【進撃の巨人】エレン「新宿の巨人」ミカサ「東口」 【厳選名作SS】
進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。異世界への扉を通って、現代の新宿に壁外調査に行くことになった調査兵団。慣れない現代に戸惑いながらも、異世界を満喫するエレン達の様子をお楽しみください。
エレン「新宿の巨人」ミカサ「東口」
1 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:27:52 ID: til6RS5.
エルヴィン「諸君ら104期を呼び出したのは他でもない。明日一日かけて遠征調査に行ってもらう」
一同 ザワ
エレン(俺たちが初参加する壁外調査は2週間後のはずだぞ!?)
エルヴィン「調査と言っても壁外ではない。この世界の外だ」
エレン(!?)
エルヴィン「昨日、地下の食料庫の荷台に乗り……なんやかんやでつきあたりの壁につっこむと」
エルヴィン「異世界に行けることが判明した」
アルミン(また適当な)
2 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:30:14 ID: til6RS5.
新宿駅周辺を舞台にした調査兵団104期の一日。
思春期エレンとクーデレミカサがメイン。
一応新宿と銘打っていますが、ただ巨大な街を想像してくだされば。
3 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:30:46 ID: til6RS5.
エルヴィン「昨夜、ハンジとリヴァイが荷台で遊んでいた際に発見した」
リヴァイ「エルヴィンお前もだろ」
ハンジ「レースで負けたからって、情報操作はよくないよ〜」
エルヴィン「この世界ではない、未来世界に存在する極東の島国に繋がった」
エルヴィン「早急な調査が急務である。この世界にとって有益な情報が得られるかもしれない」
エルヴィン「よって諸君ら104期の中から志願者を募り、スパイを送ることを決定した」
エレン(壁の外……!)ドキドキ
ジャン「なんだよそれ」
コニー「非科学的じゃねえか」
サシャ「コニー、キャラがぶれてます」
エルヴィン「志願者は明日、その荷台に乗り、目標の地域の最重要人口密集地帯に送られる」
エルヴィン「シンジュク駅という巨大なダンジョンだ」
エレン(シンジュクダンジョン……)
エルヴィン「そこで君たちには現地の人間や文化を偵察してきてほしい」
5 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:31:34 ID: til6RS5.
クリスタ「偵察……見るだけでよいのですか?」
ユミル「戦闘が起こる可能性は?」
ハンジ「私が昨日事前調査に行ってきたけど、基本的に治安はいいし確率は極めて低いと思うよ」
ハンジ「皆格闘術を心得ていないもやしっ子みたいだったしね」
ハンジ「まあ難しいことはさておいて、純粋に未来の異国を楽しんでくるといいよ」
リヴァイ(……土産忘れたら削るからな)
エレン(圧を感じます兵長)
ハンジ「ただ、シンジュクダンジョンは現地の人間でさえ飲み込む迷宮だよ……気をつけてね」
一同 ゴクッ
エルヴィン「以上だ。志願者は明日9時ここに集合」
エルヴィン「約1時間ハンジより向こうの情報を聴講したのち10時出発だ。それでは解散したまえ」
8 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:39:36 ID: til6RS5.
解散後 ザワザワ…
エレン(アルミン、どこ行ったかな……団長と喋ってるのか)
エレン(あ、終わったみたいだ)
エレン「おーいアルミン!」
アルミン「なんだい?」タタタ
エレン「何かゲッソリしてないか? 団長に何か言われたのか?」
アルミン「あはは……まあ。明日のことで」ハァ
エレン「やっぱ行くよな?」キラキラ
アルミン「もちろん行くさ! 異世界なんて、興奮で今夜は寝不足になりそうだよ」キラキラ
ミカサ「ふたりとも今日は早く寝よう。必要なら子守唄を歌ってあげる」
9 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:40:14 ID: til6RS5.
ライナー「しかし壁の外に出るより先に、世界の壁を超えるなんてな」
ベルトルト「おかしな話だね」
ジャン「任務っつーくせにノルマがないみたいだな」
ユミル「つまりはバカンスだろ」
クリスタ「楽しみだね。お土産いっぱい買っちゃお」
サシャ「お肉いっぱい食べられますかね///」ハァハァ
コニー「芋くらいはあんじゃねーか、芋女」
サシャ「夢が膨らみます!ですがその前に、夕食の時間ですよ!行きましょう皆さん!」
ゾロゾロ
10 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:40:55 ID: til6RS5.
エレン(よし、皆行ったか)
エレン「アルミンちょっと、相談がある」コソ
アルミン「君も僕の胃に穴空けるの?」ゾッ
エレン「何だ君もって。ごしょごしょ……」
アルミン「え?ミカサにイライラするだって?」
エレン「ああ」
アルミン「子ども扱いするなって言う、あれじゃなくて?」
エレン「それもそうだけどよ……。うーん、うまく伝えられないけど」
エレン「ミカサが俺のこと家族って言うたびに、みぞおちのあたりがかゆくなるって言うか」
アルミン「痒い?大切な家族じゃないか、何かおかしいの?」
エレン「何もおかしくない」
アルミン「だよね。第一エレンだってミカサのことを家族だって言ってるだろ?」
エレン「そうなんだ。家族だ、大切な……でも」
エレン「だけどなんか……すげえ悔しくなってくるつうか」
11 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:42:05 ID: til6RS5.
アルミン(悔しい……?もしかして)
アルミン「ひとつ確認。ミカサのこと嫌いになったの?」
エレン「ばか、そんなわけねえだろ!あいつがいなくなったら俺は!」
エレン「この間の兵法会議だって、ミカサまで化け物呼ばわりされて……すげえ、怖かった」
アルミン(やっぱり)
アルミン「エレンそれ、ミカサを女の子として好きになったってことじゃない?」
エレン「はぁ?なんでそうなるんだよ」
アルミン「普通家族は恋人にはなれないからさ。ミカサと一緒にいてドキドキすることあるんじゃない?」
エレン「それは……なくも、ないが……」
アルミン(きたあああ!ミカサ!やっと君の過激なアプローチが実を結んだよ!)
エレン「い、いや思春期特有のアレだろ。つうか気持ち悪いだろ、引くよな……。家族に対して」
アルミン「そんなことないさ!僕はふたりが幸せになってほしいと思っているよ」
13 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:43:27 ID: til6RS5.
アルミン「エレン。さっき僕は団長から任務を任されてたんだ。明日のね」
アルミン「だから明日はふたりきりで楽しんできてほしい」
エレン「!」
アルミン「きっと巨人がいない世界だ。ミカサへの気持ちが何なのか、ゆっくり考えるチャンスだよ」
エレン「何言ってんだアルミン! 俺は3人で探検がしたい! お前も一緒に」
アルミン「3人での探検は、もちろん僕らの世界で成就させるさ。巨人を駆逐したあとで」
アルミン「だから明日はミカサと向き合ってくれ。明日を逃せばまた、めまぐるしい日々になる」
アルミン「それに僕は簡単とは言え……極秘任務もあるから」
アルミン「だからふたりで、ね。これは僕からのお願いだ」
エレン「……わかった」
アルミン「家族にしろ想い人にしろ、明日はミカサに優しくしてあげること、いいね?」
エレン「えっと……はい」
アルミン「いいお返事。それじゃ僕たちも夕食食べに行こう」ニコ
14 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:44:51 ID: til6RS5.
アルミン(なんだ。エレンは思ったほど鈍感じゃなかったのか。これでふたりはやっと両思いに)ホッ
エレン「でもミカサは……俺を家族としか考えてねんだろな」ボソッ
アルミン(え)
アルミン(一番わかりやすいミカサの気持ちには気づいてないのか?やっぱり!この鈍感野郎!)
アルミン(でもせっかく自力で答えを見つけようしてるし、今は見守ろう)
16 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:51:54 ID: til6RS5.
——————
翌日
1000——地下食料庫
エルヴィン「志願者はこれだけか。心より尊敬する」
リヴァイ(エレンいらねえもん買ってきたら削ぐぞ)ゴゴ
エレン(兵長のいるものってなんだろ……やっぱりシークレットブーツかな)
リヴァイ ギロッ
エレン ビクッ
ハンジ「じゃあ向こうの情報も伝えたところで、出発するよ!荷台に乗って乗って!」
エレン(ミカサへの気持ちが何なのかわかるといいな)
エレン(家族にしろ……す、好きにしろ、優しく、だよな)
17 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:53:32 ID: til6RS5.
『さあみんな。
君たちは今荷台に揺られている。この暗がりを抜けたらシンジュクダンジョンに到着するよ。
でも手が滑っちゃって。到着地点がJR中央線、東京行きのホームになっちゃった。ごめんね。
君たちの任務。それはこの世界の情報をなんでもいいから集めてくること。
そして、この国の要である超大型ダンジョン、シンジュク周辺の調査だ。
でもこれは外形的な任務内容。旅行に行ったと思って楽しんできてよ。
緊急のため、立体機動装置は装備、雨具で隠しておくこと。一般人との混乱、戦闘は極力避けてね。
帰還は、2200。JR新宿駅西口、世界時計前に集合だ。帰りの荷台がくるから。
遅れたら最期、戻ってこれる保証はできないから覚悟してね。
それじゃあ良い旅を!』
18 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:55:09 ID: til6RS5.
群像劇っぽくなるようにいくつか話を考えたんだけど、今回はエレン視点。
知識や常識においてご都合主義になるけど、楽しくできるように頑張る。
20 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:00:20 ID: til6RS5.
