浦安鉄筋家族(浦鉄・浦筋)のネタバレ解説・考察まとめ

『浦安鉄筋家族』とは1993年から『週刊少年チャンピオン』にて浜岡賢次によって連載されている漫画、およびそれを原作としたアニメ、ドラマ作品。千葉県浦安市に住む常にパワフルで元気な小学2年生の大沢木小鉄とその家族や周りの友人を巻き込んだ日常を描いたギャグ漫画である。実在する人物や漫画やアニメのキャラクターのパロディが数多く登場することでも有名であり、癖の強いキャラクターたちが魅せる独特な擬音や個性的なリアクションも見どころである。

『浦安鉄筋家族』の概要

『浦安鉄筋家族』とは1993年より浜岡賢次が『週刊少年チャンピオン』で連載している漫画、およびそれを原作としたアニメ作品、ドラマ化もされている。略称は「浦安」(うらやす)、「浦鉄」(うらてつ)、「浦筋」(うらきん)など。第一シリーズの『浦安鉄筋家族』は、『週刊少年チャンピオン』で1993年10号から2002年13号まで連載。その後、タイトルを『元祖!浦安鉄筋家族』として2002年17号から2010年48号まで連載。2010年49号より『毎度!浦安鉄筋家族』として2018年14号まで連載。2018年10号にてシリーズ25周年を迎え、同年16号より『あっぱれ!浦安鉄筋家族』として連載中である。
テレビアニメ版では、第一期は1998年6月30日から同年8月24日まで、TBS系(一部地域を除く)の深夜番組『ワンダフル』内で放送された。監督は大地丙太郎。第二期は『毎度!浦安鉄筋家族』のタイトルで、2014年7月6日より放送および配信され、監督は第一期と同様、大地丙太郎。制作はスタジオディーン。
テレビドラマ版では、2020年4月11日(10日深夜)から、テレビ東京系列『ドラマ24』にて放送が開始されたが、新型コロナウイルスの影響により撮影が休止となり7発目(当初は5月23日(22日深夜)放送予定)以降の放送が延期となった。同年8月22日(21日深夜)より放送を再開し、9月26日(25日深夜)まで放送された。監督は瑠東東一郎、吉原道克、諏訪雅、松下敏也。主要キャストは、佐藤二朗、水野美紀、岸井ゆきの、本多力、斎藤汰鷹、坂田利夫、キノスケ。
ギャグ漫画ということもあり、作中に過剰かつ過激な下ネタの描写が非常に多く見られる。また、実在、架空の人物問わず有名人物を精巧に模写した上でパロディ化したキャラクターが多数登場することもこの漫画の特徴である。またシリーズによって話数カウントが異なり、第一シリーズ『浦安鉄筋家族』であれば「〜発目」。『元祖!浦安鉄筋家族』では「〜固め」。『毎度!浦安鉄筋家族』は「〜キンポ」。『あっぱれ!浦安鉄筋家族』では「〜ミャオ」となっている。作者の浜岡自身が、大のプロレスファンであり、アントニオ猪木を敬愛していることから作中にプロレスネタやプロレス技が度々出てくる。また、プロレスほどではないが野球ネタも多く存在する。過激で時には汚らしい描写も数多くあるが、イラストに関しては繊細かつリアルで緻密に描かれている。その破茶滅茶なストーリー展開と過激かつ繊細な人物描写であったり、絵のタッチなどが掛け合わさったところがこの漫画の面白さの醍醐味と言えるのだろう。

