰防衛はなはだしいな」

111 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:29:33 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「まずは拘束する。君、体調悪いのは事実だろ?」

ユミル「……ああ」

ベルトルト「教えてくれる?」

ユミル「何をだ?」

ベルトルト「僕について、何を、知っているのか」

ユミル「さあな」

ベルトルト「教えてよ」

ユミル「また泣きそうな顔してるな」

ベルトルト「泣き虫なんだ。そして怖がりなんだ。だから君に消えてもらいたい」

ユミル「……」

112 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:30:56 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「……君を拘束して、22時まで動かないでいてもらう。帰還の荷台には乗せない。ここでさよならだ」

ベルトルト「覚えているかい?ハンジ分隊長が言っていたこと」

ユミル「……」

ベルトルト「僕らが乗ってきたあれ以外の荷台は、この世界には繋がらなかったって」

ベルトルト「僕は帰還したらあの荷台を破壊する」

ユミル「疑われるぞ」

ベルトルト「上手くやるさ。だから君はここで、ここから新しい人生でもはじめてよ」

ユミル「殺さないとは優しいな」

ベルトルト「ありがとう」

ユミル「だがお前のためには死ねない」

ベルトルト「そっか……じゃあ最悪殺してしまうかもしれないな。縛るね?」

ユミル「だめってったってだめなんだろ」

113 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:33:06 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「少しは抵抗してよ」

ユミル「ハッ……面白いこと言うな。私を気絶かなんかさせておいたほうがラクに縛れるはずだ」

ベルトルト「なんでだろうね。嫌がるのがちょっと見たい」

ユミル「穏やかな顔で言うな」

ベルトルト「はいじゃあまず手を貸して」

ユミル「腹立つ」

ベルトルト「ごめん」

ギュ

ベルトルト「うん。ちゃんと縛れている。こんなものかな」

ユミル「……」

ベルトルト「ついでに“コニー”は返してもらったよ」チャリン

ユミル「欲張り」

ベルトルト「この際もっと欲張ろう」ゴソゴソ

115 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:54:56 ID: G6MtnuCU
カシャ

ユミル「おい。なんで私の写真を撮るんだ」

ベルトルト「記念に」

ユミル「は?」

ベルトルト「怖ろしい君を怖がりな僕が拘束していることに、とても高揚しているんだ」フィルムマキマキ

ユミル「変な趣味してるな」

ベルトルト「ごめん。でもあともう2枚くらいいいかな。大丈夫。現像しないから」カシャ

ユミル「……なあベルトルさん。私をここに置いて行くと言うのなら」

ユミル「せめてはなむけに、抱きしめてくれないか」

ベルトルト「……」

ユミル「……」

ベルトルト「は?……敵なのに?」

ユミル「私はさみしいんだ。ひとりぼっちだ」

ユミル「最期くらい、ひとりじゃないと思いたい」

116 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:56:05 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「意外だな」

ユミル「ベルトルさんだってそうだろ。ひとりぼっちで、さみしいんだろ?」

ベルトルト「……何を言っているのユミル」

ユミル「お前にはライナーとアニがいたのにな」

ベルトルト「……!」

ユミル「ライナーは友情や恋慕に我を忘れ、アニとはさよならしちまった」

ユミル「そしてもうじき、きっとライナーも壊れてさよならだ。完全にひとりぼっちだよ。ベルトルさんは」

ベルトルト「……」

ユミル「……安心しろ。私の大義は調査兵団にはない。私の大儀はただ1人」

ユミル「今日私らがこうなったのは、互いのすべきことが偶然衝突したから。それだけだ」

ユミル「だから……お前らを悪だとは言わない」

ベルトルト「……」

ユミル「お前は間違ってないよ。よく頑張っている。だから頭をなでてやる」

117 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:57:04 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「……」

ユミル「……」

ベルトルト「……本当?」

ユミル「……ああ。だから抱きしめてくれ」

ベルトルト「……危険だよ……おすすめしない。僕だって思春期なんだ」

ユミル「それ以上をしてしまうと?」

ベルトルト「君のこと、怖くて大嫌いなはずなんだけど」

ユミル「でも私はもう元の世界には戻れないんだろ?一度きりだ。私は構わないし、問題ないだろ」

ベルトルト「……」

ユミル「ただ……私はアニじゃないけどな」

ベルトルト「……そうだね」

118 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:58:04 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「君はアニじゃない……アニと違って、僕は君が大嫌いだ」

