ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(ヱヴァ:Q)のネタバレ解説・考察まとめ
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』とは、社会現象をも巻き起こしたTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を、同作監督を務めた庵野秀明自らが再構成したアニメ映画作品。「新劇場版」シリーズの三作目である。
主人公碇シンジが目覚めると、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』から14年もの月日が流れていた。自身が起こした大災害により滅亡に瀕する世界で、かつての仲間たちが新世界創世を画策する「NERV」とそれを阻む「WILLE」の二派に別れて相争う中、シンジは14年前の真実を求めてNERV本部へと向かう。
ゼーレ
ゼーレ01
CV:麦人
かつてNERVを設立し、人類補完計画を推し進めていた謎の組織。TV版では数百年以上も前に設立された秘密結社だったが、新劇場版シリーズにおいてその正体は人間ではなく、人類に文明を授けた異種の知性体である。
作中終盤、ゲンドウと冬月によって死を迎えることとなるも、それすらも彼らの計画の内にあるのか、どこか満足そうに「これで良い」と語った。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の兵器・使徒
汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオン
NERVが対使徒用に開発した人型兵器。一見巨大ロボットを思わせる姿をしているが、中身は有機的なパーツで構成されており、「巨大な人造人間」とする方が近い。パイロットは14歳の子供(つまりセカンドインパクト発生時に母親の胎内にいた者)に限られるも、その因果関係は不明。
共通の特徴として、A.T.フィールドという強力な障壁を展開する能力を持つ。これは他者を拒絶する心の壁が具現化したものだとされており、あらゆる物理的干渉をほとんど無効化するほどの強度を誇る。本来は使徒が持つ能力であり、彼らに通常兵器がまったく通じないのもA.T.フィールドで防御を固めているため。A.T.フィールドはA.T.フィールドで中和することが可能で、エヴァンゲリオンが対使徒用の兵器である理由もここにある。
動力は電気で、普段はアンビリカルケーブルという有線式の方法でこれを補充している。アンビリカルケーブルが外れた場合、五分で活動限界を迎えて停止する。本作においてはケーブルで接続されている様子が無く、バッテリーを交換しながらかなり長時間動き回っているが、具体的にどの程度活動時間が伸びたのかは不明。
いくつかの例外を除いて、かつてセカンドインパクトを起こした第1の使徒アダムの破片を培養したものを素材として利用している。
本作においては、使徒のほとんどはすでに撃退されているため、戦闘は基本的にエヴァンゲリオン同士の戦いとなっている。
厳密な全長が設定されておらず、場面によってサイズが変わる。これは「作画上の都合(見栄え)を優先する」という製作者サイドの姿勢を反映したものである。
エヴァンゲリオン初号機(EVANGELION TEST TYPE-01)
正式名称:汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 試験初号機
パイロット:碇シンジ
かつてNERVが保有していたエヴァンゲリオンの一体。シンジの母親であるユイの肉体と魂がその内部に取り込まれており、そのためかシンジ以外のパイロットには動かせなくなっていた。
第10の使徒との戦いで疑似シン化を果たし、ニアサードインパクトを発生させる。これによって人類の大半を死に追いやった後、NERVによって確保され、十字架状のブロックの中に封じられて衛星軌道上に放置されていた。
アスカの改2号機とマリの8号機によるUS作戦の際、窮地に陥ったアスカの呼び声に応えるように覚醒。強力な光線で彼女を援護する。
その後はAAAヴンダーのメインエンジンとして利用され、作中でシンジが乗り込むことはなかった。
ほとんどのエヴァンゲリオンはアダムが素体となっているが、本機のみ第2の使徒リリスが素体となっている。
エヴァンゲリオン改2号機(EVANGELION PRODUCTION MODEL-02')
正式名称:汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型 改2号機
パイロット:式波・アスカ・ラングレー
かつてNERVが保有していたエヴァンゲリオンの一体。現在はWILLEが保有し、その主力兵器として活躍する。
『ヱヴァ:破』の戦いで大きなダメージを受け、欠損した顔面右側と左腕は機械式のものになっている。この部位を様々な装備に切り替えることで戦闘スタイルを切り替えることが可能で、総合的な戦闘力はともかく兵器としての汎用性はむしろ上昇している。
US作戦で初の宙域戦闘に臨み、待ち伏せしていた敵機に追い詰められるも封印されていた初号機の援護によってこれを切り抜ける。
その後立て続けに襲撃してきたNERVのMark.04を迎撃。さらにはNERV本部最深部にあるセントラルドグマに突入し、13号機に襲い掛かるも、最新鋭機を前に有効打を与えられずに終わる。
13号機が疑似シン化を遂げた際、これを止めるべくマリの8号機と駆けつけたAAAヴンダーと連携して奮戦。AAAヴンダーの操作系統を乗っ取ろうとするアヤナミのMark.09に奥の手の「コード777」こと獣化第4形態で対抗、一度はこれを打ち倒す。しかしパイロットであるアヤナミが脱出してなおMark.09は再生し、これを完全に消滅させるために自爆という選択を取らざるを得なくなる。それを決断した刹那、アスカは長年共に戦ってきた愛機に「ごめん、2号機」と謝っていた。
エヴァンゲリオン8号機(EVANGELION PRODUCTION MODEL CUSTOM TYPE-08)
正式名称:汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型(ヴィレカスタム)8号機
パイロット:真希波・マリ・イラストリアス
WILLEが保有するエヴァンゲリオンの一体。遠距離火力中心の装備でまとめられており、前に出る改2号機を援護する場面が多く見られた。