『浦安鉄筋家族』のあらすじ・ストーリー

『浦安鉄筋家族』

過剰に元気な小学2年生・大沢木小鉄

千葉県浦安市に家を構える大沢木家。過剰に元気な小学2年生、大沢木家の次男、大沢木小鉄(おおさわぎこてつ)を筆頭にはちゃめちゃな日常生活が描かれる。大沢木家の大黒柱である父、大沢木大鉄(おおさわぎだいてつ)は個人タクシーの運転手であり、初期の頃はちょっとした事でもテーブルをひっくり返す。そして、家族のまとめ役である母、大沢木順子(おおさわぎじゅんこ)、マイペースで大鉄の父であり、小鉄たちの祖父である大沢木金鉄(おおさわぎきんてつ)、ぐうたら浪人生の長男、大沢木晴郎(おおさわぎはるお)、しっかり者の長女、大沢木桜(おおさわぎさくら)、天才幼児で三男の大沢木裕太(おおさわぎゆうた)、ペットのハッチ(犬)、スタスキー(チンパンジー)から繰り広げられる大騒ぎな日常から物語は始まる。小鉄のクラスメイトや大鉄のタクシー仲間、その他にも現れる奇人、変人たちによって痛烈かつ爽快なストーリーが巻き起こる。最終巻(31巻)、最終話(463発目)では、一巻の2発目より小鉄の大親友として登場した本田スカイウォーカー(ほんだスカイウォーカー)が転校する話で終わる。しかし、小鉄たちは彼のことをまったく覚えていなかった。

『元祖!浦安鉄筋家族』

大沢木小鉄(おおさわぎこてつ)たちは一学年上がると小学3年生になる。それと同時に一年中海水パンツ一枚の姿になる(前作の終盤でもその姿が見られる)。クラス替えが行われ掲示板にクラスが発表される。西川のり子(にしかわのりこ)と菊池あかね(きくちあかね)が共に同じクラスの1組になり喜び、上田信彦(うえだのぶひこ)と鈴木フグオ(すずきふぐお)も1組になり喜ぶ。そして、2年生の時はクラスが違った小鉄と土井津仁(どいつじん)も共に1組になり歓喜する。担任は面倒見が良いが、時に凶暴性を持ち合わせる長崎屋奈々子(ながさきやななこ)が勤めることになる。さっそく小鉄と仁に制裁を下しクラスは盛り上がりを見せると、教室の後ろの壁から強烈な音が鳴り響く。花子(はなこ)だけクラスが違く腹を立て壁に穴を開けたのだった。小鉄たちの2年生の時の担任、春巻龍(はるまきりゅう)は1年1組の担任になるが、児童は野生化し教室がジャングルと化したため学級崩壊を起こす。やがて、担任を長崎屋奈々子と交代し、再び小鉄たちの担任になる。最終巻(28巻)、最終話(419固め)では『浦安鉄筋家族』と同様に転校するクラスメイトがいる話になるが、春巻が発表するところにフグオが寝ぼけて手を上げたためにみんなが勘違いをしてしまい、フグオの別れを惜しみ学校の時間に実家の青果店から野菜や果物を取りに行ってしまい、誰も気づかずに6ヶ国語を話す外交官令嬢、美波ナミ(みなみなみ)は静かに転校してしまった。

『毎度!浦安鉄筋家族』

大沢木小鉄(おおさわぎこてつ)の同級生、西川のり子(にしかわのりこ)と菊池あかね(きくちあかね)が偶然、小鉄を見かけるが、よく見ると小鉄のそっくりさんだった。のり子とあかねが驚いていると、小鉄だけではなく大沢木家のそっくりさんも次々と現れる。そこに本物の小鉄が現れるとそっくりさんの家族とは気づかずに、帰りが遅くなることを伝えて走り去ってしまう。最終巻(24巻)、最終話(359キンポ)では、あかねが登校中にバナナの皮に滑り「転倒」して学校を休んだということをみなみ先生(みなみせんせい)から春巻龍(はるまきりゅう)が「転倒」を「転校」したと聞き間違えたことから話が始まる。小鉄たちはそのことに困惑するもクラスメイトの花子(はなこ)が過度な妄想劇を膨らませ、上田信彦(うえだのぶひこ)を担ぎ上げあかねのところに向かおうとする。そして、あかねに遭遇すると転校しないことを知った小鉄たちは安堵して終わる。

