レイトン教授と超文明Aの遺産（ゲーム）のネタバレ解説・考察まとめ

『レイトン教授と超文明Aの遺産』の概要

『レイトン教授と超文明Aの遺産』とはレベルファイブから2013年2月28日に発売されたDS用ゲームソフトである。第1作『レイトン教授と不思議な町』から5年、国内外累計出荷本数1550万本以上を記録する『レイトン教授シリーズ』の最新作が登場した。今作で主人公エルシャール・レイトンのナゾの旅の最終章となっている。今作の舞台は世界で、前作から続く古代文明のナゾを解き明かすべくレイトンたちはイギリスを離れることに。エンディングテーマは福原美穂が担当する「Surely Someday」。『レイトンシリーズ』を締めくくる最後の主題歌となっている。キャッチコピーは「ナゾトキ×世界旅行」。今作で出題されるナゾは全165問。

前作『奇跡の仮面』から1年後、物語はレイトンに届いた1通の手紙から始まる。それは古代文明発掘の権威である、サーハイマン博士からの「生きているミイラ」の調査の依頼だった。今作でレイトンとデスコール（レイトンの前に立ちはだかる仮面をした科学者）との関係やデスコールとブロネフ（前作で初登場した全てが謎に包まれた人物。デスコールの人生を狂わせた張本人である）の関係が明らかになる。

『レイトン教授と超文明Aの遺産』のあらすじ・ストーリー

序論 旅の始まり

サーハイマンからの手紙によって古代文明のナゾを解き明かす旅に出かけるレイトンたちはサーハイマンの執事レイモンドに招かれ飛行船に乗った。飛行船はイギリスを出発し、レイトンたちは白銀の町スノーラに到着する。

第1章 生きているミイラ

レイトンたちは「生きているミイラ」が存在しているというスノーラで調査を行うことに。サーハイマンが町の外れで待っていると執事から伝言をもらい、彼に会いに行く。途中町の住人に話を聞くと、このところ不穏な気配を漂わせている黒服の男たちがスノーラの町をうろついているようだ。何か探しているようなのだが、その詳細は明らかになっていないと言う。町はずれの洞窟に向かったまま帰ってこなくなったサーハイマンの情報をきき、レイトンたちは洞窟に向かうことにする。洞窟に入るとサーハイマンが待っていた。彼はレイトンたちに「生きているミイラ」の存在を明らかにした。レイトンたちはその目で氷に覆われた少女を目の当たりにした。少女の身体はまだ生きている可能性があるということでサーハイマンは氷を撤去して少女のナゾを解き明かそうとしていた。レイトンたちもサーハイマンの研究を手伝い、氷のナゾを解き明かすと氷は解け少女が姿を現した。不思議なことに少女は脈がないのに身体にぬくもりがあり、しばらくすると目を覚ましたのだ。レイトンは急いで洞窟をでて暖かいところに移動しようと提案したが、そのとき突然タージェント（謎の集団。世界の文明、レガシーを手に入れるために行動している）とその首領ブロネフが現れた。ブロネフは少女のことをお宝と言い、お宝をよこせと言い放った。いとも簡単に少女をタージェントに奪われたレイトンたちは急いで後を追いかけることにする。レイトンは自分たちの乗ってきた飛行船でタージェントの後を追うことに。タージェントの後を追い、タージェントの飛行船に侵入したレイトンと助手のルークはブロネフが考古学者であることを知る。ブロネフがレイトンに邪魔をするなと言い放つが、少女は争うレイトンたちを見て感情を荒げてしまう。少女の力でタージェントの飛行船の操縦が利かなくなった。レイトンはタージェントの一味が慌てているうちに少女とルークを抱えてタージェントの飛行船から脱出する。しかし、少女が途中で暴れてしまいレイトンとルーク、そして少女は森に落下してしまい、バラバラになってしまう。

