機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『機動戦士クロスボーン・ガンダム鋼鉄の七人』とは、『月刊ガンダムエース』2006年7月号~2007年9月号に連載された長谷川裕一による漫画作品。『ガンダムシリーズ』の中でも『クロスボーン・ガンダムシリーズ』と呼ばれるシリーズの第二期長編作品である。
地球滅亡を目論む木星帝国の野望を阻止した少年トビア・アロナクスは、その三年後、木星帝国がまだ健在であること、新たな地球壊滅計画が進行中であることを知る。今度こそ決着をつけるため、トビアは七人の仲間と共に木星帝国の本拠地へと乗り込んでいく。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』の概要

主人公トビアと、兄貴分だったキンケドゥから譲り受けたクロスボーン・ガンダムX1
『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』とは、長谷川裕一による漫画作品。原作として矢立肇、富野由悠季の名が表記されているが、「世界観の製作者」といった意味合いであり本作そのものには携わっていない。『月刊ガンダムエース』2006年7月号~2007年9月号に連載され、角川書店から全三巻が刊行されている。
宇宙に進出した人類が人型兵器MS(モビルスーツ)に乗って戦う、宇宙世紀と呼ばれる世界観を描いた『ガンダムシリーズ』の作品の一つ。原作・富野由悠季、作画・長谷川裕一で好評を博した『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の続編であり、同シリーズ完結編を目指して製作された。しかし本作もまた高い人気と評価を獲得し、『クロスボーン・ガンダムシリーズ』はさらに続いていくこととなる。
巨大なレーザー砲による長距離狙撃で地球の壊滅を目論む木星帝国と、それを阻止せんと奔走する主人公トビアと彼の仲間たちの戦いを描く。物語は前半が地球圏での攻防、後半が木星圏での決戦という構造になっている。
恐るべき強敵、圧倒的な大軍勢が待ち受ける木星圏に、たった七人の決死隊として乗り込む主人公トビアたちの姿は、悲壮なまでの迫力に溢れている。生と死が激しく交錯する凄絶な激闘の果てに、物悲しくも心温まる結末を迎える、まるでおとぎ話のようなSF作品。
映像化されていないものの、近年ゲームを中心に露出が増えており、少しずつ知名度は上がっている。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』のあらすじ・ストーリー
地球滅亡を目論んだ木星帝国総統クラックス・ドゥガチの野望を、宇宙海賊軍が中心となって阻止した木星戦役から三年。宇宙海賊軍のエースパイロットだった少年トビア・アロナクスは、ドゥガチの娘で木星帝国の姫でもあったベルナデット・ブリエットらかつての仲間たちと共に、木星帝国の残党に睨みを利かせつつ過去の身分を隠して生活していた。
そんなある日、トビアは愛機クロスボーン・ガンダムX1を駆って、木星帝国の残党に襲われていた一団を救出する。その唯一の生き残りは、ベルナデットの義理の母親であるエウロペ・ドゥガチだった。木星帝国の野望を阻止するためにレジスタンスとして活動を続けていた彼女は、彼らが新たな地球滅亡作戦を進行中であることを伝えるために地球圏まで命懸けで脱出してきたのだ。
エウロペ「“神の雷”計画…木星からのコロニー・レーザーによる超・長距離射撃。地球への直接攻撃だ」
トビア「な…ん、だ…って!?」

地球圏の危機を伝えに来たエウロペ。しかしタイムリミットまではごく僅か。
コロニー・レーザーとは、直径6kmもの極大出力のレーザーを発射する、宇宙兵器最強の兵器の一つである。
宇宙空間は真空であるため、レーザーの威力が落ちることはない。狙いさえ正確であれば、地球から6億km離れた木星圏からでも理論上は攻撃が可能なのだ。
想像を絶する人的被害に加えて、地球の生態系にすら致命的な影響を与える文字通りの凶行。しかも作戦開始まで、あと二週間ほどしかないという。
地球から木星へ移動するには、三か月は必要となる。「このタイミングでしか木星帝国の目を逃れて脱出することはできなかった」と言葉少なに詫びるエウロペ。タイムリミット迫る中、トビアたちは“神の雷”計画阻止のために動き出す。
発射されたレーザーを防ぐ方法はなく、発射される前に止めるしかない。二週間以内に木星圏へ辿り着く方法を求めて、トビアたちはかつて協力関係にあった軍事会社サナリィへと向かう。ここで研究中の次世代型推進装置ミノフスキー・ドライブなら、一週間で木星圏まで辿り着くことができる。サナリィ月面開発実験所では、ミノフスキー・ドライブを搭載した三機の試作型MS(モビルスーツ)、F99レコード・ブレイカーの性能試験中だった。“神の雷”計画の全貌を打ち明け、その阻止のためレコード・ブレイカーを使わせてほしいと頼み込むトビアだが、テストパイロットチームを率いる教官ミノル・スズキはそれを拒む。
理由は信用できないからでも、貴重な機体を失いたくないからでもなく、トビアたちの用意したプランでは「勝てない」ためだった。辿り着くだけでは意味がなく、待ち受ける木星軍を突破してコロニー・レーザーを破壊しなければならない。そのためには三機のレコード・ブレイカーを送り込むだけでは不十分なのだ。前衛、近接援護、遠方支援の三機からなる攻撃チームが最低でも二つ、それを統括する司令塔が一機。合計で七機のMSと優秀なパイロット、それを揃えることが“神の雷”作戦を阻止する最低条件だとミノルは断言する。