ガタンガタン
ライナー「真っ暗だな。本当に目的地に進んでいるのか?」
アルミン「はは……明るくなってのお楽しみってとこかな」
ミカサ「減速してる、到着するみたい」
サシャ「緊張しますね!」
コニー「俺が一番に降りるからな!」
エレン「はあ?子どもかよコニー。俺が先だろ」
ジャン「どけよ、前見えねえよ」
キキィーッ
エレジャンコニ「わっ」グラッ
エレジャンコニ「うわあああ!」スッテンコロリン
プシュー
クリスタ ピョン
クリスタ「いちばんのり!」ウフフ
ライユミ(結婚)
21 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:02:28 ID: til6RS5.
1005——JR新宿駅 中央線東京行ホーム
ガヤガヤ
エレン「ここが、シンジュクダンジョン!!」
ライナー「すげえ人の数だ!押し流されちまいそうだな」
ユミル「安心しろ、ゴリラは流されねえから」
アルミン「出口へは階段を下るみたいだ」
エレン「なんかすげえのあんぞ!」
アルミン「あれがハンジさんの言ってたエスカレーターって乗り物だね」
エレン「乗ろうぜアルミン!ミカサ!」ワクワク
アルミカ「うん!」
スタスタ
22 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:03:36 ID: til6RS5.
ライナー「甘いなエレンは。ラクしてたら兵士失格だぞ、常に鍛えなければな」クリスタチラッ
ライナー「俺とベルトルトはそこの階段からいかせてもらう」
ベルトルト(変なとこ格好つけないでよ…)
スタスタ
クリスタ「ユミルー」キラキラ
ユミル「わかってるよクリスタちゃん。乗ってみてえんだろう動く階段」
クリスタ「うんっ!皆も行こう?」
コニー「ジャン!サシャ!そこの出店見てみてえ!行こうぜ!」
ジャン「おい!下手に行動したらはぐれちまうぞ!ここはクリスタたちに続いて行くべ」
サシャ「食べ物買ってから行きましょう!クリスタ、すぐ追いますから!」
コニサシャ「うひょー!!」ダダダ
ジャン「話聞けよ!」
ユミル「子守はジャンに一任だな」
クリスタ「わんぱくって可愛いね」
23 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:05:34 ID: til6RS5.
・
アルミン「さて、エスカレーターを降りたところで」
アルミン「どうやら左にいくと西口、右にいくと東口に出るみたいだ」
エレン「全部の出口に出れるわけじゃないんだな」
クリスタ キョロキョロ
ユミル「どうしたクリスタ?」
クリスタ「あの…さっきすぐ近くの階段をライナーたちが降りてきてるはずなんだけど…みあたらなくて」
ユミル「さっそく迷子かよ。でけえくせに」
アルミン「シンジュクダンジョンは方角を狂わせ、人を迷宮へと誘う……」
一同 ゾッ
エレン「じゃあ俺たちは東口を行くか」
クリスタ「私たちは西口を出てみよう」
アルミン「集合時間には遅れないようにねー」
クリスタ「じゃあねー」フリフリ
エレン「じゃあ行こうぜ…シンジュクダンジョン東口、調査開始だ!!」
24 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:21:46 ID: til6RS5.
——東口改札前
エレン「人すげえ!」
アルミン「目の前はファッションビルみたいだね。ルミネエスト。駅と併設されているんだ」
エレン「とりあえず外がどんな景色なのか見てえよな」
アルミン「そこに地上への階段があるみたいだ、上ってみよう」
トコトコ
——東口出口
エレン「到着! おおおおすげえ! 建物でけえ! ごちゃごちゃしてる!」キラキラ
アルミン「すごいね! 乗り物もたくさんある! これが異世界かあ」キラキラ
ミカサ(とても嬉しそう。ふたりを見ているだけで、私は幸せ……///)
エレン「ってあっちい! 東洋ってこんなにあちいのか」
アルミン「はは。立体機動装置を隠すのに雨具着てるからね。出番はなさそうだけど」
25 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:26:26 ID: til6RS5.
エレン「こっちの人間、肌の露出多すぎねえか? あいつ、あいつも、パンツみえそうじゃねえか」
アルミン「やめなよ!/// 時代と文化の違いってやつだ」
エレン「あっちはブラジャーが透けてるぞ。見とけよ。透けてんだから見ていいもんなんだろ」
アルミン /// チラッ
エレン「ワタタに実ってるな」
アルミン「タワワだよエレン///」
ミカサ「……」ゴゴゴゴ
エレン「まま待てよミカサ! ただの野郎のジョークじゃねえか」
アルミン「ごめんって!アルタ前で早速ブレードに手をかけないでくれ! テレビ局に声かけられたらどうするんだ!」
ミカサ「2人とも落ち着いて。これはミカサジョーク」
エレンアルミン ホッ
ミカサ「ただしエレンは適用外」スッ
エレンアルミン「」
28 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:38:34 ID: til6RS5.
エレン「で、まず目的地はどっちだ?」
アルミン「えっと…あっちだ!あそこ、新宿通りを新宿三丁目方面へ進む、はずだ!」
エレン「その紙は?」
アルミン「駅で取ってきた周辺地図さ。でも方角が分かりづらくて難解だよ」
テクテク
エレン「それにしても本当にすげえ街だな…建物の巨人に囲まれてる気分だ」
ミカサ「空がせまい」
エレン「でもよ、こんなに高い建物の中を立体機動で飛び回ったら、すげえ気持ちいいだろうな!」
ミカサ「だめ」
エレン「やんねえよ」
アルミン「ついた、ここだよ!」
29 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 21:42:28 ID: til6RS5.
——新宿通り 紀伊國屋書店本店前
エレン「この建物全部本屋だって言うのか?」
アルミン「そうなんだ!こんなに大きな書店、きっとシーナにもないよ!」
アルミン「ここが本店で、奥が別館だ。別館は小さいから先に見よう」
エレン「どきどきしてきた!」タタッ
アルミン「ちょエレン急ぎすぎ!」
ミカサ「子どもみたい」クスッ
アルミン「ねえミカサ」
ミカサ「?」
アルミン「今日は羽を伸ばして、楽しもう。エレンともっと近づけるといいね」ニコ
ミカサ「……うん/// しかしアルミン。あなたも同じ。気負ってはいけない」
アルミン「わかってるさ」ニコッ
エレン「超大型巨人だあああああ!!」
30 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:18:00 ID: til6RS5.
ミカサアルミン「!?」
アルミン「別館からエレンの声が!」
ミカサ「一体何!?」ダダダ
アルミン「巨人ってどういう……!」
エレン「こいつを見ろ!超大型巨人だ!!」
ミカサアルミン「!」
エレン「戦闘準備!」ジャキン
アルミン「え……ちょ!」
ミカサ「アルミンは下がって!」サッ
エレン「うおおおお!」ダッ
アルミン「待つんだエレン!」
エレン「何いってんだアルミン!? 今ここで駆逐しねえと…!」
アルミン「よく見てくれ! こいつは偽物だ!」
エレンミカサ「!?」
アルミン「……店の大きなガラスに……超大型巨人の顔の絵が書いてあるだけだ」
31 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:19:41 ID: til6RS5.
エレンミカサ「」
エレン「……ほ本当だ……動かねえと、思ったら……」
ミカサ「……」
アルミン「……」
アルミン「……プッ いや。エレン……無事でよかっt……」クスクス
エレン「笑うなよ!///」カァッ
ミカサ「……///」フルフル
エレン「お前も! こらえてんじゃねえ! ///」
ミカサ「笑っていない……プッ」
アルミン「ミカサだって焦ってたじゃないか! あはは! 涙でてきたよ!」ケラケラ
エレン「ちくしょう……恥ずかしすぎんだろ///」グズッ
エレン(……ミカサ、楽しそうだな)
32 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:22:49 ID: til6RS5.
アルミン「クスクス…… それにしても……なぜこんなところに」
ミカサアルミン「!」ハッ
ミカサ「エレン!」
エレン ビクッ
ミカサ「ブレードを収めて……。人だかりが……できている」ジリッ
エレン「……!」
エレン(やべえ迂闊だった……。街中で大声出して刃物振るっちまった)
エレン(ここの人間の恐怖を煽ったに違いない。この場を切り抜けないと!)
エレミカアル「!」
エレン(まずい、若者2人組が近づいてくる!アルミン!ミカサ……!)
エレン「え?“それはコスプレですか”?」
33 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:23:56 ID: til6RS5.
アルミン「ふう……危機は去ったようだね」
エレン「あいつら俺達の写真っつーの撮ってたが、何の意味があるんだ?」
アルミン「こっちの世界の情報知ってるみたいだったし、調べる必要がありそうだ」
アルミン「ということで僕はこの書店をじっくり見ていくから別行動にするね」チラッ
エレン(! ここからもう別行動か……)
エレン「……おう」
ミカサ「?」
ミカサ「せっかくの異世界。3人で一緒に探検するべき。何より1人は危険」
アルミン「大丈夫、恐らくここの人間に敵対心はない」
アルミン「それに僕は団長からの任務があるから……」
ミカサ「3人でやれば早く終わる。手伝おうエレン」
35 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:28:01 ID: til6RS5.
エレン「……」
エレン(俺だって3人が一緒がいい……でも今日はアルミンと約束したんだ!)
ミカサ「エレン?」
アルミン「ええっと! 気持ちは嬉しいよミカサ。ただちょっと話せない任務なんだ」
アルミン「だから2人で他を探検して、あとで僕に教えてくれたら嬉しいな」
エレン「……」
ミカサ「では……夕食は、一緒に」
アルミン「……」
エレン「そうしようアルミン」
アルミン「ありがとう。じゃあ5時に帰りの集合場所にもなってる世界時計前……あ」
エレン「どうした?」
36 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:29:06 ID: til6RS5.