第2章 謎の少女

森の中で目を覚ましたレイトンとルーク。サーハイマンとレイトンの助手レミが後から駆け付けたが少女の姿が見当たらない。さらに、レイトンたちが落ちた森は「誘い魔の湖」と呼ばれるようでこの近くを飛ぶ飛行船が落下する事件が相次ぐようだ。とりあえず少女を探すことにして森の中を探索することにしたレイトンたち。そうしてレイトン達はコハンベールという町にたどり着いた。サーハイマンが言うには、アスラント文明（人類がこの世に生まれる太古の昔に存在していたというもう1つの系譜を持つ人類）の生きた証拠があの少女にあると言う。彼女はアスラント文明の鍵を握っている最後の人物であるようだ。そしてサーハイマンはこのコハンベールの町もアスラントに関係していると話す。コハンベールの住人に少女の行方を聞くと駅の方に向かったという情報をもらった。レイトンたちは少女の後を追うことにするが、タージェントの手下たちが少女を探しにやってきていた。レイトンたちはタージェントよりも先に少女を保護するために先を急いだ。サーハイマンは、タージェントはアスラント文明の在りかを探している秘密結社であり、これまでレイトンたちが発見してきたミストハレリの黄金宮（『レイトン教授と魔神の笛』で登場した）やアンブロシア島の調和の街（劇場版『レイトン教授と永遠の歌姫』で登場）やアクバーダインの無限回廊（『レイトン教授と奇跡の仮面』で登場）などはアスラント文明が作り出したものだと言う。タージェントはアスラント文明を手に入れ、世界を支配しようとしているようだ。タージェントに少女の身を渡すわけにはいかないと考え、少女の行方を探しに行く。湖の方で目撃したという住人の情報を聞いて駆け付けたレイトンたちが見たのは湖に浮かぶ少女と、湖から現れた遺跡だった。少女は遺跡の中に入っていったようでレイトンたちも少女の後を追って遺跡の中に入っていく。遺跡の中で何やら呪文のようなものを唱えている少女はアーリアと名乗り、アスラント文明の使者であると告げる。アーリアはこの遺跡に隠されたナゾを解くことができればアスラント文明の在りかにたどり着けると言った。しかし、アーリアは何者かにとりつかれていたように突然意識を戻し自分がどうやってここに来たのか分からないと言った。レイトンにアーリアなのかと聞かれたが分からないと告げ、さらに自分がアスラントの使者であることも分からないと言う。

第3章 ロンドンの休日

数日後、スコットランドヤードではタージェントの調査を行っていた。グロスキー警部はタージェントを捕まえるために調査を行っていた。一方、レイトンはアスラント文明の世界調査のためにロンドンで手続きを行っていた。レイトン一行はアーリアも連れて世界旅行に向かう準備をしていた。町ではグロスキー警部が調査に熱狂しているようだった。レイトンは長旅に出かける前にデルモナ学長（レイトンの勤めるグレッセンヘラーカレッジの学長）にあいさつしていくことにする。アーリアは初めて見るロンドンの町やバスに興味を示しているようだった。彼女はロンドンの町では目立つため服を着替えてロンドンの町を観光することにする。一方、グロスキー警部はタージェントの手下たちに襲われていた。そこにレミが助けに入ると手下たちは怯えて逃げて行った。レイトンたちがレミに追いつき、グロスキー警部がどうしてタージェントのことを知っているのか聞くと、極秘任務であるとだけ伝えて去っていってしまった。レイトンたちはスコットランドヤードでタージェントの情報を探そうと向かってみる。スコットランドヤードにいるブルーマイル（『奇跡の仮面』で登場した上級捜査官）に情報を提供してもらえないか訪ねてみることにする。話を聞いたブルーマイルはレイトンに資料の提供を許可した。レイトンたちはそれぞれでタージェントの情報、そしてアスラント文明について調査を行うことにする。
情報を探したがこれといったものが見つからなかった。そのため、次はロンドンの博物館に向かうことにする。どうやら警察が博物館を閉鎖しているようだ。博物館に着いたが、やはり中には入れてもらえない。そこにクラーク（ルークの父親）が現れた。クラークは博物館からの依頼で中に入るところだったためレイトンたちも一緒に入れてもらうことにする。博物館では作品が盗まれる事件が起きていた。盗品は戻ってきたが、犯人はまだ捕まっていない。さらに、博物館で発生した盗難事件を調査したところ、寄贈された古代文明の遺物は偽物にすり替えられていることが分かった。レイトンはサーハイマンとクラークと共に博物館で盗まれた作品が偽物に変えられた理由を探すと、1つの仮説が出た。それは、ヤードの中にタージェントの仲間がいて、事件に口をはさめる上層部にスパイがいるということだった。もう一度スコットランドヤードに戻り、グロスキー警部に博物館の調査担当が誰だったかを聞くと、ブルーマイル捜査官であることが分かった。レイトンはブルーマイルの部屋に向かい、タージェントについて話を持ち出す。レイトンはブルーマイルにタージェントのスパイがブルーマイルであると推理してみせた。ブルーマイルは自分がスパイであることを認め、グロスキー警部によって逮捕された。見事スパイを見つけることに成功し、ついに長旅に出かけることになったレイトンたち。そこにレイトンの父と母が見送りにやってきた。レイトンは両親に旅のことは伝えていないのにどうして知っているのか不思議だったが、実はサーハイマンがレイトンの両親に連絡したと話す。どうやらレイトン夫妻に恩があるというサーハイマン。レイトンのことも以前から知っていたと告げた。そしてレイトンたちは遺跡のナゾを解き明かすべく長い世界旅行に出かけるのだった。

