白石由竹(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
白石吉竹(しらいしよしたけ)とは『週刊ヤングジャンプ』で連載されている野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の作品に登場する人物。通称「脱獄王」の異名を持つ天才的な牢破りである。脱獄する際は看守を騙す詐術や狭い隙間を通るための関節外しなど、脱獄のための多彩な技術を持つ。体には金塊の隠し場所を描いた刺青が彫られており、同じ刺青が描かれている囚人の皮を集めるとありかが分かるようになっている。金塊の手掛かりとなる刺青を持つ囚人たちを探して、北海道で出会った仲間達と共に旅を続けている。
出典: tekitou777.com
白石が樺戸監獄に収監された時、同じ雑居房にいた熊岸長庵は絵が得意だと言っていた。その特技を見込んで白石がエロ画を描いてもらうと、そこには以前樺戸監獄にあった教会に出入りしていたシスター宮沢の姿があった。何かお面のようなものをまとっていたため、綺麗かどうかは分からなかったが、唯一の女性を模した物だったため毎日どんな時も獄衣の襟に忍ばせて白石は大事にしていた。辛い時は絵を見て素顔がどんな人かを妄想して癒されている間に恋心が芽生え、直接本人に会いたくなって脱獄を決める一歩になった。
それから熊岸と一緒にさまざまな材料を使って脱獄するための監獄の鍵を完成させたが、監獄では検身(体に何か隠してないかを確認すること)が行われており、全身を裸にされて隅々までにチェックが入った。だが、尻の穴までは検査されなかったため、作った鍵はバレずに済んだ。次の検身では肛門のチェックが追加されていたが、白石は事前にそれを予想して知恵を働かせ、房にいたミヤマクワガタを剥製にして鍵を隠していた。この機転の効いた技で気づかれずにすんで、鍵を使って脱獄をおこないシスター宮沢を追う全国脱獄ストーリーが始まったのである。
樺戸監獄を脱獄してからはシスターの情報を得るために賭場へ行き、元囚人から情報を聞き出そうとお金をかけながら聞き回っていた。
脱獄経路:樺戸監獄〜網走監獄まで
出典: twitter.com
脱獄の経路は、樺戸監獄(北海道)→前橋監獄(群馬)→金沢監獄(石川)→秋田監獄(秋田)→京都府監獄(京都)→網走監獄(北海道)とシスターを求めて歩いているうちに北海道の山奥で杉元とアシリパに出会いアイヌの埋蔵金のために一緒に旅を始めることになった。その後ウイルクに会うために脱獄した網走監獄へ潜入するも埋蔵金のありかを知ることができず、ロシアへと足を進める。各監獄でのシスター宮沢と監獄での状況について説明していこう。
第85話で樺戸を脱獄した後に賭場の人間から前橋監獄でシスターを見たとの情報を得て、直接門番にシスターについて聞いたら脱獄犯だとバレてそのまま収監された。そこの囚人から白石が来る12年前からシスターはもう来ていないと聞き、ガセネタを掴まされたことにかなり落ち込んでいた。数週間飯を食わずにガリガリに痩せてしまったが、痩せ細った体は前橋監獄の脱獄には必要な体で、わざと痩せて格子から外にある便所の排出口の錠を開け、うんこまみれになりながら排出口から脱獄した。
前橋監獄の看守から金沢監獄にシスターがいると情報を手に入れていたので、早速侵入するとすぐに看守に見つかり収監されるも、房の鉄格子を外して脱獄をする。この調子で秋田・京都と同じように収監されては、脱獄を繰り返していたらいつの間にか脱獄王として呼ばれるようになっていた。
埼玉にいたときに野菜泥棒で捕まり、脱獄はさせまいと一番厳重である網走監獄に収監された。もうシスターには会えないと諦めかけていたが、ある日監獄内を歩いていると探していたシスターが教会へと歩いているのを発見し、看守を振り切って会いに行ったが、樺戸監獄でもらった絵そのままで恋心が砕け散った。こんなに恋心を抱きながら全国を回って探したのに、期待した顔ではなくとても残念に思う。
この話をしながら、白石は樺戸監獄の熊岸は本当に絵がうまかったんだと改めて感心していた。
何度も死にかける
脱獄を繰り返しピンチや絶体絶命の状況をすり抜けてきた白石であるが、ストーリーの所々で命を落としそうになるシーンが見受けられる。そのシーンをピックアップしていくと、周りからしっかりと助けられて生き延びているのがわかる。第47話では、森を歩いてる時に近くの川でイトウが取れるとアシリパから教えてもらい、川に足を運ぶとウイルクの友人であるキロランケに出会いイトウの取り方を教えてもらっていたが、白石が川に落ちてしまい助けようとした。だが、白石に黒い物体が近寄ってきて、食われてしまったが、キロランケが川に潜って黒い物体ごと陸に引き上げられてなんとか一命を取りとめた。ちなみに黒い物体は、アイヌの伝説になっているイトウの主(約45メートル)かと思われたが、白石を飲み込めない位の大きさだった。なかなかお目にかかれない魚に当たる白石は運が良いとも悪いともいえる。
