るろうに剣心 最終章 The Beginning（実写映画）のネタバレ解説・考察まとめ

演：荒木飛羽

巴の弟。姉を敬愛しており、自分から彼女を奪わんとする者にはとことん攻撃的で、清里との結婚が決まった時も大いに暴れた。
巴を追って家を飛び出して京都に向かい、彼女を探して市中を歩き回っているところを闇乃武の手の者に見つかり、剣心抹殺の計略に組み込まれる。メッセンジャーとして巴の下に向かわせられるも、これは“巴に対する人質”を兼ねたもので、その意図に気付いた彼女を戦慄させた。

剣心が巴を斬り殺す瞬間をたまたま目撃し、「あの男のせいで姉が死んだ」と深い憎悪を抱き、彼を倒す力を求めて海を渡る。

雪代縁（るろうに剣心）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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雪代縁（ゆきしろ えにし）とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで『人誅編』で登場する物語のラスボス。主人公の緋村剣心（ひむら けんしん）に対して恨みを持つ。自身の姉であり剣心の元妻、緋村巴（ひむら ともえ）を剣心に殺された事の復讐を果たすため、上海から帰国し剣心に前に現れる。上海闇社会の頂点に立ち、強大な武器の密造・密輸を一手に取り仕切る。人誅（じんちゅう）を実行するべく、剣心に復讐心を持つ面々を集め、六人の同志（ろくにんのどうし）を結成する。

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

剣心「皆が安心して暮らせる新時代のために人を斬っている」

「なぜあなたが人を斬らなければならないのか」と巴に問われた剣心は、「皆が安心して暮らせる新時代のために人を斬っている」との言葉を返す。この時の剣心の表情は暗く、口調もどこか頼りなく、彼自身も自分の言葉に内心で疑問を感じていることが分かる。
それでも「ここまでやってきたことを無駄にしないためにも続けるしかない」という剣心の悲壮な決意は、巴の側にも影響を与え、「このままではこの人は壊れてしまう、今止めるしかない」との想いを抱かせるようになる。

辰巳「我らこそが守り、支えているのだ。人々の幸せを。命がけでな」

剣心を殺させまいとする巴に、辰巳は徳川の世の安泰こそがこの国と民の幸福につながるものであると言い聞かせ、「我らこそが守り、支えているのだ。人々の幸せを。命がけでな」との矜持を示す。立場が違うだけで、辰巳たち闇乃武の戦士たちもまた己の信じる正義のために戦っているのだということがよく分かる印象深いセリフである。

巴「ごめんなさい…あなた…」

視覚と聴覚を一時的に失った剣心に辰巳ごと斬られ、致命傷を負って倒れる巴。自分が何をしたのか気付いた剣心は慌てて彼女を抱き起こすも、巴の命はすでに尽きようとしていた。最後の力を振り絞って短刀を掲げ、剣心の左頬に一筋の刀傷を刻むと、巴は「ごめんなさい…あなた…」と言い残して息を引き取る。
巴は何に対して謝ったのか、彼女の言う「あなた」とは剣心のことなのか清里のことなのか、なぜ剣心の頬に傷をつけたのか。様々な読み取り方のできる名セリフであり、それによって愛し合う男女が永遠の別離を果たす切ない場面にも残酷にして壮絶な復讐劇の結末にも見える恐るべき名シーン。『るろうに剣心』全体で見ても屈指の名場面である。

剣心「もう2度と人は殺めない。決して」

剣心が巴を犠牲して闇乃武を退けた頃、長州派の維新志士たちも新たに動き始めていた。桂から「これからは遊撃剣士として仲間を守るために刀を振るってほしい」と頼まれた剣心は、今まで斬ってきた人々の死を無駄にしないためにそれを引き受けるも、一方で「新時代が来たらその時は…」と口にする。
ここで桂から「剣を捨てるつもりか」と尋ねられ、剣心は「分かりません。ただもう2度と人は殺めない。決して」との言葉を返す。苦悩と迷いの中で歩み続けた本作の物語の中で、このシーンの剣心の口調は静かながらも強い決意を感じさせる。後に剣心が掲げる“不殺の誓い”がいかに重いものなのかがよく分かる、印象的なセリフ。

巴「さようなら。私が愛した、2人目のあなた」

清里の復讐のため、剣心抹殺を目論む闇乃武の策略に身を委ねた巴。しかし共に暮らす中で剣心の苦悩を知り、その生来の優しさを知り、やがて本心から彼を愛するようになっていく。
「このまま心から愛した清里の復讐を完遂するのか、傷つき罪を重ねながらも進み続ける剣心を隣で支えるのか」で自身も悩み抜いた末、巴は“剣心を守る”という決断を下す。

「この人は、これから先も人を斬り、だけどその先、切った数より大勢の人を必ず守る。今ここで死なせてはならない」
自身の命に代えても剣心を守ることを誓った巴は、彼が眠っている間に単身闇乃武の拠点に向かう。その際、彼に最後にかけたのが「さようなら。私が愛した2人目のあなた」というセリフである。巴の剣心への想いがあふれた名セリフだ。

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

傑作OVA『るろうに剣心 追憶編』の影響

本作は『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を原作とする実写映画だが、傑作として名高いOVA『るろうに剣心 追憶編』の影響も非常に多く見られる。剣心の幕末時代の活躍と苦悩、絶望と喪失を描いたこの作品は、“剣心の過去エピソード”が“追憶編”の名で呼ばれるきっかけともなり、「『るろうに剣心』のアニメ作品としてだけでなく、“映像化された時代劇”というカテゴリーで見ても歴代屈指の名作」と絶賛されている。
再び戦いの中に舞い戻ることを決意した剣心が、巴と暮らした家に火を放って去っていくシーンなどは特にそれが顕著である。それぞれに名作と呼ばれる漫画版と『追憶編』の内容を組み合わせて映像化したことで、本作もまた高い評価を受けるに至った。

るろうに剣心 追憶編（るろ剣OVA）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』とは、幕末を舞台に一組の男女が結ばれて死別するまでを描いたOVA作品。明治を舞台にした和月伸宏の漫画『るろうに剣心』の1エピソードをアニメ化したもの。国内外から高く評価され、「映像化された時代劇の最高傑作」と絶賛されている。
幕末の動乱に身を投じた緋村剣心は、卓越した剣技を買われ人斬り稼業を続け、罪の意識に苦しむ日々を送っていた。雪代巴と出会い己を取り戻していく剣心だったが、実は巴は婚約者を殺した剣心に復讐するために彼の下へやってきた密偵だった。

『るろうに剣心 最終章 The Beginning』の主題歌・挿入歌

主題歌：ONE OK ROCK『Broken Heart of Gold』