るろうに剣心 新京都編(るろ剣OVA)のネタバレ解説・考察まとめ

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編』とは、明治政府転覆を目論む志々雄一派と、それを阻む者たちの戦いを描いたOVA作品。明治を舞台にした和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心』の1エピソードをアニメ化したもの。尺に収めるために原作の内容の多くを省略し、賛否両論の作品となった。
人斬りとして活躍した過去を悔い、贖罪の旅を続ける緋村剣心は、ある時自身の後継として人斬りを務めた志々雄真実という男が明治政府転覆を目論んで暗躍していることを知る。志々雄の野望を阻むため、剣心は仲間と共に京都へと赴く。

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編』の概要

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編』(るろうにけんしん めいじけんかくろまんたん しんきょうとへん)とは、明治政府転覆を目論む志々雄一派と、それを阻む者たちの戦いを描いたOVA作品。明治を舞台にした和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心』の1エピソード「京都編」をアニメ化したものである。制作はスタジオディーン、監督は古橋一浩。
前編「焔の獄(homura no ori)」と後編「光の囀(hikari no saezuri)」の二部構成で、両方合わせて90分(45分+45分)の作品。原作最長のエピソードである京都編をこの尺にまとめるため、多くの内容が省略ないし変更されている。これらについては批判的な意見も多いものの、キャラクターデザインについては高く評価される部分もあり、賛否両論ある作品となっている。

人斬りとして活動した過去を悔い、贖罪の旅を続ける剣士緋村剣心(ひむら けんしん)。ある時、彼は自身の後継として人斬りを務めた志々雄真実(ししお まこと)という男が明治政府転覆を目論んで暗躍していることを知る。
「2度と人を斬らない」と決意していた剣心だったが、志々雄を放置するわけにはいかないと判断して彼の本拠地がある京都へと向かう。やがて旅の中で出会った剣心の新たな仲間たちも続々と京都に集い、志々雄一派との決戦に臨む。

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編』のあらすじ・ストーリー

志々雄一派の蠢動

かつて徳川幕府に仕え、西方の情報収集を担当していた京都御庭番衆は、明治時代の到来と共に独立し独自の組織として歩み始めていた。自らの本拠地でもある京都を守るため人知れず活動を続けていた彼らは、同じく京都をねじろとして暗躍する武装組織の存在を突き止める。
通称志々雄一派と呼ばれるそれは、かつて幕末において人斬りとして恐れられた志々雄真実(ししお まこと)という男に率いられた組織だった。志々雄は凄腕の剣客にして並みならぬ覇気の持ち主で、明治政府に不満を持つ者たちを集めて武装組織を作り上げ、武力により国盗りを目論んでいた。

このままでは京都が、そして日本中が戦場になる。事態を憂慮した京都御庭番衆の長柏崎念至(かしわざき ねんじ)は、先代の長の娘である巻町操(まきまち みさお)に「志々雄に匹敵する力量を持つ伝説の人斬り、緋村剣心(ひむら けんしん)を探して京都に連れてこい」と命じる。
その剣心は、志々雄一派の存在を知って自ら京都に赴こうとしていた。「2度と人を斬らない」と決意していた剣心だったが、志々雄とその野望を放置することもできず、力づくでも彼を止めようと考えていた。京都の手前で操と合流した剣心が念至と引き合わされる一方、巻き込みたくない一心で別れてきた剣心の仲間たちも、彼の力になるべく次々とその後を追う。

御庭番衆の内紛

操が念至の依頼を快諾したのは、想いを寄せる江戸方の御庭番衆の長である四乃森蒼紫(しのもり あおし)を公然と探しに行けるというのも大きな理由だった。明治維新後、江戸方の御庭番衆は事実上解散し、蒼紫は戦う以外のことができない数名の部下と共にいずこかへと姿を消していた。
しかしその蒼紫は、志々雄と手を組んで剣心の命を狙う立場になっていた。かつて剣心も関わった事件の中で部下を失った蒼紫は、彼らの墓前に「我らこそが幕末最強の組織だった」との誇りを手向けとして添えるため、伝説の人斬りとして名を馳せた剣心を倒そうとしていたのだった。