第79・80話で、人間の皮の収集と動物の剥製を作っている江渡貝が夕張炭鉱に刺青人皮を持ち去り鶴見中尉に渡そうとしていたので、杉元や白石はトロッコに乗って取り返そうと奮闘していたが、追いかけた先でダイナマイトの掘削作業で溜まっていたガスが引火して大爆発を起こして白石達は鉱山に埋まってしまった。
第93話は、白石は第七師団に捕まって旭川の本部に移送される途中で、豆菓子売りの土方に会い、菓子の包装紙に「カムイコタンの吊り橋」と書いてあった。意味が分からずそのままカムイコタンの吊り橋に着いた途端に変装した土方が、吊り橋を刀で切って第七師団の兵士と白石は川へ落ちてしまった。流れの激しい川で溺れ死にかかったが、そこにキロランケが助けにやってくるも杉本達に土方との内通がバレることを恐れて助けを拒否し、自力で陸に上がった。ここでも命をなんとか保つことができているが、白石自身土方との内通が心の中で根深く引っ掛かっている。
第100話で、杉元一行は第七師団の気球隊の気球を使って逃亡を図っていたが、そこで杉元が白石と土方との繋がりを知っていたことを伝えた。土方に対して嘘の情報を流していたことを杉本は確認済みで、裏切りはなかったとお互いに安心していたら気球のエンジンが故障して山中に不時着した。そこから大雪山を目指して歩いていると、周りの天候が荒れはじめ、気温が下がってきたため避難場所を探していたが、白石が低体温症の錯乱状態で急に踊り始めてもう少しで死ぬところであった。だが、同行していた尾形が鹿を2頭捕まえて杉元一行はその中に避難したが、翌朝起きてみると鹿の死骸の臭いを嗅ぎつけてヒグマが集まってきていた。危なく死骸と一緒に食べられるところで、しかも大雪山で2回も死に目に遭い壮絶な逃亡劇が繰り広げられていた。
第104話で、白石は山を歩いている最中に転んでしまい同時にヘビに噛まれるハプニングを起こす。その蛇はマムシで毒はあるが「滅多に死なないから大丈夫」とアシリパに言われるが、頭がみるみる腫れてきたのでアシリパのフチ(祖母)から教えてもらったヨモギの煮汁を使った湿布を貼り、回復するのを待ちながら旅を続ける。
第184話で、ウラジオストクから流氷原を歩いて北上している途中で、トイレに行きたくなりズボンを下げたら足元の流氷が割れて沈みそうになる。一生懸命チンポのお守りで落ちないようしがみつくもお守りが折れて海に急降下し落ちそうになるが、寸前に離ればなれになっていた杉元に助けられて危なく心臓麻痺で死ぬところだった。
白石由竹の関連人物・キャラクター
杉元佐一
出典: animemiru.jp
ゴールデンカムイの主人公で、日露戦争のどんな惨状でも生き抜いてきたので「不死身の杉元」と呼ばれている。この旅の目的は亡き友の妻・梅子の病を治すために、アシリパと共に金塊強奪の謎を暴き、隠されている金塊を見つけ出して治療費にしようとしている。旅の最中にさまざまな敵に刺されたり、銃で頭を撃たれるも生きて帰ってくる力強さが周りを圧倒させる。性格は温厚で、刺青の囚人であっても優しい気遣いができる優しい性格や可愛いものや恋の話などが好きである乙女な部分も持ち合わせている。白石と可愛い花を眺めたり、冗談を交わしたりしているが脱獄で手に入れた技には本当に信頼している。
アシリパ
出典: kamuy-anime.com
小樽近辺のコタン(集落)に住むアイヌの少女で、和名は小蝶辺明日子という。父のウイルクが関与した金塊の謎の真相を確かめるために、父がいるとされている網走監獄に杉元と共に過酷な旅に出ている。性格としては、新しい時代のアイヌを信念として古い慣習を守りながらも自らの考えを取り入れる文化を作り上げていく女性。伝統的な考え方や周りの変化に柔軟な対応をし、その考え方に出会う人間は惹かれていき影響を与えられている。時々アイヌが食べない食事が出てくるととても怖い顔になるが、食べてみるとやみつきになりヒンナヒンナ(食事に感謝する言葉)と言いながら豪快に食べる。調理する際に動物の脳みそや肉をたたきにすることがあるが、その時にチタタプと言いながら杉元と白石は楽しそうに包丁でたたいている。アシリパは白石に対して、持ち前の明るさや脱獄で培った技術にとても助けられている。
尾形百之助
出典: anitubu.com
第七師団の元上等兵で、上司の鶴見中尉を裏切って脱走兵として動いている時は土方の用心棒やキロランケの共謀者と所属する場所を転々としているが、何が目的なのか真意が不明になっている。夕張では第七師団を敵に回して杉元達と共闘関係になったかと思うと、網走監獄ではその杉元とアシリパの父ウイルクを狙撃するなど裏切りを繰り返しながら不審な行動を取り続ける。尾形は狙撃力がとても高く、敵に気づかれる前に必ず撃ち抜いてしまう凄腕の持ち主である。その腕を活かして杉元や白石達と移動している時は、食事に使う野生動物をよく仕留めてみんなに感謝されていた。ラッコ鍋で欲情するシーンでは、いつもクールな尾形が火照ってしまう意外なシーンがあった。