ベルトルト「だから」

ドサッ

ベルトルト「君にまたがって、首をしめて……ときどき肌をひっかきながら……したいな」ググ

ユミル「はっ……もう……またがって……首、しめてるだろ」

ベルトルト「ごめん……」ウルウル

ユミル「泣くなよベルさん……もう、ひとりじゃないぞ……」

ベルトルト「嬉しいな」ニコ

ユミル「……いい笑顔だ……」

ベルトルト「あとは肌をひっかきながら、しようね……」ググ

ユミル「……お前の思春期は、少し……過激だな……っ……」

ベルトルト「人間がきらいでこわいんだ……特に君が」ググ

ユミル「は、ハハ……」

119 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 22:58:56 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「本当に……いいの?」

ユミル「……ひっかく、ならっ……うま、く、やれよ……」

ベルトルト「もちろん……!大丈夫だよユミル!僕!優しいから……っ」

グググ…

ユミル「……っ!」

コンコン

ベルトルト「え」

オマタセシマシター ガチャッ

ベルトルト「ジ……ジンジャエール?」

ユミル「げほっ……けほっ……っ。なに……たった380円の、保険ってやつだ」

121 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:00:25 ID: G6MtnuCU

――東口 靖国通りを東へ

ダダダ

ユミル「早く走れよのろま!あの店長まだ追ってきてるぞ。金は払ったろクソ」

ベルトルト「急かさないでよ!僕なんか殴られたんだよ!?」

ユミル「まあカラオケは歌う所だからな」

ベルトルト「君がジンジャエールなんて頼むから!」

ユミル「頼まないと人こないだろ」

ベルトルト「君が僕を誘うから!」

ユミル「襲われてないと追い出されないだろ」

ユミル「手足縛って首絞めて写真とって……とんだ変態野郎だな」ダハハ

122 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:01:03 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「人のさみしさにつけこむ君は鬼畜だよ!血も涙もない鬼畜だよ!」

ベルトルト「思春期の男の子のナイーブなハートをそそのかすなんて!このあばずれ!」

ユミル「こっちは危うく殺されるところだったんだぞ」

ベルトルト「おとなしく殺されててよ!もうあんな所、もう一生行かない!」

ユミル「ダハハ!同感だ!そこのジンジャを抜けてくぞ」

ダダダ……

123 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:06:53 ID: G6MtnuCU

1650――東口 新宿柳通り

ベルユミ ハァハァ

ユミル「巻いたな……はぁ、疲れた」ハァ

ベルトルト「……ケイサツよばれてないといいけど……」

ユミル「大丈夫だろ……」

ベルトルト「……」

ユミル「……」

ユミル「……指生えたの見て確信したよ、お前の正体」

ベルトルト「え?確信なく指を噛みちぎっていたの?」

ユミル「ああ」

ベルトルト(やっぱり頭おかしいなこいつ)

124 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:07:58 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「……ユミル。どうにか、死ぬか消えるかしてくれないかな。不安要素は排除したい」

ユミル「無理な相談だな」

ベルトルト「そこをなんとか」

ベルトルト「この世界に残るだけでいいんだよ」

ユミル「クリスタに会えなくなるだろ」

ユミル「まああいつがここで一緒に生きていきたいと誘ってくれたんなら少しは考えたがな」ハハ

ベルトルト「君は本当にクリスタが好きだね」

ユミル「ああ」

ユミル「でも……あいつは私を選ばなかった……」

ベルトルト(ライナーと行ってしまったこと、まだ執着しているのか……?)

ユミル「私の体調は回復した。外は人目もあるし、もう簡単には殺せない」

ベルトルト「……」

125 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:09:59 ID: G6MtnuCU
ユミル「お前の正体はばらさない。さっきも言ったが、私の大義は調査兵団にはないからな」

ユミル「だからその代わり鍵、もとい“コニー”を渡してくれ。それで終わりにしよう」

ベルトルト「えっ」

ユミル「えっ、とはなんだ、性格ねじまがってるぞ。ほらほら出せよ」

ベルトルト「ごめん。僕はもう“コニー”を持っていない」

ユミル「は……」

ベルトルト「……」

ユミル「どこにやった」

ベルトルト「捨てた。もう僕でも回収不可能だよ。あれは」

ベルトルト(回収不可能かどうかはわからないけど、さっき捨てた)

ベルトルト(走ってる間にちょうどいいくずかごがあったからね、これで安心)

126 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:10:32 ID: G6MtnuCU
ユミル「……」

