鈴原サクラ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ
鈴原サクラ(すずばらサクラ)とはアニメ映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの登場人物で、反ネルフ組織「ヴィレ」に所属する医療スタッフ。テレビアニメシリーズでは鈴原トウジの妹として名前だけ言及されていたが、新劇場版シリーズで初めて本人の姿が登場した。基本的に明るく柔和な女性だが、主人公の碇シンジがエヴァに乗ることについては激しく反対する。碇シンジに対して愛憎入り混じった複雑な感情を抱き、彼を不幸にしたくないという想いから過激ともいえる行動に出た。
鈴原サクラのプロフィール・人物像
所属:反NERV組織WILLE医官
階級:少尉
担当声優:沢城みゆき
鈴原サクラ(すずばらサクラ)とは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの登場人物で、反ネルフ組織「ヴィレ」に所属する医療スタッフ。
新劇場版シリーズの元となったテレビアニメシリーズでは、主人公碇シンジの同級生である鈴原トウジの妹として、名前だけが言及されていた。
鈴原サクラが初登場するのは新劇場版シリーズ2作目である『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(以下『破』)』においてである。エヴァと使徒との戦闘の際に大怪我を負ったサクラが退院するシーンで、2カットのみ映像に登場した。その際はセリフもなく、名前も明かされなかったが、同じく碇シンジの同級生である相田ケンスケのセリフとして、シンジに感謝していることが語られた。
『破』の次回作である『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(以下『Q』)』において、それから14年後の成長した姿で再登場する。その際はネルフに反抗する組織「ヴィレ」の一員として、碇シンジの管理担当医官という役職についていた。ちなみに階級は少尉である。
14年ぶりに目覚めて困惑するシンジに甲斐甲斐しく世話を焼きつつも、重要なことは一切語らず、シンジがエヴァに乗ると言い出すと眉をひそめるなどの一幕もあった。
その態度の理由については後に最終作『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(以下『シン・エヴァ』)』において明らかにされる。それによると、シンジの行動が起因となって発生した「ニアサードインパクト(通称ニアサー)」により鈴原トウジとサクラの父親は消滅してしまった。サクラはそれを恨みに思いながらも、シンジがエヴァで戦ったことで自分たち人類が守られていたことも理解しているため、シンジに対して憎しみとも感謝とも付かない感情を抱いていたのだ。
そんな複雑な胸中からシンジがエヴァに乗ることを深く忌避しており、『シン・エヴァ』の中盤でシンジが初号機に乗ろうとすると、銃を突き付けてまで阻止しようとした。結果的にシンジをかばってヴンダー(ヴィレの旗艦)艦長葛城ミサトが負傷したことでいくらか平静を取り戻し、同僚の北上ミドリの説得を受けてシンジが初号機に乗ることを黙認する形となった。
新劇場版シリーズの後半で初めてメインとして登場したキャラクターながら、シンジに対して抱く複雑な想いや、怪我をさせてでも止めるという過激な行動が注目を集め、一躍人気キャラクターの仲間入りを果たした。
鈴原サクラの来歴・活躍
使徒との戦闘で負傷
小学生の頃、鈴原サクラはエヴァと使徒との戦闘の巻き添えを食い、大怪我を負ってしまう。具体的にどこを怪我したのかは語られないが、長く入院するほどの重傷だったようだ。兄の鈴原トウジは、その事件からエヴァ初号機パイロットの碇シンジを目の敵にするが、後に命を救われたことで和解する。
その後順調に回復し退院すると、兄トウジから相田ケンスケを経由し、シンジに感謝しているということが伝えられる。
ニアサー発生
その後シンジの乗る初号機の覚醒をきっかけに、ニアサードインパクト(通称ニアサー)が発生する。ニアサーの影響で地表の大部分がコア化し、多くの人命が失われた。トウジとサクラの父親も、この時に命を落としたとされている。
その後の経緯は詳しく語られないが、トウジは第3村(地上にわずかに残った人間の居住地の1つ)で医師の真似事をしながら診療所を開き、サクラは反ネルフ組織である「ヴィレ」に医療スタッフとして加わることとなった。
碇シンジとの出会い
ニアサーから14年後、ヴィレは成層圏に漂う初号機をネルフの手から奪還。鈴原サクラは14年ぶりに目覚めた初号機パイロット・碇シンジの管理担当医官となる。