アルミン「皆と流れ解散しちゃったけど、夕方に一度点呼を取りたいな」
アルミン「皆適当だから……9時に本当に集まれるか不安だし」
アルミン「もし他の皆に会えた場合は、5時に僕らと一緒に一度集まってくれって言ってくれないか?」
エレン「わかった。JR新宿ダンジョン西口改札、世界時計前だな!」
アルミン「あと夕食後には少し付き合ってほしい場所があるから、よろしくね」
エレン「もちろんだ」
ミカサ「アルミン。何かあったらすぐ駆けつける。呼んで」
アルミン「うん。ありがとう」ニコ
エレン「じゃあとりあえず俺らも書店一回り見てから行くか」
ミカサ コクッ
アルミン「エレン、頑張ってね。ただいつもより少し正直でいればいいのさ」ヒソヒソ
エレン「……努力するよ」
38 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:31:28 ID: til6RS5.
1140——東口 新宿通り 紀伊國屋書店本店前
エレン「ふー!本屋ハイテクだったな。本の検索が機械でできるなんて」
ミカサ「卓上画面にさわることができた」
エレン「12時前だな、先飯食っとくか?」
ミカサ「そうしよう」
エレン「食うのはやっぱり貴重な肉だよな!」キラキラ
ミカサ(可愛いエレン///)
39 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:33:28 ID: til6RS5.
ミカサ「エレン」
エレン「ん」
ミカサ「人が多い」
エレン「だな」
ミカサ「そこで提案」
ミカサ「手を」スッ
エレン「つなぐのか?」
ミカサ「そう///」
エレン「もうガキじゃないんだぞ」
ミカサ「しかしここは迷宮。離れてしまったらもう会えないかもしれない……」シュン
エレン「ったく」ギュッ
ミカサ ///
エレン(あれ、ガキん頃やってきたことなのになんか緊張……?)
エレン(いや家族に緊張してどうするんだよ)
40 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:34:41 ID: til6RS5.
エレン チラッ
ミカサ /// テレテレ
エレン(ミカサ……照れてる?こともない、のか? 顔に出ないから全然わからんな)
ミカサ「どうしたのエレン」
エレン「なんでも」
ミカサ「よそ見して歩いたらつまずいてしまう」
エレン(でたよ子ども扱い)
ミカサ「…そこ、エレンにぴったりのお店を見つけた」
エレン「ん?ランチタイム焼肉食い放題!?さすがだミカサ!」
ミカサ「朝飯前。私はエレンの、家族だから///」テレテレ
エレン「昼飯前だけどな」
エレン(家族か……むずかゆいな)
42 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:37:29 ID: til6RS5.
——新宿通り 焼肉屋
イラッシャイマセー ガヤガヤ
??「あっ!エレーン!ミカサ!」
エレン「!」ドキッ
バッ
エレン(やべえ手え振りほどいちまった)
ミカサ シュン
エレン「ど、どっからか声がするぞ」
ミカサ「見て。そこのテーブル、サシャが手を振っている」
エレン「一緒にいるのはコニーとジャンか。……ん?」
ジャン「エレンてめぇええ!うらやましいぁぁぁあ!」ダダダ
エレンジャン ドカドカポカポカ
・
サシャ「すすすみません!一緒のテーブルで食べてもらちゃって」
ミカサ(サシャをあとで問いつめよう)ゴゴゴ
43 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 22:38:07 ID: til6RS5.
サシャ「ほ本当に……」アセ
エレン「別に構わねえよ」
エレン(飯は2人がよかったかもな……まあいいか)
ジャン「死に急ぎ野郎がいるのが玉にきずだな!」
エレン「そんなに不服なら別行動すればいいだろ」
ジャン「お前がな!」
エレン「なんだよ!」
ジャン(エレンは癪だが……ミカサと飯!///)ドキドキ
エレン(ジャン嬉しそうだな)
44 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 23:22:49 ID: til6RS5.
エレン「お前らは何をしていたんだ」
サシャ「私たちは、ダンジョンの東南口という出口から出たみたいなんです」
コニー「んでこいつの馬鹿食いにひたすら付き合わされて、この店に、だ。もう腹がもたねえ」ウプッ
サシャ「うえへへへェ……ここは天国です!!」ヨダレ
オマタセシマシター
サシャ「あっ!お肉が来ましたよ!」
エレン「おおおおおお焼肉だ!」キラキラ
ミカサ「素晴らしい」キラキラ
サシャ「制限時間内食べ放題ですよ!」
ジャン「もう腹いっぱい食ったじゃねえか…ウプッ」
サシャ「エレン勝負です!」
エレン「は?」
45 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 23:24:01 ID: til6RS5.
サシャ「多くお肉を食べたほうが勝ち! 優勝のあかつきには」
サシャ「敗者からプレゼントを貰える権利を贈呈します! いかがでしょう」
コニー「ん!?」
エレン「でもサシャもう食いまくってんだろ? 勝負は見えてるな」ニヤッ
サシャ「ふふん、侮ってもらっちゃあ困りますよ」ニヤッ
コニー「ずりい!俺も参加!参…ウプッ」
サシャ「コニー!これは真剣勝負なんです! エレン、ミカサに手伝ってもらったら反則ですからね」
エレン「わかってるよ」
コニー「お、おい!」ウプッ
サシャ「よーい…どん!」
エレサシャ ガツガツモグモグ!
コニー「無視かよ!」ウプッ
49 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:13:27 ID: olZ1tEeg
ミカサ(サシャにエレンをとられてしまった)モグモグ
ジャン(隣にミカサが座っている/// 席が狭くて合法的にたまに触れている!///)
ジャン(エレンは向かい側で勝負に夢中だし、チャンス!)
ジャン「ミ、ミカサ……午前中は何をしていたんだ?」
ミカサ「エレンとアルミンとダンジョンの西口から出て、紀伊國屋という本屋にいって本を買った」
ミカサ「アルミンは今別行動中」
ジャン「どんな本を買ったんだ?」
ミカサ「良妻賢母の筋力トレーニング厳選100」
ジャン「それはつまり……何だ?」
ミカサ「? 上級編」
ジャン「そうか……。それにしてもエレンとアルミンとは本当にいつも一緒だな」
ミカサ「ふたりが仲良しなのを、見ているのが好き、なので」
51 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:24:50 ID: olZ1tEeg
ジャン「び、美人のミカサが側にいるんだ。死に急ぎ野郎は毎日どきどきしてたまんねえだろうな」チラッ
ミカサ「……エレンにとって私は家族。ので、どきどきしたりはしないと思う」
ジャン「だ、だよな!……はは!」チラッ
ミカサ シュン
ジャン(!)
ジャン(くそ……悲しそうな顔しやがって。たっく、何表情窺ってんだ俺は……みじめだ)
ジャン「そっそういえばさっきコニーがパチンコ屋ってところに入ったら追い出されて云々……」
エレン(さっきからジャンとミカサがずっと喋ってるな。気になる……)ガツガツ
ジャン「つまりこう、平和だな!巨人がいない世界だし、今日は訓練も巨人の話も必要ねえ」
ミカサ「……平和ではない。ダウンしているコニーの頭が炙られている」
コニー「」ジュー
52 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:27:36 ID: olZ1tEeg
1250——新宿通り 焼肉屋前
アリガトウゴザイマシター
ミカサ「サシャ。さっきのはどういうつもり」ゴゴゴ
サシャ「すすすみません! エレンとの時間に水をさしてしまって」ヒソヒソ
サシャ「ですけど……なんかジャンを見ていたら」
サシャ「見てもらえない、報われないって悲しなって……チャンスあげたくなってしまって」
ミカサ「……だからエレンと勝負したの? 私とジャンを会話させるために」
サシャ「……反省しています」
ミカサ「わかった。謝る必要はない。しかし、コニーがかわいそうだった。気をつけて」
サシャ「? はい」
53 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:28:24 ID: olZ1tEeg
エレン「食った食った!宝の山だったな!」ウットリ
ジャン「もう食いもんみたくもねえ」ウプッ
コニー「」チーン
エレン「コニー災難だな。サシャからのプレゼントもらえる権利お前にやっといたから元気だせよ」
コニー「まじかよ!エレンお前天才かよ!」
エレン「立ち直り早えな」
ジャン「……おい」
エレン「なんだ」
ジャン「ミカサは、その、何色が好きなんだ?」ヒソヒソ
54 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:29:16 ID: olZ1tEeg
エレン「知らねえ、赤じゃねえの」
ジャン「エレンマフラーの色じゃんかよ」ボソッ
エレン「なんで今聞くんだよ」
コニー「プレゼント買うんだとよ」ププ
ジャン「くっそコニー!」///
エレン「ふーん」
ジャン「いいか!俺はミカサを喜ばしてやる!誰よりもだ!」
エレン「何の宣言だよ」
ジャン「男のだよ。ま。家族っつー立場のお前には理解できねえ宣言だな」
エレン(……)
エレン「まてジャン。何を買うつもりなんだ?」
ジャン「教えねえよ」
ジャン「この特別な一日を、当然みてえにミカサと過ごしてるお前には」
55 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:30:44 ID: olZ1tEeg
サシャ マタアトデー!! フリフリ
ミカサ「5時に世界時計前に集まること、ジャンに伝えておいた」フリフリ
エレン「おうすまんな。これからどうするか?お前はどっか」
ミカサ「エレンの行きたいところに」
エレン「だと思ったよ」
エレン「この通りを見つつ……訓練に役立つもんがあったらほしいな。靴とか!」
ミカサ「靴なら本屋の手前にあった。少し戻ろう」
エレン「ああ」
ミカサ「……」ドキドキ
エレン「……ほらよ」ギュッ
ミカサ「!」///
ミカサ「エレンははしゃぐとすぐ迷子になるから///」
エレン「昔の話だろ」
エレン(手をつなぐとやっぱり少し嬉しそうだ)
エレン(……でもこれは、家族と離れたくないからっていうアレ、だよな)
57 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:33:59 ID: olZ1tEeg
1330——東口 明治通り・中央通り交差点付近
エレン /// ウットリ
エレン「買っちまったぜ!格闘術練習用のグローブとミット!その他もろもろ!」ニコニコ
エレン「格闘術の用品の専門店があったなんてな!」ニコニコ
ミカサ(無邪気なエレン、抱きしめたい///)
エレン「これで練習して、アニ師匠超えだな!」
ミカサ「エレン頑張って。打倒女狐。なんなら私も加勢する」ゴゴ
エレン(何いってんだこいつ)
エレン「中央通りだってよ。こっち行こうぜ」テクテク
エレン「ミカサは欲しいもんねえの」
58 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:35:17 ID: olZ1tEeg