谷垣源次郎
出典: kon-ani.com
アイヌ人からは谷垣ニシパと呼ばれていて、ニシパは殿・主人という意味をもつ。
もともとは秋田の狩猟をやっていたが、戦争により第七師団に入隊して鶴見中尉のもとに付いていた。その後第七師団とは離れ、杉元達と一緒に旅をしていたが、網走監獄に潜入する時に白石の計画でトンネルを掘るためのカモフラージュに力を貸していた。杉元達がトンネルを掘っている間に塀の前で小屋を建てて谷垣がアイヌになりきってサケ漁を行なっていた。すると看守が見回りで来ていたが、うまく鮭を賄賂に長く漁をする許可をもらい揉め事を未然に防いだ。計画だけではなく谷垣の話術もうまく看守との交渉に滞りなく進められて監獄に潜入することができた。
キロランケ/ユルバルス
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二階堂浩平(にかいどう こうへい)とは、『ゴールデンカムイ』の登場人物で、アイヌの隠し金塊争奪戦に参加している大日本帝国陸軍第七師団の兵士である。双子の兄弟の二階堂洋平を返り討ちにした杉元佐一に激しい殺意を抱くようになり、復讐を果たさんとたびたび死闘を演じた。戦いを経る毎に両耳や手足を失って行き、治療の際に使用したモルヒネによって薬物中毒者と化し、その副作用で子供のような性格の異常者となった。最終的に武器の仕込まれた義手や義足を装備し、心も体も壊れていきながら金塊争奪戦の最前線で戦い続けた。
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津山睦雄(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
津山睦雄(つやま むつお)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する刺青の囚人のうちの一人で、「三十三人殺し」と呼ばれている。本編には登場せず、第七師団の鶴見中尉が刺青人皮を持っている。津山から剥いだ刺青人皮をベストのように着こなす鶴見中尉の姿は、多くの読者に衝撃を与えた。「三十三人殺し」という経歴から、モデルは「津山三十人殺し」の都井睦雄(とい むつお)であるという見方が一般的だ。
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菊田杢太郎(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
菊田杢太郎(きくた もくたろう)とは、野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、鶴見中尉率いる第七師団の一員。作中では珍しく、比較的常識的な言動をする男だ。日露戦争で倒したロシア将校の銃を奪い、戦争が終わった後でも持ち歩いている。金塊争奪戦には途中から参戦したが、その正体は軍中央から鶴見中尉に差し向けられたスパイ。また、かつて故郷を出たばかりの杉元佐一(すぎもと さいち)と出会い、軍に入隊するきっかけを作っており、「不死身の杉元」の生みの親とも言える。
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インカラマッ(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
インカラマッとは、『週刊ヤングジャンプ』にて連載されていた野田サトル原作の漫画・アニメ作品『ゴールデンカムイ』に登場する人物で、占いで生計を立て北海道を旅するアイヌ女性。少女の頃にアシリパの父ウイルクと交流があり、金塊争奪戦の渦中にいるアシリパの周囲に現れる。目的を明かそうとせず、周囲を占いで惑わすような行動を取るため、その存在を怪しまれている。鶴見中尉率いる第七師団から離れ小樽のアシリパのコタンで療養していた谷垣源次郎と、疱瘡で家族を失ったチカパシとともに、アシリパを追いかけ旅をする。
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江渡貝弥作(ゴールデンカムイ)の徹底解説・考察まとめ
江渡貝弥作(えどがいやさく)とは、野田サトルによる漫画作品『ゴールデンカムイ』の登場人物で、北海道・夕張で剥製工房を営んでいる青年である。剥製職人としての腕は良いが、人間の死体の皮で革細工を作るという歪んだ趣味を持っている。自分の実の母親を剥製にして所有。母親の偏った教育の下で成長したが、母を慕うなどマザコン気質の持ち主である。鶴見の依頼により贋物の刺青人皮を作成したが、刺青を狙う尾形や杉本に狙われる。初めて自分を受け入れてくれた鶴見を慕っており、最期は鶴見の為に自らの命を犠牲にした。
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