ベルトルト「……本当だよ」

ユミル「……」

ベルトルト「……」

ユミル「……負けたよ」ハァ

ベルトルト「……」

ユミル「仕方ない。敗者は勝者に何かやらなきゃな」

ベルトルト「え?死んでくれるの?」

ユミル「いや。助言してやるよ」

ベルトルト「助言?」

ユミル「もう私をどうこうしようとするのはやめろ。お前ひとりぼっちになるぞ」

127 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:11:53 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「?」

ベルトルト「……さっきの話の続き?あれは僕をそそのかすための文句でし」

ユミル「悪いことは言わない。おとなしくライナーと合流することを勧める」

ベルトルト「……?」

ユミル「……」

ベルトルト「君……ライナーに何かしたのか?」

ユミル「何も」

ベルトルト「嘘はいけないよ」

ユミル「常に嘘つきのお前に言われたくないな。本当だ。むしろ心配してやってんだ」

ベルトルト「心配……?」

ユミル「……でさ」

ベルトルト「うん」

128 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:15:26 ID: G6MtnuCU
ユミル「交差点の向こう、見えるよな」

ベルトルト「うん」

ユミル「なんであのふたり」

ユミル「道端で大泣きしてんだよ……」

ベルトルト「ね」

ユミル「行くぞ。面倒だ」

ベルトルト「またそんなこと言うから。サシャがこっち見た」

ユミル「うわあ」ゾッ

こうして僕らはサシャ、ジャンと合流し、後にサシャと2人で西口を目指した。

途中でサシャが『においます!』とか訳分からないこと言って街に消えていった。

彼女もダンジョンに迷いそうだな。

まあ行方不明になったらなったで、いいか。今後手を下さずに済むんだから。

130 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:18:00 ID: G6MtnuCU
1645――西口 ヨドバシカメラ

一応最初に来たヨドバシカメラに戻ってはきたけど、現像はする気ないから暇だなぁ。

……トイレに行っておこう。

バタン

あ、また忘れ物がある。今日思っていたことだけど、トイレに忘れ物していく人って多いんだな。

フィルムカメラはここに置いていってしまおう。コト

さようなら。中々楽しかったよ。

ジャー バタン

ふう。これで一件落着。

そろそろ5時だ。西口改札、世界時計前だったよね。

この西口の巨大なロータリーを向こう側にまわって、地下に降りればちょうどあるはずだ。

ライナー……ちゃんといる、よね?

ユミルの言っていたことが気になるけど……。

131 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:19:16 ID: G6MtnuCU

「うおおおおおォォォ!!」

ベルトルト(!?)

ベルトルト(ライナーの声!?)キョロキョロ

ベルトルト(え!?)

ベルトルト(駅前ロータリーを走ってるクルマに……ライナーが機動装置ではり付いている!?)

ベルトルト(こんな街中で機動装置さらすなんて!!)

132 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:20:39 ID: G6MtnuCU
ベルトルト「ライナー!!」

ライナー「!!」

ベルトルト「何をやっているんだ!」

ライナー「人さらいだ!クリスタとアルミンがこの中にいる!」

ベルトルト「!?」

ライナー「中の様子がわからないから、うかつにブレードを使えない!」

ベルトルト「乗り物を壊せ!」

ライナー「やっている!全く傷がつかない!」

ベルトルト(なぜだ!?アンカーはささってるじゃないか!)

ライナー「定期的に煙弾を撃って場所を示す!」

ライナー「もう5時だ!あいつらと合流次第に応援に来てくれ!!」

ブオオォォォ……

ベルトルト(行ってしまった……!)

ベルトルト(なにをやっているんだライナーは!)

ダッ

133 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:23:28 ID: G6MtnuCU
――1700 西口 世界時計前

5時……

もう……

なんで誰もいないんだよ!そんな気してたけど!

……まずいな、ただでさえ建物が大きくて空が見えないのに

こんな地下ロータリーに居続けることはできない……

ひとりで行くか?いや……。運頼みだけど……少し近くを一周して行こう!

タタタ

!!

エレンミカサ トボトボ

エレン「……アルミンに会いてえ」グズッ

ミカサ「エレン、歩いて。ちゃんと歩いて……生きるの!」シクシク

ベルトルト「」

134 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:26:35 ID: G6MtnuCU

――

エレン「ベルトルト!助かった!もう迷子で死を覚悟してた!」ウルウル

ミカサ「私はあなたを侮っていた!許してほしい!あなたは有能!」ウルウル

ベルトルト(この生意気どもめ!)

