ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q（ヱヴァ：Q）のネタバレ解説・考察まとめ

CV：坂本真綾

WILLEに所属する、エヴァンゲリオン8号機のパイロット。『ヱヴァ：破』からの新キャラクターで、TV版には登場しない。
根明で人懐っこい性格をしているが、一方で計算高く物事の割り切りが非常に早い。前作『ヱヴァ：破』の頃から姿が変わっておらず、アスカ同様にエヴァの呪いの影響を受けているものと思われる。さらにどういうわけか愛機である8号機のコックピットから出ている姿が描かれておらず、これが作劇上の都合なのか何か理由があるのかは不明。

謎の多い人物で、前作『ヱヴァ：破』でもなんらかの組織の指示を受けてNERV本部に潜入。凍結処分されていた2号機にどうやってか乗り込んでいた。その後どのような経緯を経たのか、現在はWILLEのエヴァンゲリオンパイロットになり、アスカと共にその中核戦力として活躍する。
近接戦闘を好むアスカに対して、それを後方から火力支援するスタイルを取る。立場的にはアスカの方が上司らしく、強力な武器の使用には彼女の許可が必要。

アスカからは「コネメガネ」と呼ばれている。マリ自身はアスカを「姫」と呼んでいるが、レズビアンなのかバイセクシャルなのか、この呼び名にはからかいと共に愛情が込められている。アスカが内心では未だシンジを想っていることを知っており、フォースインパクトの発生寸前の混乱の中、「せめて姫くらい助けろ」と言ってシンジを送り出していた。

学生だった頃のゲンドウや、後にその妻となるユイのことを知っているかのような言動をたびたび見せる。さらにコウゾウが持っていた若い頃の碇ユイの写真に、彼女とよく似た横顔の女性が映っているが、詳細は不明。

アヤナミ レイ

CV：林原めぐみ

NERVに所属する、EVANGELION Mark.09のパイロット。
『ヱヴァ：序』、『ヱヴァ：破』に登場する綾波レイと声も姿も同じもので、シンジも最初は彼女だと認識していたが、実際は同一人物のクローンの別個体である。“アヤナミ”という名前も便宜上のもの。

Mark.09のパイロットとしてだけ生み出された存在で、ただゲンドウの命令にのみ従い、自我はほぼ存在しない。しかしシンジが“綾波レイ”という少女と自分を勘違いしていることは理解し、次第に「それほど気にかけられている綾波レイとはどのような人間なのか」との想いを抱く。
セントラルドグマに乗り込んできたアスカの改2号機と交戦し、その奥の手である獣化第4形態の前に敗北。この際「こんな時綾波レイならどうするの」と独り言のように漏らし、アスカに「アンタはどうしたい」と逆に問われたことで急激に自我を芽生えさせ、自らの判断で脱出した。
戦いの後、WILLEとの合流ポイントへ向かおうとするシンジとアスカの前に現れる。彼らに対して敵対的な行動を取るでもなく、何を考えたのか無言のままその後についていった。

その際、アスカは彼女を「綾波タイプの初期ロット」と呼んでおり、それまでの戦いで何度か同じ型のクローンに遭遇したらしいことをうかがわせている。

渚カヲル（なぎさ かをる）

CV：石田彰

NERVに所属するエヴァンゲリオンパイロット。作中ではエヴァンゲリオン第13号機に搭乗する。

その正体は第1の使徒アダムの魂を人間の肉体に定着させた存在であり、『ヱヴァ：破』ではゼーレに加担してEVANGELION Mark.06に乗っていた。その後どういう経緯を経たのか、現在はNERVの一員となっている。
作中の言動によれば、その目的は「シンジを幸せにする」ことであるらしく、実際に彼に対しては非常に親身に接している。そのひたむきな想いはシンジの心を動かし、短い間に強い信頼関係を結んでいった。