その時、月面開発実験所を木星帝国の部隊が急襲。“神の雷”計画の成功のため地球の情報を調べ尽くしていた木星帝国は、ここにタイムリミットまでに木星圏に向かう方法が、ミノフスキー・ドライブの研究資料が存在することを知っていたのだ。迎撃のためトビアのクロスボーン・ガンダムX1、テスト・パイロットを乗せたレコード・ブレイカーが出撃。三機のレコード・ブレイカーは桁違いの機動力を発揮し木星帝国のMSを次々撃破するも、そんな彼らに鳥を模した異形の機体が襲い掛かる。
その機体はコルニグス、パイロットの名は影のカリスト。“神の雷”計画を主導する木星帝国新総統光のカリストの双子の兄弟で、エウロペの実の弟である。圧倒的な力でレコード・ブレイカーを全機撃墜し、トビアをも一蹴する影のカリスト。追い詰められたトビアたちを庇おうと、エウロペが静止に入る。
エウロペ「“神の雷”計画はなんの役にも立たない。国力も準備も無い木星には、地球を混乱させたところで制圧する手立てがない!」
影のカリスト「分かっていないのは姉様の方ですよ。我々は地球を制圧する気も支配する気も無い。ただ…消えてほしいのです」
木星帝国の目的は、“神の雷”計画がもたらす地球圏の混乱そのものだった。彼らの概算では、地球圏が“神の雷”計画によるダメージから回復するのに30年は必要となる。その間に木星帝国は、地球からの干渉をまったく気にせず発展できる。そのためだけに、彼らは数億人もの大虐殺を実行しようとしていたのだ。
そこにミノルのMSが駆け付け、九死に一生を得るトビア。しかし同時に木星帝国の別動隊が仕掛けた爆弾が起動し、月面開発実験所は大破。この場に存在するミノフスキー・ドライブ・ユニットとその研究資料を全て破壊した影のカリストは、まるで時間に追われるように、トビアたちにとどめを刺さずに去っていった。
影のカリストが駆るコルニグスにただ蹂躙され、頼みのミノフスキー・ドライブも失い、しかしトビアはなお勝利の可能性を見出す。彼らが慌てて去っていったのは、目的を達成して戦闘を続ける必要が無くなったというだけではない。他にも目的があったのだ。タイムリミットまでに木星圏に辿り着く唯一の手段、ミノフスキー・ドライブは地球圏のどこかにまだ存在している。影のカリストたちはそれを破壊するために急いでいたのだ。
サナリィのライバル会社アナハイムもまた、技術を盗用しミノフスキー・ドライブの研究を行っていた。その実験機であるイカロスは地球近郊宙域での試験中に大気圏へ落下し、行方が分からなくなっていた。それを知ったトビアは、エウロペ、改めて協力を申し出たミノル、レコード・ブレイカーのテストパイロットたちの生き残りドレック、そして密航してきたベルナデットと共に地球へと向かう。
イカロスの行方を探しつつ、木星圏に乗り込むパイロットを探す一行。トビアが最初に思いついたのはかつて宇宙海賊軍で最強のエースパイロットだったキンケドゥだが、十年もの戦いの果てに彼がようやく手に入れた幸せと平穏を無為にするに忍びなく、会うことすらなくスカウトを断念する。代わりに三年前に死闘を繰り広げた木星帝国の特殊部隊、デス・ゲイルズ所属のベテランパイロット、バーンズ・ガーンズバックを頼ることとなる。
今は地球で木こりをしているバーンズは二つ返事でトビアの要求に応じ、デス・ゲイルズの他のメンバーも勧誘することを提案する。早速近くの街でコックをしていたギリ・ガデューカ・アスピスに会いに行くトビアたちだが、今も木星帝国に忠誠を誓うギリは協力を拒否。なんとか説得しようとするエウロペを見ると、ギリは「この女がカリスト兄弟を裏切れるはずがない」と言い放つ。そんな一行の前に、まるで示し合わせたかの如く、影のカリスト率いる木星帝国の部隊が現れる。
影のカリストと光のカリストは、どれだけ距離があろうと互いの知覚を共有できるテレパシー能力を持っていた。その超能力じみた力は、姉であるエウロペの心を一方的に覗き込むことも可能にしていた。エウロペは自身も知らない間に、木星帝国のスパイに仕立てられていたのだ。
仲間たちの救援と、ハリソン・マディン大尉率いる地球連邦軍の部隊の介入により、影のカリストたちは撤退。木星のエリート軍人としてカリスト兄弟とライバル関係にあったギリは、「あの兄弟がトップにいては木星のためにならないから、奴らを総統の座から引きずり下ろす」という名目でトビアたちへの協力を約束する。一方、ハリソンはかつて自分の教官だったミノルが同行していることに驚き、彼から“神の雷”計画の全貌を教えられ影ながら力になることを誓う。
残るデス・ゲイルズのメンバー、ローズマリー・ラズベリーの下に向かった一行は、地球で自由気ままに暮らしていた彼女から協力を取り付け、さらに意外な事実を伝えられる。イカロスを操縦していたのは彼女だったのだ。試験中に誤って大気圏に突入、地球に墜落した後、イカロスは岩壁に挟まって動かなくなってしまっていた。面倒を嫌ったローズマリーは、機体を捨ててアナハイムに報告するでもなく逃走、放蕩三昧の日々を送っていた。
イカロス回収のため、ハリソンの用意した部隊と共に墜落現場へと向かう一行。その動きを察知して迫る影のカリストと木星帝国。“神の雷”計画の成否を巡る、地球上での最後の戦いが幕を開ける。
