獣神ライガー(Jushin Liger)のネタバレ解説・考察まとめ

『獣神ライガー(Jushin Liger)』とは、1989年にテレビ朝日系列で放送されたSFロボットテレビアニメである。バイオアーマー「獣神ライガー」の力を手に入れた少年・大牙剣が、邪神復活を目論むドラゴ帝国と壮絶な戦いを繰り広げる。筋肉隆々の巨人に主人公が乗りこんで戦うという、これまでにないアイデアが話題を呼んだ。勧善懲悪のヒロイックな子供向け番組であるが、永井豪を原作・原案に迎えた結果、ハードなストーリーや凄惨な戦闘描写、そして過激なお色気・サービスシーンが盛り込まれた。

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神の宮殿(かみのきゅうでん)

神の宮殿

白龍湖の海底に隠されていた移動要塞。ドラゴ帝国と戦うアーガマの末裔に用意されていた。敷地内に一際高くそびえる柱には、ベガルーダが宿る彫像が設置されている。中心部にある宝玉にゆいとまいが触れて祈ることで、自由に瞬間移動する能力がある。

白竜湖を祭る神社に設置された仕掛けを作動させることにより、湖底より浮上してきた。当初は剣達「アーガマの末裔」以外は入ることができなかったが、「神の館の番人」を名乗る精神体が「獅子のアザ」を確認し宮殿を明け渡すことで、ダンゴら普通の人間も足を踏み入れることができるようになる。剣達が訪れることを正確に予知していたらしく、古代文字で「ゆい・まい」「剣」と書かれたルームプレートまで設置されていた。登場以降、剣達の生活拠点として活用されるが、最終回で邪神ドラゴと善神アーガマの戦いの余波を受けて半壊した。

ドラゴ帝国の保有戦力

魔竜王(まりゅうおう)ドルガ

魔竜王ドルガ

リュウ・ドルクが駆るバイオアーマー。竜のウロコと剛毛の眉毛、剥き出しの牙が特徴。ライガー同様に召喚してから搭乗し、神経接続によって一体化する。ライガーを上回るパワーを発揮し、戦士として鍛え上げられたリュウ・ドルクの技量と相まって、ドラゴ帝国随一の戦闘力を誇る。

主武器は直剣の「ドラゴエクスキャリバー」と竜頭の意匠と宝玉があしらわれた「ドラゴシールド」。第26話にて邪神ドラゴの遺産とされる大剣「破壊の牙」を手に入れ、のちに「ドルガ・ブリザード」と命名する。ドルガ・ブリザードを入手してからはドルガ本体もライガーの攻撃を一切受け付けない圧倒的な防御力を身につける。

実はゆいとまいの実兄であり、赤ん坊の頃にドラゴ帝国に誘拐されザーラの手により育てられた。そしてドルガもライガーと同じ「アーガマの遺産」である。召喚方法や操縦方法がライガーと同じなのはこれが理由である。最終回ではサンダーライガーと融合し、アーガマを復活させた。

ドルガドラゴン

ドルガドラゴン

リュウ・ドルクの「ドルガ、チャージドラゴン!」のかけ声とともに発現するドルガの第2形態。首が伸びて頭がドラゴンのそれになり、股間部の装甲が無くなる。背中から翼を生やし、完全なドラゴンの姿に変身する。そのパワーはファイヤーライガーを一方的に押さえつけるほどである。両手の爪で掴みかかり噛みつく、口から火炎を吐くなどドラゴンそのものの戦い方をするためか、ファイヤーライガーと異なり武器を手に取って戦うことはなかった。ドルガ・ブリザードを入手してからは変身する場面は無かった。

飛行艇(ひこうてい)ドルネード

飛行艇ドルネード

リュウ・ドルク専用の小型飛行機。機動要塞を持たないリュウ・ドルクは、もっぱらこれを自ら操縦して戦場に現れる。機動力は高いが、ドル・ファントムの攻撃であっけなく墜落させられるなど、防御力は低い。
30話で一度墜落全損した後、32話で同型の機体が登場する。

ドラゴナイト

第1話に登場したドラゴナイト・アトラス(左・中)とグラン(右)

ドラゴ帝国の戦闘員。序盤では魔竜戦士とも呼ばれる。作中でもどこまでがドラゴナイトなのか線引きが曖昧だが、必ずしもドラゴナイト=バイオアーマーではないようだ。その姿は実にバラエティーに富んでおり、既存の生物に似た形状から、形容しがたい怪物の姿までさまざまである。はじめから巨大な姿で現れるタイプの他に、人間大の大きさから体積を急激に増大させて巨大化するタイプや、鬼虫と呼ばれる昆虫の姿で人間に寄生し身体を乗っ取るタイプがいる。また地下闘技場で行なわれるバトルロイヤルで選抜されたドラゴナイトは特に強力とされる。

ドル・サタンの部下には人間の脳を捕食することで記憶と姿を奪い、擬態する者もいる。擬態後の姿は人間と区別が付かないが、手が冷たい、体重が異常に重いなどの特徴がある。相当数が人間界に潜入しており、警察官や兵士、果てはテレビ局の報道部長までもがドラゴナイトにすり替わっていた。正体が露見すると巨大化し、そのままライガーと戦闘することもある。

のちにドラゴ帝国内のドラゴナイトは全て、ドル・ガイストの手によりメタルナイトに改造される。

メタルナイト

第29話に登場したメタルナイト・ラドラム

第28話から登場したサイボーグ化されたドラゴナイト。手掛けたDr.ガイストいわく「獣の心を持つ殺人マシン」。ドラゴナイトには見られなかった射撃武器や強靱な装甲などを装備し、さらに格段のパワーアップを果たしている。当初は優れた素体を元に改造を施していたが、やがてドラゴ帝国内の全てのドラゴナイトがメタルナイトに改造された。そのうち量産メタルナイトと呼ばれるタイプは同一規格に改造されており、バトルスーツと互角程度の戦闘能力しか無い。

生贄(いけにえ)

生贄

ドラゴ帝国でも最下級のドラゴ人。見た目は2足歩行の爬虫類である。ザーラに操られて煮えたぎるマグマの中に飛び込む。灼熱に焼かれながら死ぬには当然強烈な苦痛を伴うが、それこそが鬼の岩が地上に留まるのに必要なエネルギーとなる。

陸戦要塞(りくせんようさい)ラウンドヘッド

陸戦要塞ラウンドヘッド

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