第4章 5つのエッグ ナゾ回収編

レイトンたちは世界中からアスラント文明のナゾを解明するために必要なアイテムである卵型の石、通称「エッグ」を集めるために旅に出かける。

第4章 5つのエッグ ムスロッホ編

まずたどり着いたのは、ジャングルの中にある村で、エッグの調査を行うことにする。エッグは村長が首から下げていることが分かったが、普段笑うことのない村長は易々とエッグを渡してはくれないようだった。村で開催される祭りで村長を笑わせられればエッグを譲ると聞いたレイトンたちは策を練るのだった。村長に一度話を伺ってみようと考えたレイトンたちは住人に村長の元まで案内してもらう。村長は出かけていていなかったが、村の住人や村長の妻の話を聞いて村長が笑わない理由を解き明かした。レイトンは村長からエッグを譲ってもらうために準備を始めた。そしてレイトンは村長のためにメガネを作った。実は村長が笑わなくなったのは村長の目がよく見えていなかったからだった。村長はメガネをかけて周りが良く見えるようになって嬉しそうに笑った。村長は自分の視野が広がり、村の住人やにぎやかな祭りを見て満足したようにエッグをレイトンたちに渡した。

第4章 5つのエッグ マルチノ編

海の綺麗な島にたどり着き、マーケットに向かったレイトンたち。エッグを探してマーケットにやってきたが、エッグにそっくりなお土産がたくさん売られていて本物がどこにあるのか分からなかった。どうやらエッグは村で祭りたてられるものとして扱われているようだ。レイトンたちはアーリアの力をかりて本物のエッグの在りかを探すことにする。住人に話を聞いていくと、どうやら本物のエッグは住人の間を転々としているようで今誰が持っているのか分からない状態であることが分かった。レイトンは住人からの情報をまとめて本物のエッグがどこにあるのか推理した。推理の結果、本物のエッグを持っている人物を突き止め、話を伺いエッグを譲ってもらう交渉を行った。レイトンの見事な推理を誉めたたえ、住人はレイトンにエッグを譲ってくれた。

第4章 5つのエッグ ビストニオ編

次なる目的地にたどり着いたレイトンたち。到着して早々、エッグを首からぶら下げたレッドウルフが荒野の町に現れた。タージェントの手下たちも街に到着している様子が伺えた。レイトンは何とかして手下たちよりも早くエッグを手に入れるために策を練ることにする。まずは町を探索してレッドウルフの情報を集めることにする。町の住人は最近レッドウルフが町で暴れるようになったと話し、皆ウルフに怯えているようだった。レッドウルフの生息している洞窟の場所を聞いてルークの能力（動物と話せる）でレッドウルフに話を聞くことにしたレイトンたち。住人はウルフには近づかない方が良いと言っていたが、エッグを手に入れるためにもこの方法しかないと考えて行動に出る。ルークが言うには、「レッドウルフが小さい頃に命を助けてくれた女の子に会いたくて何度も町を訪ねている。死ぬ前にお礼を言いたい。」と言っていた。自分の死を察しているのか女の子に会いたいと言っているが、町の住人が怖がっているため近づくことができないようだ。首にかけているエッグはそのときの女の子がくれたものらしく、女の子に返したいと考えていた。ルークはレッドウルフの話を聞いて、女の子を探してくると約束する。町に戻って女の子を探し、ガーネットという少女を発見する。彼女はレッドウルフのことを恐れている様子はなく、レッドウルフに会いについてきてくれたが、レッドウルフ曰く、においが違うようだった。ガーネットはおばあさんなら何か知っているかもしれないと話し、家までレイトンたちを案内する。ガーネットのおばあさんに話を聞くと、どうやらおばあさんがレッドウルフの言う女の子であった。おばあさんを連れて再び洞窟に向かうことにする。レッドウルフはおばあさんを見ると目つきが変わり、彼女に甘えるように近づいていった。レッドウルフはおばあさんに首飾りを返した。するとレッドウルフは苦しかった症状がなくなり、元気になった。どうやら彼女が小さい頃にあげた首飾りが成長したレッドウルフの首には小さくなり、息がしづらくなってしまったようだった。おばあさんはレッドウルフに会わせてくれたレイトンたちにお礼に首飾りをくれた。

