進撃の巨人(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『進撃の巨人』とは、諫山創による日本の漫画作品。『別冊少年マガジン』で連載されていた。ジャンルはダークファンタジーであり、人類存亡をかけて巨人との戦いに挑む人々の物語が描かれている。巨大な壁に守られた人類達の元に、圧倒的な力を持った「巨人」が出現。主人公のエレン・イェーガーは目の前で母を捕食され、巨人の殲滅を誓う。日本国内だけでなく、海外からの人気も高く、テレビアニメや実写映画化をはじめ、様々なメディアミックス展開がされている。

人類が巨人から身を守るために作られたという巨大な壁。
三層構造になっており、外側から「ウォール・マリア」「ウォール・ローゼ」「ウォール・シーナ」と名前が付いている。
さらにマリアには巨人をおびき寄せる「突出区」と呼ばれるものがあり、エレン達はウォール・マリア南の突出区の出身。
マリアの総延長は3,200キロメートル、マリアからローゼは約100キロメートルあり、ローゼからシーナまで130キロメートル、シーナの壁から中央まで約250キロメートルある。
一番巨人から遠ざかるシーナには王族や有権者が住み、王に仕える憲兵団が守っている。
壁は非常に強固なもので巨人にも破ることができず、誰がどうやって建てたのか、素材は何なのかエレンたち壁の中の人類は詳しく知らないでいた。
しかし壁の表面が壊れた際に壁の中に巨人がいることが判明し、壁は巨人で作られたものだと判明する。
巨人から逃れるために作られた壁は、巨人によって作られていたのである。
「ウォール教」という壁を信仰する宗教があり、司祭は壁についての重大な秘密を知り隠している。
扉部分は壁と比べると脆く、巨人が壁を破る際はいつも扉部分を攻撃してきた。

第一話でマリアのシガンシナ区の扉が破られ巨人が侵入。
そのままシガンシナ区にあるマリアへの扉も破られてしまい、人類の活動領域はローゼまで追いやられた。
そのため食糧や物資が不足し、口減らしに貧民が外へ向かわされ巨人に食べられ、その中にはアルミンの祖父もいた。
その後ローゼ内に巨人の存在を確認し、ローゼも突破されたかと思われたが、壁に異常はなく壁は突破されていなかった。

兵団

「進撃の巨人」では、街を守るために軍が組織されており、それぞれに任務がある。
志願者は訓練兵団として特訓を受け、卒業後「憲兵団」「調査兵団」「駐屯兵団」のどれかに配属される。
憲兵団は成績トップ10人しか入れない。
巨人を倒すための技術を磨き、最も優れた者が最も巨人から離れた場所に勤務するという事にエレンは疑問を覚えた。
兵士達は「心臓を捧げよ!」という号令で左手を心臓の上に置く敬礼をし、これは「公(おおやけ)に心臓を捧げる」という意味がある。

憲兵団

紋章は盾にユニコーン。

城壁内での警察業務と、王の近衛兵を担う。
3つの兵団の中ではもっとも上位の権限を持ち、訓練兵団卒業の新兵は上位10名しか志願できないとされている。
王の住んでいる一番内側の壁「ウォール・シーナ」内の秩序と統率、治安管理を主に任務としている。
そのため、基本的に巨人と直接戦闘することは無い。
しかし、内政期間として政治方面にも影響力を持つため、腐敗や怠慢、横領や職権乱用も横行している。
さらに「中央第一憲兵団」と呼ばれる組織が存在し、主に王都で機密性の高い仕事を行っている。
それは謀略性の高い任務であったり、壁外情報秘匿のために暗殺を行ったりと汚れ仕事も多い。

駐屯兵団

紋章は盾に二つ薔薇。

壁の強化および警護を勤める。
普段は「ウォール・シーナ」以外の壁の中で治安維持や警護にあたり、巨人が襲来した際は市民の避難誘導や巨人を駆逐したりもする。
壁が破壊される前は、巨人の恐怖を忘れ勤務中の飲酒などかなり風紀が乱れていた。
3つある兵団の中で一番兵士が多い。

