レイトン教授と不思議な町（ゲーム）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

殺人の犯人

塔に向かうことに決めたレイトン教授とルークだったが、ラモンは「サロメ夫人が屋敷に戻ってくるように言っている」と知らせてくる。屋敷に戻った2人を待っていたのは一族の者達と得意げな顔をしたチェルミー警部だった。チェルミー警部はロイ殺人の犯人がレイトン教授だと述べる。

しかし、レイトン教授はこの犯人捜しは何か仕組まれていると確信する。レイトン教授はチェルミー警部が本物の警部ではないことを証明してみせた。証拠は「甘いものが嫌い」と矛盾の発言をしたこと、レイトン教授の仕掛けた罠にはまり「愛妻の名前を間違えた」こと、そしてそもそもレイトン教授とルークが猫のクローディアを探しに行ったときにはすでに町の入り口にあった「はね橋のハンドルが盗まれて町の出入りができなくなっていた」こと。ロイが殺されたという時刻の前にすでに町への出入りはできなくなっていたはずである。町へ入ることはもちろん、遺体を町の外に持ち出すことも不可能だ。さらに、ルークと2人で見つけた塔の鍵の存在もなぜかチェルミー警部は知っていた。このことから、レイトン教授は今目の前にいるチェルミー警部は偽物で、”黄金の果実”を奪うチャンスをうかがっていた何者かであると推測した。

推理が終わるとチェルミー警部だった者は観念したように変装を解いた。彼はドン・ポールという男で天才的な科学者だったが精神の邪悪さで学会を追い出されたという噂の持ち主だった。レイトン教授のことを前から知っているようで、彼をライバル視しているようだ。

不思議な町の裏側

ドン・ポールは姿をくらまし、消えていった。レイトン教授とルークは町のナゾを解き明かすべく塔まで向かう。行き止まりの壁には小さなくぼみがあり、地下で手に入れた塔の鍵を差し込むと大きな音と共に壁の先に道が現れた。中に進むと町の住人の名前と写真が写った部屋があった。さらに町の中を監視しているカメラもあるようだ。この部屋で日記が見つかり、町の至る所に落ちていた紙切れもその日記が破れて落ちていたようである。

何かおかしいと感じた2人は一度この部屋からでることにするが部屋の前にはラモンを攫った謎の老人ブルーノが立っていた。彼は「38号を返せ！」と怒鳴りつけてきた。レイトン教授が”黄金の果実”を探しに来たと話すと、”黄金の果実”はこの塔の最上階にあるとブルーノは話す。ブルーノは「わしは"黄金の果実"への道を教える役目がある」と言った。彼はラインフォード家の元使用人で、現在はこの町の管理をしているようだ。

不思議な町の真相

レイトン教授は、この町の「命」の管理をブルーノが行っていると述べた。実はこの町の住人は皆ブルーノが作り出した人形だったのだ。もともとこの町自体は存在がなく、アレン・ラインフォードとブルーノによってつくられた偽物の街であった。アレン・ラインフォードはいつの日か遺産を受け継ぐ者が現れると信じ、ブルーノに町の住民を作らせた。そして、”黄金の果実”を塔に隠し、守るようブルーノと約束した。アレン・ラインフォードにとって、”黄金の果実”はそれほど大切なものだった。はね橋のハンドルを外した人物もブルーノだった。さらに、アンナのホテルに泊まっていた消えた人というのはドン・ポールだとレイトン教授は言う。

ロイのナゾ

ロイ殺人事件の真相はレイトン教授を追いかけてきたドン・ポールが屋敷でロイに出くわしたと推測できた。ロイはドン・ポールと出会う前からすでに倒れていた。どうやらロイも機械の調子が悪くなったようだった。人形達はたまに故障するためブルーノが町から回収しているということだった。ドン・ポールは科学者なのでロイが人形であることに気づき、研究のためにロイの体を町から持ち出そうとしたとみえる。しかし、”黄金の果実”も気がかりだったためチェルミー警部に変装し屋敷に乗り込んできた。