急激な状況の変化についていけないシンジに対し、ヴィレを指揮する葛城ミサトは「何もしないで」と言い放ち、「DSSチョーカー」を装着させた。それは、着用者がエヴァを覚醒させると爆発する仕組みの首輪だった。チョーカーを外してほしいと言うシンジを見ながら、サクラは厳しい眼差しで「絶対に外しませんよ…それ」と呟く。
その後、検査でシンジと初号機のシンクロ率か0%ということが明らかになると、サクラは「良かったですね!」と声を弾ませた。サクラはシンジがエヴァに乗ることを快く思っておらず、シンジがエヴァMark.09に強奪された際も、最後まで「勝手もいいけど、エヴァにだけは乗らんでくださいよ!」とシンジに懇願していた。
シンジの帰還
それからしばらくして、ネルフに強奪されたはずのシンジが自分の意思でヴンダー(ヴィレの保有する空中戦艦)に戻ってきた。
サクラはあんなに懇願したにも関わらず、結局シンジがエヴァに乗ったことを「アホ、アホ、碇さんのアホー!」と泣きながら責め立てる。
そしてネルフとの最終決戦の最中、13号機でマイナス宇宙に行ってしまった碇ゲンドウを追いかけるため、シンジが初号機に乗ると言い始める。それにヴィレクルーの北上ミドリとサクラが反発。銃を突きつけながら「碇シンジはエヴァには乗りません!碇さんはエヴァに乗って、みんなを不幸にして、自分自身も不幸になったんや!だからもう、碇さんはエヴァに乗らんのです!」と泣きわめく。
それでもシンジの決意が固いと見るや、「怪我したらもう乗らんで済みます!痛いですけど、エヴァに乗るよりはマシですから我慢してください!」と、シンジに怪我を負わせてまで止めようとする。
しかしサクラの発砲した弾は、シンジではなく葛城ミサトの腹部に命中した。14年前のシンジの行動を擁護し、自分が責任を取るから行かせてやってほしいと言うミサトに対し、「そうや!碇さんは私らを救ってくれた恩人や!けど、うちらのお父ちゃんもニアサーで消えてもうたんやぞ!?碇さんは恩人で!仇なんや!」と複雑な胸の内を吐露する。
結局、同じくシンジを憎んでいたはずの北上ミドリの「もういい!もういいよ、サクラ。もう明日生きていくことだけを考えよ」という言葉により、サクラはやっと首を縦に振る。
鈴原サクラの関連人物・キャラクター
碇シンジ
碇シンジに対しては、愛憎入り混じった複雑な想いを抱いている。かつて自分たちの住む第3新東京市やすべての人類を守ってくれた恩人だという想いと、自分の父親を失ったニアサーを起こした仇という相反する感情を押し込めて、表面上は好意的に接している。
シンジが初号機に乗ろうとした際は、シンジを撃ち抜いてでも阻止しようという過激な行動に出た。ある意味では自分の手を汚してでもシンジを不幸にさせたくないという強い慕情の表れともいえる。
碇シンジ(エヴァンゲリオン)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
碇シンジ(いかりシンジ)とは『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの主人公でエヴァンゲリオン初号機のパイロット。母・碇ユイをエヴァ起動実験の事故で失って以降父・ゲンドウとは距離を置いていたが、2015年突如ネルフ本部のある第3新東京市に呼び出され、エヴァ初号機パイロットに任命される。最初はエヴァに乗る事を拒絶していたシンジだったが、上司兼保護者の葛城ミサトやパイロット仲間の綾波レイや惣流(新劇場版では式波)・アスカ・ラングレー、クラスメイト達との交流を通して徐々に成長していく。
鈴原トウジ
トウジとサクラが直接会話するシーンはないが、『破』のワンシーンで退院したサクラにほおずりして喜ぶなど、トウジがサクラのことを大切に想っていることがうかがえる。
サクラの方も離れて暮らす兄トウジのことを常に気にかけており、兄から送られた手紙を読んで涙ぐむという場面も『シン・エヴァ』中で見られた。
北上ミドリ
ヴィレの同僚であり、艦橋クルーと医療スタッフという別部署の所属ながら、年の近い女性ということで仲は良いようだ。ニアサーで家族を失ったもの同士でもあり、初号機に乗ろうとするシンジを2人して阻止しようとしたが、最終的には最初に銃を突きつけたミドリが折れたことでサクラも銃を降ろした。鈴原サクラ役の沢城みゆきは『シン・エヴァ』のパンフレットで「サクラとミドリには本編には描かれない友達のような時間があったのでは」と語っている。
鈴原サクラの名言・名セリフ/名シーン・名場面
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