ドラゴンクエストV(DQ5・ドラクエ5)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』とは、1992年9月27日にエニックスより発売されたスーパーファミコン用RPGソフト。前作の『ドラゴンクエストIV』に続き、「天空シリーズ」の第二作目として知られている。今回の冒険は、親子二代に渡って探し続けていた「天空の勇者」を探し出し、魔界に鎮座する大魔王を倒すことが目的。本作から新しく仲間モンスターシステムが導入され、モンスターをパーティに組み込むことが可能である。

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の概要

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』とは、1992年9月27日にエニックスより発売されたスーパーファミコン用RPGソフト。
2004年3月にPlayStation2で、2008年7月にニンテンドーDSで、2014年12月にスマートフォン(iOS、Android)でそれぞれリメイクされている。
また、PlayStation2版及びニンテンドーDS版は、それぞれのソフトの発売後に廉価版「アルティメットヒッツ」としても発売された。

本作では従来通りの人間の仲間キャラクターに加えて、敵モンスターを仲間にしてパーティに組み込めることが大きな特徴となっている。
登場する全てのモンスターを仲間にすることはできないが、それでも多数のモンスターが仲間になってくれる。
ストーリーも評価が高く、親子三代に渡って繰り広げられる大魔王とその手下たちとの抗争や主人公が成長、結婚するなど必見のイベントが多数盛り込まれている。
主人公はドラクエシリーズ随一の不幸な人生を歩む主人公として知られており、両親を殺されたり、自身を石像にされたりと波乱が多い。

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』のあらすじ・ストーリー

主人公の悲しい幼少期

どこかのお城で一人の王が玉座の間で妻が出産するのを待っていた。
王は落ち着かぬ様子で玉座の間をうろうろと歩いている。
家臣たちが玉座に座ってはどうかと勧めたので一旦は座った王であったが、ほどなくしてまた立ち上がって辺りをうろつき始めた。
すると、遠くの部屋から元気な産声が聞こえた。

すぐに使いの女が赤ちゃんが生まれたことを告げに来た。
王は大変喜んだ様子で足早に妻と子が待つ部屋へと向かった。
王が部屋の扉を開けると、そこには出産の疲れでぐったりとした妻と今しがた生まれたばかりの可愛らしい赤ちゃんがいた。
王は早速赤ちゃんを抱きかかえた。
王と、王の妻は赤ちゃんにつける名前を考えることにした。
王は「トンヌラ」という名前を候補に出した。
妻も名前の候補を出した。王は妻が気に入った名前ならと快く受け入れ、赤ちゃんの名前が決まった。
出産の疲れからか、妻はいきなり咳き込み始めた。
心配する王に呼応するかのように赤ちゃんの泣き声が部屋にこだました。

主人公は船の中のベッドの上で目を覚ました。
どうやら夢を見ていたようだ。
夢の内容を同じ部屋にいた父「パパス」に話すと、「わっはっは、寝ぼけているな」と言われ、外に出て海風に当たってくるよう勧められた。
主人公は部屋を後にして、甲板に出た。
外は太陽の日差しがまぶしく、海風がほどよく吹いて心地いい。
主人公が船の乗組員たちと話をしていると船が港についた。
船内から出てきた船長にパパスを呼んでくるように言われた主人公は再び部屋へと戻った。

パパスを呼び、パパスと共に港を降りた主人公。
港ではパパスの古い友人が主人公たちを出迎えた。
パパスは友人と話すことがあるというので、主人公は外で遊ぶことにした。
しかし、港から離れすぎた主人公はモンスターに襲われてしまう。
助けに来たパパスの活躍で大きなケガもせず切り抜けた主人公。
主人公はパパスに連れられてかつて住んでいた村を目指すことになる。

主人公たちは故郷「サンタローズの村」にたどり着いた。
二年ぶりの帰還に喜び、手厚い歓迎をしてくれる村人たち。
家に帰るとパパスに仕える使用人の「サンチョ」、隣町の「アルカパ」の宿屋を経営している女将とその娘の「ビアンカ」が待っていた。
女将は旦那の病気に効く薬を買いにここまで来たのだというが、薬師が村の洞窟に薬草を取りに行ったきりで戻ってきていないという。
好奇心から洞窟へと向かうことにした主人公。
モンスターたちと戦闘しながら洞窟の奥まで進むと、そこには岩の下敷きになった男がいた。
男は女将の話に出てきた薬師で、薬草を取る途中で落石によって身動きが取れなくなったらしい。
主人公が力を込めて岩を動かしたことで自由になった薬師。
薬師は薬草を持って自らの店へと帰っていった。

翌日、女将とビアンカはアルカパへと帰ることになった。
そこで、パパスが気を利かせて二人をアルカパまで送っていくというので、主人公もついていくことにした。
アルカパの宿屋で大人たちが話している間に主人公とビアンカは二人で街を散歩に出かけた。
二人は散歩の途中で変わった猫をいじめる男の子たちに遭遇する。
持ち前の正義感から「やめなさい!かわいそうでしょう。その子を渡しなさい!」と言うビアンカ。
すると男の子たちは猫を渡す交換条件としてアルカパ北西に位置する「レヌール城」でお化け退治をすることを提示してきた。
お化けは夜にしか出ないので、とりあえず宿屋に戻った主人公とビアンカ。
宿屋の旦那の安否が確認できたパパスは村へと帰ろうとするが、女将が送ってくれたお礼に一泊だけでもしていってくれと頼んだ。
パパスと主人公は今日はアルカパの宿屋に泊まることにした。