ベルトルト「世界時計はすぐ近くじゃないか!なんで迷子になっているんだ!」

エレン「そうだったのか!?」

エレン「俺ら……地図、あんま読めなくて……な」テレ

ミカサ「うん///」テレ

ベルトルト(こいつら)

135 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月26日 (金) 23:28:52 ID: G6MtnuCU
ベルトルト(ミカサがいるからこの3人でも大丈夫か)

ベルトルト「そんなこと言ってる場合じゃないよ!とにかく走って!地上へ出る!」

エレン「せ、世界時計前でもう皆待ってるのか?」アセ

ベルトルト「誰も集まってないよ!もう!皆役立たずなんだから!」

エレン「待てよベルトルト!俺たち荷物いっぱいあって……!」ヨイショヨイショ

ベルトルト(この脳天気!)

ベルトルト「置いて行け!」

エレン「はあ?」

ベルトルト「アルミンとクリスタがさらわれたんだ!!」

ベルトルト(あと君たちに物資は持ち帰らせない!)

エレンミカサ「!?」

139 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月27日 (土) 09:31:13 ID: Q0ZlkRg2
ベルトルト「街を走っているクルマってやつでだ。さらったクルマにはライナーがはりついている」

ベルトルト「位置はライナーが定期的に煙弾を撃つと言っていたけど……」

ベルトルト「高い建物が多すぎて……もう撃っているかもしれない。地上から西を目指す!」

エレン「飛ぶよな!?」

ベルトルト「ライナー1人が使っただけで街中が大騒ぎだった。立体機動はだめだよ!」

エレン「でも!」

ベルトルト「西口ではだめなんだ!建物と道路一つ一つが巨大すぎて、効率が悪い!」

ベルトルト「とりあえず走る!信号弾を探す!いいね!」

エレン「たっく!西ってどっちだ!建物も道もぐちゃぐちゃすぎなんだよ……!」

ミカサ(アルミン……!)

タタタタ

140 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月27日 (土) 09:32:19 ID: Q0ZlkRg2

パーン!

ベルエレミカ「!」

エレン「煙弾だ!もう遠くに行っちまったと思ったが、やったな!近い!」タタタ

ベルトルト(……え?あのクルマの速さでこの距離とは……やけに近すぎないか?)

141 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月27日 (土) 13:14:19 ID: Q0ZlkRg2
――

ダダダ

ベルトルト「ここらへんのはずなんだけど……」ハァハァ

エレン「おい、あれ見ろ!」ハァハァ

ベルミカサ「!?」

エレン「あれ!地面に落ちてんの、信号弾用の銃だよな!?」タタタ

ミカサ「撃ったすぐ後みたい……しかしなぜ、ライナーが……いないの?」

ベルトルト(どういうことだ……ライナーはもしかして)

ベルトルト「別の何かに追われて……いる?」

エレンミカサ「!?」

ベルトルト(さっきのユミルの警告はこれのことか……!?)

ベルトルト(……ライナーが、壊れて、さよなら……?僕は、ひとりぼっちに……?)

ベルトルト「……エレンとミカサはクルマを探してくれ。……僕はライナーを探す」

エレンミカサ「!?」

142 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月27日 (土) 13:15:26 ID: Q0ZlkRg2
エレン「は……?今はアルミンとクリスタが先だろ!」

ミカサ「クルマに乗っている以上、時間との勝負!3人で捜索すべき!」

ベルトルト「分かってるよ!でも僕はライナーが心配だ!」

ミカサ「ライナーが何かに追われているという確証はない!」

ベルトルト「どう見てもおかしいだろう!」

ミカサ「情報が少なすぎる!」

ベルトルト「でも!」

エレン「ベルトルト!!」

ベルトルト「!」

エレン「お前はライナーが信じられないのか!?」

ベルトルト「……!」

エレンミカサ「……」

ベルトルト「……ごめん。取り乱した」

エレン「……ライナーならなんとかする。お前も知ってるだろ」

ベルトルト「うん……」

145 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月27日 (土) 22:13:30 ID: TzyT/6UU
ミカサ「……3人でまずはクルマを追おう」

ミカサ「ねえベルトルト。アルミンとクリスタも立体機動と信号弾を所持しているはずではないの?」

ベルトルト「……ライナーがブレードでクルマに傷1つつかないと言っていた。中からどうにかできるとは思えない」

ミカサ「でもアンカーがさせたんでしょう?」

ベルトルト「理由はわからない……」

ミカサ(アンカーがさせてブレードで傷かつかない物質なんて、あるものなの……?)

