ウルトラマンデッカー(円谷プロ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウルトラマンデッカー』とは、2022年に放送された円谷プロダクション制作の特撮ドラマ作品。主人公アスミ・カナタは、突宇宙より飛来した謎の物体スフィアから地球を守るため、対スフィア部隊GUTS-SELECTの一員として、そしてウルトラマンデッカーとして仲間たちと日常を守る戦いへと身を投じていく。今作は2022年に放送開始25周年を迎えた『ウルトラマンダイナ』とも関わりが深い作品。キャッチコピーは「輝け、弾けろ、飛び出せ、デッカー!!」「やるしかねぇ!今、やるしかねぇんだ!」。

第14話「明日への約束」での名セリフ。

デッカー・アスミに代わってウルトラマンデッカーに変身し、テラフェイザーに立ち向かうカナタ。しかし、敵は強力でデッカーは苦戦する。テラフェイザーが放ったTRメガバスターをデッカーは必死で防御する。その様子を地上から見ていたデッカー・アスミは、残った力を振り絞り、思念体となってウルトラマンデッカーの中にいるカナタの背中を支える。
デッカー・アスミは、「 今できることを全力でやれ 」「 仲間が欲しかったら腹を割って話せ 」「 負けた理由を探すより勝てなかった自分を超える努力をしろ 」と、アスミ家の家訓を語る。デッカー・アスミは最後に「負けるな!!ウルトラマンなら……立ち上がれ!!」と鼓舞し、2人の力でTRメガバスターを押し返した。
デッカー・アスミーとカナタの繋がりはそこで切れてしまうが、カナタはそこでダイナミックタイプの力を手にする。

アサカゲ・ユウイチロウ「宛のない善意というものは、逆に人を傷つける結果になる事もある…気をつけた方がいい…」

第12話「ネオメガスの逆襲」での名セリフ。

テラフェイザーの調整を行うアサカゲとそれを見学するカナタとの会話。
アサカゲはカナタに「戦いの先にある目標」を問う。マナカ・ケンゴにも聞かれたその問いに、カナタは未だ答えを出せずにいた。目の前にいる人を助けたいという思いでいつもいっぱいだというカナタ言葉を聞いて、アサカゲは彼が戦う理由を「善意」と理解する。
「しかし、宛のない善意というものは、逆に人を傷つける結果になる事もある…気をつけた方がいい…」
その言葉に顔を曇らせたカナタに「カナタ君にも、何か目標が見つかるといいですね」と優しく語りかけた。

この言葉は、地球人を助けるためにスフィアと宇宙の戦いに参戦し、それによってスフィアにバズド星を襲われ最愛の妻レリアを失うという最悪の結果に至ったアガムスの悔恨からくる言葉とも考えられる。

アスミ・カナタ「俺たちの未来を勝手に決めつけるな!」

第25話「彼方の光」での名セリフ。

マザースフィアザウルスと、デッカー、GUTS-SELECTの最終決戦。

マザースフィアザウルスの攻撃で、カナタとGUTS-SELECTの仲間たちはスフィアに取り込まれてしまう。
「全てを一つに。全宇宙の全ての命を一つに。悲しみを争いを止めるために。個々のまま存在しては、争いや悲しい未来は避けられない。全てを融合し完全無欠の存在。完全なる生命体に。これこそが未来。」とマザーの語り掛ける声に、一度は意識を奪われかけたカナタは反抗し、再び決起する。
「俺たちの未来を勝手に決めつけるな!失敗することもある。間違えることだって。でも、何度でも。何度でもやり直せばいいんだ!悲しい未来は避けられない。だったら、その悲しみを乗り越えてやる。俺たちは、前へ。未来へ進むんだ!」
カナタのその言葉に触発されて、他の仲間たちも力を取り戻しスフィアから脱却する。金色に輝くデッカーとGUTS-SELECTの反撃の猛攻で、マザーは撃破された。

『ウルトラマンデッカー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

アスミ家の家訓となった言葉

第15話で、デッカー・アスミがカナタを奮い立たせるときに用いた自身の家の家訓は、カナタが彼自身の信条や彼の「じいちゃんに言われた」こととして語っている。

第25話でのカナタの言葉の「目の前にあることをひとつひとつ、それが未来に繋がると信じて」が「今できることを全力でやれ」に、第3話の「じいちゃんが、『仲間が欲しかったら腹を割って話せ』って」が「仲間が欲しかったら腹を割って話せ」に、第12話「昔じいちゃんにいわれたんだ、『負けた理由を探すより勝てなかった自分を超える努力をしろ』」は「負けた理由を探すより勝てなかった自分を超える努力をしろ」にと、これらの言葉は遠い未来の子孫にまで家訓として受け継がれる。

カナタのひとつひとつの行動原理であり、2つ目、3つ目のような彼の人となりも表したそれらの言葉をデッカー・アスミが再び語ったのは、祖父の言葉デッカー・アスミが自分がカナタの子孫であることをカミングアウトするよりも前に、彼がカナタと関係の深い人物であるということを示す伏線になっていた。

ムラホシ・タイジは初めての「眼鏡をかけた」隊長

ウルトラシリーズには、対怪獣集団の防衛チームが数多く登場するが、今作の防衛チーム“GUTS-SELECT”の隊長を務めるムラホシ・タイジは、歴代隊長のなかで初めて眼鏡をかけた人物である。また、ムラホシは普段は温厚な人物だが、怒っているときには眼鏡を外す癖がある。

三大特撮制覇の人物

未来人デッカー・アスミを演じた谷口賢志は、過去に東映作品の『スーパー戦隊』シリーズ、『仮面ライダー』シリーズに出演しヒーローに変身している。
彼がそれまでに演じたのは、『救急戦隊ゴーゴーファイブ』のゴーブルー変身者・巽流水(たつみながれ)、『仮面ライダーアマゾンズ』の仮面ライダーアマゾンアルファ変身者・鷹山仁(たかやまじん)、そして『仮面ライダーセイバー』の仮面ライダーファルシオン変身者・バハトである。『ウルトラマンデッカー』に出演し、劇中でウルトラマンデッカーに変身したことで、谷口は日本の三大特撮に出演し、それぞれのヒーローに変身するという快挙を遂げた。
三大特撮制覇した人物としては、ケイン・コスギに続いて2人目である。

『ウルトラマンデッカー』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):SCREEN mode「Wake up Decker!」

ED(エンディング):影山ヒロノブ「カナタトオク」(第1話ー第13話)

ED(エンディング):影山ヒロノブ「ヒカリカナタ」(第14話ー第25話)

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