ベッドで寝ている主人公を夜中にビアンカが起こしに来た。
昼間にいじめられた猫を助けるためにこれからレヌール城に向かうというのだ。
レヌール城へと向かった二人。
城内はモンスターたちによって占拠されており、城の住人たちの霊が眠りにつくことも許されず、終わることのない舞踏会で踊らされていた。
城の王と王妃の霊の助けもあり、城を占拠したモンスターの親玉を撃退することに成功した主人公とビアンカ。
レヌール城は静けさを取り戻し、霊たちは深い眠りにつくことができた。
城で主人公は金色に光る綺麗な宝玉「ゴールドオーブ」を見つけた。
霊たちのお礼だと思った主人公はゴールドオーブを袋に入れてアルカパへと帰った。

主人公とビアンカがレヌール城のお化けを退治した噂はその日のうちに町中に広がった。
男の子たちも二人のことを認めて猫を二人に譲ってくれた。
猫はビアンカによって「ボロンゴ」と名付けられた。
二人の協議の結果、ボロンゴは主人公が飼うこととなった。
パパスとボロンゴと共に主人公はサンタローズへと帰ることになった。

サンタローズに帰った主人公たち。
家で待っていたサンチョから手紙を受け取ったパパス。
なんとその手紙はサンタローズ東の城「ラインハット」からの手紙だった。
ラインハット王の頼みを聞くためにラインハットへと向かうことになったパパスと主人公とボロンゴ。
王の頼みというのは王の息子「ヘンリー」の教育についてだった。
すっかりわがままに育ち、いたずら好きなヘンリーは王子でありながら悪い評判ばかりが目立ったいた。
パパスの勇猛さはラインハットにも届いていたので、パパスなら王子の性格を矯正できるかもと王は考えたのだ。

早速ヘンリーの部屋へ向かったパパスだったが、残念なことにすぐに嫌われてしまい、部屋から追い出されてしまったようだ。
そこでヘンリーと同じ年頃の主人公がヘンリーの部屋へと行ってみることになった。
部屋へとやってきた主人公にヘンリーは「俺の子分になりたいのか?」と尋ねる。
機嫌を損ねないように主人公が「はい」と答えると、「隣の部屋から子分の印を取ってこい」と言われる。
主人公は隣の部屋をくまなく調べるが、それらしき印は出てこなかった。
仕方なくヘンリーの部屋へと戻ると、ヘンリーの姿はそこにはなかった。
部屋の外へいたパパスに尋ねると、「王子は部屋を出ていない」と言う。
部屋をくまなく調べた主人公は椅子の下に隠された階段を見つける。

階段を下りた先にはヘンリーがいた。
主人公を確認したヘンリーは「もう階段を見つけてしまったのか…。ふん!つまらないやつだな」と吐き捨てた。
するといきなり扉を開けて主人公を蹴飛ばし、悪漢が入ってきた。
悪漢はヘンリーを気絶させ、そのままさらっていってしまった。
起き上がった主人公は大急ぎでこのことをパパスに話した。
パパスはヘンリーを助けるため、ものすごい速さで悪漢を追っていく。
主人公はパパスとはぐれてしまうも何とか足取りをつかみ、パパスが乗り込んだ遺跡にたどり着いた。

遺跡内でパパスと合流し、共にヘンリー救出へと向かう主人公。
ヘンリーは遺跡の奥の牢屋に入れられていた。
扉には鍵がかかっていたが、パパスが強引に扉を吹っ飛ばし、ヘンリーのもとへとかけよった。
するとモンスターたちが現れ、ヘンリーを連れて行かせまいと襲ってきた。
モンスターたちの相手をパパスが引き受け、主人公とヘンリーは遺跡の出口を目指した。
しかし、出口には謎の魔物「ゲマ」が待ち受けていた。

ゲマの圧倒的な力によって気絶させられた主人公、ヘンリー、ボロンゴ。
後からパパスが遅れてやってきてその惨状を目の当たりにする。
ゲマは手下のモンスター二体を召喚し、パパスに襲わせる。
モンスターたちを圧倒するパパスだったが息子である主人公を人質に取られ、身動きが取れなくなってしまう。
モンスターたちの攻撃をただひたすら耐えるパパス。
瀕死の状態でありながら、パパスは主人公に告げた。
「お前の母さんはまだ生きているはず…。わしにかわって母さんを」
そう言いかけたところでパパスはゲマが放った巨大な火球に飲み込まれた。
「ぬわーーーーっっ!!」
悲痛な断末魔の叫びを残し、パパスは跡形もなく灰となった。

ゲマは主人公が持つ金色の宝玉に目を付けた。
「この宝玉はもしや…?」
なにか思い当たる節があるらしいゲマ。
ゲマはゴールドオーブを手に取って強く念じ、オーブを粉々に砕いてしまった。
ゲマたちは主人公とヘンリーを奴隷として働かせるべく、二人を連れてどこかへと消えた。
一人残されたボロンゴは悲しい雄たけびを遺跡中に響かせるのであった。

