機動戦士ガンダムF91(Formula 91)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

機動戦士ガンダムF91は、1991年に劇場公開されたアニメ作品。
シリーズである「機動戦士ガンダム」の劇場公開10周年を記念して製作された。
宇宙世紀0123年を舞台に、地球連邦軍と貴族主義を掲げるクロスボーン・バンガードとの戦いを描く。
「人は、いつ戦争を忘れることが出来るのか?」がキャッチコピーとしてつけられた。

『機動戦士ガンダムF91』の概要

機動戦士ガンダムF91は、1991年に劇場公開されたサンライズによるアニメ作品である。
監督は富野由悠季。
人類が宇宙に進出してから123年後を舞台に、地球連邦軍と「コスモ貴族主義」を掲げるクロスボーン・バンガードとの戦いを描く。
「機動戦士ガンダム」の劇場公開10周年を記念して製作された作品で、テレビアニメ13話分のプロットを劇場用に落とし込んだものとなっている。
サンライズの劇場作品としては、はじめてビスタサイズ専用の用紙で製作された作品でもある。
これまでのシリーズ作品と世界観は共有しているものの、今までのシリーズに登場した人物は基本的には登場しない。
漫画作品「機動戦士クロスボーン・ガンダム」が続編にあたり、本編で描かれなかったクロスボーン・バンガードの完全な決着など、伏線が回収されている。

『機動戦士ガンダムF91』のあらすじ・ストーリー

宇宙世紀0123年、軍事組織クロスボーン・バンガードが、突如として居住用コロニーであるフロンティアIVに対して侵攻を開始する。
貴族主義を掲げるクロスボーン・バンガードは、腐敗した地球連邦政府に対し宣戦布告を行い、その手始めとしてフロンティアIVを制圧したのだ。
シーブック・アノーは、学友と共に戦火から逃れるためシェルターへ避難しようとするが、シーブックたちはクロスボーン・バンガードのモビルスーツに捕まり、幼馴染であったセシリー・フェアチャイルドが連れ去られてしまう。
セシリーの正体は、クロスボーン・バンガードのトップであるマイッツァー・ロナの孫娘であった。
貴族主義を嫌った母のナディア・ロナによってマイッツァーから離れて暮らしていたセシリーだったが、マイッツァーがクロスボーン・バンガードの旗印とするために奪還しに来たのだ。
シーブックがクロスボーン・バンガードによって殺害されたと思い込んだセシリーは、その絶望からマイッツァーの申し出を受け入れ、貴族主義実現のための国家であるコスモ・バビロニア建国の象徴となる。
一方、クロスボーン・バンガードの手から逃れ、辛くもフロンティアIVを脱出したシーブックらは、コロニー・フロンティアIへとたどり着く。
そこでは地球連邦軍の練習艇スペースアークが、クロスボーン・バンガードへの反抗作戦の準備を行っていた。
地球連邦軍へ保護を申し出るシーブックたちであったが、人手不足を理由に、戦闘要員として駆り出されてしまう。
スペースアークで試験運用中の人型兵器であるモビルスーツ・ガンダムF91に乗り、クロスボーン・バンガードとの戦いを繰り広げるシーブック。
戦いの最中、モビルスーツ・ビギナ・ギナに乗ったセシリーと再会する。
シーブックの説得によりセシリーはスペースアークに鹵獲され、そのまま共に戦うことを約束する。
一方、セシリーの実父であるカロッゾ・ロナは、貴族主義を実現するため増えすぎた人口を減らすべく、バグと呼ばれる虐殺兵器を用いて、フロンティアIの人々を殺害していく。
虐殺を食い止めるべく戦いに赴くシーブックたち。
激闘の末、カロッゾが乗るモビルアーマー・ラフレシアを撃破するシーブックだったが、カロッゾの手によりビギナ・ギナが破壊され、セシリーは生身で宇宙空間に投げ出されてしまう。
広い宇宙の中から人を一人見つけだすことは不可能に思われ、絶望するシーブックだったが、ニュータイプの持つ共感能力とそれを増幅するガンダムF91の機能により、セシリーを見つけ出す。
宇宙空間で抱き合う二人をバックに、物語は終わりを告げるのだった。

『機動戦士ガンダムF91』の登場人物・キャラクター

シーブック・アノー

CV:辻谷耕史

コロニー・フロンティアIVのハイスクールの機械科に通う高校生。
成り行きから母親の開発したモビルスーツであるガンダムF91に乗り、クロスボーン・バンガードと戦いを繰り広げる。
初出撃にしてモビルスーツ3機を撃破するなど、並々ならぬ才能を見せる。
戦いを通して進化した人類であるニュータイプとしての能力が開花し、ガンダムF91を完全に使いこなすなど、素人とは思えぬ活躍をしてみせた。
搭乗機はガンダムF91。
続編である「機動戦士クロスボーン・ガンダム」ではキンケドゥ・ナウと名を改め登場し、木星帝国との戦いに身を投じる。

セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)

CV:冬馬由美

ハイスクールの機械科に通う高校生で、シーブックの幼馴染。
シオ・フェアチャイルドの手によって育てられたが、彼が養父であり、自分がロナ家の人間であることを知ったセシリーは、ベラ・ロナとして生きることを決意する。
だが、内心では果たして自分の選んだ道は間違っているのだろうかと悩んでおり、再会したシーブックの説得により、彼の元へと戻る。
最終決戦では、実父カロッゾに敗れ、宇宙空間に投げ出されてしまうが、シーブックの手により救いだされる。
搭乗機はビギナ・ギナ。
「機動戦士クロスボーン・ガンダム」ではベラ・ロナとして登場し、新生クロスボーン・バンガードを率いて木星帝国と戦う。

ビルギット・ピリヨ

CV:塩屋翼

スペースアークに所属する、地球連邦軍のパイロット。
搭乗機はヘビーガン。
新米でありながら、訓練を受けた身としてシーブックをサポートする。
虐殺兵器バグに翻弄され、コクピットを切り裂かれ死亡する。

レアリー・エドベリ

CV:横尾まり

練習艦スペースアークの艦長代理。
士官がクロスボーン・バンガードとの戦いで出払っている中、クルーをまとめ上げ、艦長としての職務を勤めた。

グルス・エラス

CV:竹村拓

スペースアーク所属のメカニックマン。
放置されていたガンダムF91の整備を行っており、リィズの助けによりガンダムF91の稼働に成功する。
母と離れて暮らしていたリィズに母親のビデオを見せるなど、無神経な部分もある。

コズモ・エーゲス

CV:渡部猛

クロスボーン・バンガードへ抵抗する組織のリーダー。
元連邦軍の軍人で、スペースアークに乗り込み、我が物顔に振る舞った。
虐殺兵器バグを迎撃するべく生身で出撃するが、なすすべもなく戦死する。

ミンミ・エディット

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