イナズマイレブン2 脅威の侵略者（ファイア・ブリザード）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『イナズマイレブン2 脅威の侵略者』の概要

『イナズマイレブン2 脅威の侵略者（ファイア・ブリザード）』とは2009年10月に発売されたレベルファイブ製作のニンテンドーDS用収集・育成サッカーRPGで、『イナズマイレブン』シリーズの第2作品目となる。2009年12月の発売から約2か月後に合計出荷本数が100万本に達した、「超次元サッカー」というキャッチコピーで異次元サッカーを繰り広げる主に小・中学生に「イナイレ」の略称で人気のサッカーゲームである。この作品は2008年8月に発売した『イナズマイレブン』の続編にあたり、シリーズで初めて「ファイア」「ブリザード」の2バージョンが同時発売された。この作品は2バージョンで敵チームや登場するキャラクターに若干異なる部分があるが、主要となるストーリーやキャラクターに大きな違いはない。エイリア学園と名乗る謎の集団と、円堂守（えんどうまもる）が率いる雷門イレブンとの戦いを描く。

本作の特徴といえるものは大きく分けて2つあり、その内の1つを占めるのは、様々なキャラクターと多彩な必殺技にある。この作品で主要となるキャラクターは25体になるが、ミニゲームで登場するキャラクターや敵チームのチームメイトなど主要なキャラクター以外を含めると約1000体以上のキャラクターが登場する。また、それぞれのキャラクターに4つの技枠が存在し、多彩な種類の必殺技を習得可能となる。必殺技は主にシュート技・ドリブル技・ブロック技・キーパー技といった4種類に分類され、その技もまた風・林・火・山の4種族に分類されている。それぞれの必殺技は一定数の条件を満たすと最大で6段階成長する仕様となっているので技だけでも数千種類はあると考えられる。

本作のもう一つの特徴はゲームで使用された音楽である。『イナズマイレブン』のゲーム作品はアニメで使われている音楽を使用しているため、アニメの「脅威の侵略者編」でOPとEDを担当した「Berryz工房」と「T-pistonz+KMC」の楽曲が採用されている。そして前作の『イナズマイレブン』を除いてこのシリーズのゲーム版のサウンドトラックは一切発売されていないのだが、アニメ「脅威の侵略者編」のBGMを収録した『イナズマイレブン テレビアニメ 熱血サントラ！第2巻』にこのゲームのBGMが収録されている。またアニメでは未使用の「ブリザード」エンディングテーマ「あいつは太陽ボーイ！」もボーナストラックとして収録されてある。

『イナズマイレブン2 脅威の侵略者』のあらすじ・ストーリー

第1章「雷門崩壊！新たなる旅立ち」

主人公の円堂守が練習のため仲間の集まる河川敷に向かうと空から何かが雷門中に落ちるのを目撃した。仲間と学校に向かうとボロボロに壊れた校舎や部室が目に入り、エイリア学園と名乗る謎の集団が現れた。しかしその集団はすぐに去って行ってしまった。ことの顛末を確認すべく校長先生に話を聞きに行くとエイリア学園と名乗る者たちが全国の中学校を破壊して回っていることが明らかとなった。話が終わり円堂達は監督に呼び出され部室に向かうとボロボロになった部室の横に地下へとつながる道を発見した。地下に向かうとそこには高機能のコンピューターが大量に並んでいてその中には雷門中の理事長が待ち構えていた。そして理事長の話によると次の標的は隣町の傘美野中学校だと判明する。急いで傘美野中に向かうとそこにはエイリア学園の集団が待ち構えていた。そこで雷門中サッカー部はエイリア学園のチーム「ジェミニストーム」と対決することとなる。しかし結果は惨敗となり、円堂達は病院に搬送されることとなってしまった。病院を出て学校に帰ると監督が円堂達を待っていた。そして監督から新しい監督・瞳子（ひとみこ）監督の紹介と全国から仲間を集める旅に出るようにと言われるのであった。