苦難続きの青年期前半

父を失った主人公、そしてヘンリーはゲマたちによってどこともわからぬ場所へと連れていかれた。
二人を待っていたのは「光の教団」の奴隷としての日々であった。
「光の教団」とはここ最近台頭してきた宗教団体で、表向きは「教団の教えに従えば光の国へ辿り着ける」という謳い文句の元普通の宗教活動を行っているが、その実は魔物たちによる悪の組織である。
10年の月日が流れ、立派な青年として成長した主人公とヘンリー。
二人は仕事の合間を縫って毎日のように脱走についての相談をしていた。
そんなある日、新しく入ったばかりの奴隷の女を魔物たちがいたぶっていた。
魔物たちの蛮行にとうとう我慢がきかなくなった主人公とヘンリーは魔物たちに襲い掛かる。
この騒ぎによって教団の兵士たちが駆け付け、主人公とヘンリーは牢屋へと入れられてしまう。

牢屋に入れられてからほどなくして誰かが牢の扉を開けた。
牢を出た先には先ほど助けた女と主人公たちを捕まえた教団の兵士がいた。
この女は兵士の妹で、兵士はどうにかして妹を奴隷の生活から逃がしてやりたいと考えていた。
そこで、今回の騒ぎを起こした主人公とヘンリーに白羽の矢が立ったのだ。
主人公とヘンリーの生きた目を信じて妹「マリア」と共に死体を廃棄する樽に入れて三人を脱出させる兵士「ヨシュア」。
三人が入った樽は水の流れに乗って海へ出た。

長い間樽は海上を漂流し続け、とある大陸の海辺に流れ着いた。
幸い流れ着いた先には修道院があり、シスターたちの介護によって主人公たちは意識を取り戻した。
マリアは修道院の仲間に加わるべく洗礼を受けることにした。
マリアの洗礼を見届けた後、主人公とヘンリーの二人はマリアたちに別れを告げ、旅に出た。

海辺の修道院はサンタローズの南に位置していた。
主人公たちは北上し、サンタローズの村を目指すことにした。
10年ぶりの故郷に戻れることに喜ぶ主人公。
だが、主人公とヘンリーが目にしたのは廃墟と化したサンタローズの姿だった。
あまりの惨状に絶句する二人。
かつての活気ある風景はなく、風化した家の残骸や毒の沼地がそこかしこにあった。
村の奥にいた老人は主人公がかつて村に住んでいたパパスの息子だということを知ると、この村に何が起こったのかを話してくれた。

老人曰く、サンタローズはラインハットの軍によって滅ぼされたらしい。
ヘンリーが行方不明になったことをラインハットの王妃がパパスのせいにし、それを口実にサンタローズを攻めたというのだ。
老人は主人公の話を聞き、パパスが死んだことを知った。
老人によると、パパスが残したものが村の洞窟の奥に隠されているらしい。
主人公たちはいかだに乗って川を渡り、洞窟の中へと入った。

洞窟の奥には立派な剣が地面に刺さっていた。
剣の隣の宝箱にはパパスが残した手紙が入っていた。
手紙を読んだ主人公は、パパスが魔物たちによって魔界にさらわれた妻の「マーサ」を助けるために旅をしていたこと、マーサを助けるためには天空の装備を身にまとった天空の勇者の力が必要であることを知る。
天空の装備の一つである「天空の剣」はパパスが既に見つけており、宝箱の隣に刺さっていた。
主人公は剣を引き抜こうとしたが、剣はとても重かった。
なんとか引き抜けはしたが、主人公にはこの剣は装備できないことが分かった。
主人公の目的はこの剣を装備できる天空の勇者を探すことに決まった。

サンタローズでの惨状、更に隣町のアルカパの住人たちの話によってラインハットが豹変してしまったことが分かった。
そのことが気になっていたヘンリーは主人公にラインハットへ向かうことを提案する。
ラインハットへと向かった主人公たちだったが、城の入り口で兵士たちに阻まれてしまった。
現在のラインハットは太后の許しを得た者しか城内に入れないようだ。
そんな中、ヘンリーが城門を通らずに城内へ入れる抜け道の存在を思い出す。
城内に入るべく抜け道を通る主人公とヘンリーだったが、途中の牢屋に城内でふんぞり返っているはずの太后が収監されているのを見つける。
子供のころの記憶から、あれは間違いなく太后だというヘンリー。
では、現在政治の実権を握っているはずの太后は一体誰なのか。
謎だけが深まっていった。

抜け道を通って城内へ入り込んだ主人公とヘンリー。
玉座の間にはヘンリーの弟で、現在のラインハットで王として即位している「デール」がいた。
デール王というのは名ばかりで、政治の実権は母の太后が握っており、まさしくお飾りの王であった。
デールは兄のヘンリーが来たことを確認すると大臣を下がらせて兄の話を聞いた。
ヘンリーは太后が地下牢にいることを話した。
デールは驚いたが、いろいろ思い当たることがあると言い、真実を映し出すという不思議な鏡を探してほしいとヘンリーと主人公に頼み込んだ。
鏡は海辺の修道院南の「神の塔」にあり、その扉は神に仕える清らかな魂を持った女の祈りによって開くという。

神の塔の扉を開くべく、主人公たちはまず海辺の修道院の協力を仰いだ。
修道院のシスターたちに事情を話すと、かつて共に奴隷生活から逃げ出したマリアが同行してくれることとなった。
神の塔の扉前でマリアが祈ると、静かに扉が開いた。
主人公たちは塔を最上階まで登り、件の鏡を手に入れた。
主人公たちは鏡を持ってラインハットへと戻った。