第4章 5つのエッグ マリードール編

次に風のよく吹く村にたどり着いた。この村では花嫁が神の生贄として祠に閉じ込められる風習があるようだ。これが竜神との結婚の儀式であると言われている。レイトンはジュリアという女性が神の花嫁として嫁ぐ瞬間を目にした。竜神の怒りを鎮めるために生贄として花嫁が犠牲になる儀式をよく思わないレミは住人に抗議した。その時アーリアは神の祠から強いアスラントの力を感じると言う。レイトンたちはジュリアを祠から助けるため、そして祠から感じるアスラントの力について調べるために村を調査をすることに決める。村の住人は結婚の儀式が当たり前のように考えているようで、レミが抗議しても一向に意見を曲げなかった。レイトンたちは住人がこの儀式で平和に暮らせている理由が何なのかを明らかにしようと調査を始める。調査を進めて分かったことは生贄の花嫁は本当に犠牲になってはいなかったということだった。祠の中に入った花嫁は祠の中から脱出していたのだ。花嫁衣裳だけを残して女性は外に出ていたのだった。どうやら村の女性だけが知っている真実であるようで男性は本当に女性が犠牲になっていると思っている。レイトンはジュリアを助けるために、彼女の恋人のロミーに真実を伝えてジュリアを助ける作戦にでる。森の抜け道を使ってジュリアを祠から助けることにする。ロミーと共にレイトンたちが花嫁救出に向かうが、意志の強いジュリアは祠からでようとしない。ジュリアは自分が生贄になって死ぬことで、村に伝わる伝統がでたらめであることを示そうとしていたのだ。レイトンは竜神の伝説がアスラントの遺跡に関係があると考えて、祠のナゾを解くことにする。ナゾを解くと、祠からはエッグが現れた。この祠はアスラント文明が残した遺産だった。時が流れるにつれてあるべき形を失った遺産は悪しき風を引き起こしはじめたため、村に災害が起きていたということだった。ジュリアを祠から救出し、村の住人に真実を話すと皆ジュリアの無事を心から喜び犠牲をつくってまで儀式を行う必要はないと考えを改めた。

第4章 5つのエッグ スリープルス編

続いての目的地は忘れ去られた遺跡の町。町を覆う壁が遺跡と関係があるようだ。エッグを探しに町を探索するレイトンたち。しかし、町には人が見当たらない。唯一見つけた子供から話を聞くと、1週間ほど前から大人たちが全員眠りについてしまったらしい。ロクスという少年は自分の家にレイトンたちを招き、眠りについた自分の母親を見せた。ロクスは町に伝わる不死鳥の伝説で母親を眠りから覚ますことはできないかと考えていた。この町に伝わる「不死鳥の涙」を探すことをレイトンたちに手伝ってほしいと話した。レイトンたちは町の探索にでることにする。どうやらエッグと不死鳥に何か関係があると見て不死鳥を探すレイトンたち。子供たちの話で大人たちが眠りにつく前日に町では祭りがあったと知る。さらに子供が寝静まる頃に親が家の外に出かけて行ったところを見たという子供もいた。レイトンたちは長老のいる寺院で不死鳥のことを調べることにする。すると寺院の壁はアスラントの壁でできていると分かる。寺院には不死鳥が祀ってあるようで、その近くにアスラントの文字が書かれていた。アーリアにアスラント文字を解読してもらい、寺院にある隠されたナゾを解くと仕掛けが動いた。それによって不死鳥を蘇らせるための試練が開かれた。レイトンたちは町の中を試練で行き来している間に町に在った不死鳥の像が消えていることに気づく。仕掛けが導く水門まできたレイトンたちは水門に仕掛けられたナゾを解いて扉を開いた。水門が開くと瞬く間に町に水が流れ出す。水路に澄んだ水が流れはじめ、町はついに不死鳥の姿を現した。大きな不死鳥の目を示す部分に向かうと地下が現れた。地下には石碑がたくさんあり、ここがアスラントの書庫であることが分かった。不死鳥の涙とは、仕掛けを解き明かすことで現れたアスラントの医療知識の書庫だったのだ。さらに大人たちが深い眠りについたのは長老が出したキノコのバター焼きを食べたらもうれつな眠りに襲われたからだということが分かった。長老のもとに向かうと不死鳥の卵として大事に保管されていたエッグを持っていた。レイトンたちは長老からエッグを貰い、飛行船に戻っていった。

5つのエッグが集まったためアーリアは聖閃石（アスラントの遺跡に導く石。アーリアの力で石は光を放つ）の力を開放する。しかし、1つの石だけ反応を示さなかった。アーリアはこの石だけ偽物だと言う。しかし手に入れたときは確かに本物だった。どこかで何者かにすり替えられたと考え、本物のエッグの在りかを探すことにする。