ゴジラ×メカゴジラ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゴジラ×メカゴジラ』とは、2002年に公開された日本の怪獣パニック映画である。ゴジラシリーズ第26作品目になる。監督は手塚昌明、主演を釈由美子が務めた。
館山に45年ぶりにゴジラが出現、対特殊生物自衛隊がゴジラを迎え撃つも歯が立たない。日本政府は科学者たちを集結させ、機龍(メカゴジラ)を完成させる。システムに問題を抱えながらも改良を重ね、再び現れたゴジラと戦うのであった。
女性主人公や女性総理が登場し、当時の時代性を反映した映画になっている。

AC-3しらさぎ

しらさぎ1号機(手前)2号機(奥)

特生自衛隊に所属する支援用航空機である。3機で構成され、機龍の輸送、操作、エネルギー補給を行う。最大乗員は2名。全高6m全長30m、全幅25mである。重量は35t、巡航速度時速750㎞、最高飛行速度930㎞。
2003年4月に、3式機龍運用部隊である第1機龍隊発足時に6機が納入された。1号機は作戦司令機、2号機は機龍の遠隔操作用、3号機は機龍のエネルギー供給用として使用。残りの4号機から6号機は予備機である。機龍の輸送は2号機と3号機がワイヤーアームによって行われた。

『ゴジラ×メカゴジラ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

沙羅「水爆でゴジラを生んで、今度はゴジラのサイボーグ。一番悪いのは人間よ」

機龍がかわいそうだと訴える沙羅

沙羅は、4歳の頃に妊娠中の母親を胎児ごと亡くしている。その為か、命に対しては人一倍敏感である。普段はしっかり者で、明るく振舞っているものの、心に孤独を抱えていた。そんな沙羅は、同族であるゴジラと戦う為だけに作られた機龍を不憫に思っていたのである。大人たちは命の大切さを子供に教えるのに、機龍の命の事は何も考えていないことに腹を立て湯原と茜に「水爆でゴジラを生んで、今度はゴジラのサイボーグ。一番悪いのは人間よ」と言った。そもそも勝手なのは人間なのである。ゴジラと言う命を生み出しておいて、今度はその命を自分たちの都合で奪おうとしている。ゴジラシリーズ全般を通して、制作サイドが訴えたいメッセージである。

茜「あなたに力をもらったわ。生きてちゃいけない命なんてない。あなたの言葉を信じてみるわ」

ゴジラとの戦いで無事帰還した茜(左)を迎える沙羅(中央)と湯原(右)

ゴジラと機龍の戦いで、途中機龍がコントロール不可能になってしまった。そこで危険を顧みず、茜は機龍に乗り込み手動でゴジラと戦ったのである。一時はゴジラの攻撃によって茜は意識を失いそうになるも、仲間たちや沙羅に力をもらい再起しゴジラを撃退した。その後茜の帰還を待っていた湯原と沙羅に言った言葉が「あなたに力をもらったわ。生きてちゃいけない命なんてない。あなたの言葉を信じてみるわ」である。これまで家族もなく一人で孤独と戦いながら生きてきた茜は、自分の事をいらない命だと思っていた。母の死によって、命に人一倍敏感な沙羅とは度々命の大切さで意見が食い違っていたのである。機龍出動の前日、自分も機龍もいらない命だと言う茜に沙羅は強い口調で「生きてちゃいけない命なんてあるわけないよ」と言った。この言葉はピンチに陥った茜が再起する手助けをしたのである。

茜の覚悟

アブソリュート・ゼロの発射準備に入る機龍

機龍の完成披露式典で世界中の人々を驚かせたのが、目標を一瞬で凍結・粉砕する最終兵器アブソリュート・ゼロである。これは絶対零度兵器で、摂氏マイナス273.15度の極超低温の光弾を発射して原子のレベルで目標を凍結、粉砕させる。ゴジラとの決戦の際、葉山の乗るしらさぎがゴジラに捕まってしまう。一度茜に命を救われている葉山は、その時の借りを返すべくアブソリュート・ゼロを、自分もろともゴジラに打ち込むように茜に訴える。しかしもう二度と仲間を失いたくない茜は、ゴジラに体当たりして葉山を救出するのである。4年前、茜は葉山の兄を自分のミスが原因で死なせている。あの時のように仲間を犠牲にするのではなく、ゴジラに突っ込み葉山を救出する迫力のシーンからは、茜の覚悟が感じられる。

リスクを恐れない五十嵐の決断力

五十嵐(中央)に機龍の出動許可をもらいに来た富樫(右)

五十嵐首相は、元は科学技術庁長官を務めていたが、2002年に内閣総理大臣となった。機龍プロジェクトの総責任者であり、機龍の出動決定権も持っている。機龍のコントロール不能からの暴走によって、八景島周辺が全壊した際には心を痛めていた。そのことで辞任を考えたり、国民から非難を受ける形となってしまう。ゴジラ再来の時には、特生自衛隊の攻撃だけでは歯が立たず、頼みの綱は機龍だけであった。そこで第1機龍隊隊長である富樫自らが、機龍出動許可を得るために五十嵐の所へと向かった。前回機龍が暴走したこともあり、出動許可は不可能と思われた。しかし五十嵐は「全責任は私がとる。機龍の指令室で待ってるぞ」と富樫に言うのである。前総理である柘植は、五十嵐の決断力や強いリーダーシップを買って国を五十嵐に任せたのである。五十嵐は失敗を恐れることなく、現場の意見に耳を傾け許可を出した。自分の保身より国や国民の事を考えて決断を下す彼の姿に、胸が熱くなるシーンである。

『ゴジラ×メカゴジラ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

リアルな映像

機龍が攻撃している迫力の映像

シリーズ第24作『ゴジラ×メガギラス』で監督デビューした手塚昌明監督は、デビュー作のテイストをさらにパワーアップさせた形で、壮絶なバトルを具現化している。本作での機龍(メカゴジラ)はCGによりスピード感あるミサイル攻撃やアクションなどが実現した。また、『ゴジラ2000 ミレニアム』後の2作では自衛隊の協力が叶わなかったが、また、今作と次作『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』では久々の全面協力が実現した。その為実物の車両や艦艇、航空機、基地内部をふんだんに使用したリアルで迫力ある映像になっているのである。

主人公を演じる上での苦労

機龍のオペレーターとして再起した茜

釈由美子演じる、機龍のオペレーターである家城茜はクールで、陰のある人物である。
天涯孤独で、隊の中でも孤立した存在である茜は、仲間を自分のミスで死なせた暗い過去を背負っている。他人とのコミュニケーションが苦手な部分もあり、セリフも少なかった。その為目で演じなくてはならず、目で茜の強さや、もの悲しさを表現するお芝居したと語っている。また、戦闘服である黒のボディスーツで熱中症になりかけるなど、大変な撮影であった。
釈は自衛隊で体験訓練をし、ほふく前進や降下訓練などのハードな訓練も体験している。

『ゴジラ×メカゴジラ』の主題歌・挿入歌

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