ラインハット城内ではちょっとした騒ぎが起きていた。
デールが地下牢から本物の太后を城内に連れてきて偽の太后と鉢合わせたことで両者が取っ組み合いを始め、どちらが本物か分からなくなってしまったというのだ。
何も事情を知らない家臣たちは太后が二人いると騒ぎ立てており、見た目だけではどちらが本物なのか全く見分けがつかなかった。
そこで、主人公たちが一方の太后に鏡をかざすとそこには醜い魔物の姿が映し出された。
正体を現した偽の太后は主人公たちに襲い掛かってくる。

偽の太后を撃破した主人公たち。
偽の太后が死んだことでラインハットは元の国の状態に戻った。
人々は太后の圧政から解放されることを喜んだ。
デールはヘンリーに自分に変わって王に即位することを勧めたが、王の地位に興味のないヘンリーは断り、デールの相談役として国を支えていくことにした。
主人公はヘンリーに別れを告げてラインハットを後にした。

港から船に乗って新大陸へと移動した主人公。
旅先で訪れた村「カボチ」で畑の作物が怪物に荒らされていることを知る。
村の用心棒として雇われた主人公は怪物が住みかにしている西の洞窟へ向かうことになった。
洞窟を奥まで進むと、そこには「キラーパンサー」という大きなヒョウのようなモンスターがいた。
主人公は戸惑った。このモンスターの姿に見覚えがあったのだ。
キラーパンサーもモンスターにしては珍しく、こちらに襲い掛かってくる様子が全くなかった。
主人公はあることを思いつき、かつてボロンゴがビアンカに着けてもらっていたリボンを出してキラーパンサーの目の前に突き付けた。
キラーパンサーはリボンのにおいをかぐと主人公の顔をなめ始めた。
なんとキラーパンサーは成長したボロンゴだったのだ。

ボロンゴを新たな仲間に加えた主人公はカボチへと戻った。
カボチの村人たちはボロンゴの姿に恐れおののき、逃げ惑った。
村の村長からは主人公がボロンゴとつるんで金をとるために村を襲わせていたとあらぬ疑いがかけられてしまう。
ボロンゴと共に強引に村を追い出された主人公は更に旅を続けることにした。

主人公は新たな街「サラボナ」にたどり着いた。
サラボナの入り口で主人公は美しい娘「フローラ」と出会う。
フローラはサラボナの大富豪「ルドマン」の一人娘で、現在は結婚相手を探している途中だという。
ルドマンは伝説の勇者の武具の一つ「天空の盾」も持っており、フローラと結婚する者に盾を譲ることにするらしい。
天空の盾を何とかして手に入れたい主人公は、とりあえずフローラの結婚相手候補として名乗りを上げることにした。
ルドマンの屋敷には既にフローラとの結婚を希望する男たちがたくさんいた。
ルドマンは男たちにフローラを妻にめとる条件として、世界のどこかにあると言われる「炎のリング」と「水のリング」を持ってくることを提示した。

炎のリングは溶岩の流れる活火山の中にあるという情報を聞き、主人公はサラボナの南にある火山へと向かった。
火山の奥へと進むと、炎のリングが祭られていた。
三体の「ようがんげんじん」が襲ってきたが主人公はこれを難なくかわし、炎のリングを手に入れた。
主人公は炎のリングを持って一旦ルドマンのもとへと戻った。
ルドマンは主人公を称え、水のリングを探すための船を貸しだしてくれる。
しかしサラボナの川から海上へ出るには水門を開ける必要があった。
主人公は水門を開けてもらうべく水門を管理している「山奥の村」へと向かった。

村人の協力を得るために主人公は村の民家を訪ねた。
民家の中にはベッドに寝転んだ男がいた。
男は主人公の存在に気付くと起き上がって主人公が誰かを訪ねた。
その男は主人公にとって見覚えのある顔だった。
男はかつてアルカパに住んでいたビアンカの父「ダンカン」だったのだ。
主人公が自分はパパスの息子であることを告げるとダンカンは驚いた。
ほどなくしてビアンカも家に戻ってきて、お互いに再会を喜んだ。
主人公が自分が今結婚するために水のリングを探していること、そのために水門を開けてほしいことをビアンカに告げると、ビアンカは快く協力を約束してくれた。

ビアンカの家で一晩を明かした主人公は、翌日ビアンカが作った朝ご飯を食べ、ビアンカを連れて出発した。
ビアンカは以前のように主人公と冒険ができることにワクワクしている様子だった。
ビアンカが水門を開け、主人公たちは海上に出た。
しばらく航海を続けると滝に隠された洞窟が見つかった。
ここに水のリングがあるに違いないと踏んだ主人公たちは洞窟の奥へと進んだ。
最奥部には水のリングが祭られており、主人公は水のリングを手に入れた。
二つのリングを手に入れた主人公はサラボナへと戻ることにした。

サラボナへと戻った主人公。
二つのリングを手に入れたことにルドマンは感心し、快くフローラとの結婚を認めた。
フローラも主人公が相手であれば文句はないという。
しかしフローラは主人公の後ろにいたビアンカの存在に気付いた。
いきなり素性を尋ねられたビアンカは焦り、ルドマンの屋敷を後にしようとする。だがフローラに呼び止められ、主人公が本当に好きなのはビアンカで、ビアンカも主人公が好きなのではないかと問いかける。
そんなことはないというビアンカだったが、このまま結婚するのはフローラも納得がいかないようだった。
そこでルドマンは主人公が一晩じっくりどちらを選ぶか考え、翌日どちらかにプロポーズするという方法を提案した。
主人公はそれを受け入れ、今日のところはサラボナの宿屋に泊まることにした。

