るろうに剣心(るろ剣)のネタバレ解説・考察まとめ

『るろうに剣心』とは和月伸宏によって1994年から1999年まで週刊少年ジャンプで連載された漫画作品、およびそれを原作とするアニメ、映画。明治時代を舞台に、幕末最強の人斬りと恐れられながら、不殺(ころさず)の誓いを立て人々を守る抜刀斎こと緋村剣心や仲間たちの戦っていく。幕末から明治に至るまでの時代の混乱もまた断片的に、かつ克明に描かれている。

『るろうに剣心』の概要

『るろうに剣心』とは、1994年から1999年まで週刊少年ジャンプにて連載。明治時代が舞台という、少年漫画としては異例の時代劇ながら、剣劇ものというバトル要素や、普通とは違った刀を持ち絶対に人を殺さない剣客という少し変わった主人公設定、胸熱の人間ドラマも含めて人気を博し、1996年にはアニメ化。実在の人物の登場や組織、事件に関する言及などで、時代物好きのファンの心もつかんだ。2012年には『るろうに剣心』のタイトルで、2014年には『るろうに剣心 京都大火編』のタイトルでそれぞれ実写映画化。それに伴い『キネマ版』というリメイクも連載されました。美麗な絵柄もまた人気で、画集なども出版されている。

『るろうに剣心』のあらすじ・ストーリー

最強として恐れられた人切り抜刀斎こと緋村剣心。

時代は明治初期。幕末、最強として怖れられた人斬り抜刀斎こと緋村剣心。あてどもない旅を続ける流浪人である彼は、廃刀令が敷かれた明治の世でも剣客として、しかし不殺(ころさず)の誓いを立てながら旅をしていました。神谷薫、明神弥彦、相楽佐之助といった仲間との出会い、かつての同業者らとの戦いを通し、時代を変える、平和な世を作るという名目で人を殺めてきた罪を償う為の物語。

【東京編】各登場人物との出会い、戦いを通して仲間になっていく様などを描いたもの。明治の世が決して安泰なものではなかったことも描かれる一方、何故剣心が廃刀令の敷かれた明治時代に刀を差し、流浪人をしているのかなども語られます。

【京都編】志々雄真実を始め、明治政府に恨みを持つ面々が日本を大火に包もうと画策。内務卿大久保利通から志々雄との戦いを打診された剣心ですが、戦う気はなかったようです。しかし元新選組の一員にして、悪はすべて断ち斬るという思想を持つ斉藤一との戦いで、未だ自分が人斬りとしての側面を持っていることを自覚した剣心。神谷道場を離れて、一人志々雄一派と戦おうとするのでした。劇中でも特に長いエピソードでもあります。

【人誅編】京都編の後、剣心はある人物の墓を訪れます。その後、京都編では一切出なかった「おろ?」という口癖が復活。平穏が戻ったかに見えましたが、周囲の人物に次々と刺客が放たれます。刺客の正体は、人斬り抜刀斎時代の剣心に恨みを抱く面々。中でも強い恨みを持つのが、清国マフィアのボスにして剣心の義弟でもあった雪白縁。かつての罪、過ちの償いの答えを見つける戦いでもありました。また剣心だけでなく左之助、弥彦もそれぞれの戦いを経験し、蒼紫や斉藤らの戦闘シーンもあり、彼らが何故戦うのかについても描写されます。

【北海道編】一部の主要人物が北へ向かったことや、雪国での戦い(?)を描いたイラストが公開されたこともあり、次は北海道が舞台という噂がありました。事実作者の和月氏はそのことを構想していたそうですが、「もう剣心のドラマは描き終えた」として連載終了。北海道編は描かれずじまいに思われましたが、2017年春より、『ジャンプスクエア』で連載開始が決定しました。

『るろうに剣心』の用語

流派

【飛天御剣流】戦国時代に完成した、確実に人を殺す最強の剣術。抜刀術、身のこなし、先読み能力と、剣術における必要な速さを尋常でないスピードで行い、神速と呼ばれる速さと最小限の動きのみで、相手を確実に殺害、仕留める技。しかしその強さゆえ、味方についた方に確実に勝利をもたらしてしまうため、特定の組織に与しない、自由な剣がモットーとなっています。十三代目比古清十郎曰く「陸の黒船」。比古清十郎という名前は、強力なばねがついた白マントと共に師匠から受け継ぐ跡目の証です。それで体が鍛えられることもあり、技の伝授は体格の大きい人物にのみ行われてきました。

【神谷活心流】薫の父が創設した剣術。飛天御剣流とは逆で、殺すことなく勝利を得るための流派。その為か、使用するのは竹刀もしくは木刀。柄での打撃技で昏倒させる、或いは折れた木刀で身体機能をそこない戦闘不能状態にすることもあります。武器破壊の技も存在。