自分たちに木星に帰る術は無く、“神の雷”計画成就のために地球で死ぬ覚悟はできている。そう豪語する影のカリストは、すさまじい戦闘力を発揮してトビア、ギリ、ミノルの三人をたった一人で圧倒する。
影のカリスト「貴様らが私に勝てぬ理由!私には大義があるのだよ!私が死すら恐れてはいないからだよ!」
トビア「だったらなぜ饒舌になる!お前は死を恐れていないんじゃない、それ以上に恐ろしいものから逃げ出したいだけなんだ!」
木星帝国の別動隊がイカロスの破壊に向かい、バーンズやローズマリーが必死にそれを迎撃。仲間を目の前で殺されたトラウマでMSに乗れなくなっていたドレックも、恐怖を乗り越えて戦いに参加。トビアたちの連携によりついにコルニグスは撃破されるも、“エウロペの心を通じて”イカロスの破壊を知った影のカリストは自身の目的は果たされたと勝利を確信。しかしその直後、それが死の恐怖に怯えたエウロペの“心”が映し出した幻だったことに気付き「死にたくない」と言い残して絶命する。人の心が常に真実を映してはいない以上、それが心で相手を探ることの限界だったのだ。

限りなく生存率ゼロに近い作戦に臨む、七人のパイロットたち
ついにミノフスキー・ドライブを手に入れた一行。万が一に備え、一人でも多くの者を救うため、ハリソンは地球に残ることを選択。脳波を遮断する方法を用意したミノルは、作戦に不可欠な司令塔としてエウロペをスカウトする。心を読まれるとはいえ分かっていれば打つ手もある、一度“騙された”と感じた相手の心をどこまで信じられるか分からない。彼女こそ情報戦の要になりうるというミノルの言葉に、エウロペも作戦への参加を承諾。コックピット恐怖症を克服したドレックも作戦への参加を志願し、これでトビア、ミノル、デス・ゲイルズの三名、エウロペ、ドレック、合計七人のパイロットが集まることとなった。
木星圏へ向けて出発する刻限が迫る中、トビアはベルナデットから別れを告げられる。エウロペから木星帝国の苦境と混乱を教えられた彼女は、前総統クラックス・ドゥガチの娘として、そこで暮らす人々のために人生を捧げることを決意したのだ。自分も一緒にと申し出るトビアに宇宙海賊軍のエースだった彼が木星帝国で生きる術は無いことを告げ、コロニー・レーザー破壊後になんとしても生き延びてほしいこと、どのような手段を使ってでもトビアたちを地球圏に戻すことこそがこの戦いにおける自分の役割だと伝える。
自分は木星帝国の再建のために生きる。トビア・アロナクスは木星圏には居られない。だから、ここでお別れだと。
トビア「本当に…それしかないのか、ベルナデット」
ベルナデット「私の名前は…テテニス・ドゥガチです。その名前の女の子は消えてしまいました」
これからもベルナデットの力になりたい、だが彼女の望む道は自分が居られない世界にある。今までベルナデットのためだけに走り続けてきたトビアは唐突な別離に思い悩むも、ふと誰よりも信頼していた兄貴分のキンケドゥの生き様を思い出す。
巨悪を止めるため偽りの自分を演じる想い人の力となるべく、自身もまた偽名を名乗り、「地獄に落ちようとも彼女を守る」と言い切って幾多の戦場を戦い抜いた男。それがキンケドゥだった。
彼の生き様を継いで、自分も同じことをすればいい。そう悟ったトビアは、出撃の直前にベルナデットを呼び止め、「上手く言えないけど」と前置きして不思議なメッセージを伝える。
トビア「もし…迷ったら目だけを――信じて」
ベルナデット「目を?」
トビア「忘れないで。トビア・アロナクスは行けなくても、ぼくはきっと行く」
全ての準備が整い、限りなく生存率ゼロに近い“神の雷”計画阻止作戦『鋼鉄の七人』はついに実行に移される。
一週間後、木星圏へと到着したトビアたちを待っていたのは木星帝国の大軍勢だった。コロニー・レーザーの発射が数分後に迫る中、ついに最終決戦が始まる。
ローズマリー「みんながんばんなーっ、最後まで生きてた奴とケッコンしてやるよーっ」
トビアたち「えっ」
それぞれに奮闘するトビアたちの前に立ちはだかったのは光のカリスト、そして影のカリストの人格をコピーしたバイオユニットが操る二機の総統専用機ディキトゥスだった。
真っ先にデス・ゲイルズが狙われ、ローズマリー、バーンズの機体が中破。一対一では互角に近い戦いを演じていたギリも、カリスト兄弟の同時攻撃には対応できず機体に致命的なダメージを受ける。
光のカリスト「分かっていただろう?しょせん貴様では私に勝てぬことを!何か言い残すか?」
ギリ「貴様らの邪魔をしてやるっ…地球などどうでもいいんだっ!俺の目的は初めから、貴様らの計画を邪魔してやることだっ!」

重傷を負いながら、なおカリスト兄弟に向かって嘯くギリ
光のカリスト「なに!?」
ギリ「貴様ら兄弟に…ほえ面をかかせてやるぜえっ!」
バーンズが命懸けで盾となり時間を稼ぐ中、ギリは発射寸前のコロニー・レーザーに特攻。命と引き換えにコロニー・レーザーの射角を僅かにズラすことに成功する。0.1度にも満たない角度ながら、6億kmの距離を進む間に照準は大きく狂い、レーザーは地球を大きく逸れることとなる。それを知った光のカリストは激高し、二時間おきにレーザーを撃ち込む予定を変更して第二射を急がせる。
光のカリスト「この計画は私の全てだ…それを失うことは、私の全てを否定されるに等しいんだよっ」
トビア「進んでっ!スズキさん!総統はぼくが…なんとしても!」
光のカリスト「たとえ一撃でも…必ず地球に捌きの雷を落としてやるぞっ!」