『あっぱれ!浦安鉄筋家族』

大沢木小鉄(おおさわぎこてつ)が校庭で野球をしていると、ファールボールが6年生の教室に入ってしまう。ボールを求めて6年1組の教室を訪れると、そこには巨大で体格の良い、六倍速鶴子(ろくばいそくつるこ)がいた。小鉄の足を掴むと、教室のロッカーに閉じ込めてしまった。彼女は一ヶ月前に転校してきた問題児だった。ロッカーに閉じ込められた小鉄を可哀想に思ったのが、同じく6年1組の万奈(まな)であった。彼女は自分が身代わりになるから、小鉄を出すように提案する。鶴子は了承し、ロッカーを開けるが万奈はその隙に小鉄の手をとって逃亡する。追いかける鶴子だが、二人に追いつくというところで鶴子は何者かに側頭部を蹴られ失神する。二人を助けたのは、小鉄の旧友である、本田スカイウォーカー(ほんだスカイウォーカー)だった。

『浦安鉄筋家族』の登場人物・キャラクター

大沢木家

大沢木 小鉄(おおさわぎ こてつ)

CV:田中真弓(ドラマCD版) / 岩坪理江(アニメ第1期) / 三森すずこ(アニメ第2期)
演:いとう大樹(舞台版) / 斎藤汰鷹(テレビドラマ版)
本作の主人公。大沢木家の次男である。愛称は「小鉄っちゃん(こてっちゃん)」。
トレードマークとして坊主頭で海水パンツ一枚を着用している。(『元祖!浦安鉄筋家族』で小3になってから)
とても元気でそして浦安一の馬鹿である。性格は良くも悪くもさっぱりで明るく、裏表のない性格。基本的に人見知りはせずに誰とでも仲良くなれる。それと同時に相手が大人であっても突っ込みに容赦はしない。得意教科は体育であり、唯一成績で”5”を取れる。特にマラソンは、持ち前の持久力を発揮し大得意であるが、足の速さについてはかなり遅い。第一シリーズでは、1年中袖と襟に赤いラインの入った半袖のTシャツと半ズボンを着用していた。勉強は苦手だが、学校自体は大好きで休日だろうが夏休みの旅行中だろうと必ず浦安第二小学校の門をくぐり、連続登校記録を更新している。

大沢木 大鉄(おおさわぎ だいてつ)

CV:なし(ドラマCD版) / 松山鷹志(アニメ第1期) / 一条和矢(アニメ第2期)、松山鷹志(アニメ第2期19発目のみ)
演:鏡憲二(舞台版) / 佐藤二朗(テレビドラマ版)
小鉄の父であり、大沢木家の大黒柱である。43歳。愛称「大鉄っつぁん」(だいてっつぁん)。
初期の頃は小鉄のことを毛嫌いし、裕太(三男、後述に記載)のことを可愛がることが多かった。もともと家族物だったこともあり、主人公的存在だったが、連載方針が小鉄中心になると極度のヘビースモーカーになり、何に対しても面倒くさがりで、ぐうたらな性格に変わっていく。性格は自己中心的で、タバコやそれらの類などの一部のことを除くとさまざまなことに鈍感である。職業は個人のタクシードライバーであるが、運転技術は乱暴でしばしば事故を起こすことも多いが、片輪走行できるなど特殊な運転技術を持ち合わせている。タクシーの車種はS50系スカイラインである。その他の特技として、指を鳴らして火を起こすことができる。

大沢木 順子(おおさわぎ じゅんこ)

CV:なし(ドラマCD版)/ 天野由梨(アニメ第1期) / 東條加那子(アニメ第2期)
演:東ななえ(舞台版) / 水野美紀(テレビドラマ版)
大鉄の妻であり、小鉄たちの母。41歳。専業主婦で作中ではまともな方で描かれている。料理が上手で子煩悩である一面もある。小鉄の友達の母たちとも仲が良く、誰に対しても優しい性格をしていて天真爛漫なため、小鉄の仲間たちを始め多くの人物から慕われている。しかし、小鉄や大鉄のバカな行動を制止したり裕太を危機から救ったりするときに潜在的なパワーが発揮されることがある。その時、無意識のうちにプロレス技を使ってしまうことが見受けられる。基本的に専業主婦として家族を支えるが、主な仕事は大鉄や小鉄、晴郎(長男、後述に記載)を叱ること。たまに無免許運転をしてしまうが、上手に運転することができる。また、実年齢の41歳にしては若く描かれており、息子たちも基本的には母親似である。

大沢木 金鉄(おおさわぎ きんてつ)

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