ミカサ「……ライナーが追尾できなくなった以上、自力で探すしかない」

エレン「こんなダンジョンを自力でか!?」

ベルトルト「クルマは確か……大きくて黒くて、とにかく真っ黒だった!」

エレン「手がかり少ねえよ!」

ベルトルト「アンカーが一度ささったんだ、クルマの後方に跡が残っているはずだよ」

ミカサ「……やはり立体機動を使おう」

ベルエレ「!」

146 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月27日 (土) 22:14:24 ID: TzyT/6UU
ミカサ「高所からの捜索の方が移動も速く、アンカーの跡も見つけ安い」

ベルトルト「……」

ミカサ「日が傾いて街明かりがつきはじめた……おそらくこの街は夜も明るく、道路は見えるかもしれない」

ミカサ「しかしそれは灯のある場所だけ。暗い場所、狭い路地の捜索は完全に不可能になる」

ミカサ「もう……時間がない」

ミカサ「ので、この時間帯に賭ける。一気に飛ぼう。この夕暮時が最後のチャンス!」

エレン「……ああ!」

ベルトルト「……わかった」

バシュ!

ガシャーン!

ミカサ「エレン!その建物は全面ガラス!アンカーをさしてはいけない!」

エレン「す……すまん!」

ベルトルト(エレンださ)

kitaguni0425
kitaguni0425
@kitaguni0425

Related Articles関連記事

進撃の巨人(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

進撃の巨人(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『進撃の巨人』とは、諫山創による日本の漫画作品。『別冊少年マガジン』で連載されていた。ジャンルはダークファンタジーであり、人類存亡をかけて巨人との戦いに挑む人々の物語が描かれている。巨大な壁に守られた人類達の元に、圧倒的な力を持った「巨人」が出現。主人公のエレン・イェーガーは目の前で母を捕食され、巨人の殲滅を誓う。日本国内だけでなく、海外からの人気も高く、テレビアニメや実写映画化をはじめ、様々なメディアミックス展開がされている。

Read Article

進撃の巨人の九つの巨人まとめ

進撃の巨人の九つの巨人まとめ

『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ・小説・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。人類を無差別に殺す謎の生命体「巨人」が存在する世界を舞台に、巨人を駆逐することに執念を燃やす主人公エレン・イェーガーの戦いを描く。作中ではエレン以外に巨人化の能力を持つ人物が登場し、それらは「九つの巨人」と呼ばれている。「九つの巨人」はそれぞれ「始祖の巨人」や「鎧の巨人」などの固有名称を持ち、普通の巨人とは一線を画す特殊技能を持っている。

Read Article

進撃の巨人の恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ

進撃の巨人の恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ

『進撃の巨人』は、諫山創原作の漫画である。少年漫画雑誌『別冊少年マガジン』で2009年から連載された。突如現れた巨人により人類は滅亡の危機にさらされるが、巨大な壁を建設することで100年間平和を保ってきた。しかしある日超大型巨人が壁を蹴破り、人類は再び巨人の襲来に遭う。巨人に母を捕食された主人公・エレンは、巨人のせん滅を誓って調査兵団に入団する。大迫力の戦闘シーンの合間には、エレンや幼なじみのミカサらをめぐる恋愛要素も描かれている。

Read Article

進撃の巨人の壁・地区・歴史情報まとめ

進撃の巨人の壁・地区・歴史情報まとめ

『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ・小説・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。人類を無差別に殺す謎の生命体「巨人」が存在する世界で、生き残った人類は3重の壁を築き、その内側でかろうじて命脈を繋いでいた。しかしそんなある日、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が壊され、巨人の大群が壁内に侵入。人類は活動領域の後退を余儀なくされた。巨人に母親を殺されたエレンは、全ての巨人を駆逐することを心に誓う。

Read Article

進撃の巨人の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ

進撃の巨人の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ

『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画、およびそれを原作としたアニメである。2009年から少年漫画雑誌『別冊少年マガジン』で連載された。正体不明の巨人の脅威に怯える人類は、強固な壁を作り100年間の平和を実現していた。しかしある日超大型巨人が壁を破壊し、人類は再び巨人に襲撃される。巨人に母親を喰われたエレン・イェーガーは巨人を駆逐するために調査兵団に入団。巨人との対戦の中で、巨人の正体やエレンたちの出生の秘密など、たくさんの伏線が明かされてゆく。

Read Article

北欧神話徹底解説・考察まとめ!おもしろくて分かりやすい!

北欧神話徹底解説・考察まとめ!おもしろくて分かりやすい!