主人公とビアンカの結婚式

翌朝、主人公はルドマンの屋敷に呼び出された。
ビアンカ、フローラの両人は既に屋敷で待っていた。
主人公は一晩悩んだ結果、幼馴染で幼少の頃からの知り合いであるビアンカを妻に選んだ(フローラとも結婚できる。どちらと結婚するかはプレイヤー次第)。
ビアンカとの式はサラボナの教会で行われることとなった。
花嫁のビアンカはルドマンの別荘へ着替えなどの準備をしに行き、フローラも手伝いに行った。
主人公はルドマンに頼まれ、山奥の村の職人から花嫁に被せるシルクのヴェールを受け取ってくるよう頼まれた。
主人公はシルクのヴェールを受け取り、サラボナに戻ってビアンカの頭にヴェールを被せた。
式は盛大に行われ、町中の人間が新しい夫婦の誕生を祝福した。
式が終わって疲れた二人はルドマンの別荘で一夜を明かした。

翌朝二人は世話になったルドマンのところへ挨拶をしに行った。
ルドマンは主人公の旅の目的を聞き、天空の盾を譲ってくれた上に自分が所有する船を二人に貸してくれた。
船に乗って新しい大陸へと渡った主人公とビアンカ。
二人は天空の勇者の情報を求めるため、新大陸にある険しい山道を登っていた。
山道を登り切って、山頂にある村「チゾット」にたどり着いた主人公たち。
しかし、チゾットに入った瞬間にビアンカが倒れてしまう。
村人の助けもあって宿屋のベッドで介抱されるビアンカ。
ビアンカは山道を歩いて疲れていたようなので、主人公とビアンカはチゾットの宿屋に泊まることにした。

翌日になるとビアンカの具合もよくなったようで二人は早速出発することにした。
昨日は登り道だったが今度は下り道だ。
険しい道と格闘し、モンスターとも戦いながら山を越えた主人公とビアンカ。
二人は「グランバニア」という城にたどり着いた。
グランバニアは城の中に町が収まった特殊な構造の城だ。
主人公は城と城壁の間にポツンとただずむ一軒家が気になり、そこを訪れた。
そこにはなんと、かつて父のパパスに仕えていた使用人のサンチョがいた。
およそ10年ぶりの再会に涙を流すサンチョ。
サンチョはパパスがグランバニアの王であったことを話し、主人公が生きていたことを民たちに知らせたいと申し出た。

現在のグランバニアはパパスの弟「オジロン」が治めていた。
サンチョは主人公たちをオジロンのもとへと連れてきた。
サンチョがオジロンに主人公のことを告げるとオジロンは驚き、主人公へ駆け寄った。
お互いの自己紹介が済んだところで再びビアンカが倒れてしまう。
城の者たちの助けで城のベッドに寝かされるビアンカ。
駆け付けたシスターによると、ビアンカが倒れたのはおめでたで、主人公との子を身ごもっているのだという。
突然のことで動揺する主人公だったが、オジロンとの話の途中だったことを思い出し、ビアンカを一人部屋に残して再び玉座の間へ向かった。
オジロンはパパスの息子である主人公が戻ったことで自らの王位を譲ることを考えているという。
すぐにでも王位を譲ろうとするオジロンであったが、大臣の進言によって王になるための儀式として主人公はグランバニア東の「試練の洞窟」で「王家の証」を取ってくることとなった。

試練の洞窟での試練を突破し、無事に王家の証を持ち帰った主人公。
主人公が即位することはすぐに国中に知らされ、大規模な宴が催されることとなった。
宴の準備がされている間に城の召使いから知らせが入った。
ビアンカから子供たちが生まれそうなのだという。
主人公は落ち着かない様子で玉座の間をうろついていたが、間もなく産声が上がった。
主人公は呼びに来た召使いに連れられ、ビアンカが待つ部屋へと向かった。
そこには二人の赤ちゃんがビアンカの横で産声を上げていた。
それぞれ男の子と女の子の双子だった(ビアンカを妻にすると金髪、フローラを妻にすると青色の髪になる)。
主人公は男の子に「レックス」、女の子に「タバサ」という名前を付けた。
赤ちゃんが生まれてから時をほどなくして主人公の即位式と宴が始まった。
人々は新しい王の誕生を祝福し、喜んだ。
城内では極上の料理と酒が振舞われ、主人公にとってはまさに幸せの絶頂となるはずだった。

主人公は真っ暗な城内で目を覚ました。
酒を飲みすぎたのか、いつここで眠ってしまったのか全く覚えていない。
しかし、奇妙なのは城内の全員がその場で眠りこけてしまっていることだ。
これだけの人数が一斉に酔いつぶれて寝てしまうとは思えない。
嫌な胸騒ぎがした主人公はビアンカのもとへと向かった。
ベッドで寝ていたはずのビアンカと双子の姿はそこにはなかった。
するとベッドの下から召使いが双子を抱えて出てきた。
召使いによるとビアンカは魔物たちによって連れ去られ、自分は双子を抱えてベッドの下に隠れるので精一杯だったらしい。
今しがた目を覚ましたとみられるサンチョが部屋へと飛んできた。
サンチョは既に事を察しており、城の者たちを叩き起こしに戻った。

