あしたのジョー(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『あしたのジョー』とは、高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつや画による日本の漫画作品、もしくは漫画原作のアニメーション。講談社の『週刊少年マガジン』に、1968年(昭和43年)1月1日号(発売日は1967年(昭和42年)12月15日)から1973年(昭和48年)5月13日号にかけて連載された。
野生の本能を持った孤児矢吹丈が、ボクシングの才能を買われ孤独な戦いを繰り広げる。ボクシングにかける男の美学が、美しくも切なくもある。

韓国出身のボクサーで、東洋太平洋バンタム級チャンピオン。 冷徹ささえ感じさせる正確無比のテクニックから、「氷のチャンピオン」「精密機械」「戦うコンピューター」など数々の異名を持つ。 5歳の時、朝鮮戦争で父親を徴兵にとられ、母親を空襲で失い天涯孤独の身となる。 行き倒れの兵士から食糧を奪いその兵士をうっかり殺してしまったのだが、その兵士こそが実の父親だった。 このことが縁で父親の上司だった玄曹達に引き取られ、休戦後は養父兼マネージャーとなった彼から教わったボクシングの道に進む。
戦争による食料不足の時代に幼少期をおくったため胃袋が小さく、一日の食事量は飲み物と卵一個、少しの野菜程度で済む。 そのため、他のボクサーと違って減量苦に悩むことはない。 玄曹達に絶対の信頼を置いているのは、殺した父親の代わりとしてすがっているためだ。 父親殺しという過去から血を見るのが苦手になり、試合後は手を入念に洗わないと気が済まないトラウマを負う。

ジョーに対して他のボクサー同様、戦争も知らず、自分の体重のコントロールもできない甘ちゃんとバカにしている節があったが、力石の死を思い出して奮起し鬼気迫る勢いで迫るジョーに気圧される。 ジョーから流れる血を見て興奮し、隙を見せた末に敗退した。
相手をダウンさせる隙を与えないほど殴り続ける「チョムチョム(舞々)」作戦が得意技。

ハリマオ CV:田口昂(テレビ版2)

マレーシア出身の野生児ボクサー。 言葉は現地語しか分からず、精神年齢も高い方ではない。 チョコレートが大好物で、興奮して暴れる彼をなだめるのに使われている。
12歳くらいで猛獣を相手に戦える優秀な戦士になり、16歳になると原住民の中でかなうものは誰もいなくなってしまう。 ジャングルの村にやって来たイギリス人新聞記者に目を付けられボクシングを教わり、一儲けするための道具として扱われる。 その新聞記者は、ハリマオを扱いあぐねた結果、殴られて長期入院している。

葉子がジョーの野性味を復活させようとジムの幹部に命じて探し出し、ジョーの東洋太平洋バンタム級王座に挑戦する。 ボクシングのルールも知らないファイトのせいで反則負けを食らって試合は終わるが、話も通じず暴力一辺倒なハリマオの戦い方に頭に来ていたジョーによってリングの上で完膚なきまでにたたきのめされている。 この試合によってジョーの野性味は復活したが、本当にそのためだけに来日させられたハリマオの人権はないに等しい。

そのあまりにも人間離れした野性味を見たジョーから「エテ公」呼ばわりされている。 「エテ公」とは猿みたいなやつ、という意味の差別用語だが、コミックスによっては修正されないバージョンもある。

ホセ・メンドーサ CV:宮村義人(テレビ版2)、 岡田眞澄(劇場版2)

メキシコ出身のボクサーでバンタム級世界チャンピオン。 「コンピューター付きファイティングマシーン」と呼ばれるほどの正確な技術と、冷静沈着な頭脳をもつボクサー。 世界中から「キング・オブ・キングス」の異名で呼ばれている。 日頃から非常に紳士的、かつ常に愛する妻子をもつマイホームパパで、ある意味ジョーとは境遇、性格とも正反対な人物。 アニメではハワイでクレー射撃や乗馬をしていた。

ジョーとは日本の祝賀パーティで出会ったが、わざわざジョーにあいさつするために来日したほど、初めからジョーの挙動には関心を持っていたようだ。
ジョーとの試合では序盤は圧倒的に勝っていたが、そのダメージでジョーは片目が見えなくなり、自分でもどこに飛ぶかわからないパンチを打ちだすようになった。 その変則性にホセは対応できずパンチをくらいつづける。 壮絶な打ち合いの末判定で勝利を収めたものの、試合中廃人になることも厭わぬジョーの亡者のごとき執念にしだいに恐怖を感じ、精神的に追い詰められた結果、試合終了後は顔は老け、髪はすべて白髪になってしまった。 パンチドランカーになってなさそうだが、その後引退したのか、妻子との関係がどうなったかは定かではない。

必殺技はコークスクリューパンチ。 カーロス・リベラをたった一撃でパンチドランカーにしてしまうほどの威力である。

ドヤ街の住人

サチCV:白石冬美

ジョーを兄貴分と慕うドヤ街の子供たちの紅一点。 赤いスカートと下駄を常用。 屋台のおでんを盗み食いして、ヤクザ鬼姫会に捕まったところをジョーに救われた。 ジョーに好意を寄せている。 作中一度も披露していないが、歌が得意であるらしい。

キノコ CV: 牛崎敬子(テレビ版、劇場版1)、 堀絢子(テレビ版、劇場版2)

ジョーを兄貴分と慕うドヤ街の子供たちの一人。 大きめサイズの鳥打帽を被っている、背の低い男の子。 任侠ものにはまっているらしく、よくネタにしている。

太郎 CV:増岡弘(テレビ版1)、丸山裕子(劇場版)、鈴木清信(テレビ版2)、 肝付兼太(劇場版2)

左から3番目の人物が太郎

ジョーが来るまでのドヤ街の子供たちの最年長でリーダー格。 ツギハギだらけの学生服を着用。 ジョーと初めて出会ったさいに因縁をつけ喧嘩を仕掛けるが、返り討ちに遭う。 それ以降、ジョーを兄貴分として慕うようになる。

ヒョロ松 CV:肝付兼太、嶋俊介(テレビ版1)、チュー吉 CV:つかせのりこ(テレビ版2、劇場版2)

画像右の人物がヒョロ松

ジョーを兄貴分と慕うドヤ街の子供たちの一人。 痩せて出っ歯の少年。 原作ではチュー吉だが、アニメ版第1作では名称が変更されていた。
アニメ版第1作では名称が変更されていたが、テレビ版第2作で原作に準拠した名称に戻った。 しかし、髪型はボサボサ頭へと変更されている。

トン吉 CV:八奈見乗児(テレビ版1)、丸山裕子(テレビ版2、劇場版2)

ジョーに抱えられる子どもがトン吉

ジョーを兄貴分と慕うドヤ街の子供たちの一人。 いびつな坊主頭に、ブタ鼻でほっぺたの赤い男の子。

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