北欧神話(ほくおうしんわ)とは、キリスト教が広まる以前にノルド人(ノース人)が信仰していた神話体系。ノルド人がスカンジナビア半島を勢力圏としていたため、スカンジナビア神話とも呼ばれている。口伝によって伝えられていたが、13世紀頃、アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンによって『エッダ』という書物にまとめられた。 「滅亡の運命」が定められた神々の隆盛と終焉を描いており、全体的に暗い印象のエピソードが多い。物語全体の完成度が高く、漫画などの現代の創作物においてもたびたび題材として用いられる。

Read Article

進撃の巨人の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

進撃の巨人の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『進撃の巨人』とは、巨人たちに立ち向かう人類の戦いと世界の謎を描いた、諫山創による漫画作品。人類を守る壁を破壊し侵入した巨人によって両親を喪った少年エレン・イェーガー。巨人を滅ぼすためエレンは調査兵団に参加し、巨人との戦いに身を投じる。作品の人気が高まるに従い、個々のキャラクターへの注目も高まって、彼らが発した心揺さぶるセリフに惹かれる読者も増えていった。巨人という死に直結する敵が常に存在する世界での物語は、数々の名言を生み出した。

Read Article

ユミル・フリッツ/始祖ユミル(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ユミル・フリッツ/始祖ユミル(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ユミル・フリッツは『進撃の巨人』の登場人物で、「始祖ユミル」とも呼ばれている。エルディア人こと「ユミルの民」の始祖となった女性で、光るムカデのような生物と接触したことで彼女は「始祖の巨人」の能力を得たとされている。マリア・ローゼ・シーナという名前の3人の娘達がおり、パラディ島の3重の壁は彼女達の名前から名付けられた。ユミルの死後、巨人化能力は3人の娘達に引き継がれ、さらに子々孫々に脈々と継承されることとなった。

Read Article

ジーク・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ジーク・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ジーク・イェーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で主人公エレン・イェーガーの異母兄。「獣の巨人」の継承者として調査兵団の前に立ちはだかり、高い投擲能力で多くの兵士を殺傷した。「九つの巨人」の継承者で組織されるマーレの戦士部隊のリーダーであり、多くの戦場でマーレに勝利をもたらしてきた。しかしその真の目的はエルディア人の救済であり、全てのエルディア人から生殖能力を奪うことで巨人の力を巡るこれ以上の悲劇を起こらないようにしたいと考えている。

Read Article

リヴァイ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

リヴァイ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

リヴァイ・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団に所属する兵士長。1人で1個旅団(約4000人)並みの戦力を持つとされ、「人類最強の兵士」として名高い。三白眼と刈り上げた髪型、小柄な体格が特徴で、ブレードを逆手に持って回転しながら巨人の肉を切り刻む戦闘スタイルを好んでいる。性格は冷静沈着で無愛想。スラム出身ということで言動も粗暴である。神経質で潔癖症だが、部下の最期を看取る際には汚れを気にせず手を握るという仲間想いの一面もある。

Read Article

エレン・クルーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

エレン・クルーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

エレン・クルーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で、ユミルの民であることを偽造してマーレ人になりすまし、マーレ治安当局の職員として潜入していたエルディア復権派のスパイである。9つの巨人の1つである「進撃の巨人」の力を身に宿し、通称「フクロウ」と呼ばれている。 ユミルの呪いによって寿命が近い自分の代わりに、グリシャ・イエーガーにエルディア復権の願いを託して壁の中へ行くよう指示した。その後進撃の巨人を継承させる為無垢の巨人化したグリシャに捕食され、スパイとしての任務を果たし、その生涯を終えた。

Read Article

アニ・レオンハート(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アニ・レオンハート(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アニ・レオンハートとは、『週刊少年マガジン』に連載されている諫山創原作の漫画・テレビアニメ作品に登場する人物である。主人公のエレン・イェーガーと同じ第104期訓練兵団に所属し、卒業後は憲兵団に入団する。口数が少なく感情を表に表さないため、取っ付きにくい印象を与える性格。しかし格闘技に優れており、冷静な判断を下せるため訓練兵団卒業の際は4位の成績を収める実力の持ち主。

Read Article

フロック・フォルスター(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フロック・フォルスター(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フロック・フォルスターとは『進撃の巨人』の登場人物で、104期訓練兵団の卒業生。当初は駐屯兵団に所属していたが、ウォール・マリア最終奪還作戦の前に調査兵団に移籍した。「獣の巨人」を倒すための特攻作戦では唯一生き残り、瀕死のエルヴィン団長をリヴァイ達の元へ連れて行った。その後はエレンをパラディ島の救世主として祭り上げる「イェーガー派」の中心人物として、兵団総統を暗殺しクーデターを先導した。