限界を超えて機体と肉体を酷使し、光のカリストと渡り合うトビア。コロニー・レーザー破壊のため先行したミノルたちは、影のカリストに次第に追い詰められる。しかし相手の弱点に気付いたドレックが、乾坤一擲の一撃を影のカリストに叩き込む。
ミノル「ドレック!?」
ドレック「やったっすよ…教官…これで…ヨンさんと…ユリシーズさんの仇を…」
限界を迎え機体の動きが鈍ったところを攻撃され、ほとんど相打ちの形でドレックは散る。弟の死に混乱する隙を突き、トビアもまた光のカリストを退けることに成功する。
機体に大きな損傷を受けたミノルと、こっそり生き延びて戦い続けていたローズマリーが敵を食い止める形となり、トビアたちはコロニー・レーザー内部に侵入。深刻なダメージを与えることに成功する。後は行き場を失ったエネルギーが自爆するのみとなったその中で、一度は退けた光のカリストと木星帝国のMS部隊がトビアとエウロペに襲い掛かる。
熾烈な猛攻を繰り出しながら、光のカリストはトビアに「貴様らにどんな大義があった」と問う。なぜ我らの美しい計画の邪魔をする、我らこそ正しい歴史を紡いでいたのだと。
その絶叫の中に“正しければ自分たちの罪は許される”という悲哀と傲慢を見たエウロペが哀れむ中、トビアはついに光のカリストの機体を撃破。凄絶な戦いに決着をつける。
ほぼ時を同じくして、コロニー・レーザーは爆発。深手を負っていたエウロペが最後の力で放り出すも、トビアのクロスボーン・ガンダムX1もまた爆炎に飲み込まれる。
総統カリスト兄弟とコロニー・レーザーを失い戦闘を続ける意思をも喪失した木星軍に、エウロペが所属していたレジスタンスが現れ投降を呼びかける。こうして“神の雷”計画は失敗に終わり、限りなく生存率ゼロに近い強襲作戦『鋼鉄の七人』はミノルとローズマリーの二名の生還者を残して終結した。
その後、地球連邦軍に服役したミノルは木星圏の査察官に任命された。宣言通り彼の妻となったローズマリーは、「“神の雷”計画の真実」と題した書籍を出版。デタラメ極まる内容で世間からはトンデモ本扱いされるも、本人は売れたからOKとご満悦である。
万が一の備えとして地球に残り、地球連邦軍の内部に“神の雷”計画の脅威を訴え続けたハリソンは、これだけの危機を前になんら対応できなかった事実を隠蔽したい政府上層部に疎まれ、軍を追い出されることとなってしまう。そして今は民間企業に身を置き、必死で仕事を覚える日々を送っている。
事件の翌年、ベルナデットとしての名と身分を捨てた木星帝国の姫テテニス・ドゥガチが木星に帰還。父の遺産を受け継ぎ、木星圏の復興のために力を尽くしている。
ある時、そんな彼女の下に数年前の事故で記憶喪失だという一人の青年が現れ、「自分を雇ってもらえないか」と乞う。顔も肌の色も違うのに、まるで誰かを思い起こさせるようなその言動に、よもやとの想いを抱くテテニス。目を見せてほしいと頼むも、その青年は光を失っていたのだった。
テテニス「あ、あぁ…あなたは、目が…」
青年「お気遣いなく。かえっていろいろな物が見えますよ。あなたの後ろで泣いている、消えてしまったはずの小さな女の子のことも」
青年の正体を確信するテテニス。その名を口にしようとする彼女を、青年はそっと制止する。改めて彼を雇うことを告げ、ずっとそばで共に歩いてくれるかと尋ねるテテニスに、青年は静かな口調で力強く「そのために自分は来た」と言い切るのだった。
トビア・アロナクスとベルナデット・ブリエットの名は歴史に記されていない。だがテテニス・ドゥガチの傍らには、常に一人の青年の姿があったという。
『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』の登場人物・キャラクター
『鋼鉄の七人』
トビア・アロナクス(CV:山口勝平)

本作の主人公。18歳。
三年前、木星帝国の野望を阻止した宇宙海賊軍のエースパイロットであり、身分を隠してスペース・コロニー間の運送業者『ブラック・ロー運送』の社員として生活していた。
明るく快活な好青年だが、内には強固な意志を秘めており、桁外れの行動力で周囲を動かしていく。その姿は「鋼の心で風のように進んでいく」と作中で評される。
ベルナデットを一途に想い、彼女の力になることがその原動力の一つ。彼女とは相思相愛の仲だが、あまり深い関係にはなっていなかったようである。木星帝国のため、そこで暮らす人々のため自分と別れて地球圏を去ることを決意したベルナデットに「迷ったら目だけを信じて」、「トビア・アロナクスは行けなくても、“ぼく”はきっと行く」と謎めいた言葉を伝えた。
前作から幾度かの修羅場を乗り越え、MSパイロットとしても生身の戦士としても一流以上の実力を持つ。宇宙海賊軍時代の兄貴分キンケドゥから譲り受けたクロスボーン・ガンダムX1の無数の隠し武器や特殊な兵装をフルに活用し、どんな相手とも渡り合う。
最終的にコロニー・レーザーの爆発に機体ごと巻き込まれて行方不明となるも、よく見るとコックピットハッチが開いており、生存の可能性を感じさせる形となっている。
エウロペ・ドゥガチ(CV:伊藤静)

木星帝国前総統クラックス・ドゥガチの後妻で、ベルナデットの義母。ウモンの見立てでは22~23歳。総統の独裁的な支配に抵抗するレジスタンスの一員でもある。
“神の雷”計画の全貌を知り、それを阻止するために一縷の望みをかけて地球圏を来訪。トビアたちと合流し、以後行動を共にする。それはエウロペの心を読むことができるカリスト兄弟が、彼女をスパイとして本人も知らぬまま活用しようとした結果なのだが、それを知った時は激しく動揺し恐慌していた。