壁が崩壊し、巨人が壁の中に侵略してきた際は兵士の危機意識が改善され、壁上固定砲の配置・改良など防衛の強化に務めた。
また、調査兵団のサポートとして壁に近づく巨人を駆逐するなどの活躍を見せる。

調査兵団

紋章は盾に重ね翼。

唯一壁外に遠征し、巨人の駆逐、奪われた領土の奪還などを目的としている。
団長は「エルヴィン・スミス」で、エレン達やリヴァイなども調査兵団に所属。
巨人との戦闘が多いため、戦死率が多く仮に生還できても四肢が欠損している事も珍しくない。
そのため、慢性的な兵士不足が続いている。
遠征以外にも巨人の捕獲や生態調査も行うため個性的な兵士が多いが、戦闘に長けていないと生き残れない組織であるため実力は折り紙つきである。

巨人

エレンの母「カルラ」を食べた巨人。通称カルライーター。

驚異的な生命力を持ち、突如あらわれた存在。
主に人間を捕食する目的で動いており、目の前の人間を追う特性がある。
巨体に見合った強大な力と、弱点以外に損傷を与えても1~2分程度で治ってしまう。
弱点は後頭部より下のうなじにかけての縦1m幅10cm、攻撃方法に関係なく損傷すると高熱の蒸気を発して死亡する。
肉体は外見より物質の密度が低く、見た目に対して体重は通常の人間ほどである。
そのためか体格にたいして動きは俊敏であり、立体機動装置で高速移動している人間にも追いつけるほどである。
知性や痛覚はほとんど無いらしく、意思の疎通はおろか、遮蔽物があっても人間に向かっていくなどの行動を取る。
人間を捕食するが排泄器官は無く、胃の様な器官で絶命させた後は自ら吐き出している。
外見は個体差によって様々であり、痩せ型、肥満系、笑みを浮かべるもの、髭が生えているものなど謎が多い。
体型は整った人間の形をしていないものもあり、手足のバランスが崩れていたり、頭が大きかったり、手足が細すぎて自力で立てないものなどもいる。

始祖の巨人(しそのきょじん)

「九つの巨人」の中で最も強力な存在。すべての巨人の祖とされる。
代々エルディア王家によって保有され、巨人大戦中145代フリッツ王であるカール・フリッツによってパラディ島に持ち込まれた。他の8つの巨人を含めたすべての巨人を支配する能力を持つとされるが、真の力は王家の血筋の者しか発揮できない。しかし王家の血を引く人間が「始祖の巨人」を継承すると、「不戦の契り」によりカール・フリッツの思想に支配され、すべての能力を発揮することができなくなる。この「不戦の契り」をかいくぐって能力を発動するには、王家の血筋以外の「始祖の巨人」継承者が、王家の血を引く巨人もしくは巨人化能力者と接触する必要がある。
作中ではエレンの父・グリシャ・イェーガーが王家の継承者だったフリーダ・レイスを捕食したことで「始祖の巨人」の力を手にし、それを息子のエレンに引き継がせた。エレンは王家の人間ではないため当初は「始祖の巨人」の能力を使うことができなかったが、王家の血を引く兄・ジーク・イェーガーと接触したことで始祖ユミルの元へ辿り着き、能力を自由に行使できるようになった。

「始祖の巨人」の能力は多岐にわたる。
始祖ユミルの血を引くエルディア人の記憶の改竄・身体構造の変化が可能。145代フリッツ王はこの力を使い、「壁の外の人類はすでに絶滅している」と壁内人類に信じ込ませたり、600年以上前のエルディア王がこの能力を使ってエルディア人を流行り病から守った記録が残されている。エルディア人の安楽死計画を進めるジークはこの能力を利用し、エルディア人から生殖能力を奪おうとしていた。

また、全てのユミルの民がつながる「道」を通じて全てのユミルの民に干渉できる。他者の過去の記憶を閲覧することや、遠く離れたエルディア人に呼び掛けることも「始祖の巨人」の能力があれば容易い。