ミカサ「新しい下着が欲しい。エレンの。すぐよれよれになるから」
ミカサ「あと、マグカップ。エレンの。すぐ割ってしまうから」
エレン(母さんかよ)
エレン「自分の」
ミカサ「これといったものは」
エレン「何かあんだろ」
ミカサ「……」
ミカサ「その、近頃日が長くなってきた。ので、帽子。など」
エレン「そうか」
エレン(帽子か……いいのあったら買ってやりたいな)
60 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 00:39:18 ID: olZ1tEeg
トコトコ
エレン「お!駅側からベルトルトとユミルが来るぞ」
ベルトルト「やあ」
ユミル「お前らか」
エレン「珍しい組み合わせだな」
ミカサ「ライナーもいる」
ユミル「あれはライナーじゃねえ、カレー屋の看板のゴリラだ」
ミカサ「ミカサジョーク」
エレン(はまってんのかよそれ)
ユミル「ゴリラならクリスタをさらって消えちまった」チッ
ユミル「にしても……お前らずいぶんラブラブだな。お手手つないで」
エレン「こっこれは!///」
ミカサ「人混みで離れ離れになってはいけない。家族なら当然のこと///」
エレン(また家族、か)
64 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 11:02:02 ID: olZ1tEeg
エレン「そういや!格闘技の練習道具を買ったんだぜ! 見るか!?」ゴソゴソ
ユミル「いやいい。なあベルトルさん。例のオツカイ、こいつらに任せよう」
ベルトルト「えっ!さっきと話が違うよね」アセアセ
ユミル「あいにく私は気分屋なんでね。ほれエレン」バッ
ユミル「私らがアルミンに頼まれたお買い物リストと予算だ。買ってこい」
エレン「なんだよいきなり……ん?」ペラッ
エレン「……はあ!?何やってんだお前ら!こんなモン買ってこいっていうのか!?」
ユミル「それはアルミンに頼んだ団長に言え。まあこの他にも任務はあるみたいだったけどな」
エレン(アルミン何やってんだ!こんな任務……!)
ベルトルト「ユミル、やっぱりだめだよ。僕1人で行くから」アセアセ
エレン「まて」
ベルユミ「?」
65 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 11:02:44 ID: olZ1tEeg
エレン(これにミカサは巻き込みたくないな)
エレン「……俺がいく。ミカサはどっかで待っててくれ」
ミカサ「私も行こう。そのリストを見せて」
エレン「えっ!だっだめだ!」アセアセ
ミカサ「どうして?」
エレン「ちょっやめろ!奪おうとするな!」
ミカサ「私もアルミンに協力したい」グググ
エレン「これはミカサにはできない任務だ!」グググ
ミカサ「私は強い」
エレン チラッ
ベルトルト「!」
66 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 11:03:55 ID: olZ1tEeg
ベルトルト「そそそうだ! ぼくとエレンがふたりで行く!」
ベルトルト「終わるまでミカサとユミルは所定の場所で待つ。それでどうだい?」アセッ
エレン「おう!そうするしかねえな!」
ミカサ「ベルトルトでは不安」ジィ
ベルトルト「スミマセン」
エレン「ベルトルトは俺より成績いいだろ。すぐ戻るから」
ミカサ「……わかった」
ユミル「ちっ。つまんね……」
67 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 11:14:41 ID: olZ1tEeg
・
ユミル「そこ喫茶店でまってるからなー。あくしろよー」ブンブン
ユミル「店はいるぞ。私はこのナポリタンなるものを食ってみたい」
ミカサ「私はすでに食事をすませた」
ユミル「菓子食ってろ」
イラッシャイマセー
ユミル「ふー! やっと一休みできる」ドサッ
ミカサ「ところでふたりは何を購入しに行ったの」
ユミル「察しつかねえのか?あいつらあんなに共犯者めいた素振りしてたのに」
ミカサ コクッ
ユミル「ハハッ。淫乱調査兵団様のハイテクエログッズ買いにいったんだよ」
ミカサ「?」
ユミル「エログッズ」
ミカサ「……」
ミカサ「エレン!!今行く!!」ガタッ
ユミル「ばか待て!」ガシッ
76 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:07:36 ID: olZ1tEeg
・
ミカサ「ととと取り乱してしまった」
ミカサ「あなたの処遇はのちほど決定させてもらう。しかし先に」
ミカサ「アルミンの任務を引き受けた経緯を教えて」
ユミル「ん?ああ」
ユミル「さっき青梅街道っつーでけえ通りのカフェにいたら、見えたんだ」
ユミル「アイツが通行人に話しかけてるのがな」
ユミル「んでいかにも童貞狩りを趣味にしてそうなあばずれにお遊びされそうになってたからな」
ユミル「仕方なく声をかけてやったんだよ」クスクス
ミカサ「……」
ユミル「話を聞けば、エログッズリストの内容の意味もわからないまま」
ユミル「そいつを見せて売ってる店を聞き込みしていたんだと!」ケラケラ
ユミル「ダハハハ!うけるよな!んなことコニーでもやんねえよ」
ユミル「座学トップ様のくせにそっち方面はからっきしだったわけだ」ケラケラ
77 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:08:32 ID: olZ1tEeg
ミカサ「アルミンのことを笑うやつは私が許さない」キッ
ミカサ「しかし……」
ミカサ「アルミンを助けてくれたこと、感謝している」ペコッ
ユミル「相変わらず過保護だな。お前の護る対象はエレンだけじゃないのか」
ミカサ「……エレンとアルミンには幸せになって欲しい」
ユミル「おいおい自分の幸せはどこいった?エレンのこと好きなんだろ?」
ミカサ「エレンはアルミンと一緒にいるといつも楽しそう」
ミカサ「なので、私はただ、邪魔にならないように、その側にいたいだけ」
ミカサ「アルミン……言ってくれたら手伝ったのに」ボゾ
ユミル「驚いた……お前らって本物の意味で三角関係なんだな」
ミカサ「?」
ユミル「はっ!しかも見てくれは整った等辺なのに、それぞれが二等辺だと思ってやがるのか」
ミカサ「なんのこと?」
ユミル「つまりお前ら馬鹿なんだ」
78 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:10:10 ID: olZ1tEeg
——大人の玩具屋
エレン「さっきはサンキューな」
ベルトルト「全ての男性は仲間だからね」
エレン「でも意外だったぞ。ベルトルトって性欲あんだな」
ベルトルト「えっ」
エレン「寮で猥談してたとき、ベルトルトっていつも興奮したライナーを鎮める役だっただろ」
ベルトルト「君こそ、訓練や巨人の話ばかりだったじゃないか」
エレン「そうか?俺だって健康思春期男子並だ。女子に触れる訓練はやっぱり嬉しかったし」
ベルトルト「アニ」
エレン「あの強さと身体の柔らかさのギャップ。きれいな指先」
ベルトルト「……ほう。着眼点はいいね。でも惜しい」
エレン「?」
79 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:11:30 ID: olZ1tEeg
ベルトルト「そんな思春期君なら、ミカサを連れてくるべきだったよ」
エレン「嫌がるに決まってんだろ」
ベルトルト「それがそそるんじゃないか」ニヤ
エレン「策士か」ニヤ
エレン「まあでも今日は、ミカサにとって優しいやつでいたいから」
ベルトルト「あ、店員さんすみません。この紙のやつ一式ほしいんですけど……はい」
ベルトルト「……そろえてくれるみたいだね、待っていよう」
エレン「触ってみろこれ。すげえ気持ちよさそうだ。このサンプル本物そっくりだぜ」
ベルトルト「えとごめん。わからないや、僕まだ童貞だから」
エレン「いや俺もだけど」
ベルトルト「本物知らないのに本物そっくりと言ってしまうこと」
エレン「あるよな」
80 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:12:06 ID: olZ1tEeg
ベルトルト「ミカサとこういうことは?」
エレン「しねえよ。恋人同士がするもんだ」
ベルトルト「いつも君を見ている」
エレン「知ってるよ。どうせ家族だからだろ?」
ベルトルト「え、違うと思うけど……」
エレン「え?」
エレン「俺の汗にパンひたして食えるって言ったり」
エレン「古くなった俺のパンツをハンカチにしようとするのは」
エレン「あれは家族だからじゃないのか?」
ベルトルト「君の家庭環境が気になった」ゾッ
81 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:12:39 ID: olZ1tEeg
ベルトルト「エレンにとってのミカサは?やっぱり家族、かい?」
エレン「んー……んと」
エレン「アルミンが今日、それをよく考えろって言ってくれて、考え中」
ベルトルト「中間報告」
エレン「……ミカサが家族になってから、風呂もベッドも一緒だったけど」
エレン「でもそれから3年間寮暮らしして、お互い身体も変わったし」
エレン「美人だし、怒ると怖いけどやっぱ優しいし……安心するし」
エレン「ちょっとは意識する、しているかもな……。腹筋男だけど」
エレン「家族なのにな。俺はおかしいやつだ」
ベルトルト「そんなことないさ。事情も事情だし、君たちの言う家族はきっと多義的なんだよ」
エレン「タギテキ?」
ベルトルト「家族の意味は君たち次第ってこと」
エレン「?」
ベルトルト「ずるいな君は……そんな便利な口実、僕も欲しかった」ボソッ
82 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:13:32 ID: olZ1tEeg
エレン「?」
ベルトルト「あ、定員さん呼んでる。準備できたみたいだ、行こう」
エレン(ふう。ベルトルトに話して少しすっきりしたな)
エレン(俺はミカサのことを女子として見ている、のか。でもなんか)
エレン(サンプル触ってたら下半身が立体機動しちまった……これじゃミカサんとこに戻れねえ)
ベルトルト「あ、定員さん。これは別払いで」
エレン「?」
エレン「この“超大型ぞうさん shinjuku night”はリストには載ってないだろ」
ベルトルト「これは、えっと……。一身上の都合で」
ベルトルト「ちち違うよ!?別に僕が女の子に使うためのものじゃなくて!」
エレン「お前じゃあ男のために使うってのか?……お前ホモかよ」ゾゾッ
ベルトルト「誤解だ!言い方が悪かっただけで!聞いてよ!」アセッ
エレン「なんていうか、ほどほどにな……」
ベルトルト「」
エレン(しかしホモ話聞いても萎えきんねえな。どうしよ)
83 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:14:07 ID: olZ1tEeg
ベルトルト「はい。えっと……領収書?ってなんですか?支払者の名前?」
ベルトルト「えっとじゃあ『エルヴィンヅラのくせに』でお願いします。はい。ありがとうございます」
ベルトルト「よし行こうエレ……あれ?」クルッ
ベルトルト(さっきまで横にいたのエレンが消えた?)