US作戦においては改2号機の突撃に合わせて狙撃で敵戦力を排除するも、待ち伏せしていた最後の一体については高度の問題で対応し切れず、一足先に戦場を離脱。シンジを奪取せんと襲撃してきたNERVのMark.09に対しては再生能力を前に打つ手が無いなど、物語序盤から中盤にかけてはここぞというシーンで活躍できない展開が目立った。
改2号機と共にセントラルドグマに突入し、13号機とそれを守るMark.09と交戦。「13号機からシンジの乗ったコックピットを引き抜く」という形でフォースインパクトを阻止する大手柄を挙げた。
EVANGELION Mark.09(エヴァンゲリオン マークナイン)
正式名称:EVANGELION Mark.09
パイロット:アヤナミ レイ
NERVが保有する新型のエヴァンゲリオン。見た目は零号機に似ており、この中から自分を呼ぶアヤナミの声を聞いたシンジは「綾波は生きている」と誤認した。
A.T.フィールドを展開できず、巨大なブースターパックを装備することで空を飛び、全身を一度に消滅させられない限り無限に再生する、エヴァンゲリオンとしての基本的な機能を持たない異質な機体。接近戦では巨大な鎌を得物とする他、使徒が使うそれに酷似した強烈な光線で敵を攻撃する。AAAヴンダーは本来Mark.09をメインエンジンとして稼働するシステムになっており、これを利用して同艦の制御を乗っ取ろうとした。
シンジをNERVに連行した後、13号機がカシウスの槍とロンギヌスの槍を回収するためセントラルドグマに赴く際に護衛として同行。乱入してきた改2号機、8号機と激しく交戦。獣化第4形態を発動した改2号機に喉笛を食い千切られ、パイロットのアヤナミは脱出するも、なお再生を続ける。最終的に改2号機の自爆に巻き込まれて完全消滅した。
エヴァンゲリオン第13号機(EVANGELION 13)
正式名称:エヴァンゲリオン第13号機
パイロット:碇シンジ・渚カヲル(複座型)
NERVが製造した最新型のエヴァンゲリオン。外見の印象は初号機によく似ている。その能力は旧式の機体とは一線を画し、自在に飛翔する小型ユニットからA.T.フィールドを発生させて改2号機の猛攻をことごとく跳ね除けた。
「カシウスの槍とロンギヌスの槍を同時に引き抜く」ために設計されており、二対の腕を持つ。しかしゲンドウの策略によって二本のロンギヌスの槍を抜いてしまったため、疑似シン化を果たしてフォースインパクトを発生させる寸前となる。
DSSチョーカーの起動でカヲルが死亡し、さらに8号機によってコックピットを引き抜かれたことで機能を停止。危ういところでフォースインパクトの発動は回避された。
EVANGELION Mark.06(エヴァンゲリオン マークシックス)
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- 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に
- 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生
- 旧劇場版
目次 - Contents
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の概要
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のあらすじ・ストーリー
- 前作までのあらすじ
- 衛星軌道上の棺
- 14年分の齟齬
- かつての仲間と新たな友人
- 世界をやり直すために
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の登場人物・キャラクター
- エヴァンゲリオンパイロット
- 碇シンジ(いかり しんじ)
- 式波・アスカ・ラングレー(しきなみ・あすか・らんぐれー)
- 真希波・マリ・イラストリアス
- アヤナミ レイ
- 渚カヲル(なぎさ かをる)
- WILLE
- 葛城ミサト(かつらぎ みさと)
- 赤木リツコ(あかぎ りつこ)
- 日向マコト(ひゅうが まこと)
- 青葉シゲル(あおば しげる)
- 伊吹マヤ(いぶき まや)
- 鈴原サクラ(すずはら さくら)
- 高雄コウジ(たかお こうじ)
- 長良スミレ(ながら すみれ)
- 多摩ヒデキ(たま ひでき)
- 北上ミドリ(きたがみ みどり)
- 特務機関NERV
- 碇ゲンドウ(いかり げんどう)
- 冬月コウゾウ(ふゆつき こうぞう)
- 碇ユイ(いかり ゆい)
- ゼーレ
- ゼーレ01
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の兵器・使徒
- 汎用ヒト型決戦兵器エヴァンゲリオン
- エヴァンゲリオン初号機(EVANGELION TEST TYPE-01)
- エヴァンゲリオン改2号機(EVANGELION PRODUCTION MODEL-02')
- エヴァンゲリオン8号機(EVANGELION PRODUCTION MODEL CUSTOM TYPE-08)
- EVANGELION Mark.09(エヴァンゲリオン マークナイン)
- エヴァンゲリオン第13号機(EVANGELION 13)
- EVANGELION Mark.06(エヴァンゲリオン マークシックス)
- EVANGELION Mark.04(エヴァンゲリオン マークフォー)
- WILLEの兵器
- AAAヴンダー(エーエーエーヴンダー)
- DSSチョーカー(ディーエスエスチョーカー)
- 使徒
- 第1の使徒アダム
- 第2の使徒リリス
- 第12の使徒
- 第13の使徒
- 『ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q』の用語
- 特務機関NERV(とくむきかんねるふ)
- WILLE(ヴィレ)
- ゼーレ
- 人類補完計画
- ニアサードインパクト
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- US作戦
- ミサト「ヴンダー発進!」
- アスカ「助けてくれないんだ、私を」
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:宇多田ヒカル『桜流し』