翌日城では緊急会議が行われた。
会議はグランバニアの要人たちを集めて行われたがただ一人大臣だけが参加していなかった。
大臣がいないことに不信感を覚える一同。
大臣は昨日の宴から姿を消しており、今朝方も誰も目撃してはいないという。
主人公は大臣が怪しいと思い、大臣の私室を調べることにした。
そんな主人公が会議室を出ようとすると、サンチョが主人公のことを止めた。
サンチョはグランバニア王として即位したばかりの主人公の身を案じ、王妃救出は城の兵士に任せてくれと言う。
そんなことを話していると、主人公が持っていた天空の剣が突然光を放った。
剣から放たれた光はこの剣がグランバニアを守るというメッセージだと受け取った主人公とサンチョ。
主人公は天空の剣を城へ残し、必ずビアンカを助けて戻るとサンチョに約束した。
サンチョは「そこまで言うのであれば止めません」と言い、「無茶だけはしないでください」と付け加えた。

主人公が大臣の私室を調べると「そらとぶくつ」が手に入った。
主人公がそらとぶくつを使うと、グランバニアから川を隔てて北にある大陸に飛ばされた。
主人公の位置から更に北には魔物たちが巣食う塔「デモンズタワー」が見えた。
主人公はデモンズタワーへと乗り込んでいった。
塔の最上階にはビアンカとかつてパパスをいたぶった魔物の一人「ジャミ」がいた。
父の命を奪い、自身の妻をもさらったジャミに怒りを燃やす主人公。
目に見えぬバリアに守られたジャミに苦戦するも、ビアンカが体から光を発し、バリアを破ったことで形成が逆転。
主人公はジャミを倒すことに成功した。

ジャミが死ぬのと同時に主人公の目の前にゲマが現れた。
父の仇の登場に身構える主人公だったが、抵抗もむなしくビアンカと共に石像にされてしまう。
ゲマが去った後にやってきた商人たちに持っていかれ、どこぞのオークションで売りに出された主人公とビアンカ。
主人公は孤島に住むお金持ちに買われ、ビアンカは商人たちにどこかへ連れていかれてしまった。
主人公はお金持ちの屋敷の庭に守り神として飾られ、そこで長い年月を過ごすこととなってしまった。

大魔王撃破を目指す青年期後半

主人公とビアンカが石にされてから8年の歳月が経った。
ある日、主人公の石像を買ったお金持ちの屋敷に三人の旅人がやってきた。
旅人は主人公の石像に興味を示し、お金持ちに譲ってくれないかと頼んだ。
石像への興味をなくしていたお金持ちは二つ返事でOKを出した。
そのことを聞いた旅人は喜び、一人の女の子が石化を治療する杖「ストロスの杖」を主人公の石像に使った。
主人公の石化は解け、身体を動かせるようになった。目の前にいたのはサンチョと小さい男の子と女の子。
小さい子供たちを自らのことを「父さん」と呼んだ。
自分を助けに来てくれたのはサンチョと八年の時を経て成長した主人公の子供たちだったのだ。

主人公が帰還したことはすぐにグランバニア中に知らされた。
人々は王の帰りを喜び、うれし涙を流した。
主人公はビアンカと母のマーサを助けるため、再び旅に出ることにした。
旅には二人の子供たちも同行してくれることになった。
主人公の息子、レックスは天空の剣を装備できる伝説の勇者であることが判明したので当初の目的は一つ達成できた。
後は天空の装備を揃え、妻と母を助け出すだけだ。

主人公たちは「天空の兜」があるといわれる砂漠の国「テルパドール」へとやってきた。
テルパドールの女王「アイシス」に謁見した主人公たち。
レックスを見て何かを感じ取ったアイシスは主人公たちを連れて天空の兜が置かれた部屋へと向かった。
アイシスがレックスに兜を装備させると、初めはぶかぶかだった兜がレックスの頭に合わせて小さくなり、ぴったりのサイズとなった。
アイシスはその光景を見て感動し、天空の勇者が誕生したことを喜んだ。
天空の兜は主人公たちに譲渡された。

主人公たちは天空城に住む天空人たちの力を借りるべく、空に浮かぶ天空城を目指すことにした。
天空城へと続くとても高い「天空への塔」を登り切った主人公たちだったが、天空城への道は閉ざされており、そこには一人の老人がいた。
老人によると天空城はつい最近空に浮かぶ力を失い、湖の底へと沈んでしまったのだという。
湖に沈んだ天空城へと向かうためには「地下遺跡の洞窟」を通っていく必要があった。
しかし、地下遺跡の洞窟の入り口は岩山に囲まれており、人間の足では到達できなかった。
そこで老人は主人公たちに「マグマの杖」を授けた。
マグマの杖を使えば、呼び出した溶岩によって岩山を溶かして洞窟へと入ることができるという。

マグマの杖の効果で地下遺跡の洞窟への道は開かれた。
主人公たちは洞窟を奥へと進んでいく。
道中で主人公たちはどこかひょうひょうとした雰囲気の人間「プサン」と出会う。
自らを「天空の民」と自称するプサンは主人公たちが天空城を目指していることを知ると、半ば強引に仲間に加わってきた。主人公たちは更に奥へと進んだ。
主人公たちは洞窟のトロッコに乗って湖の底に沈んだ天空城へとたどり着いた。
天空に浮かぶ能力を失ったことで天空の民たちは眠りについており、会話ができなかった。
そんな中、プサンが天空城が湖に沈んでしまった原因を突き止める。
天空城にもともとあった金色のオーブ「ゴールドオーブ」がなくなってしまったことでこの城は空に浮かぶことができなくなったらしい。
ゴールドオーブと言えば、主人公が幼少期の時にゲマに壊されてしまっている。
途方に暮れる一同だったが、プサンがかつてオーブを作り出した妖精たちに力を借りることを思いつく。