Read Article

エレン・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

エレン・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

エレン・イェーガーとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の主人公。壁の外の世界に強い憧れを持っており、幼少期から調査兵団に入ることを目指してきた。その想いは、母親を巨人に食い殺されたことで一層強まり、調査兵団に入って巨人を駆逐することを心に誓う。性格は熱血漢で直情的。無鉄砲と思えるほどの勇敢さから、強大な巨人相手にも物怖じせずに向かっていく。命の危機に瀕した際に巨人化する能力に目覚め、人類の自由のためにその力を振るっていくことになる。

Read Article

グリシャ・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

グリシャ・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

グリシャ・イェーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で主人公エレン・イェーガーの父。シガンシナ区で診療所を開き街の人々から尊敬を集めていたが、シガンシナ区に巨人が流入した後行方不明となる。失踪直前エレンに巨人化の薬を打ち込み、世界の真実が隠された自宅地下室の鍵をエレンに託した。物語中盤で彼が壁外の世界から「始祖の巨人」奪還のためにやってきた巨人化能力者であったことが明らかとなる。

Read Article

ピーク・フィンガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ピーク・フィンガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ピーク・フィンガーとは『進撃の巨人』の登場人物で「車力の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成されるマーレの戦士の一員として、数々の戦場で功績を打ち立ててきた。当初は始祖奪還計画に参加せずマーレ本国を守っていたが、850年「獣の巨人」であるジーク・イェーガーと共にパラディ島に上陸する。ウォール・マリア奪還を狙う調査兵団との決戦では後方支援を担当し、負傷したジークと「鎧の巨人」であるライナー・ブラウンの逃走を助けた。性格はマイペースだが、冷静沈着で判断力に優れている。

Read Article

ファルコ・グライス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ファルコ・グライス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ファルコ・グライスとは『進撃の巨人』のキャラクターでマーレの戦士候補生。戦士候補生の同期であるガビ・ブラウンに好意を抱いており、彼女を救うために「鎧の巨人」継承を目指している。内気な性格だが、「悪魔の末裔」と言われるパラディ島の人々に対しても自分達と変わらない人間だと捉える優しい心の持ち主。心的外傷を負った兵士にも親切に接しており、そこでクルーガーと名乗る負傷兵と出会い、交流を深めていく。

Read Article

キース・シャーディス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

キース・シャーディス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

キース・シャーディスとは『進撃の巨人』の登場人物で第104期訓練兵団の指導教官。スキンヘッドに顎ひげを生やした強面の男性で、訓練兵の間では鬼教官として恐れられている。元々は第12代団長として調査兵団を率いていたが、無謀な壁外調査を繰り返し多くの部下を死なせたにもかかわらず成果を残せなかったことから、自分の無能を悟りエルヴィン・スミスに団長職を引き継がせた。主人公エレンの父親であるグリシャ・イェーガーとは以前から面識があり、彼が消息を絶つ直前に顔を合わせた最後の人物である。

Read Article

ロッド・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ロッド・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ロッド・レイスとは、「進撃の巨人」に登場するキャラクターである。壁内人類の真の王家であるレイス家当主。実質的には壁内での最高権力者である。ウーリ・レイスの兄であり、フリーダ・レイスやヒストリア・レイスの父親。正妻との間に5人の子がいたが、当時使用人として働いていたアルマとも関係を持ち、ヒストリアが産まれたことにより、事実的には子供は6人。だがグリシャにより正妻との間の子は皆殺されてしまい、生き残っている子供はヒストリアただ1人である。

Read Article

ダイナ・フリッツ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ダイナ・フリッツ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ダイナ・フリッツとは『進撃の巨人』の登場人物。主人公エレンの父親グリシャの前妻で「獣の巨人」ジークの母。その正体はフリッツ王家の末裔。ストーリー上、巨人の歴史と王家の情報を語る重要な役割を持つ。パラディ島に移住することを拒みマーレに留まった一族は、代々巨人の情報を隠し持っており、その末裔であるダイナはエルディア復権派と共に始祖の巨人の奪還を企てるが、計画は息子ジークの密告により失敗。ダイナは巨人化後、グリシャの後妻であるカルラを捕食する。最期はエレンの持つ座標の力で巨人の群れに喰われた。