ベルトルト「あれ、エレーン?どこだい?会計終わっt」ヒョイッ
エレン「ベルトルッ……さっきのサンプルっ、やっぱ気持ち……いい……んっ」ビク
ベルトルト「思春期ってこわいなあ」
84 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:14:42 ID: olZ1tEeg
1400——東口 中央通り 喫茶店前
ミカサ「エレン!?」
エレン「……う……ひっく……」ポロポロ
エレン「何があったの!?泣いてないで話して!」ガシッ
ベルトルト「サンプルを自身の息子で白昼堂々試して大目玉をくらったと言ってしまいたい」
ユミル「言ってしまってるよベルトルさん」
エレン「なんでもっ……ねえよ……うえっ……ぐずっ」ポロポロ
ミカサ「教えて!誰にやられたの!?痛いことされたの!?」
ベルトルト「自分でやったし、気持ちいいことしてたと言ってしまいたい」
ユミル「言ってる言ってる」
85 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 16:15:12 ID: olZ1tEeg
エレン「あっ!アルミンからの伝言で5時に」
ユミル「西口世界時計前の件はアルミンから聞いてる。もう行くぞ」
ユミル「戦利品はベルトルさんが持ってな」
ベルトルト「はい」
ベルトルト「そうだエレン。言い忘れたことがあるよ」
エレン「なんだ?」
ベルトルト「さっきジャンに会った。ミカサにリボンの付いた麦わら帽子を買っていたよ」ボソッ
ベルトルト「じゃ、頑張って」ニコ
エレン(むぎわら……ぼうし……)
88 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 17:32:57 ID: LbyaMkL.
——ビックロ
エレン「ミカサ見ろこれ!床を機械が勝手に掃除すんだってよ、すげえな!」
エレン(兵長にぴったりだな……これお土産に買って)
ミカサ「だめ」
エレン「ってまだ何も言ってないだろ。ここで貯金使わなくてどうすんだよ」
ミカサ「だめ。コンセントない。充電できない」
エレン ハッ!
ミカサ「あのチビのお土産はぞうきんにするべき」
エレン「お前なぁ。兵長がいなけりゃ、俺は解剖されてたんだぞ」
ミカサ「……」
ミカサ「電気不要な掃除用具を見に行こう。それでも奴には十分すぎるくらい」
エレン「一言多いぞ」
89 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 17:35:22 ID: LbyaMkL.
——100円ショップ
エレン「ミカサ!これ百円だぞ!」ドキドキ
ミカサ(すごい!手頃な値段で向こうの世界で役立ちそうなものばかり)
エレン「この菓子はどんな味かな、やっぱ甘えのかな、お前これ好きそうだよな」ワクワク
ミカサ(水筒に保温保冷バッグ……なるほど遠征に役立つはず)
エレン「これもだ!この世界は太っ腹だな!」キラキラ
ミカサ(植物の種もある。向こうで育てよう)
エレン「なあミカサこれお前にぴったr」
ミカサ「エレン。任務」ジッ
エレン ビクッ
エレン「……ごめんなさい」シュン
ミカサ「……あっちに掃除用品があった。チビ用に何か見繕うといい」
エレン「……行ってきます」
ミカサ「はい」
エレン(はしゃぎすぎた……)
90 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 17:39:34 ID: LbyaMkL.
——中央東口ロータリー付近
テクテク
エレン「駅に近づいた」
エレン「あちいな」
ミカサ コクッ
エレン「機動装置外してえ」
ミカサ コクッ
エレン(……口数減った。ミカサ暑さには弱えからな)
エレン「! おっ、ソフトクリームって冷たいの売ってるぞ!」
エレン「待ってろ、飲み物も今買ってくるからな! 倒れるなよ!」タタッ
エレン(ミカサにいいところを見せないと)
ミカサ(気づいてくれた……?///)
ミカサ(今までのエレンなら『便所か?大か?』だったのに!///)
91 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 17:41:39 ID: LbyaMkL.
エレン「白と赤買ってきたぞ。どっちがいい」タタッ
ミカサ「エレンが先に」
エレン「遠慮すんな」
ミカサ「じゃあ白」
エレンミカサ「いいただきます」パクッ
エレン「美味いか?」
ミカサ「美味しい」
エレン(よかった)
ミカサ「エレン提案」
エレン「ほらよ食え」ズイッ
ミカサ「ん///」パクッ
エレン「……交換こだぞ」
ミカサ「もちろん///」
エレン(やっぱり可愛いよな)
92 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 17:44:15 ID: LbyaMkL.
ドンッ
エレン「わっ」グラッ
エレン「なんだ今の奴……ぶつかってきやがって」
エレンミカサ「あ」
エレン「すすすまんミカサ!ソフトクリームがお前の雨具についちまった!」
ミカサ「平気。洗ってくるからエレンはここで待っていて」
エレン「俺がやったんだ、俺が洗ってくる」
エレン「機動装置が見えないようにそこの陰で急いで雨具を交換するぞ」
エレン「お前はこれ食って待ってろよ!動くなよ!」タタッ
エレン(せっかくいいとこ見せられたのに!)
ミカサ(やはり優しい…でも何か……?)
94 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 17:53:50 ID: LbyaMkL.
エレン「待たせたな」タタッ
ミカサ「ソフトクリームに夢中になっていたので平気」
ミカサ「しかし……どろどろになってしまって……エレンの赤も食べてしまった」シュン
エレン「構わねえよ。この雨具まだ濡れてるから俺が着とくぞ」
ミカサ「ありがとう。……待っている間、通行人の話を聞いていた」
エレン「?」
ミカサ「さっき向こうの東南口の橋の上から、女性がお金を撒いていたらしい」
ミカサ「それに釣られた人がエレンにぶつかったみたい」
エレン「ふーん。ずいぶん景気のいい女神様がいたもんだ」
エレン(俺にとっちゃとんだ悪魔様だ)
ミカサ「ところで。見たい場所ができた」
エレン「どこだ」
ミカサ「あれ」
96 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 00:51:01 ID: heImRvbM
——石鹸屋
エレン「これは」
ミカサ「……甘すぎ」
エレン「これは」
ミカサ「……良い香り。しかしもう少し爽やかなものが良い」
エレン「よく区別がつくな」クンクン
ミカサ「女性の嗅覚は男性より敏感。仕方ない」
エレン「あ、でもこれはなんか違うな……母さんの匂いに似てるかも」クンクン
ミカサ「! じゃあこれに」
エレン「地味すぎじゃないか。こっちのがお前っぽいぞ」
ミカサ「エレンが区別のつく香りでないと、エレンに気づいてもらえない」
97 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 00:54:38 ID: heImRvbM
エレン「つうか普段からお前の匂い、わかってるぞ。母さんのと少し似てるけど」
ミカサ「!? ほんとうに?///」ズイッ
エレン「えっ」ドキッ
エレン(顔近いな)
エレン「ああ」
エレン(直接チューできる距離だな。柔らかそうだ……)
ミカサ「い、いい香り?///」
エレン「えっと……まあ、悪くねえんじゃねえか……」
エレン(言えよ!すげえいい匂いだって!俺のばか!)