さらに始祖は、過去未来を含めたすべての巨人を意のままに操ることが可能。エレンは王家の血を引くダイナ・フリッツ(巨人体)と接触したことで、一瞬ではあるが始祖の力を発動させ、ダイナを他の巨人に食わせて危機を脱することができた。パラディ島に3重の壁を築いたのもこの始祖の力によるものであり、壁の内側には何千何万体もの大型巨人が眠っている。これらの巨人を解き放ち、パラディ島の外の世界を侵攻させることを「地鳴らし」と呼ぶ。物語終盤でエレンはこの「地鳴らし」を発動させ、全世界の8割の人間を殺戮することとなる。
また、過去にエレンの母であるカルラを巨人に食わせたのも、後に必要となるベルトルトを死なせないためにエレンが操作したものと最終話で明らかにされた。
始祖の能力を使い、「九つの巨人」の歴代継承者の巨人体を生み出すこともできる。始祖から生み出された巨人たちに自我はなく、始祖ユミルの命令に従って動く。

終尾の巨人(しゅうびのきょじん)

物語終盤で始祖ユミルの力を借り、「始祖の巨人」の力を掌握したエレンが地鳴らしと共に顕現させた巨人。
顔以外は皮膚がなく、長い髪やアーチを描くような巨大な背骨と異常なほど肥大化した肋骨が特徴的な異形の姿をしている。
超大型巨人を遥かに凌ぐサイズで、作中でも規格外の巨躯を持つ。

原作では「進撃の巨人」とだけ呼ばれており、エレン最終形態の名称は存在していなかった。しかし、TVアニメのThe final seasonのDVD・BD第4巻のビジュアル公開時に、原作者・諌山創が命名したと公式Twitterで明かされた。

進撃の巨人(しんげきのきょじん)

「九つの巨人」のうち、始祖以外で唯一マーレの手に落ちなかった巨人。エルディア帝国崩壊後、マーレの支配に抵抗するレジスタンスの間でひそかに継承され続けてきた。マーレ当局に潜入していた「フクロウ」ことエレン・クルーガーはエレンの父であるグリシャ・イェーガーに「進撃の巨人」の能力を継承させ、始祖奪還任務を託した。そして無事始祖を奪取したグリシャは息子エレンに自分を食わせ、「始祖の巨人」と「進撃の巨人」の能力を継承させたのだった。クルーガーによれば、「進撃の巨人」はいつの時代においても自由のために戦った巨人であるとのこと。
巨人化したエレンは初めの頃は理性が保てず暴走することがあったが、次第に理性を保てるようになっていく。超大型や鎧の巨人のように特出した能力は無いが、エレンの持つ対人戦の技術を駆使した攻撃などで敵を駆逐する。「進撃の巨人」の力に目覚めたエレンは、この能力を駆使して強大な巨人たちと戦っていく。

また、「進撃の巨人」の主となる能力として「記憶の共有」がある。すべての時代の「進撃の巨人」の継承者は、未来過去に関わらず「道」を通じてその記憶を共有することができる。他の巨人化能力者は先代や先々代といった過去の記憶しか閲覧することができないが、「進撃の巨人」だけは未来の継承者の記憶を見ることが可能。
つまり、未来の継承者であるエレンが、これから起こる出来事を過去の継承者に見せることで、限定的ではあるが過去に干渉できるということである。
エレンはこの能力を使い、レイス家の虐殺をためらうグリシャをそそのかして「始祖の巨人」を奪わせている。また、先々代の継承者であるクルーガーの行動を操り、グリシャに「進撃の巨人」を継承させるよう仕向けている。
エレンがこの能力を認識したのは、勲章授与式でヒストリアの手に触れた瞬間。その際エレンは「父・グリシャが覗き見た【未来の自分自身の記憶】の記憶」を知り、「自分が世界を滅ぼす悪役となり、ミカサやアルミンによって打ち倒されること」「その結果、すべての巨人がこの世から消滅する」という結末を迎えることを知る。その瞬間からエレンは未来の自分が迎えるであろう結末に向けて進み続けることになる。

