サイレントヒル2(SILENT HILL 2)のネタバレ解説・考察まとめ
『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』とは、コナミデジタルエンタテイメントが開発したホラーアドベンチャーゲームである。プレイステーション2用ソフトとして発売され、その後追加要素を加えた完全版『サイレントヒル2 最期の詩』が発売された。
主人公ジェイムスは、死んだはずの妻から届いた手紙をきっかけに、静養地であるサイレントヒルに向かう。彼はいつの間にか、霧と鉄錆の世界に迷い込み、奇妙な敵たちと戦うことになる。ホラーゲームの中でも傑作として名高く、驚きの結末がプレイヤーを待つ。
チャネリングストーン(青い宝石)
『サイレントヒル2 最期の詩』で追加されたエンディング「UFOエンディング」を見るために必要になるアイテム。入手するだけではなく、特定の場所で3回使用しなければならない。
『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の用語
サイレントヒル
アメリカの北東部にあるとされる架空の観光地。街の中心部にトルーカ湖という湖があり、霧が発生しやすい地形が特徴である。実際、主人公のジェイムスが街中を探索する際はほとんどの場合霧が発生しており、視界を狭くしている。もともとは静養地として有名な街であったが、街に住人は見えず、道路が封鎖されているなど行けなくなっている場所も多い。昔、サイレントヒルは神聖な土地とされ、不思議な「力」を持っているとされていた。その土着の宗教とキリスト教が混じり合ってできた「教団」も存在する。またサイレントヒルは通称「裏世界」と呼ばれる、血と錆にまみれた世界に変貌することがあり、表と裏の世界を交差させながら物語は進む。
今作では、ジェイムス、アンジェラ、エディーの3人がサイレントヒルにやって来るが、彼らは同じ街にいるようでいて違う世界を見ている。心のなかに闇を持っているがそれぞれ別の事情を抱えた3人は、サイレントヒルの神の力によってその意識が具現化され、自分に襲いかかるクリーチャーと戦うことになる。ローラのように心のなかに抱えているものがない場合は、普通の街にしか見えない。
三角頭(レッドピラミッドシング)
本作のみならずシリーズ全体を象徴するクリーチャー。インターネット上では「三角頭」「三角様」などとも呼ばれることが多い。巨大な三角形の兜らしきものを頭に載せ、持ちあげられないほど大きな鉈を引きずりながら歩く姿が特徴的なクリーチャーである。場合によっては槍を装備しているときもある。その正体は「処刑人」「死刑執行人」であり、ジェイムスが自分自身を罰する存在を求めた結果、サイレントヒルが持つ力によって実体化したものである。そのためジェイムスを処刑することを目的とし、ジェイムスを追い回す。しかしジェイムスが自分の罪を自覚し、「もういらない」とつぶやくと一定時間後に自害してしまう。
本ゲームで初登場して以来、高い人気を誇るクリーチャーで、その人気から他のサイレントヒルシリーズにも登場する。またサイレントヒルシリーズが実写映画化された際にも登場し、ファンを歓喜させた。海外サイト「Game Trailers」で行われた「ホラーゲームの最も恐ろしい敵クリーチャーランキング」で1位に選出され、人気ホラーゲーム『Dead By Daylight』にもコラボレーションでキラーとして登場している。発端となった『サイレントヒル2』発売から20年が経過していることを見ても、その人気は衰えていないと見るべきだろう。
『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
サイレントヒルの名前の由来は静岡県
タイトルにもなっている「サイレントヒル」は、実は静岡県のこと。これはスタッフの中に静岡県出身者がいたことにより決められた。観光地である静岡県を英語にして仮タイトルとしたところ、「怖そうで良い」とそのまま正式タイトルになったとのこと。
クリーチャーのモデルは、ジェイムスの潜在意識を表したもの
ジェイムスに見えているサイレントヒルのクリーチャーたちは、ジェイムス自身の意識を反映したものであるため、それぞれデザインにも意味がある。レッドピラミッドシングは、ジェイムス自身を罰する存在であり処刑人である。ジェイムスが自分を罰する存在を求め、それが街の持つ「力」によって具現化した存在がレッドピラミッドシングだ。マネキン人形の下半身を組み合わせたクリーチャー「マネキン」はジェイムスの性衝動を表している。また看護婦の姿をしている「バブルヘッドナース」は、メアリーの入院していた病院のイメージと、薬で醜く歪んた顔が組み合わさったものである。