塔の最上階

塔の最上階に到着した。ここでアレン・ラインフォードの日記のナゾも解けた。日記にあった「あれ」はサロメ夫人のことであり、妻のマリアに姿を似せてつくった人形だった。アレン・ラインフォードは娘のアロマのために亡きマリアにそっくりの人形をつくったようだ。

塔の最上階には小さな家がたっていた。中に入ってみると、塔の麓で会った少女が待っていた。彼女は屋敷にあった肖像画に瓜二つであった。この町の重要な秘密”黄金の果実”の正体は少女アロマ自身だった。アレン・ラインフォードは遺産相続の相手を探していたのではなく、真の目的はすべての遺産と引き換えに自分の娘を託せる相手を探すことだった。

全てのナゾが解けたその時、突然ものすごい音と共にドン・ポールが飛行船に乗って塔に衝突してきた。レイトン教授とルークとアロマは急いで塔から脱出しようと試みる。間一髪塔が崩れる前に脱出に成功した3人。ドン・ポールは”黄金の果実”の入手をあきらめて去っていった。

アロマは安心したようでレイトン教授に嬉しそうに抱き着いたあと気を失ってしまった。レイトン教授は彼女の胸元にリンゴの形の痣のようなものを見つける。レイトン教授はこのあざを見て、この町に隠された財宝の真相を理解する。”黄金の果実”の正体であるアロマが町に隠された財宝の在りかの鍵となると話す。3人は屋敷に戻ると肖像画に隠された最後のナゾを解いた。肖像画の彼女の胸元にある痣の場所を押すと肖像画が動き、奥へ通じる道ができた。その先には光り輝く財産が現れた。実は彼女の痣は彼女が笑ったときに浮き出るものだった。ラインフォード氏は娘アロマの相手が彼女にとってよき相手であり心を閉ざした彼女に再び微笑みが戻ったとき、財産の全てを受け渡す条件をクリアするように仕組んでいた。

父の想い

ラインフォード氏は娘アロマが独りになった後、寂しい思いをしないようにこの不思議な町を作り上げた。彼は娘に幸せをプレゼントしたかった。アロマはこの町で人形の住人達に見守られながら成長してきた。そして住人達が訪れる者の知力を試す「不思議な町」が出来上がった。

「財宝を手に入れた時、町は役目を終え、住人達も永遠に休息につく」とラインフォード氏は遺言を残していた。アロマはこの町にはずっとこのままでいてほしいと考え、財産には手をつけないことにした。アロマはこの町を出て、レイトン教授と共にロンドンへ向かうことに決めた。彼女は町の住人に別れを告げた。

「レイトン教授のおかげで事件は解決し、ロンドンタイムズの一面は教授の記事で決まりだ。」と言うルークにレイトン教授は「この町のことは誰にも言わないでおこう。」と言った。レイトン教授とルークの不思議な町での出来事は彼等しか知らない秘密の体験となった。

『レイトン教授と不思議な町』のゲームシステム

基本的な流れ

『レイトン教授と不思議な町』は、レイトン教授とルークと共にストーリーのゆく先々で出てくるナゾを解いて進めていくゲームとなっている。ナゾには簡単なものから難しいものまでそろっており、ナゾを解かないとストーリーの先に進めない仕組みになっている。

解けなかったナゾ

解けないナゾは後で解くこともできる。できるだけストーリーを先に進めるか、出てきたナゾをすべて解決して進めるか、好きな方法でストーリーを進められる。

レイトンからの挑戦状

挑戦状は全部で5つの部屋に分かれている。「新しい命を生み出した者の部屋」、「人の心を捉えられる者の部屋」、「芸術のセンスに長ける者の部屋」、「物語の結末を知る者の部屋」、「全てのナゾを制した者の部屋」の5つだ。「物語の結末を知る者の部屋」、「全てのナゾを制した者の部屋」はそれぞれ「エンディングを見る」、「すべてのナゾを解く」ことが解放条件である。

ナゾのパーツ

特定のナゾを解くと手に入るパーツである。全部で20種類あり、すべて集めるとロボット犬が完成する。完成すると、マップ上で未入手のヒントメダルを嗅ぎつけてくれる。さらに、レイトン教授からの挑戦状「新しい生命を生み出した者の部屋」のナゾに挑戦できるようになる。