過去にカーティスという恋人がいたが、宇宙海賊軍との戦いで死亡している。その後、弟たちの要望に応える形でドゥガチへ嫁ぎ、カリスト兄弟が権力の中枢に食い込む道具として利用されていた。トビアにカーティスと似たものを感じ、物語を通して少しずつ惹かれていく。
一見余裕のある大人の女性然としているが、追い詰められたレジスタンスとしての焦り、今は亡き恋人への想い、怪物のような力と心を持つ弟たちへの恐怖と姉としての情など、複雑かつナイーブな内面を持つ人物。
前作に登場した高能力者収集官カラスの教え子の一人であり、MSパイロットとして一流の腕を持つ。木星生まれのため常に1Gが掛かり続ける地球の環境には体が慣れなかったか、生身ではやや不甲斐ない場面が目立った。
ミノル・スズキ(CV:チョー)

サナリィ月面開発実験所でテストパイロットチームを率いる教官。55歳。
見た目は小柄で髪の薄い初老の男性だが、齢を重ねた人物ならではの落ち着きとユーモアを備えた老練の紳士。
かつては地球連邦軍に所属し、“青い閃光”の名で知られるエースパイロットだった。幸か不幸か、その腕前を発揮する場に恵まれることなく現役を引退。その後はMS教官となり、何人ものMSパイロットを育成してきた。そんな教え子たちの中でもっとも優秀だったハリソンに、“青い閃光”の異名を譲っている。
戦術家としても優秀で、トビアの作戦の問題点を一目で見抜き指摘してみせた。木星帝国の危険性を理解し、自身も遊撃作戦に参加。あらゆる面でトビアをサポートし、『鋼鉄の七人』作戦を成功に導いた。
古い映画のマニアなのか、『七人の侍』らしき作品に言及するシーンが存在する。
ミッチェル・ドレック・ナー(CV:小山力也)

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ガンダムMk-II(機動戦士Ζガンダム)の徹底解説・考察まとめ
ガンダムMk-IIとは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』および『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、人型兵器「モビルスーツ」の一機で『機動戦士Ζガンダム』の物語前半に主役機を務める。 モビルスーツの外装と骨格を、生き物のように分ける事を可能とした「ムーバブルフレーム」を採用し、革新的な運動性能を得た。地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」にて製造されたが、反地球連邦組織「エゥーゴ」によって全機が奪取されている。 主たるパイロットはカミーユ・ビダン、エマ・シーン、エル・ビアンノ。
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Ζガンダム(モビルスーツ)の徹底解説・考察まとめ
Ζガンダム(ゼータガンダム)とは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』の主役機であり、ウェイブライダー(戦闘機)形態への変形機能を有する可変型モビルスーツである。 機動力を特色としたバランスの良い機体で、同世代では最強クラスの性能を誇る。ただし操縦性は悪く、パイロットにも高い資質が求められる。 また、バイオセンサーというニュータイプ(宇宙進出で感知力を増大した人種)の精神波に反応し、それを力に変えるシステムが搭載されており、パイロット次第ではスペック以上の性能を発揮する。
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アムロ・レイ(機動戦士ガンダム)の徹底解説・考察まとめ
アムロ・レイとは『機動戦士ガンダム』の主人公であり、作中ではRX-78-2 ガンダムのパイロットを務めた。人類革新の姿「ニュータイプ」であるとされ、非常に強い感受性を持っている。 作中最強のパイロットであるともされ、そのモビルスーツ操縦技術は非常に高い。 劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でも大人となったアムロが主役を務めた。 また、1979年より続くガンダムシリーズにおける最初の主人公でもあり、そのため「ガンダムといえばアムロ」というほどに高い知名度を誇っている。
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RX-78-2 ガンダム(機動戦士ガンダム)の徹底解説・考察まとめ
RX-78-2 ガンダムとは、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する人型機動兵器「モビルスーツ」の一機にして、同作の主役機である。 敵対するジオン公国軍のモビルスーツ開発に後れを取った、地球連邦軍によるモビルスーツ開発・配備計画「V作戦」の一貫として製造された試作機。あらゆるコストを度外視して設計・製造されたため非常に高性能であり、戦艦の主砲並の威力を持つビーム兵器「ビームライフル」を運用できる。 主たるパイロットはアムロ・レイ。
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カミーユ・ビダン(機動戦士Ζガンダム)の徹底解説・考察まとめ