これを知った念至は、「この国のために働き続けた御庭番衆の長が、この国を乱す悪党の仲間になるとは」と激怒。操には知らせないまま自ら蒼紫を始末しようとするが、返り討ちに遭ってしまう。
愛する蒼紫が敵になったこと、親代わりになって育ててくれた念至が倒れたことを知った操は衝撃を受けるも、「こうしてはいられない」と奮起して京都御庭番衆の新たな長となることを周囲に宣言。剣心やその仲間たちと協力して、志々雄一派の野望を阻止するために動き始める。

煉獄の出港

自分を追ってやってきた仲間たちと合流した剣心は、彼らの口からケンカ別れしたままの師の助言を受け取り、奥義に開眼する。御庭番衆の調べで志々雄一派がいよいよ動き出そうとしていることを知った一行は、これを阻止するために大阪港へと向かう。
果たして大阪の南戸からは、一隻の戦艦が出港しようとしていた。これこそは志々雄一派の切り札である戦艦「煉獄」で、この艦で直接東京を叩いて明治政府への宣戦布告を行うのが志々雄の計画した国盗りの第一歩だった。

煉獄が東京に向かう前に、大阪湾にある内になんとしても叩き潰さなければならない。意を決して煉獄に乗り込もうとする剣心たちだったが、そうはさせじと志々雄一派の精鋭部隊が彼らの前に立ち塞がる。
共に明治政府に恨みを抱きながら拳を交える、剣心の友人の喧嘩屋相楽左之助(さがら さのすけ)と志々雄一派の悠久山安慈(ゆうきゅうざん あんじ)。恐るべき素早さで敵を斬殺する志々雄の懐刀瀬田宗次郎(せた そうじろう)。配下となって働いた褒美に志々雄との立ち合いを望み、彼に敗れて散る魚沼宇水(うおぬま うすい)。激しい戦いを繰り広げつつ、剣心は志々雄の喉元に肉薄していく。

最後の戦い

先んじて煉獄に乗り込んだ元新撰組の斎藤一(さいとう はじめ)との戦いで傷を負った志々雄は、次いでやってきた剣心の一撃で頭蓋を割られて死亡。煉獄も明治政府側の砲撃によって大きな損害を受け、海の藻屑と消える。
「今こそ剣心との決着をつける時」と意気込む蒼紫だったが、奥義に開眼した剣心は以前戦った時以上の成長を遂げており、力及ばず敗北。剣心は蒼紫の命は奪わず、彼を操たち御庭番衆の下へと連れ帰る。

首領を討たれたことで志々雄一派は壊滅。数少ない生き残りはそれぞれに逃げ出し、独自の道を歩み始める。
死をも覚悟し、だからこそ仲間たちと別れて京都にやってきた剣心だったが、結局はその仲間たちに再び迎え入れられ、彼らと共に東京へと帰っていく。志々雄一派との戦いを共に潜り抜けた操たち御庭番衆の面々は、そんな剣心たちを笑顔で送り出すのだった。

『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編』の登場人物・キャラクター

主要人物

緋村剣心(ひむら けんしん)

CV:涼風真世

幕末時代、伝説の人斬りとして名を馳せた剣客。数多くの人を殺めた過去を悔い、「2度と人を斬らない」ことを誓って贖罪の旅を続けている。
ひょんなことから東京に長く逗留することになった折り、志々雄の存在を知って「放置するわけにはいかない」と考え京都にやってくる。

renote.net

剣心組

神谷薫(かみや かおる)

CV:藤谷美紀

父から預かった神谷活心流の道場を守り続ける少女。東京で剣心と出会い、一方的に別れを告げて去っていった彼を追いかけて京都にやってくる。
若いが竹刀剣術であればかなりの実力者で、志々雄一派との戦いでは意外な健闘を見せた。

renote.net

明神弥彦(みょうじん やひこ)

YAMAKUZIRA
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武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

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武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。

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魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。

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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。

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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。

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緋村剣心(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

緋村剣心(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ

緋村剣心(ひむらけんしん)とは『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物であり、同作の主人公。左頬の十字傷と後ろで一つ結びにした長い赤髪が特徴的な単身痩躯の男。赤い着物に白い袴姿で腰には刃と峰が逆になっている刀「逆刃刀」を差している。一見物腰穏やかな優男だが、その正体はかつて幕末最強と謳われた「人斬り抜刀斎」。 動乱の中で多くの者を殺めた過去を抱えており、その償いと太平の世を生きる人々を守るため「不殺(ころさず)」の信念を掲げて旅をする「流浪人(るろうにん)」を名乗っている。

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