第2章「黒いボールの陰謀、さらば豪炎寺 修也」

雷門中を出た円堂達は最初に奈良に向かい仲間探すこととなった。すると奈良公園で総理大臣が攫われるという事件が発生していることが明らかとなり、円堂達はその事件にエイリア学園が関与しているのではないかと疑い確認するため奈良公園に向かうことを決意した。奈良に到着し総理大臣誘拐の事件を探るべく奈良公園に向かうと総理大臣のSPに立ち入りを禁止されてしまった。どうにか奈良公園に侵入することができたのだがSP達に見つかってしまい円堂達はエイリア学園の手先だと勘違いされSPフィクサーズと対決することとなってしまった。SP達に勝利した円堂達だったが、実はSP達は円堂達の正体を知っていてSPのリーダー財前塔子は総理大臣の娘だということが判明した。そして塔子は円堂達に総理大臣を助ける手助けを頼むのであった。円堂達は大臣の手助けを了承しエイリア学園を倒すため奈良シカTVへ向かうがそこでもTV局内への侵入を拒まれた。奈良最強の男中谷真之を仲間に加え再度TV局に向かい無事にTV局に入ることのできた円堂達は先にエイリア学園と対決していたSPフィクサーズと交代しエイリア学園と再戦する。しかしまたしても円堂達はエイリア学園に敗れてしまうのであった。試合に敗れた円堂であったがエイリア学園との再戦で明らかな手ごたえを感じ次の試合での勝ち筋を見いだせた。しかしここで監督からエースストライカーの豪炎寺の脱退を告げられてしまった。豪炎寺の代わりに塔子を加え次の旅に向かう途中で総理大臣が東京で発見されるのであった。総理大臣に会い協力を求めることができた円堂達は次に北海道に仲間を探しに向かうのであった。

第3章「もう1人のエースストライカー」

北海道に到着した円堂達は大雪原の奥にある白恋中にいる「熊殺しの吹雪」という人物に会いに行く事となった。大雪原を越える途中で吹雪が強くなり道を見失ってしまった。その時窓の外に足跡があることを発見し、だれか道案内できる人がいるかもしれないと思い足跡を追いかけていくことにした。足跡の先には一人の中学生が震えていたのでバスまで連れて行き話を聞くと急に震えが収まり道案内をしてくれることとなった。道中の雪道の中で山おやじという名の熊が現れ襲い掛かってきたのだが次の瞬間その熊は山へ帰っていったのであった。白恋中に到着した円堂達は吹雪という名の人物を探し白恋中の生徒に居場所を尋ねると正門にいることが分かったので早速正門に向かうとそこにいたのは道案内をしてくれた中学生であった。その中学生が吹雪士郎だということを知った円堂達は吹雪を仲間に入れようとするのだったが実力を試すということで白恋中と試合をすることとなった。試合に勝利した円堂達は白恋中を守る間だけ吹雪に協力してもらえることとなった。そしてエイリア学園が来るまでの間吹雪と共にスピードを鍛える特訓に励むのであった。しかし豪炎寺脱退後すぐに新しいエースストライカーの吹雪を仲間にすることが気に食わないチームメイトの染岡は吹雪と対立することとなってしまい一時不穏な空気がチームを包み込むこととなる。その後染岡はエイリア学園に勝ちたいという一心で吹雪との特訓に精をだしはじめ吹雪と染岡は和解することとなった。その時エイリア学園が白恋中に現れたのだが急に起きた雪崩の音に反応した吹雪は動けなくなってしまった。動けない所を助けた円堂達に感謝した吹雪は正式に吹雪の仲間になることになった。そして白恋中のグランドでエイリア学園のジェミニストームと再戦した円堂達は見事勝利することができたのであった。しかしそこにジェミニストームよりもさらに強いエイリア学園「イプシロン」が現れ突然のことに円堂達はそこに立ち尽くしてしまった。円堂達は新しいエースストライカーの吹雪と次の旅に向かうこととなった。しかしその裏では収監されていたはずの元帝国学園総帥の影山が脱獄し「真・帝国学園」を作る準備を始めていたのであった。

