ボーン・アルティメイタム(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ボーン・アルティメイタム』とは『ボーンシリーズ』の3作目で、2007年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンは、CIAの極秘計画の暴露記事を書こうとする記者と接触したことで存在が見つかり、またもやCIAに狙われる。その一方、CIA内部の人間と協力し、極秘計画に絡んだ組織の陰謀を暴き、とうとう記憶を取り戻す。その場にいるかのような臨場感溢れる映像やスピーディなストーリー展開、スリリングな逃走劇など息もつかせぬシーンの連続で観る者を引き込む最高傑作。
ワード・アボット(演:ブライアン・コックス)
日本語吹替:糸博(ソフト版)、富田耕生(フジテレビ版)
CIAの幹部で、極秘作戦「トレッドストーン」の2年前の責任者。CIAの金2000万ドルをロシアの石油王に横流しし、自分も利益を得ていた。内務調査部のパメラが内部スパイの証拠資料を取引することを知り、石油王に依頼し、取引相手を殺し証拠資料を奪ってもらう。その犯行をボーンがやったように工作し、ボーンを口封じのため殺すよう依頼するが、反対にボーンに追い詰められ自分の罪を自供し、自殺する。今作では自白の録音テープの声のみで登場。
その他
サイモン・ロス(演:パディ・コンシダイン)
日本語吹替:田中完(ソフト版)、横堀悦夫(フジテレビ版)
イギリスの新聞ガーディアン紙の保安専門記者。「ブラックブライアー」や「トレッドストーン」についてダニエルズから情報提供を受け、記事にしようとしたため、CIAから追われることとなる。また、国際手配されたボーンや恋人マリーについて書かれた記事を読んだボーンから接触を受ける。ロンドンのウォータールー駅でボーンと待ち合わせし、ボーンの指示を受けて動くが彼の制止を振り切り動いたことで、暗殺者パズに射殺された。
マーティン・クルーツ(演:ダニエル・ブリュール)
日本語吹替:前野智昭(ソフト版)、咲野俊介(フジテレビ版)
マリーの義理の兄でパリ在住。留守中のアパートに入り込んで待っていたボーンからマリーの死について聞かされる。
『ボーン・アルティメイタム』の用語
CIA(中央情報局)
英語でCentral Intelligence Agencyの略称。アメリカ合衆国の安全保障政策の決定に必要な諜報を行う情報機関で、主に外国での諜報を行う。CIA本部がバージニア州ラングレーにあることから、「ラングレー」と呼ばれることもある。アメリカ合衆国の国家安全保障と外交政策に関する最高意志決定機関の一つである国家安全保障会議(NSC)の直轄で、諜報活動のために膨大な予算を与えられている。
工作員
政府や組織に雇われて、諜報活動を行う者でスパイとも言われる。秘密裏に敵や競争相手の情報収集を行ったり、情報の分析、工作活動、暗殺、暴行、脅迫なども行うことがある。
トレッドストーン(踏み石作戦)
CIAの考案した工作員育成計画のこと。訓練の発案者はアルバート・ハーシュ博士。訓練を行った研究所の所在はニューヨーク東71丁目415番地。拷問などを利用して洗脳したり、人格改造を行うことで暗殺要員を育成するプロジェクトで総費用は3000万ドル。ボーンはこの作戦の第一号要員となった。
ブラックブライアー(黒バラ作戦)
CIAの考案した工作員育成計画「トレッドストーン」のアップデート版のプロジェクト。当初はアボットが責任者として国防総省と協力して考案を進めていた。クレイマー長官も承認しており、現在はヴォーゼンが現場責任者である。ヴォーゼンによれば、「ブラックブライアー」は本来は監視作戦だったが、今は全機密作戦を包括しており、潜入工作、犯罪者引き渡し、実験尋問、暗殺工作などをヴォーゼンらの指示のもと行っている。政府の許可をとるなど面倒な手続きが不要の異例の作戦。南ヨーロッパと北アフリカの作戦を取り仕切っているのはニール・ダニエルズで、それに関わるものの名前、日時、連絡網を熟知している。今作では、パズ、デッシュが該当する要員。
エシュロン