主人公たちは妖精の城へとやってきた。
妖精の女王と話をすると、新たなオーブは作ろうとしたが、オーブに魔力を与えることができず、ただの光るオーブができたとのことだった。
主人公は光るオーブを渡され、女王に城の二階へ行くよう勧められた。
主人公は言われた通りに二階へ行き、妖精の案内に従って絵画の前で心を開いた。
主人公の意識は絵画の中へと吸い込まれていった。

主人公が目を開けると、そこには懐かしきサンタローズの村の風景が広がっていた。
どうやらここは過去のサンタローズで、パパスと主人公がラインハットへ向かう以前の時らしい。
かつて自分が住んでいた家に入ると現在よりも若いサンチョと、まだ生きている父の姿があった。
久しぶりに父と会話ができて喜ぶ主人公。
自分がパパスの息子だと言い、ラインハットへ向かうなと警告するが、占いの類を信じないパパスには一蹴されてしまった。
仕方なく家を出た主人公は教会の前でまだ幼いボロンゴを連れた幼少期の自分と遭遇した。
主人公は幼少期の自分と会話し、ゴールドオーブを見せてもらった。
素早い手つきでゴールドオーブを光るオーブとすり替えた主人公。
これで主人公はゴールドオーブを手に入れることができたのであった。

主人公がサンタローズを出ようとすると主人公の意識は絵画の前へと戻ってきた。
ゴールドオーブを手にした主人公は仲間を連れて天空城へと戻った。
プサンにゴールドオーブを渡した主人公。
間もなくすると天空城は湖の底から徐々に空へと浮かび上がり、かつての天空城の姿が戻った。
天空城が浮かび上がると同時に天空の民たちも目を覚ましたようで、城の外では人の話し声が聞こえていた。

天空城は復活したものの、天空の民たちの長「マスタードラゴン」は未だ復活していないままだった。
そこで主人公たちはかつてマスタードラゴンが自身の力を封印したとされる「ボブルの塔」へと向かうことになる。
ボブルの塔で主人公たちを待ち受けていたのはパパスをいたぶった魔物の一人「ゴンズ」と父の仇ゲマだった。
ゴンズを倒し、ゲマを圧倒する主人公たちであったが、あと一歩のところでゲマには逃げられてしまった。
主人公たちは塔の最深部でマスタードラゴンの力が封印された「ドラゴンオーブ」を入手し、天空城へと戻るのだった。

主人公たちが天空城へと戻ると天空の民たちにプサンが問い詰められていた。
天空の民たち曰く、プサンという名の民は存在しないらしいのだ。
プサンは主人公たちの姿に気づくと、ドラゴンオーブを渡してくれと頼んだ。
主人公たちがオーブを渡すとまばゆい光がプサンを包み、巨大な竜へと姿を変えた。
プサンとは、マスタードラゴンの仮の姿だったのだ。
マスタードラゴンから「天空のベル」を授かり、激励を受ける主人公たち。
次なる目的地は自身が奴隷として働かされていた険しい岩山の頂上にそびえる「大神殿」だ。

天空のベルを鳴らすと、空からマスタードラゴンがやってきて主人公たちを背中に乗せてくれた。
マスタードラゴンに乗って大神殿までたどり着いた主人公たち。
主人公たちは大神殿の入り口で天空の武具の最期の一つ「天空の鎧」を見つける。
レックスはこれを装備し、ついに天空の武具を全て身に着けた勇者が完成した。
主人公たちが神殿内に入ると、かつて奴隷として働かされていた人々が教祖に祈りを捧げていた。
人々が見つめる先には、主人公の母・マーサにそっくりの教祖が立っていた。
突然現れた母に動揺する主人公だったが、母のおかしな言動から偽物であると確信する。
すると母に化けた魔物が正体を現し、襲い掛かってきた。

主人公たちは魔物を倒した。
魔物の奥にはビアンカの石像が置かれていたが、主人公たちは主人公の石化を解いた際にストロスの杖を失っていたので、先に神殿の奥へと進むことにした。
光の教団の兵士や魔物たちに阻まれながらも神殿の奥へとたどり着いた主人公たち。
そこにいたのは光の教団を治める大教祖「イブール」だった。
イブールを死闘の末、撃破した主人公たち。
イブールは主人公たちの強さを認め、魔界への道を開いてやろうと言う。
しかし、そこへゲマが現れてイブールを焼き殺す。
ゲマは主人公たちに「今は好きにするといいでしょう」と残してどこかへ消えてしまった。

ゲマが去った後、主人公は「命のリング」を手に入れる。
リングにはかすかに母マーサの温もりが感じられた。
神殿を出る途中で、主人公はマーサの声を聞き取る。
マーサは魔界から特殊な力を使って主人公に語り掛けているという。
マーサは主人公に魔界の大魔王がいかに強大かを説き、魔界に来てはならないと諭す。
マーサの力によってビアンカの石化も解け、妻との再会を果たす主人公。
双子たちも初めて見る母の姿に泣きついた。