カミーユ・ビダンとは『機動戦士Ζガンダム』に登場するキャラクターで、ガンダムシリーズで最高のニュータイプ(宇宙進出で超感知力を得た人類)能力を持った少年。 先の戦争で地球連邦に敗北したジオン残党狩りを目的とした特殊部隊ティターンズに反感を持ち、その配備モビルスーツ「ガンダムMk-II」を奪い、反連邦組織エゥーゴに参加し軍属となる。 後に「Ζガンダム」に乗り換え戦局を渡り歩くも、最終決戦で宿敵パプテマス・シロッコを倒すため精神をオーバーロードさせ、廃人になってしまった。
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∀ガンダム(モビルスーツ)の徹底解説・考察まとめ
∀ガンダムとは、テレビアニメ『∀ガンダム』に登場する主役メカ(モビルスーツ)であり、同時に全ての「ガンダム」が辿り着く終着点のようなキャラクター性を付与された、最強にして究極のガンダムである。 『∀ガンダム』の作中時間軸では、すでに忘れ去られた「黒歴史」の時代に建造されたモビルスーツであり、あらゆるもの砂と化す「月光蝶システム」を使用して黒歴史時代の地球文明を滅ぼしてしまったとされている。 『Gのレコンギスタ』発表までは、ガンダム正史上で最後に存在するガンダムとしても有名であった。
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機動戦士ガンダムAGE(エイジ)のネタバレ解説・考察まとめ
「機動戦士ガンダムAGE」とは2011年10月から2012年9月までMBS・TBS系列にて放送されたテレビアニメである。突如あらわれた謎の勢力との戦争の中で、主人公(フリット、アセム、キオ)が世代交代していくのが特徴だ。子供向けの絵柄とは裏腹に、敵との戦争の中で各々の異なった葛藤を描いているのも魅力の一つであり、子供から大人まで楽しめる作品となっている。
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ジュドー・アーシタ(機動戦士ガンダムΖΖ)の徹底解説・考察まとめ
ジュドー・アーシタとは、テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』の主役であり、それまでのガンダムシリーズでは描かれてこなかった明るく元気な性格を持つニュータイプ(宇宙進出で感知能力を増大させた人種)である。 ジャンク屋として生活していたが、Ζガンダムのパイロットになり、後にΖΖガンダムを受領しつつ、エゥーゴおよび地球連邦軍と、ネオ・ジオン軍の戦いである第一次ネオ・ジオン抗争を戦い抜いた。
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機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(ポケ戦・ポケなか)のネタバレ解説・考察まとめ
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』とは、1979年から断続的に製作され続けているロボットアニメ『ガンダムシリーズ』の1作品で、「宇宙世紀」と呼ばれる架空の時代の出来事を描いたOVAである。 地球連邦軍の新型モビルスーツ・ガンダムNT-1の奪取または破壊任務を命じられたジオン軍の特殊部隊サイクロプス隊。リボーコロニーで暮らす少年アルは、偶然からサイクロプス隊の面々と交流し、その作戦に加担していく。やがて彼らの戦いはコロニーの命運をも巻き込み、アルに戦争の残酷さを突き付ける。
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ΖΖガンダム(モビルスーツ)の徹底解説・考察まとめ
ΖΖガンダム(ダブルゼータガンダム)とはアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』の主役機であり、多段変形合体機能に加えて、重武装を誇る恐竜的進化を遂げたモビルスーツである。 凄まじい戦闘能力を誇り、単機で戦局を変えうる可能性をも秘めている。 地球連邦軍およびエゥーゴと、ネオ・ジオンの戦いとなる、第一次ネオ・ジオン抗争の最中に地球連邦軍・エゥーゴの切り札として投入された。主なパイロットはジュドー・アーシタ。
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ロラン・セアック(∀ガンダム)の徹底解説・考察まとめ
ロラン・セアックとは、アニメ『∀ガンダム』の主役キャラクターであり、褐色の肌に銀色の髪を持ったムーンレィス(月の民)の少年。 ガンダムシリーズの中でも随一といえるほどに優しい性格の持ち主で、命ある者と平和を心から愛し、故にこれを乱す「命を大切にしない者達」と粉骨砕身の覚悟で戦った。 過去のガンダム世界を土の下に埋葬して滅ぼしたモビルスーツ、∀ガンダムに偶然乗り込んだが、これもひとつの道具として捉え、単なるパイロットを超えて正しき使用者として接した。
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機動戦士ガンダムSEED(シード)のネタバレ解説・考察まとめ
「機動戦士ガンダムSEED」は2002年10月から2003年9月まで毎日放送・TBS系列で放送されたロボットアニメ。「機動戦士ガンダム」シリーズの中でも新しい世代に向けて作られた、“平成のファーストガンダム”と呼ばれる作品。幼少期の親友でありながら敵対する立場にいる2人の少年と、戦争を終わらせるために戦場に身を投じる中での葛藤や苦悩を描いた壮大なストーリーが見どころ。