組織

【隠密御庭番衆】江戸幕府における御庭番を基にしたとされる組織。劇中では、狂言や能の面をモチーフにした名前、キャラクターで構成。

【志々雄一派】後に賊と称されるテロリスト、志々雄真実とその部下たち。優れた戦闘力を持つ精鋭を十本刀と呼びます。名前こそ「十本刀」ですが、必ずしも刀剣の類が武器というわけではありません。

【闇乃武】幕末、抜刀斎を倒すため組織されたもの。といっても構成員の多くが政治的な主義も主張もなく、殺人や戦闘を好む、血の気の多い連中。剣心との交戦時、負ける時は「死して自分の身を結界とする」と称して爆薬の樽を起爆させ、閃光、爆音で五感を少しずつ奪っていきます。

【六人の同志】闇乃武メンバーの友人、弟子など、抜刀斎に何らかの恨みを持つ集団。闇乃武同様、戦闘好きの殺人狂が過半数。

場所

【赤べこ】剣心たちがよく訪れる牛鍋屋。普通の定食も出しています。一番安い食事は、麦飯。

【葵屋】料亭にして、旅籠。従業員は皆御庭番式拳法を駆使し、戦闘もこなせます。

【落人群】明治維新という時代の変化についていけなかった落伍者たちのたまり場。人誅編で一時剣心もここに腰を据えることになります(後述)。オイボレ曰く、そこは剣心が骨をうずめる場所ではなく、少しの間休んでいく場所。

人誅

剣心も含む幕末の志士が使っていた天誅に対する言葉。天誅は天に代わって成敗するという意味合いでしたが、人誅とは「天が許しても、必ず人の手で始末する」という意味。

緋村剣心

出典: festy.jp

主人公。「おろ?」という口癖に赤い髪、左頬の十字傷が特徴です。その正体は幕末に最強と謳われ恐れられた人斬り抜刀斎。普段は温厚な人物で争いを好みませんが、いざ戦闘となれば最強剣術、飛天御剣流を駆使し、衰えぬ強さを発揮。それでも後述の事情で立てた不殺(ころさず)の誓いにより、相手の命をとることは決してしません。一人称は「拙者」。語尾に「ござる」を付ける侍口調。外見的には小柄で女性のようにも見える優男ですが、実年齢はアラサー。読み切り版や第一話などで「あの人いくつ?」と締めくくるのが定石でした。

【キネマ版】基本的な性格、設定は読み切り版、連載版と同じ。戦闘時などに十字傷が黒ずむという演出が成されていました。

【逆刃刀】愛刀。その名の通り、通常の刀と刃が逆についたもの。つまり、峰の部分に刃がついたもので、通常の構えでの斬撃が峰打ちになります。刀工、新井赤空の作。一度宗次郎との戦いで折れてしまいますが、それはこの逆刃刀が影打ちといういわば失敗作だったため。さらに丈夫なこしらえの真打ちを赤空の息子、青空が所有しており、以降最終決戦まで愛刀として共闘。切れ味もかなりのもので、巨大アームストロング砲も両断。最終話で15歳となった弥彦に元服の祝いとして譲られました。連載終了後のスピンオフ作品『弥彦の逆刃刀』にも登場。既に伝説級の刀として名が通っていたようで、刀身を見た皆が弥彦の剣の腕を確信する描写があります。
【本当に安全か?】峰打ちだから、とはいえ本当に安全なのかを検証すべく、逆刃刀を再現してパイナップルを切れるかどうかを検証したサイトがありました。結果はものの見事に真っ二つ。

抜刀斎モード。

【龍槌閃】高く飛び上がり、自由落下の威力を増した斬撃で一気に斬り裂くのが本来の技。剣心お得意の技です。派生技として、切っ先を相手に突き刺す龍槌閃・惨も存在。こちらは突き殺すための技なので、不殺を誓って以降は封印状態です。

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魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

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魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。

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武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。

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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。

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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。

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緋村剣心(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

緋村剣心(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

緋村剣心(ひむらけんしん)とは『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物であり、同作の主人公。左頬の十字傷と後ろで一つ結びにした長い赤髪が特徴的な単身痩躯の男。赤い着物に白い袴姿で腰には刃と峰が逆になっている刀「逆刃刀」を差している。一見物腰穏やかな優男だが、その正体はかつて幕末最強と謳われた「人斬り抜刀斎」。 動乱の中で多くの者を殺めた過去を抱えており、その償いと太平の世を生きる人々を守るため「不殺(ころさず)」の信念を掲げて旅をする「流浪人(るろうにん)」を名乗っている。

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