サイレントヒル2(SILENT HILL 2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』とは、コナミデジタルエンタテイメントが開発したホラーアドベンチャーゲームである。プレイステーション2用ソフトとして発売され、その後追加要素を加えた完全版『サイレントヒル2 最期の詩』が発売された。
主人公ジェイムスは、死んだはずの妻から届いた手紙をきっかけに、静養地であるサイレントヒルに向かう。彼はいつの間にか、霧と鉄錆の世界に迷い込み、奇妙な敵たちと戦うことになる。ホラーゲームの中でも傑作として名高く、驚きの結末がプレイヤーを待つ。

赤いパネルのようなものの前でセーブすることが可能だ

物語の各所に、赤いパネルのようなものが設定されている。これがセーブポイントとなっており、ジェイムズを動かすことでプレイヤーはセーブをすることが可能だ。

難易度設定

サイレントヒル2では、アクションレベルと謎解きレベルをそれぞれ設定することができる

本作では、ゲーム開始時に「戦闘の難易度」と「謎解きの難易度」をそれぞれ選択することができるようになっている。そのため、アクションは得意だけど謎解きは苦手、あるいはその逆といった場合にも簡単にゲームに挑むことができるようになった。難度設定によってエンディング分岐が変わることはないため、気軽に設定してゲームをプレイできる。

ジェイムスの視線

アイテムがあると、ジェイムスの顔の向きが変わるシステムになっている

本作では、アイテムを拾得する際にジェイムスがアイテムの方向に視線を向ける(顔の向きが変わる)ようになった。このためアイテムの取り逃しが起こりにくくなっている。同時に、クリーチャーがいる場合にはクリーチャーの方も見てしまうため、アイテムだけとってクリーチャーは無視ということはやりにくくなっている。

ガード

アクションレベルノーマルまでであれば、ガードの使用頻度は少ない

本作で導入された新システムの一つ。前作では不可能だったガードが出来るようになった。ただしアクションレベルノーマルまではあまり使用する機会は少なく、使用しなくても、回復アイテムを駆使すれば問題なくクリアできるレベルのアクションではある。

『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』の登場人物・キャラクター

主人公

ジェイムス・サンダーランド

物語開始時点、自分の顔を見つめるジェイムス

本作の主人公。29歳の白人男性。3年前に最愛の妻・メアリーを亡くしており、失意の中にいたが、ある日突然死んだはずの妻から「サイレントヒルで待っている」という手紙が届く。驚き、戸惑いながらもサイレントヒルに向かい、霧の街の中で奇妙な体験をすることになる。妻のメアリーによると「ぶっきらぼうで短気だが優しい人」とのことで、実際妻のメアリーが病を得てからも献身的に看病を行っていた。しかし情緒不安定な病身のメアリーとジェイムスの運命は、残酷なものだった。

ジェイムス自身は3年前に病気で妻を亡くしたと思いこんでいるが、それは偽の記憶で、実際には本ゲーム開始時点の数日前にメアリーを殺害している。その罪の意識や、サイレントヒルに宿っていた宗教的な「力」によって記憶が改変されるに至った。そのためメアリーから手紙が来たことも事実ではない。なおサイレントヒルシリーズの主人公に共通して、ダウンした敵への攻撃は足蹴りとなっており、ジェイムスもご多分に漏れず足蹴り攻撃を行う。

ジェイムスにまつわる人々

メアリー・シェパード・サンダーランド

思い出のホテルで、ジェイムスに語りかけるメアリー

ジェイムスの妻。物語開始時点で故人。3年前に病を得、ジェイムスの献身的な看護むなしく世を去った。ジェイムスとは仲のいい夫婦で、お互いに大切に想い合っていたようだ。しかし、病による過大なストレスから見舞いにやって来るジェイムスに対してひどい言葉を浴びせかけることが続き、看護疲れのため精神的に不安定になっていたジェイムスの手によって殺害された。病気の治療中は、薬や病気のせいで顔が醜く歪んでいた。「3年前に病気で死んだ」というのは改変されたジェイムスの記憶によるものであり、実際には物語開始時点の数日前に亡くなっている。またジェイムスに手紙も書いてはいない。エンディングでは彼女の遺したジェイムスへのメッセージが読み上げられる。

マリア

ジェイムスの前にやって来る謎の女性、それがマリアだ

ジェイムスがサイレントヒルで出会う謎の女性。その顔もその声も、亡くなったメアリーそのものである。しかし性格面では大きくメアリーとは異なるようで、わがままだったり、ジェイムスを挑発するような言動を見せる。またメアリーと同じく病気を患っているようなシーンも有る。

実際はマリアは、ジェイムスが健康なメアリーを必要としており、その願いがサイレントヒルの力によって具現化したものである。メアリーであってメアリーではない彼女は、そのためジェイムスの自罰意識の表れであるレッドピラミッドシングに繰り返し処刑され、彼の罪をジェイムス自身に見せつける役割も担っている。一部のエンディングではマリアはメアリーの代わりとしてジェイムスと共にサイレントヒルを立ち去ることになる。

なお『サイレントヒル2 最期の詩』ではマリアの視点から物語を見たステージ「Born From A Wish」が追加されており、マリアを操作することができる。

ローラ

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