アメリカ合衆国を中心に構築された軍事目的の通信傍受システム。アメリカ合衆国の国家安全保障局 (NSA) 主体で運営され、軍事無線、固定電話、携帯電話、電子メール、データ通信などから1分間に300万の通信を傍受できる史上最強の盗聴機関と言われる。アメリカ合衆国内だけでなく、外国のアメリカ軍通信基地や大使館・領事館、衛星、潜水艦等を使って敵性国家・団体の発信する電波を傍受したり、直接盗聴することで大量の情報を収集していると言われている。
『ボーン・アルティメイタム』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ロスに携帯で行動を指示するボーン
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目次 - Contents
- 『ボーン・アルティメイタム』の概要
- 『ボーン・アルティメイタム』のあらすじ・ストーリー
- 前作までのあらすじ
- ボーン逃走とCIA長官
- ボーンについて調べる新聞記者ロスとCIA対テロ極秘調査局ノア・ヴォーゼン
- 射殺されるロス
- マドリッドに向かうボーン
- 「ブラックブライアー」
- 情報源を追うボーン
- デッシュとの戦闘
- ニッキーとの別れ
- パメラから情報を得るボーン
- ヴォーゼンを翻弄するボーン
- カーチェイス
- 思い出す記憶
- 公にされる「ブラックブライアー」
- 『ボーン・アルティメイタム』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ジェイソン・ボーン(演:マット・デイモン)
- ヒロイン
- マリー・クルーツ(演:フランカ・ポテンテ)
- CIA関係
- パメラ・ランディ(演:ジョアン・アレン)
- ノア・ヴォーゼン(演:デヴィッド・ストラザーン)
- ニッキー・パーソンズ(演:ジュリア・スタイルズ)
- トム・クローニン(演:トム・ギャロップ)
- エズラ・クレイマー(演:スコット・グレン)
- ウィリス(演:コリー・ジョンソン)
- ニール・ダニエルズ(演:コリン・スティントン)
- パズ(演:エドガー・ラミレス)
- デッシュ(演:ジョーイ・アンサ)
- アルバート・ハーシュ博士(演:アルバート・フィニー)
- ワード・アボット(演:ブライアン・コックス)
- その他
- サイモン・ロス(演:パディ・コンシダイン)
- マーティン・クルーツ(演:ダニエル・ブリュール)
- 『ボーン・アルティメイタム』の用語
- CIA(中央情報局)
- 工作員
- トレッドストーン(踏み石作戦)
- ブラックブライアー(黒バラ作戦)
- エシュロン
- 『ボーン・アルティメイタム』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ロスに携帯で行動を指示するボーン
- パメラ「何を待機しているの?相手はボーンよ。彼以上の手ごわい相手はいない。出せる限りの力と知恵を注いで取り掛かって」
- ニッキー「あなたは私にとって扱いにくい人だった。すべて忘れていて」
- タンジールでの追走と格闘シーン
- パメラ「デビッド・ウエッブが本名よ。ミズーリ州ニクサで誕生日は4-15-71」
- ボーン「本当かな。オフィスにいるなら向き合っているはずだ」
- ニューヨーク市街地でのカーチェイス
- アルバート博士「今の君が君なのだ。君がこの場所でジェイソン・ボーンになると自ら選んだのだ」
- ボーン「俺たちを見ろ。あいつらが俺たちにしたことを見てみろ」
- 『ボーン・アルティメイタム』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ボーンのストレスフルな表情は、主演のマット・デイモンの愛娘の夜泣きが理由だった
- 撮影が行われた都市の数はシリーズ最多の7都市
- 映画冒頭のモスクワのシーンは実際にはベルリンで撮影が行われた
- モロッコのタンジールでは実際の人混みを歩いていた
- 『ボーン・アルティメイタム』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:モービー『エクストリーム・ウェイズ』