サイレントヒル2(SILENT HILL 2)のネタバレ解説・考察まとめ

『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』とは、コナミデジタルエンタテイメントが開発したホラーアドベンチャーゲームである。プレイステーション2用ソフトとして発売され、その後追加要素を加えた完全版『サイレントヒル2 最期の詩』が発売された。
主人公ジェイムスは、死んだはずの妻から届いた手紙をきっかけに、静養地であるサイレントヒルに向かう。彼はいつの間にか、霧と鉄錆の世界に迷い込み、奇妙な敵たちと戦うことになる。ホラーゲームの中でも傑作として名高く、驚きの結末がプレイヤーを待つ。

ジェイムス・サンダーランド

物語開始時点、自分の顔を見つめるジェイムス

本作の主人公。29歳の白人男性。3年前に最愛の妻・メアリーを亡くしており、失意の中にいたが、ある日突然死んだはずの妻から「サイレントヒルで待っている」という手紙が届く。驚き、戸惑いながらもサイレントヒルに向かい、霧の街の中で奇妙な体験をすることになる。妻のメアリーによると「ぶっきらぼうで短気だが優しい人」とのことで、実際妻のメアリーが病を得てからも献身的に看病を行っていた。しかし情緒不安定な病身のメアリーとジェイムスの運命は、残酷なものだった。

ジェイムス自身は3年前に病気で妻を亡くしたと思いこんでいるが、それは偽の記憶で、実際には本ゲーム開始時点の数日前にメアリーを殺害している。その罪の意識や、サイレントヒルに宿っていた宗教的な「力」によって記憶が改変されるに至った。そのためメアリーから手紙が来たことも事実ではない。なおサイレントヒルシリーズの主人公に共通して、ダウンした敵への攻撃は足蹴りとなっており、ジェイムスもご多分に漏れず足蹴り攻撃を行う。

ジェイムスにまつわる人々

メアリー・シェパード・サンダーランド

思い出のホテルで、ジェイムスに語りかけるメアリー

ジェイムスの妻。物語開始時点で故人。3年前に病を得、ジェイムスの献身的な看護むなしく世を去った。ジェイムスとは仲のいい夫婦で、お互いに大切に想い合っていたようだ。しかし、病による過大なストレスから見舞いにやって来るジェイムスに対してひどい言葉を浴びせかけることが続き、看護疲れのため精神的に不安定になっていたジェイムスの手によって殺害された。病気の治療中は、薬や病気のせいで顔が醜く歪んでいた。「3年前に病気で死んだ」というのは改変されたジェイムスの記憶によるものであり、実際には物語開始時点の数日前に亡くなっている。またジェイムスに手紙も書いてはいない。エンディングでは彼女の遺したジェイムスへのメッセージが読み上げられる。

マリア

ジェイムスの前にやって来る謎の女性、それがマリアだ

ジェイムスがサイレントヒルで出会う謎の女性。その顔もその声も、亡くなったメアリーそのものである。しかし性格面では大きくメアリーとは異なるようで、わがままだったり、ジェイムスを挑発するような言動を見せる。またメアリーと同じく病気を患っているようなシーンも有る。

実際はマリアは、ジェイムスが健康なメアリーを必要としており、その願いがサイレントヒルの力によって具現化したものである。メアリーであってメアリーではない彼女は、そのためジェイムスの自罰意識の表れであるレッドピラミッドシングに繰り返し処刑され、彼の罪をジェイムス自身に見せつける役割も担っている。一部のエンディングではマリアはメアリーの代わりとしてジェイムスと共にサイレントヒルを立ち去ることになる。

なお『サイレントヒル2 最期の詩』ではマリアの視点から物語を見たステージ「Born From A Wish」が追加されており、マリアを操作することができる。

ローラ

ローラは物語の所々で、いたずらをしてジェイムスを困らせる

ジェイムスがサイレントヒルで出会う金髪の少女。一週間前に8歳の誕生日を迎えたばかりである。修道院で生活しており、家族はいない模様。いたずらっぽい性格で、所々でジェイムスを困らせる。

実は1年前にメアリーと知り合いになり、彼女と仲良くなっていた。メアリーから手紙を受け取ったため、彼女に会うためにサイレントヒルを訪れた。ジェイムスはローラを保護するために奔走するが、ジェイムスやアンジェラやエディーとは違い、心のなかに罪の意識や抱えているものがないため、ローラにはクリーチャーは見えておらず、特に危険が迫っているという事実もない。一部のエンディングでは、ローラはジェイムスと行動を共にし、サイレントヒルを立ち去る。

サイレントヒルを訪れた人々

アンジェラ

情緒不安定になって挙動がつかめないアンジェラ

ジェイムスがサイレントヒルで最初に出会う人物。白人女性で、母親を探すためにサイレントヒルにやって来た。しばしばジェイムスの前に登場するも、ナイフをもてあそぶなど情緒不安定な面を見せる。

実際はアンジェラは父親に性的な虐待を受けており、その父親をアンジェラは殺害していた。同時にその父親の行為を見て見ぬ振りをしていた母親を探して殺害するためサイレントヒルにやって来ていた。彼女にも(ジェイムスが見えているものとは違うが)サイレントヒルの異様な世界が見えていたようだ。最終的には炎に包まれたレイクサイドホテルの中に姿を消す。

エディー

自分の罪を否定しながらも、凶暴な側面を見せるエディー

ジェイムスがサイレントヒルで出会った白人男性で、23歳。何か罪を犯したかのような言動を見せるも、同時にそれを「俺のせいじゃない」と否定している奇妙な青年。ジェイムスとの初対面のシーンでは便器に吐き続けており、次の対面のシーンではピザを食べているなど、食欲旺盛なところが垣間見られる。

実はエディーは日常的にいじめを受けていたが、犬が吠えてきたことで怒りが頂点に達し、その犬といじめの主犯の脚を銃で撃ってしまう。そしてサイレントヒルに逃げ込んできたところで、街の持つ「力」によって自分を襲うクリーチャーが見えるようになっていた。最終的にはジェイムスの言葉に逆上し、彼に襲いかかるも、返り討ちにあって命を落とす。

名前のみが登場する人物たち

ロジャー・ウィドマーク

サイレントヒルの観光雑誌の記者。『サイレントヒル3』にも名前が登場する。

ウォルター・サリバン

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