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ダリス・ザックレー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

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ダリス・ザックレーとは『進撃の巨人』の登場人物で憲兵団・駐屯兵団・調査兵団の3つの兵団を束ねる総統。特別兵法会議においてエレン・イェーガーの処遇を調査兵団に委ねた人物である。王政編では調査兵団団長のエルヴィン・スミスや駐屯兵団司令官のドット・ピクシスらと共にクーデターに加担する。実はエルヴィンが決起する以前から王政に根深い嫌悪感を抱いており、密かに体制転覆の機会をうかがっていた。王都制圧後は身柄を拘束した王政幹部達に喜々として拷問を行っている。

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アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アルミン・アルレルト(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

アルミン・アルレルトとは『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。金髪ボブカットの中性的な外見を持つ。大人しいが芯の強い勇敢な性格で探求心が強い。祖父の影響で人類はいずれ壁の外に出るべきだという思想を持っており、エレンが外の世界に憧れるようになったのもアルミンの影響である。小柄で身体能力は低いものの、知能や判断力はずば抜けており、エレンや調査兵団の窮地をその知略で度々救っている。

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進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

進撃!巨人中学校(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『進撃!巨人中学校』とは中川沙樹が描く、諫山創の『進撃の巨人』の公式学園パロディ漫画。2015年にProduction I.G製作でアニメ化。前半をアニメパート、後半を出演声優たちによるバラエティ番組の実写パートとして30分枠で放送。中学生になったエレン・イェーガーは進撃中学校へ入学する。学校には巨人も在籍しており、エレンは巨人に恨みを持っており巨人を駆逐しようと非公式部活「調査団」へ入部した。

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ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ミカサ・アッカーマン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ミカサ・アッカーマンとは諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物で、主人公エレン・イェーガーの幼馴染。本作のヒロイン的ポジションで、幼い時にエレンに助けられた経験から、彼を守ることを自分の使命だと考えている。驚異的な身体能力を持ち、トップの成績で訓練兵団を卒業。実戦でも1人で複数の巨人を討伐する実績を残す。性格は寡黙で口下手だが、エレンのこととなると取り乱す一面もある。物語後半において、母方の祖先が東洋にあるヒィズル国将軍家だったことが明らかになった。

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クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ/ヒストリア・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

クリスタ・レンズ(ヒストリア・レイス)とは、諫山創による漫画『進撃の巨人』の登場人物。第104期訓練兵団卒業生であり、主人公エレン・イェーガーは同期の1人。小柄で温厚、思いやりのある可愛らしいアイドル的な存在として登場する。同期のユミルと仲が良い。成績10位以内に入っているが、実際はユミルからその座を譲られただけで身体能力は人並みである。本名はヒストリア・レイスといい、壁内世界の真の王家の末裔であることが後に発覚する。

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フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイス(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

フリーダ・レイスとは『進撃の巨人』の登場人物であり、レイス家の長女。黒髪で青い瞳を持つ。レイス家当主のロッド・レイスとその正妻の第1子として生まれた。表向きは地方の貴族として振る舞っているが、実際は壁内の真の王家の末裔。レイス家に代々引き継がれている特別な巨人能力を叔父のウーリ・レイスから引き継ぎ、宿している。本人の飾らない性格は多くの者から慕われており、妾の子である異母妹ヒストリアにも姉として優しく接していた。

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イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。

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ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ジャン・キルシュタイン(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ

ジャン・キルシュタインとは『進撃の巨人』の登場人物で、調査兵団に所属する兵士。第104期訓練兵団を6番で卒業した。自己の保身を第一に考える現実主義者で、思ったことを率直に言い過ぎる性格からたびたび主人公のエレン・イェーガーと対立していた。当初は巨人の脅威から逃れるために内地への配属を希望していたが、友人のマルコ・ボットが戦死したことで考えを大きく変え、調査兵団に入団する。入団後は持ち前の現状把握能力を活かして同期のまとめ役として活躍した。

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