子供はわかってあげない（漫画・映画）のネタバレ解説・考察まとめ

『子供はわかってあげない』は、連載決定時にすでに完結話までの20話分全てのネームが出来上がっていた。通常​​の連載の場合、漫画家はネーム→下絵→原稿、次回の打ち合わせをして、再びネーム→下絵→原稿のサイクルで連載をする。ネームと原稿で使う頭が違うので、それぞれの作業が息抜きとなるのだが『子供はわかってあげない』は、田島列島が一人でひたすら下絵→原稿→下絵→原稿を繰り返していたので、自分の描いた絵が気に入らなくて絵に苦しんだ時期があった。そんな時に唯一気分転換になったのが漫画を読むこと。『聲の形』や、女の子をかわいく描こうと思い、かわいい女の子が出てくるマンガの『ニセコイ』を読んでいた。

やたらクオリティが高い劇中内アニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」

映画『子供はわかってあげない』では、まず劇中内アニメ「魔法左官少女バッファローKOTEKO」からスタートする。映画版の監督沖田修一は、​​サクタさんともじくんが愛するKOTEKOは作品の根幹に関わるところだと感じた。アニメ映画の経験はなかったが、アニメ監督の菊池カツヤと颱風グラフィックスの協力のもと、非常に細かく作り込んだ劇中ないアニメを制作した。KOTEKOが学校じゅうでサクタさんと、もじくんの2人しか知らないという設定が崩れないように、ある程度の野暮ったさを残したり、少し悪ノリしたりしながら楽しんで作っている。映画を観た田島列島は、​​あまりにもクオリティが高すぎていい意味で何をしているのだろうと驚き感動する。

コロナで公開が延期された映画『子供はわかってあげない』

映画『子供はわかってあげない』は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響をうけ、当初の公開予定日であった2020年6月26日から延期さを余儀なくされ、翌年の2021年8月20日に公開された。キャストたちは一年強の公開延期の末の公開を喜び、感謝や感動を語るなか、主演の上白石萌歌は「10代最後の夏を全て注いだ」、相手役の細田佳央太は「やっと届けられる喜び」、豊川悦司は「おっさんの一夏を楽しく過ごせた」と語り、劇中アニメの担当声優もそれぞれの立場で作品への思い入れを語った。

『子供はわかってあげない』の主題歌・挿入歌

実写映画劇中アニメ『魔法左官少女バッファローKOTEKO』ED（エンディング）：藤田琴子（CV：富田美憂）「佐官のこころで」

「佐官のこころで」は、歌・藤田琴子（CV：富田美憂）、作詞・ふじきみつヒコ、作曲編曲・牛尾圭輔により、映画『子供はわかってあげない』の劇中アニメ「魔法佐官少女バッファローKOTEKO」のEDとして作られた。
映画公開時に劇中アニメ「魔法佐官少女バッファローKOTEKO」の特別映像に、KOTEKOの声優を務めた富田美憂が歌うDEも収録されている。
この他、2021年7月21日に、Mora、Apple Music、Spotifyなどの音楽配信サービスで配信リリースされた「映画『子供はわかってあげない』オリジナルサウンドトラック」の中にも収録されている。