第4章「研ぎ澄まされし聖者たち」

北海度を旅立った円堂達は京都の漫遊寺中に新たな仲間を求め向かった。京都の市街地で聞き込みをしていると裏路地でカツアゲの現場を目撃し、円堂達は一人の学生を助けたのであったがその生徒は円堂達に悪態をついて去って行ってしまった。近くにいた老人に話を聞くとその生徒は市街地で悪ガキと有名な漫遊寺中の生徒「木暮夕弥」だということが分かった。漫遊寺中に到着すると漫遊寺中はエイリア学園と対決しないと聞かされ、困惑する中監督の助言により漫遊寺中と対決することとなった。漫遊寺中に勝利した円堂達は急に歓迎され始め漫遊寺中の生徒たちにもてなされることとなった。市街地に向かうと怪しい男がいるという噂を耳にし、その男を探してみるとその男の正体はジェミニストームの元リーダー「レーゼ」であった。しかしレーゼは記憶を消されて何も覚えていない状況にあり、円堂達はレーゼにサッカーボールを渡し、いつかまたサッカーをしようと言いそのまま返してあげたのであった。その時エイリア学園の襲撃があったと聞き漫遊寺中に駆け付けると戦う意思のなかった漫遊寺中の生徒たちを一方的にいたぶった跡があった。そしてエイリア学園「イプシロン」と対決する前に仲間を倒された木暮が円堂達と試合することとなった。試合は木暮の活躍により同点に終わり、円堂達は木暮を新たな仲間に加え新しい旅に出ることとなった。

第5章「宿命の対決！影山vs響木」

京都を旅立った円堂達のもとに影山が「真・帝国学園」という名の新しいチームを作り愛媛で待っているという宣戦布告の知らせが届き、円堂達は愛媛に向かい影山と戦うことを決意した。愛媛についた円堂達は影山を探すべくチームの司令塔である鬼道の古巣「帝国学園」へ向かった。そこで真・帝国学園のリーダーの不動明王（ふどうあきお）と対面し不動の後ろには元チームメイトの佐久間と源田が洗脳され従っていた。激怒した円堂達は決戦の場所埠頭に向かい真・帝国学園と対決することとなった。真・帝国学園に勝利した円堂達は佐久間と源田の洗脳を解くことに成功した。しかし影山を捕まえることはできず、影山は真・帝国学園の軍艦と共に海に沈んで行ってしまった。

第6章「浪花の大要塞を攻略せよ！」

真・帝国学園を倒した円堂達は次なる仲間を求めて大阪に旅立った。大阪の市街地に着くと理事長の秘書からナニワランドに何かがあるという情報を知る。円堂達がナニワランドに行くとそこには大阪ギャルズという女子サッカーチームが現れ謎の因縁を付けられ試合することとなる。試合に勝利すると大阪ギャルズのリーダーリカが円堂のチームメイトの一ノ瀬に一目ぼれし、仲間に加わることとなった。リカに裏遊園地という名の場所に案内してもらえることとなり案内してもらうと、そこにあったのは遊具ではなく、エイリア学園の地下修練場であった。その地下修練場を探索すると円堂達もその場所で特訓することができることが明らかとなり、円堂達はイプシロンに勝つため地下修練場で特訓を開始することとなった。数日たった頃リカが一ノ瀬と結婚すると言い出し一ノ瀬を連れ去ってしまうのであったが、何とかリカを説得し一ノ瀬と合流することができた。円堂達は再度地下修練場に向かうとそこにはイプシロンが待ち構えていたのだった。円堂達はイプシロンと対決することとなり勝利をすることができたのだがイプシロンはまだ本当の力を出しておらず次を楽しみにするといいつつ消えて行ってしまった。そして鬼道がエイリア学園の練習プログラムを発見し、エイリア学園にはイプシロンよりも強いチームがいることを知ってしまった。円堂達がバスに帰ろうとするとチームメイトの栗松の叫び声が聞こえ、駆け付けると栗松はエイリア学園の残党にケガを負わされてしまい脱退することとなってしまった。