Read Article

ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ケニー・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物で、中央第一憲兵団対人立体機動部隊の隊長。かつて「切り裂きケニー」の異名を取った大量殺人鬼だったが、ウーリ・レイスとの出会いを経て現在は中央第一憲兵団に所属し対人戦闘を専門とする部隊を率いている。リヴァイ・アッカーマンの育ての親であり、彼に戦闘技術を教えた人物でもある。その戦闘能力はリヴァイと同等かそれ以上であり、対立した調査兵団を大いに苦しめた。

Read Article

ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ヒッチ・ドリスとは『進撃の巨人』の登場人物で、憲兵団の新兵。アニ・レオンハートとは同期でルームメイト。ウェーブヘアが特徴の少女で、軽薄で不真面目な言動が多い。他の新兵同様安全な内地で楽をするために憲兵団に入ったが、実は機転の利くところがある。アニのことは愛想のない同期だと思っていたが、ストヘス区の戦闘以降行方不明になったことを心配しており、アニの正体が「女型の巨人」であることを知って大きなショックを受けていた。同期のマルロ・フロイデンベルクに好意を持っているが、マルロ本人は気づいていない。

Read Article

エルヴィン・スミス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

エルヴィン・スミス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

エルヴィン・スミスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団第13代団長である。調査兵団は人類の生存圏を広げることを目的とし、日々巨人との死闘を繰り広げている。その類まれなる頭脳と判断力から大きな功績を挙げているが、目的のためなら手段を選ばない非情さから「悪魔的」と称されることもある。彼の真の目的は世界の真実を解き明かし、「人類は王家によって記憶を改竄された」という父の仮説を証明すること。人類最強と称されるリヴァイ兵士長を調査兵団に入れたのも彼である。

Read Article

ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ベルトルト・フーバーとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団団員。第104期訓練兵団を3位で卒業し、どの分野でもそつなくこなすことができる優秀な人物である。ただし優柔不断で判断を他人に任せる傾向があり、積極性に欠けることから他の同期と比べると少し影が薄い。その正体は、ウォール・マリア陥落の主因となった「超大型巨人」であり、始祖奪還作戦のために大国マーレから派遣された「マーレの戦士」の1人だった。任務を達成し故郷に帰ることを切望していたが、結局その願いは叶わず異国の地で命を落とすこととなる。

Read Article

ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ポルコ・ガリアードとは『進撃の巨人』の登場人物で「顎の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成される「マーレの戦士」の一員として、「顎の巨人」の持ち味である硬い顎と牙や俊敏性を活かし数々の戦場で活躍している。戦士候補生時代の同期であるライナー・ブラウンとは「鎧の巨人」継承権をめぐって争ったライバルだった。自分ではなく能力の低いライナーが「鎧の巨人」継承者として選ばれたことや、兄のマルセルがライナーをかばって巨人に食われたことから、ライナーに対して悪感情を抱いている。

Read Article

ライナー・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ライナー・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ライナー・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団の団員。主人公エレン・イェーガーとはウォールローゼ南区第104期訓練兵団時代の同期である。責任感が強く、リーダーシップもあることから同期の中ではまとめ役を担っていた。しかし、その正体はウォール・マリアを破壊した「鎧の巨人」であり、始祖奪還を目的にパラディ島に送り込まれたマーレの戦士である。正体が判明した後はたびたびエレン達と対立し、始祖の力を巡って死闘を繰り広げていく。

Read Article

ガビ・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ガビ・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ガビ・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で、「マーレの戦士」候補生。天真爛漫で型破りな性格で、憧れの従兄であるライナーから「鎧の巨人」を継承するため日夜訓練に励んでいる。パラディ島のエルディア人を悪魔の末裔として強く憎んでおり、彼らを皆殺しにして自分達善良なエルディア人を収容区から解放することを願っていた。しかし成り行きでパラディ島に渡ることとなり、そこで出会った人々との交流からガビの考え方は変化し始める。

Read Article

ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ハンジ・ゾエとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団所属のベテラン兵士。初登場時は分隊長だったが、後にエルヴィン・スミス団長の後を継いで調査兵団第14代団長に就任する。ゴーグル(平常時は眼鏡)を着用し、茶髪を無造作に1つにまとめた中性的な外見をしている。明るく聡明な人物だが、巨人に対する情熱は人一倍で変人揃いの調査兵団内でも特に異彩を放っている。ウォール・マリア最終奪還作戦以降は左目を負傷したことから眼帯を着用している。

Read Article

ダリス・ザックレー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ダリス・ザックレー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。

Read Article

アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。

Read Article

進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。

Read Article

ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。

Read Article

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。

Read Article

フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

Read Article

イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。

Read Article

目次 - Contents