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伝説巨神イデオン(THE IDEON)のネタバレ解説・考察まとめ
『伝説巨神イデオン』は日本サンライズ制作・富野喜幸監督(当時)による日本のアニメ。 地球植民星ソロで発掘された、第6文明人の遺跡かつ変形合体する巨大ロボット「イデオン」と、その力の源「無限力イデ」を巡り、地球人と異星人バッフ・クラン両文明の衝突が発生。 銀河全体を巻き込む果て無き抗争へ発展していき、それを見つめ続けたイデの裁きによる全文明の終焉と全人類の輪廻転生までを描いた「解り合えぬ人々」を主役とした群像劇。 『新世紀エヴァンゲリオン』に強い影響(元ネタ)を与えた作品としても有名である。
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あしたのジョー(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『あしたのジョー』とは、高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつや画による日本の漫画作品、もしくは漫画原作のアニメーション。講談社の『週刊少年マガジン』に、1968年(昭和43年)1月1日号(発売日は1967年(昭和42年)12月15日)から1973年(昭和48年)5月13日号にかけて連載された。 野生の本能を持った孤児矢吹丈が、ボクシングの才能を買われ孤独な戦いを繰り広げる。ボクシングにかける男の美学が、美しくも切なくもある。
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機動武闘伝Gガンダム(Gガン)のネタバレ解説・考察まとめ
機動武闘伝Gガンダムとは、1994年より地上波で放送されたテレビアニメ作品。 未来世紀60年、スペースコロニー間の代理戦争として行われるガンダムファイトを戦う、ファイターたちの成長を描く。 ガンダムシリーズの監督である富野由悠季以外の手によって製作されたアニメで、従来とのシリーズ作品との繋がりはなくなっている。
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ガンダムシリーズの歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ
ガンダムシリーズの主題歌・挿入歌を「宇宙世紀」、「アナザーガンダム」、「外伝作品」の3種に分けて一挙に紹介する。同シリーズは日本のアニメ文化を代表する作品の1つであり、その人気も知名度も非常に高い。それだけに作品の顔とも呼べるOPやEDの曲を任されるアーティストは実力派ぞろいで、時に華々しく時に切なく物語を盛り上げてきた。
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機動戦士ガンダム サンダーボルト(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『機動戦士ガンダムサンダーボルト』とは、原案を矢立肇と冨野由悠季、作画を太田垣康男によるガンダムシリーズの漫画作品またはそれを原作とするOVA(オリジナルビデオアニメーション)作品である。 本作は大元の原作であるアニメ『機動戦士ガンダム』とほぼ同じ時代から数か月たった期間を描いた作品である。 地球連邦軍所属のイオ・フレミングとジオン公国軍所属のダリル・ローレンツのダブル主人公で構成され、二人の宿命的な出会いと運命的な殺しあう様を描いている。
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機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)のネタバレ解説・考察まとめ
機動戦士ガンダムUC(機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096)は福井晴敏による小説、およびそれを原作としたアニメ作品。 2007年より小説版が連載され、2010年よりOVA劇場上映および発売、2016年にはTVアニメ版が放送された。 機動戦士ガンダムから続く宇宙世紀を舞台に、ラプラスの箱と呼ばれる重要機密を巡る戦いを描く。
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機動戦士ガンダム 水星の魔女(G Witch)のネタバレ解説・考察まとめ
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』とは、サンライズによるアニメ作品で、ロボットアニメの金字塔である『ガンダムシリーズ』の作品群の1つ。同シリーズでは7年ぶりのテレビ用作品で、放送前からファンの注目を集めていた。 人類が宇宙に進出し、太陽系に広く勢力を拡大したA.S.122年。アスティカシア高等専門学園に、辺境の地・水星からスレッタ・マーキュリーという少女が編入してくる。やがて彼女を含むパイロット候補生たちは、巨大企業の陰謀に飲み込まれるも、それに懸命に抗っていく。