第7章「発見！じいちゃんの裏ノート」

大阪を後にした円堂達はバスの中で円堂のおじいちゃんの究極奥義の習得方法が書かれた裏ノートが福岡の陽花戸中にあることを知り福岡に向かうこととなった。陽花戸中に着くと円堂達は陽花戸中の生徒からヒーローだと尊敬される。その中に円堂のことを心から尊敬し日々修練に励む立向居勇気という生徒がいた。その生徒らは自分たちの実力が知りたいと円堂達に試合を申し出るのであった。試合に勝利した円堂達は陽花戸中の校長に円堂のおじいちゃんである円堂大介の練習場へと案内され裏ノートをもらうことができた。すると立向居が円堂に一緒に連れて行ってほしいと懇願し、立向居が仲間に加わることとなる。陽花戸中に戻るとエイリア学園からの襲撃予告が届いてありここでエイリア学園最高戦力のジェネシスと対決することとなってしまう。陽花戸中がジェネシスと対決するも圧倒的な大差で負けてしまい、円藤達も圧倒的な力の差を見せつけられ、チームメイトの風丸の大怪我と吹雪の精神状態の異常と共に大敗してしまうのであった。円堂達は仲間をまた失い、絶望していた所に炎の男というものが沖縄にいるという噂を聞きつけ脱退した豪炎寺なのではないかと沖縄に向かうことを決心した。

第8章「燃え上がる爆炎、豪炎寺 修也大復活！」

炎の男の噂を聞き沖縄へやってきた円堂達は男を探すべく市街地へ向かった。市街地にある砂浜に着いた円堂達はそこで特訓を行うことになった。特訓を行っていると海からサーフィンをしている男が円堂達の練習に突撃してきた。サーファーの男が謝りもせずに海へ戻ろうとしているところに被害を受けた木暮がボールを当てようと男に向けてシュートを放つとその男は軽々とボールを蹴り返してしまった。その身体能力に驚いた円堂達は男にサッカーをしようと誘ったのだが男は興味がないとあっさりと断ってしまった。そこで鬼道が男を煽り、焚きつけることに成功し男は円堂達の特訓に参加することとなった。男は綱海丈介と名乗りサッカーの奥深さに心を打たれ地元のサッカーチームに所属することとなった。綱海の所属する大海原中に円堂達は向かい炎の男に関する情報を集めようとすると綱海達は自分の実力が知りたいと言い大海原中と対決することとなる。対決の中ベンチの裏からひそかに見守るフードを被った男がいた。試合に勝利した円堂達は大海原中のメンバーに炎の男に助けられた者がいるという情報を手にすることができ、さっそくその生徒に話を聞きに灯台に向かうことになった。灯台には真っ黒に焦げたボールが落ちており、灯台の中にキャンという人物が炎の男を匿っていることが明らかとなった。炎の男の私物を見つけた円堂達はその男が豪炎寺だと確信するのであった。その時大海原中の方角から大きな波の音が聞こえ円堂達は大海原中に向かうこととなった。大海原中に着くとそこには一度勝利したはずのイプシロンが更なる力を身に着け「イプシロン・改」となって現れたのだった。イプシロン・改と対決することとなった円堂達は前半戦で圧倒的な力の差を見せつけられ2点の失点を許してしまった。後半戦を迎えるとベンチの裏から見ていた豪炎寺が円堂達と合流することとなった。豪炎寺の活躍によりイプシロン・改に勝利した円堂達はそこで豪炎寺の脱退の真相を知ることとなった。新たに豪炎寺と綱海を仲間に加えた円堂達は遂に敵の本拠地のある樹海を目指すことになるのであった。