マーサに魔界に来るなと言われはしたが、主人公たちは魔界に乗り込むつもりでいた。
新たにビアンカも仲間に加え、家族四人での旅を続ける主人公たち。
主人公たちは炎のリング、水のリング、命のリングの三つを使って魔界への道を開き、魔界へと乗り込む。
魔界のモンスターたちは強力だったが、途中の「ジャハンナ」の町で休みつつ、敵の本拠地「エビルマウンテン」にたどり着いた主人公たち。
エビルマウンテンからは恐ろしいほどまがまがしい雰囲気が感じ取れた。

主人公たちがエビルマウンテンの内部を進んでいくと、そこには祈りを捧げるマーサの姿があった。
マーサは主人公たちに気づくと微笑み、「会いたかった」と主人公たちに思いを伝えた。
しかし、大魔王の力はあまりにも強大だったため、マーサは自らの命を犠牲にして大魔王の魔力を封じるつもりでいた。
マーサが神に祈りを捧げようとした次の瞬間、今まで主人公が何度も目にしてきた火球がマーサを襲った。
マーサは倒れ、ゲマが現れた。
目の前で母を攻撃され、怒り狂う主人公。
仲間たちもそれに追随し、ゲマとの決戦が始まった。

主人公たちはゲマとの戦闘に勝利した。
どこからともなく降り注いだ光によってゲマの体は焼かれ、完全に消滅した。
ゲマは倒したものの、マーサの体力は既に限界まで達していた。
それでもマーサは最後の力を振り絞り、大魔王の力を封じようとしたが、大魔王が放った雷に打たれ、マーサはまたも倒れてしまう。
諦めないマーサだったが、そこへパパスの魂が現れる。
パパスの魂は、「子供たちの未来は子供たちに託そうではないか」と言い、マーサを自らの世界へ導いた。
主人公の両親は、「いつでもお前たちを見守っている」という言葉を残し、天へと召されていった。

両親の言葉を受け、必ず大魔王を倒すと誓う主人公と仲間たち。
エビルマウンテンを更に奥へと進み、ついに「大魔王ミルドラース」と対峙する。
自らを「勇者をも神をも超える存在」と自称するミルドラースの強大な力によって一同は苦戦を強いられるが、何とか撃破に成功する。
ミルドラースの体はバラバラに砕け、諸悪の根源は去った。

大魔王を倒した主人公たちはひとまず天空城へと戻った。
マスタードラゴンと天空の民たちは主人公たちを手厚く歓迎した。
マスタードラゴンの提案で、主人公たちはマスタードラゴンに乗って平和になった世界を回ることとなった。
各地を回り、世話になった人々に挨拶に回る主人公たち。
そして最後にグランバニアに凱旋した。
グランバニアでは即位式以上の大規模な宴が催され、人々は歌い、踊り、平和が訪れたことの喜びを噛みしめあった。
主人公一家はグランバニアの王家として末永く国を繁栄させていくのであった。

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の登場人物・キャラクター

プレイヤーキャラクター

主人公

本作の主人公で、シリーズ初の勇者ではない主人公。
パパスとマーサの間に生まれた子供で、幼少期より母とは生き別れ、父と共に母を救うため旅をしていた。
物語開始時点は6歳であるが、ゲームクリア時点の年齢は大体30歳前後と推定され、シリーズの主人公では最年長である。
両親を幼いころに亡くし、十年も奴隷としてこき使われ、更に八年間も石にされてしまうという波乱万丈な人生を送っており最も不幸な主人公として呼び声が高い。
マーサ譲りの不思議で穏やかな目を持っており、邪悪なモンスターですら改心させて仲間に加えることができるという不思議な力を持つ。
なお、彼について語る登場人物のセリフを総合すると、かなり端正な容姿を誇っているようである。

ビアンカ

主人公より2歳年上の幼馴染で、主人公の結婚相手候補の一人。
アルカパの宿屋の主人「ダンカン」の一人娘として暮らしていた。
実は、ビアンカはダンカンの実の子ではなく、赤ん坊のころにダンカンに山中で拾われて以来ダンカンの娘として育てられている。
成長してからは病気がちな父の療養のために山奥の村へと移住している。
非常に美しい女性で気立てもよく、山奥の村では人気者として知られている。
なお、主人公がビアンカを結婚相手に選ばなかった場合はエンディング時点でも独身のままである。

キラーパンサー

主人公が幼少時代に飼っていたペット。
アルカパの悪ガキたちにいじめられていたところを、通りかかった主人公とビアンカによって助けられる。
幼少期は体も小さく可愛らしい姿だが、主人公の成長に合わせて自らも成長し、勇ましい姿になる。
名前はビアンカが付けるが、候補がたくさんあり、「ボロンゴ」、「プックル」、「チロル」、「ゲレゲレ」の四つ。
リメイク版ではこの四つに加えて新たに「アンドレ」、「リンクス」、「モモ」、「ソロ」、「ビビンバ」、「ギコギコ」の六つが追加されている。

ヘンリー

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レイトン教授と悪魔の箱(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

レイトン教授と悪魔の箱(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『レイトン教授と悪魔の箱』とは、レベルファイブから2007年11月29日に発売された『レイトンシリーズ』第2弾のニンテンドーDS用ゲームソフトである。2018年12月5日にスマートフォン版が配信開始された。作中で出題されるナゾを解きながらストーリーを進めていくアドベンチャーゲームである。キャッチフレーズは「ナゾトキ×映画級」。物語はレイトン教授の恩師から届いた手紙から始まる。開けた者は必ず死ぬという“悪魔の箱”のナゾを解き明かすためにレイトン教授とルーク少年は超特急モレントリー急行へと乗り込む。

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