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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(鉄オル)のネタバレ解説・考察まとめ
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズとは、2015年10月から2016年3月に第1期(第1話~第25話)、2016年10月から2017年4月に第2期(第26話~第50話)が放送されたアニメ作品。生き抜くために、戦いを繰り広げる少年たちの姿を描いている。
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機動戦士Ζガンダム(ゼータ)のネタバレ解説・考察まとめ
『機動戦士Ζガンダム』とは、1985年から1986年にかけて日本サンライズによって制作・放送されたロボットアニメ。全50話で略称は「Ζ(ゼータ)」。 一年戦争終結から7年、地球連邦軍は増長したエリート組織ティターンズと反地球連邦組織エゥーゴが内紛状態に陥っていた。学生だったカミーユ・ビダンはその抗争に巻き込まれる中で、様々な出会いや別れ、戦いを経験し、新たなニュータイプとして覚醒していく。
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新機動戦記ガンダムW(ウイング)のネタバレ解説・考察まとめ
『新機動戦記ガンダムW』とは、サンライズ制作の『ガンダムシリーズ』のテレビアニメ。物語の主軸は戦争であるが、本作ではコロニーを支配するためにOZがめぐらす戦略やガンダムに乗るパイロットたちをめぐる人間性と様々な葛藤も描かれている。また日本、西洋、中東、アメリカ、中国をイメージした5機のガンダムが登場し、それぞれのガンダムパイロットの5人全員が主人公役扱いになっている。
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目次 - Contents
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』の概要
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』のあらすじ・ストーリー
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』の登場人物・キャラクター
- 『鋼鉄の七人』
- トビア・アロナクス(CV:山口勝平)
- エウロペ・ドゥガチ(CV:伊藤静)
- ミノル・スズキ(CV:チョー)
- ミッチェル・ドレック・ナー(CV:小山力也)
- ギリ・ガデューカ・アスピス(CV:岩永哲哉)
- バーンズ・ガーンズバック(CV:飯塚昭三)
- ローズマリー・ラズベリー(CV:まるたまり)
- ブラック・ロー運送
- ベルナデット・ブリエット/テテニス・ドゥガチ(CV:夏樹リオ)
- オンモ(CV:根谷美智子)
- ウモン・サモン(CV:宮澤正、田中和実)
- ヨナ(CV:滝田樹里)
- ジェラド(CV:森貞文則)
- トゥインク・ステラ・ラベラドゥ(CV:釘宮理恵)
- 木星帝国(ジュピター・エンパイア)
- 光のカリスト(CV:笹沼尭羅)
- 影のカリスト(CV:笹沼尭羅)
- クラックス・ドゥガチ(CV:永井一郎、麦人)
- カラス(CV:茶風林)
- カーティス
- 地球連邦軍
- ハリソン・マディン(CV:青羽剛、平川大輔)
- サナリィ
- オーティス
- ミューラ
- ヨン・サンニー
- ユリシーズ・レオパルド
- その他
- キンケドゥ・ナウ(CV:辻谷耕史)
- グレイ・ストーク(CV:矢尾一樹)
- 記憶喪失の青年
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』の用語
- 木星帝国(ジュピター・エンパイア)
- 宇宙海賊軍(クロンボーン・バンガード)
- ブラック・ロー運送
- 地球連邦軍
- 木星戦役
- “神(ゼウス)の雷”計画
- ミノフスキー・ドライブ
- 『鋼鉄の七人』作戦
- 登場する主要なMS(モビルスーツ)
- クロスボーン・ガンダムX1/クロスボーン・ガンダムX1フルクロス
- アンヘル・ディオナ
- ガンダムF90インターセプトタイプ
- 量産型ガンダムF91
- ビギナ・ギナⅡ
- バーラ・トトゥガ
- アラナ・アビジョ
- F99レコードブレイカー
- イカロス/スピードキング
- コルニグス/インプルース・コルニグス
- ディキトゥス
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の七人』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- イカロス攻防戦、地球圏最後の激闘
- ギリ特攻
- ドレックvs影のカリスト
- 狂乱する光のカリスト
- 作戦終了、生き残ったミノルとローズマリー
- 「大丈夫…私は私のままだから」
- 『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 幻の『クロスボーン・ガンダムシリーズ完結編』
- 対戦ゲーム『機動戦士ガンダム EXTREME VS.』におけるクロスボーン・ガンダムX1フルクロス