ミカサ「じゃあ石鹸はいらない。私の香りは私は一生体臭でいい///」
エレン「きょ、極端だな」
アリガトウゴザイマシター
98 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 00:57:12 ID: heImRvbM
——東南口広場
ミカサ「!」
ミカサ「エレン階段の上!東南口改札の前にアルミンがいる!……何か荷物を運んでいる」
エレン(は?アルミンなんであんなに重労働してんだ……?聞いてねえぞ)
エレン(さっきの大人の玩具任務だってそうだ、任務は簡単っつってたのに)
ミカサ「手伝おう」
エレン(……)
エレン「えっと……」
エレン「だ……大丈夫だろ」
ミカサ「なぜ?アルミンを放ってはおけない」
エレン「いいんだって」
ミカサ「しかし」
エレン「行くぞ!迷子になっても知らんぞ」グイッ
ミカサ「エレン……?」
ミカサ(エレンがアルミンに……冷たい?)
99 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 00:59:22 ID: heImRvbM
——甲州街道を新宿御苑方面へ
エレン「……」スタスタ
ミカサ「……」トボトボ
エレン(勢いで駅の反対方向に歩いてきちまった)
エレン(どうしたんだよ俺……)
エレン(別にアルミンの手伝いをしたってよかっただろ)
エレン(それでミカサと別行動になるわけじゃないんだし)
エレン(でもなんだよ、この感じ……)
エレン(ジャンの帽子のこと聞いてから、イライラするな……)
100 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:00:12 ID: heImRvbM
1500——新宿御苑
エレン ボー
ミカサ ボー
エレン「久しぶりに緑を見た気がするな」
ミカサ「うん」
エレン「このベンチ、ケツあちいな」
ミカサ「うん」
エレン「あの花青いな」
ミカサ「うん」
エレン「きれいだな」
ミカサ「うん」
101 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:01:01 ID: heImRvbM
エレン「とってやるよ」
ミカサ「エレンそれは園庭のもの。とってはいけない」
エレン「ここは壁内と違って広いんだろ?一本ぐらい」
ミカサ「だめ」
エレン「ちぇっ」
ミカサ「エレン」
エレン「ん」
ミカサ「やはり戻ろう」
エレン「!」
ミカサ「アルミンのところへ帰ろう」
エレン「……行きたく、ない」
ミカサ「どうして?」
エレン「えっと、その」
エレン(勇気を出せ!)
102 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:02:01 ID: heImRvbM
エレン「お、お前と一緒にいたいっつーか……」ドキドキ
ミカサ「でもアルミンの任務は大変そうだった」
エレン(せっかく勇気だしたってのに!)
エレン「……アルミンが俺たちふたりで過ごすようにって言ってたんだよ」
ミカサ「しかしユミルたちに協力してもらうほどの仕事を、私たちはアルミンに押し付けてしまっている」
ミカサ「アルミンに全て任せてまで…ふたりでいるべきではない」
ミカサ「……昔から探検は3人でと言っていたはず」
エレン(そうだ、探検は3人で、だけど!)
103 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:02:42 ID: heImRvbM
エレン(なんだ俺は……。焦っている?のか……?)
エレン「……えと」
エレン(だめだ、これは)
エレン「そ、そうだ!ミカサの」
エレン(言ってはいけないやつだ)
エレン(だめだ)
エレン「お前の帽子買いに行こうぜ!」
ミカサ「……」
エレン「お前が好きなの!」
エレン「どんなのでも!」
エレン「高いのでもいいぞ!」
エレン「俺が買ってや」
ミカサ「いらない」
104 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:03:25 ID: heImRvbM
エレン「は?」
エレン「なんでだよ!欲しいんだろ帽子!」
ミカサ「ほしい」
エレン「だったら」
ミカサ「今日のエレンはなにか変。アルミンをないがしろにするエレンはエレンではない」
ミカサ「ので、エレンからはいらない」
エレン「別に!ないがしろになんかしてねえよ!」
ミカサ「私はエレンとアルミンがいつも一緒で仲良しなのが好き」
エレン「仲良しだって」
ミカサ「じゃあ手伝おう」
エレン「だからいいって!」
エレン「……んなにアルミンの所行きたいなら勝手にいけばいいだろ!!」タタタ
ミカサ「エレン!待って!」タタタ
エレン(くそっ!話がかみあってねえ)
105 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:05:25 ID: heImRvbM
1545——甲州街道 東南口方面へ
エレン スタスタ
ミカサ タタタ
ミカサ「……はやり今日のエレンはおかしい」
エレン「おかしくない」
ミカサ「優しいと思ったら、苛立っている」
ミカサ「何かあったのなら教えてほしい」
エレン「何もねえよ」チラッ
エレン(東南口地下通路……これで駅に戻れるだろ)
エレン「俺はこっちの階段降りるからな。付いてくんなよ」スタスタ
ミカサ「……」
106 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:09:16 ID: heImRvbM
エレン「付いてくんなって」
ミカサ「迷子になったらいけない! ので提案、手を」スッ
エレン「つながない」
ミカサ シュン
——甲州街道下 東南口地下通路
エレン(左右どっち進めばいいんだ)キョロ
ミカサ「……駅は、右、だと思う」
エレン「うるさいな」
エレン(ミカサのやつ、どこまで母さん面するんだ)
エレン(せっかく一緒にいたいって言ってんのに)
エレン(アルミンもアルミンだ!そんなに任務が大変なら言ってくれればよかった!)
エレン(全部に腹が立つ!)
107 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:10:14 ID: heImRvbM
スタスタ
ミカサ「……」
エレン「……」
ミカサ「もし私がエレンに何かをしたのだったら」
エレン「……」
ミカサ「謝りたい」
エレン「……」
ミカサ「私は……エレンのかぞ」
エレン「もう家族家族言うのやめてくれよ!!」
ミカサ「!?」ビクッ
108 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:10:58 ID: heImRvbM
エレン「家族だから俺にくっついてくるのか?こだわるのか?」
ミカサ「!?」
エレン「同い年のくせに、いつもガキ扱いしやがって!」
エレン「いつも気持ちわりいくらいくっついてくるくせに」
エレン「俺の汗にパンひたして食えるって言うくせに」
エレン「俺の古いパンツハンカチにしようとしたりするくせに」
エレン「なのに家族って言って子ども扱いして!」
ミカサ「!」
エレン「俺をちっとも」
エレン「男として見てくれない!!」
109 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:12:30 ID: heImRvbM
ミカサ「……エレン……?」
エレン「……」ジワ
エレン「少しは、俺の気持ちも……考えてくれよ」グズッ
ミカサ「……?」
エレン「お前みたいなすげえ美人、側にいてどきどきしないわけないだろ……」
エレン「お前が家族って言うたび、俺は……悔しくてたまらなくなる」
エレン「俺は、お前のこと!」
??「うおおおおい!!エレーーーーン!!」ダダダ
110 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 01:19:59 ID: heImRvbM
エレンミカサ「!?」
エレン「何だ!?」
エレン(正面からジャンとサシャがこっちに走ってくる!)
ミカサ「誰かを追っている!」
ジャン「そいつだ!!」ダダダ
エレンミカサ「!?」
ジャン「そいつを捕まえ!!」
ジャン「ないでくれえええええええ!!」ダダダ
エレン「は!?」
ジャン「捕まえるなよ!!絶対手えだすなよ!!」ダダダ
サシャ「どいてくださああああい!!」ダダダ
114 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:25:51 ID: heImRvbM
ダダダダダダダ……!!
エレン「と、通りすぎてった……」
ミカサ「追おうエレン!」
エレン「ああ!」タタタ
エレン「サシャ!これはどういうことだ!?」ダダダ
サシャ「ひったくりです!」ダダダ
エレン(まさかミカサへの帽子……!?)
エレン「言えよ!捕まえたのに!」
エレン(つうかあのひったくり…速すぎないか?)
エレン(直線距離で俺たちが全く追いつけなかった!左に曲がっちまった!)
エレン(ここはもやしっ子しかいないんじゃなかったのかよハンジさん!)
115 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:27:02 ID: heImRvbM
エレン「ジャン!立体機動!」
サシャ「狭いし、人が多すぎます!」
ジャン「この死に急ぎ!俺は男だ!」
エレン「はあ?知ってるよ!」
ジャン「男だ!」
ジャン「お前なんかと違って!」
エレン「!?」
ジャン「お前には!わからねえ!!」
サシャ「お願いです!ミカサ、エレン!大丈夫ですから!」
サシャ「追って来ないでください!!」
エレンミカサ「!」
サシャ「ジャンがっ、やらないと!意味が……ないんですうううう!!」ダダダ
116 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:28:06 ID: heImRvbM
エレン「!!」
エレン「くそっ!!」
エレン「ミカサ止まれ!!」ザザッ
ミカサ(!?)ザザッ
ダダダダダ……
ミカサ(サシャたちが行ってしまった!)