NERV本部にやってきたシンジとピアノの連弾などで交流を重ね、徐々に親しくなっていく。やがて自分の選択によって世界が滅びを迎えつつあるという現実を知ったシンジが引き籠るようになると、自ら彼の下を訪れて励まし続ける。シンジの首に装着されていたDSSチョーカーを外し、これを自分の首につけることでその罪を共に背負うことを宣言し、さらに「二人で13号機に乗り、カシウスの槍とロンギヌスの槍を手に入れて世界をやり直す」ことを提案。なぜそれで世界をやりなおすことができるのかの説明は一切無かったものの、傷心の極みにあったシンジはこの話とカヲルの友情を信じる。
複座型の13号機に二人で乗り込み、二本の槍の回収に向かうも、この時すでにゲンドウの策略によって槍は別のものに入れ替えられていた。自身はこれに気付くも、その場に乱入してきたアスカとマリの猛攻に驚いたシンジが、もはや猶予は無いと判断して一人で13号機を動かし槍を手にしてしまう。結果、13号機は疑似シン化を果たし、フォースインパクト発生の条件がそろうこととなる。
自分のせいなのかと悔やむシンジを、むしろ責任は自分にあると慰めた直後、DSSチョーカーの作動によって死亡。その際、シンジに「また会えるよ」と言葉を残した。

WILLE

葛城ミサト（かつらぎ みさと）

CV：三石琴乃

対NERVのために結成された組織WILLEの中心メンバーにして、同組織旗艦AAAヴンダーの艦長。かつてはNERVの戦術指揮官であり、NERV所属のエヴァンゲリオンパイロットの実質的な上司にして、シンジとアスカにとっては同居相手でもあった。43歳。

ニアサードインパクトによる世界的大災害、それに続く十数年もの人類の苦難を見続けた結果、『ヱヴァ：序』、『ヱヴァ：破』で見られたノリの良さは完全に身を潜め、非情にして冷厳な指揮官としてWILLEのメンバーを率いている。
シンジに対しても「ニアサードインパクトを起こした張本人で、フォースインパクトをも引き起こす可能性のある危険人物」という認識で接する。WILLEの目的上仕方のない対応ではあったが、目覚めたばかりで混乱の中にある彼を追い詰めることとなった。
一方でかつて同居し疑似家族の関係にあったシンジに対して情を捨て切れないらしく、彼がNERVとの合流を選んだ際、それを殺して止める選択肢を手にしながら結局見逃している。

初号機を奪取し、その中で眠り続けていたシンジを回収。彼を世界の命運をも握る危険な存在と知りつつその場で殺そうとはせず、首にDSSチョーカーを巻きつけた上で厳重な監視の下に置くことを決定する。しかし敵の襲撃が相次いだため詳しい事情を伝えられなかったこともあり、この処置に不信感を抱いたシンジに「自らNERV本部に赴いて真実を確認する」という道を選ばれてしまう。
13号機が疑似シン化を遂げた際、先に送り込んだ改2号機、8号機を追う形でAAAヴンダーでNERV本部に突入。危うくMark.09に艦を乗っ取られかけるも、改2号機の奮戦でこれを切り抜け、フォースインパクトをギリギリで阻止することに成功する。

赤木リツコ（あかぎ りつこ）

CV：山口由里子

WILLEに所属する、AAAヴンダーの副官。元NERV技術開発部技術局第一課の責任者。44歳。
シンジとは直接的な関係が薄かったためか、アスカやミサトのようにどこか情を捨て切れないような態度は見せず、冷淡に接する。初号機の中からシンジ以外で唯一回収された品であるS-DATを彼に渡している。

日向マコト（ひゅうが まこと）

CV：結城比呂

WILLEに所属する、AAAヴンダーのオペレーター。かつては青葉、伊吹と共にNERV本部オペレーターをしていた。
童顔で声も高いため、『ヱヴァ：序』、『ヱヴァ：破』ではやや幼い印象もあったが、本作では貫禄のある姿を見せて14年という時の流れを感じさせてくれる。

青葉シゲル（あおば しげる）

CV：子安武人

WILLEに所属する、AAAヴンダーのオペレーター。かつては日向、伊吹と共にNERV本部オペレーターをしていた。
ヒゲを生やすというはっきりとした変化はあるものの、日向と比べると外見上は前作とあまり変わっていない。

伊吹マヤ（いぶき まや）

CV：長沢美樹

WILLEの構成員。かつては日向、青葉と共にNERV本部オペレーターをしていた。
組織の中では古株であり、敵が迫っているというのにいまいち緊張感に欠ける若手に苛立つシーンが見られた。

鈴原サクラ（すずはら さくら）