またアンジェラを襲うクリーチャーは「アブストラクトダディ(抽象的な父親)」、娘に対して性的な虐待を行う父親のイメージである。ジェイムスが最初に出会うクリーチャー「ライングフィギュア」はジェイムスの苦しみをそのままクリーチャーにしたもので、苦しそうに移動するのはそのためである。また病院でジェイムスが出会う格子型と組み合わさったようなクリーチャーは、病によってベッドに縛り付けれられたメアリーの象徴である。
町中で見かける死体はジェイムス自身の死体
サイレントヒルの町の中では、所々で死体が見つかる。それらはよく見ると、ジェイムスと似たような服装をしている。それらはジェイムス自身であり、その都度(おそらくはレッドピラミッドシングに)殺されてしまっては、街の持つ「力」によって蘇り、ループさせられてしまっていたということだ。
「穴」はジェイムスの潜在意識
主に刑務所においてだが、ジェイムスは穴に飛び込むというアクションを繰り返す。この所々に登場する穴については明確な答えは出ていないものの、地下に地下に降りていくことで、ジェイムスは自分自身の潜在意識の中に降りていっていると解釈することができる。またひたすら降りていった先には迷路があり、その中にレッドピラミッドシング(ジェイムス自身の自伐意識の現れ)が持っている大鉈がある。これはジェイムスが潜在意識の中では自分を罰してほしいと考えていると解釈できる。
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目次 - Contents
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の概要
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』のあらすじ・ストーリー
- ジェイムス編「Letter From Silent Heaven」
- 第1章 手紙
- 第2章 アパート
- 第3章 マリア、そしてローラ
- 第4章 裏世界へ
- 第5章 穴の下の下へ
- 第6章 ホテルにて
- 第7章 サイレントヒル
- エンディング分岐1 In Water
- エンディング分岐2 Leave
- エンディング分岐3 Maria
- エンディング分岐4 Rebirth
- エンディング分岐5 いぬ
- エンディング分岐6 UFO
- マリア編「Born From A Wish」
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』のゲームシステム
- セーブポイント
- 難易度設定
- ジェイムスの視線
- ガード
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ジェイムス・サンダーランド
- ジェイムスにまつわる人々
- メアリー・シェパード・サンダーランド
- マリア
- ローラ
- サイレントヒルを訪れた人々
- アンジェラ
- エディー
- 名前のみが登場する人物たち
- ロジャー・ウィドマーク
- ウォルター・サリバン
- ビリー・ロケイン、ミリアム・ロケイン
- ブルックヘイヴン病院院長
- レイチェル
- トーマス
- ジャック、ジョセフ、ジョシュア
- ジェニファー・キャロル
- マリア編の登場人物
- アーネスト・ボールドウィン
- エイミー・ボールドウィン
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』のアイテム
- メアリーからの手紙
- ラジオ
- 角材、鉄パイプ
- ハンドガン、ショットガン、狩猟用ライフル
- 大鉈
- リボルバー、中華包丁
- 栄養ドリンク、救急キット、アンプル
- 白の香油、書「失われた記憶」、黒曜石の酒杯、書「赤の祭祀」
- 犬の鍵
- チャネリングストーン(青い宝石)
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の用語
- サイレントヒル
- 三角頭(レッドピラミッドシング)
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- サイレントヒルの名前の由来は静岡県
- クリーチャーのモデルは、ジェイムスの潜在意識を表したもの
- 町中で見かける死体はジェイムス自身の死体
- 「穴」はジェイムスの潜在意識
- シリーズおなじみギャグエンディング「いぬエンディング」「UFOエンディング」
- 『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):Theme Of Laura (ローラのテーマ)