エレン ハァハァ
ミカサ ハァハァ
ミカサ「エレン!?」ハァハァ
ミカサ「なぜ止まってしまったの!?サシャはああ言っていたけれど、やはり追うべき!」
ミカサ「あのひったくり、おかしい!走りも人混みを分けて進むのも、いくらなんでも速すぎる!」ハァハァ
エレン「……ハァハァ」
ミカサ「エレン!!」
117 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:29:07 ID: heImRvbM
エレン「ミカサ……ハァハァ……これでいいんだ」
ミカサ「……なぜ?」
エレン「……ジャンは、男だからな。なんとかするさ」
ミカサ「……?」
118 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:30:03 ID: heImRvbM
1555——副都心線 新宿三丁目駅 伊勢丹正面改札前
ガヤガヤ
エレン「……しらねえ改札と出口がいっぱいあるな。四方八方に別れてやがる」
ミカサ「……」
エレン「JR線の矢印が見つかんねえ……ここ、どこだ?」
ミカサ「わからない……ジャンたちが来た方向に戻れば、帰れる……はず」
エレン「……ど、どっちから、来た?」
ミカサ「副都心線改札を横切った……ので、あっち、かも」
エレン「……そうか」
ミカサ「……」
エレンミカサ トボトボ
エレン「……さっきは怒鳴って、ごめんな」
ミカサ「……平気」
119 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:32:14 ID: heImRvbM
エレン「俺すげえ焦って、いらいらしてた。全面的に俺が悪い」
ミカサ「……」
エレン「……歩きながらでいいから、話、聞いてくれるか」
ミカサ「……うん」
エレン「俺最近、お前が家族だっていうことが悔しくてたまらなくなってた」
ミカサ「……それは、あの…私を嫌いに」
エレン「言っとくがお前が嫌いになったからじゃないぞ。むしろその逆だ」
エレン「今日アルミンと他のやつらに気付かされたよ」
エレン「俺はミカサが好きだった。もちろん家族だと思ってるけど……同時に女子、としてだ」
ミカサ「……!」
エレン「でもお前って俺のこと家族としか思ってないだろ……だから悔しかったんだ」
エレン「お前ってすげえ美人だし、家事全般できるし、強いし」
エレン「俺は正直お前と一緒にいると、特別どきどきするし、むらむらもするんだ」
エレン「本当は胸だって尻だって色んなとこ見てる。布団をお前だと思ってぎゅーってしてる」
エレン「家族なのにな……すまん」
120 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 09:33:25 ID: heImRvbM
ミカサ「謝ることはない」フルフル
エレン「好きだって気づいた途端、ジャンがこわくなった」
エレン「ジャンはミカサに一途だからな。だから焦っちまった……。本当にすまんな」
121 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 12:44:54 ID: heImRvbM
ミカサ「……エレン」
エレン「……ん」
ミカサ「私はエレンのことが好き」
エレン「いやだからそれは家族だからだr」
ミカサ「ひとりの男性として好き」
エレン「え」
122 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 12:45:35 ID: heImRvbM
ミカサ「……ひとりの男性、として///」
エレン「え、うそだろ?」
ミカサ「本当。あなたはとても、鈍感///」テレテレ
エレン「……」
エレン「そっそうか!えっと……それは、なんか」
エレン「えと……ありがとな///」テレテレ
ミカサ「どういたしまして///」テレテレ
エレン「……」
エレン「いや待て!嬉しいが待て!落ち着けミカサ!そうじゃなくてだな」
ミカサ「違うの?」
エレン「なんつうか、俺はズル野郎なんだ」
ミカサ「?」
エレン「……ミカサ。ジャンは男だ。かっけえ男だ。ミカサにとって」
エレン「でも俺は男じゃない」
ミカサ「どういうこと?」
Related Articles関連記事
進撃の巨人(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『進撃の巨人』とは、諫山創による日本の漫画作品。『別冊少年マガジン』で連載されていた。ジャンルはダークファンタジーであり、人類存亡をかけて巨人との戦いに挑む人々の物語が描かれている。巨大な壁に守られた人類達の元に、圧倒的な力を持った「巨人」が出現。主人公のエレン・イェーガーは目の前で母を捕食され、巨人の殲滅を誓う。日本国内だけでなく、海外からの人気も高く、テレビアニメや実写映画化をはじめ、様々なメディアミックス展開がされている。
Read Article
進撃の巨人の九つの巨人まとめ
『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ・小説・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。人類を無差別に殺す謎の生命体「巨人」が存在する世界を舞台に、巨人を駆逐することに執念を燃やす主人公エレン・イェーガーの戦いを描く。作中ではエレン以外に巨人化の能力を持つ人物が登場し、それらは「九つの巨人」と呼ばれている。「九つの巨人」はそれぞれ「始祖の巨人」や「鎧の巨人」などの固有名称を持ち、普通の巨人とは一線を画す特殊技能を持っている。
Read Article
進撃の巨人の恋愛関係・カップル・カップリング・夫婦・恋人まとめ
『進撃の巨人』は、諫山創原作の漫画である。少年漫画雑誌『別冊少年マガジン』で2009年から連載された。突如現れた巨人により人類は滅亡の危機にさらされるが、巨大な壁を建設することで100年間平和を保ってきた。しかしある日超大型巨人が壁を蹴破り、人類は再び巨人の襲来に遭う。巨人に母を捕食された主人公・エレンは、巨人のせん滅を誓って調査兵団に入団する。大迫力の戦闘シーンの合間には、エレンや幼なじみのミカサらをめぐる恋愛要素も描かれている。
Read Article
進撃の巨人の壁・地区・歴史情報まとめ
『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ・小説・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。人類を無差別に殺す謎の生命体「巨人」が存在する世界で、生き残った人類は3重の壁を築き、その内側でかろうじて命脈を繋いでいた。しかしそんなある日、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が壊され、巨人の大群が壁内に侵入。人類は活動領域の後退を余儀なくされた。巨人に母親を殺されたエレンは、全ての巨人を駆逐することを心に誓う。
Read Article
進撃の巨人の回収済み・未回収の伏線・謎まとめ
『進撃の巨人』とは、諫山創によるダークファンタジー漫画、およびそれを原作としたアニメである。2009年から少年漫画雑誌『別冊少年マガジン』で連載された。正体不明の巨人の脅威に怯える人類は、強固な壁を作り100年間の平和を実現していた。しかしある日超大型巨人が壁を破壊し、人類は再び巨人に襲撃される。巨人に母親を喰われたエレン・イェーガーは巨人を駆逐するために調査兵団に入団。巨人との対戦の中で、巨人の正体やエレンたちの出生の秘密など、たくさんの伏線が明かされてゆく。
Read Article
北欧神話徹底解説・考察まとめ!おもしろくて分かりやすい!
北欧神話(ほくおうしんわ)とは、キリスト教が広まる以前にノルド人(ノース人)が信仰していた神話体系。ノルド人がスカンジナビア半島を勢力圏としていたため、スカンジナビア神話とも呼ばれている。口伝によって伝えられていたが、13世紀頃、アイスランドの詩人スノッリ・ストゥルルソンによって『エッダ』という書物にまとめられた。 「滅亡の運命」が定められた神々の隆盛と終焉を描いており、全体的に暗い印象のエピソードが多い。物語全体の完成度が高く、漫画などの現代の創作物においてもたびたび題材として用いられる。
Read Article
進撃の巨人の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『進撃の巨人』とは、巨人たちに立ち向かう人類の戦いと世界の謎を描いた、諫山創による漫画作品。人類を守る壁を破壊し侵入した巨人によって両親を喪った少年エレン・イェーガー。巨人を滅ぼすためエレンは調査兵団に参加し、巨人との戦いに身を投じる。作品の人気が高まるに従い、個々のキャラクターへの注目も高まって、彼らが発した心揺さぶるセリフに惹かれる読者も増えていった。巨人という死に直結する敵が常に存在する世界での物語は、数々の名言を生み出した。
Read Article
進撃の巨人の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ
『進撃の巨人』とは諫山創によるダークファンタジー漫画及びそれを原作としたアニメ・映画・ゲームなどのメディアミックス作品。この記事では、『進撃の巨人』のアニメに使用された歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、実写映画、アニメ映画などの主題歌を紹介する。
Read Article
ユミル・フリッツ/始祖ユミル(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ユミル・フリッツは『進撃の巨人』の登場人物で、「始祖ユミル」とも呼ばれている。エルディア人こと「ユミルの民」の始祖となった女性で、光るムカデのような生物と接触したことで彼女は「始祖の巨人」の能力を得たとされている。マリア・ローゼ・シーナという名前の3人の娘達がおり、パラディ島の3重の壁は彼女達の名前から名付けられた。ユミルの死後、巨人化能力は3人の娘達に引き継がれ、さらに子々孫々に脈々と継承されることとなった。
Read Article
ジーク・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ジーク・イェーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で主人公エレン・イェーガーの異母兄。「獣の巨人」の継承者として調査兵団の前に立ちはだかり、高い投擲能力で多くの兵士を殺傷した。「九つの巨人」の継承者で組織されるマーレの戦士部隊のリーダーであり、多くの戦場でマーレに勝利をもたらしてきた。しかしその真の目的はエルディア人の救済であり、全てのエルディア人から生殖能力を奪うことで巨人の力を巡るこれ以上の悲劇を起こらないようにしたいと考えている。
Read Article
リヴァイ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
リヴァイ・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団に所属する兵士長。1人で1個旅団(約4000人)並みの戦力を持つとされ、「人類最強の兵士」として名高い。三白眼と刈り上げた髪型、小柄な体格が特徴で、ブレードを逆手に持って回転しながら巨人の肉を切り刻む戦闘スタイルを好んでいる。性格は冷静沈着で無愛想。スラム出身ということで言動も粗暴である。神経質で潔癖症だが、部下の最期を看取る際には汚れを気にせず手を握るという仲間想いの一面もある。
Read Article
エレン・クルーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エレン・クルーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で、ユミルの民であることを偽造してマーレ人になりすまし、マーレ治安当局の職員として潜入していたエルディア復権派のスパイである。9つの巨人の1つである「進撃の巨人」の力を身に宿し、通称「フクロウ」と呼ばれている。 ユミルの呪いによって寿命が近い自分の代わりに、グリシャ・イエーガーにエルディア復権の願いを託して壁の中へ行くよう指示した。その後進撃の巨人を継承させる為無垢の巨人化したグリシャに捕食され、スパイとしての任務を果たし、その生涯を終えた。
Read Article
アニ・レオンハート(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
アニ・レオンハートとは、『週刊少年マガジン』に連載されている諫山創原作の漫画・テレビアニメ作品に登場する人物である。主人公のエレン・イェーガーと同じ第104期訓練兵団に所属し、卒業後は憲兵団に入団する。口数が少なく感情を表に表さないため、取っ付きにくい印象を与える性格。しかし格闘技に優れており、冷静な判断を下せるため訓練兵団卒業の際は4位の成績を収める実力の持ち主。
Read Article
フロック・フォルスター(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
フロック・フォルスターとは『進撃の巨人』の登場人物で、104期訓練兵団の卒業生。当初は駐屯兵団に所属していたが、ウォール・マリア最終奪還作戦の前に調査兵団に移籍した。「獣の巨人」を倒すための特攻作戦では唯一生き残り、瀕死のエルヴィン団長をリヴァイ達の元へ連れて行った。その後はエレンをパラディ島の救世主として祭り上げる「イェーガー派」の中心人物として、兵団総統を暗殺しクーデターを先導した。
Read Article
エレン・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エレン・イェーガーとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の主人公。壁の外の世界に強い憧れを持っており、幼少期から調査兵団に入ることを目指してきた。その想いは、母親を巨人に食い殺されたことで一層強まり、調査兵団に入って巨人を駆逐することを心に誓う。性格は熱血漢で直情的。無鉄砲と思えるほどの勇敢さから、強大な巨人相手にも物怖じせずに向かっていく。命の危機に瀕した際に巨人化する能力に目覚め、人類の自由のためにその力を振るっていくことになる。
Read Article
グリシャ・イェーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
グリシャ・イェーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で主人公エレン・イェーガーの父。シガンシナ区で診療所を開き街の人々から尊敬を集めていたが、シガンシナ区に巨人が流入した後行方不明となる。失踪直前エレンに巨人化の薬を打ち込み、世界の真実が隠された自宅地下室の鍵をエレンに託した。物語中盤で彼が壁外の世界から「始祖の巨人」奪還のためにやってきた巨人化能力者であったことが明らかとなる。
Read Article
ピーク・フィンガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ピーク・フィンガーとは『進撃の巨人』の登場人物で「車力の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成されるマーレの戦士の一員として、数々の戦場で功績を打ち立ててきた。当初は始祖奪還計画に参加せずマーレ本国を守っていたが、850年「獣の巨人」であるジーク・イェーガーと共にパラディ島に上陸する。ウォール・マリア奪還を狙う調査兵団との決戦では後方支援を担当し、負傷したジークと「鎧の巨人」であるライナー・ブラウンの逃走を助けた。性格はマイペースだが、冷静沈着で判断力に優れている。
Read Article
ファルコ・グライス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ファルコ・グライスとは『進撃の巨人』のキャラクターでマーレの戦士候補生。戦士候補生の同期であるガビ・ブラウンに好意を抱いており、彼女を救うために「鎧の巨人」継承を目指している。内気な性格だが、「悪魔の末裔」と言われるパラディ島の人々に対しても自分達と変わらない人間だと捉える優しい心の持ち主。心的外傷を負った兵士にも親切に接しており、そこでクルーガーと名乗る負傷兵と出会い、交流を深めていく。
Read Article
キース・シャーディス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
キース・シャーディスとは『進撃の巨人』の登場人物で第104期訓練兵団の指導教官。スキンヘッドに顎ひげを生やした強面の男性で、訓練兵の間では鬼教官として恐れられている。元々は第12代団長として調査兵団を率いていたが、無謀な壁外調査を繰り返し多くの部下を死なせたにもかかわらず成果を残せなかったことから、自分の無能を悟りエルヴィン・スミスに団長職を引き継がせた。主人公エレンの父親であるグリシャ・イェーガーとは以前から面識があり、彼が消息を絶つ直前に顔を合わせた最後の人物である。
Read Article
ロッド・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ロッド・レイスとは、「進撃の巨人」に登場するキャラクターである。壁内人類の真の王家であるレイス家当主。実質的には壁内での最高権力者である。ウーリ・レイスの兄であり、フリーダ・レイスやヒストリア・レイスの父親。正妻との間に5人の子がいたが、当時使用人として働いていたアルマとも関係を持ち、ヒストリアが産まれたことにより、事実的には子供は6人。だがグリシャにより正妻との間の子は皆殺されてしまい、生き残っている子供はヒストリアただ1人である。
Read Article
ダイナ・フリッツ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ダイナ・フリッツとは『進撃の巨人』の登場人物。主人公エレンの父親グリシャの前妻で「獣の巨人」ジークの母。その正体はフリッツ王家の末裔。ストーリー上、巨人の歴史と王家の情報を語る重要な役割を持つ。パラディ島に移住することを拒みマーレに留まった一族は、代々巨人の情報を隠し持っており、その末裔であるダイナはエルディア復権派と共に始祖の巨人の奪還を企てるが、計画は息子ジークの密告により失敗。ダイナは巨人化後、グリシャの後妻であるカルラを捕食する。最期はエレンの持つ座標の力で巨人の群れに喰われた。
Read Article
ケニー・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ケニー・アッカーマンとは『進撃の巨人』の登場人物で、中央第一憲兵団対人立体機動部隊の隊長。かつて「切り裂きケニー」の異名を取った大量殺人鬼だったが、ウーリ・レイスとの出会いを経て現在は中央第一憲兵団に所属し対人戦闘を専門とする部隊を率いている。リヴァイ・アッカーマンの育ての親であり、彼に戦闘技術を教えた人物でもある。その戦闘能力はリヴァイと同等かそれ以上であり、対立した調査兵団を大いに苦しめた。
Read Article
ヒッチ・ドリス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ヒッチ・ドリスとは『進撃の巨人』の登場人物で、憲兵団の新兵。アニ・レオンハートとは同期でルームメイト。ウェーブヘアが特徴の少女で、軽薄で不真面目な言動が多い。他の新兵同様安全な内地で楽をするために憲兵団に入ったが、実は機転の利くところがある。アニのことは愛想のない同期だと思っていたが、ストヘス区の戦闘以降行方不明になったことを心配しており、アニの正体が「女型の巨人」であることを知って大きなショックを受けていた。同期のマルロ・フロイデンベルクに好意を持っているが、マルロ本人は気づいていない。
Read Article
エルヴィン・スミス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エルヴィン・スミスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、調査兵団第13代団長である。調査兵団は人類の生存圏を広げることを目的とし、日々巨人との死闘を繰り広げている。その類まれなる頭脳と判断力から大きな功績を挙げているが、目的のためなら手段を選ばない非情さから「悪魔的」と称されることもある。彼の真の目的は世界の真実を解き明かし、「人類は王家によって記憶を改竄された」という父の仮説を証明すること。人類最強と称されるリヴァイ兵士長を調査兵団に入れたのも彼である。
Read Article
ベルトルト・フーバー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ベルトルト・フーバーとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団団員。第104期訓練兵団を3位で卒業し、どの分野でもそつなくこなすことができる優秀な人物である。ただし優柔不断で判断を他人に任せる傾向があり、積極性に欠けることから他の同期と比べると少し影が薄い。その正体は、ウォール・マリア陥落の主因となった「超大型巨人」であり、始祖奪還作戦のために大国マーレから派遣された「マーレの戦士」の1人だった。任務を達成し故郷に帰ることを切望していたが、結局その願いは叶わず異国の地で命を落とすこととなる。
Read Article
ポルコ・ガリアード(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ポルコ・ガリアードとは『進撃の巨人』の登場人物で「顎の巨人」の継承者。「九つの巨人」継承者で構成される「マーレの戦士」の一員として、「顎の巨人」の持ち味である硬い顎と牙や俊敏性を活かし数々の戦場で活躍している。戦士候補生時代の同期であるライナー・ブラウンとは「鎧の巨人」継承権をめぐって争ったライバルだった。自分ではなく能力の低いライナーが「鎧の巨人」継承者として選ばれたことや、兄のマルセルがライナーをかばって巨人に食われたことから、ライナーに対して悪感情を抱いている。
Read Article
ライナー・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ライナー・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団の団員。主人公エレン・イェーガーとはウォールローゼ南区第104期訓練兵団時代の同期である。責任感が強く、リーダーシップもあることから同期の中ではまとめ役を担っていた。しかし、その正体はウォール・マリアを破壊した「鎧の巨人」であり、始祖奪還を目的にパラディ島に送り込まれたマーレの戦士である。正体が判明した後はたびたびエレン達と対立し、始祖の力を巡って死闘を繰り広げていく。
Read Article
ガビ・ブラウン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ガビ・ブラウンとは『進撃の巨人』の登場人物で、「マーレの戦士」候補生。天真爛漫で型破りな性格で、憧れの従兄であるライナーから「鎧の巨人」を継承するため日夜訓練に励んでいる。パラディ島のエルディア人を悪魔の末裔として強く憎んでおり、彼らを皆殺しにして自分達善良なエルディア人を収容区から解放することを願っていた。しかし成り行きでパラディ島に渡ることとなり、そこで出会った人々との交流からガビの考え方は変化し始める。
Read Article
ハンジ・ゾエ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ハンジ・ゾエとは『進撃の巨人』の登場人物で調査兵団所属のベテラン兵士。初登場時は分隊長だったが、後にエルヴィン・スミス団長の後を継いで調査兵団第14代団長に就任する。ゴーグル(平常時は眼鏡)を着用し、茶髪を無造作に1つにまとめた中性的な外見をしている。明るく聡明な人物だが、巨人に対する情熱は人一倍で変人揃いの調査兵団内でも特に異彩を放っている。ウォール・マリア最終奪還作戦以降は左目を負傷したことから眼帯を着用している。
Read Article
ダリス・ザックレー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。
Read Article
アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。
Read Article
進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。
Read Article
ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。
Read Article
クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。
Read Article
フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。
Read Article
イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。
Read Article