ウルトラマンデッカー(円谷プロ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ウルトラマンデッカー』とは、2022年に放送された円谷プロダクション制作の特撮ドラマ作品。主人公アスミ・カナタは、突宇宙より飛来した謎の物体スフィアから地球を守るため、対スフィア部隊GUTS-SELECTの一員として、そしてウルトラマンデッカーとして仲間たちと日常を守る戦いへと身を投じていく。今作は2022年に放送開始25周年を迎えた『ウルトラマンダイナ』とも関わりが深い作品。キャッチコピーは「輝け、弾けろ、飛び出せ、デッカー!!」「やるしかねぇ!今、やるしかねぇんだ!」。
グレースの一人娘。グレースのことを誇りに思っていて、衰えとともに弱気になっている父に全盛期のような勢いを取り戻してほしく、ウルトラマンデッカーと試合をすればまた人気が出るだろうと考え奔走する。ある任務でカナタがデッカーに変身する瞬間を収めた写真でカナタを脅迫し、この事実を黙っておく代わりにグレースと試合をして欲しいと取引を持ち込む。当のグレースは、人の弱みを握るような卑怯な手は好まず、ミカを叱責し、写真を破り捨ててカナタに謝罪する。
グレースがレッドキングを街から追い払った際には、感謝を伝えに来たGUTS-SELECTのムラホシに、地球最強の戦力を見込んで父と試合をして欲しいと嘆願する。ムラホシは、父の「宇宙最強」という輝かしい功績を守りたいという彼女の真意を汲み取り、「GUTS-SELECTの訓練への協力という形でなら」と快諾する。グレースがスフィアレッドキングとの戦闘を終えてTPUの医療施設に入院することになった時にも、ムラホシに「父が元気になったらまた試合をして欲しい」と頼むのだった。
浦澤ナギ(うらさわなぎ/演:竜のり子)
ワダツミシティの海豊村郷土資料館の管理人で、ワダツミシティに伝わる「らごんさま」の伝承の語り部である。また「らごんさま」を崇拝していた集団、羅権衆(らごんしゅう)の生き残り。市民の前に謎の怪物が出現するという事件の真相を追うために調査に訪れたイチカとカイザキに、「らごんさま」の伝承を語る。「若くて美しくて心のきれいな女性」の前に「らごんさま」は現れると語り、実際にイチカは、時間が止まった空間でラゴンが姿を現す現象を経験する。それはナギの持つラゴンとの記憶であり、彼女は幼少期にラゴンと友達になった経験を持つ。しかし、後にラゴンは海女の岩戸に封印されてナギとは離れ離れになってしまい、ナギは以来もう一度ラゴンと会うことを望み続けていた。
年月が経ち、脆くなった海女の岩戸の撤去工事の計画が進められていることを知ったナギは、ラゴンとの繋がりを守るため謎の怪物・ラゴンに扮し、建設会社の関係者や市役所職員らを脅かして工事を中止に追いやろうとした。
ナギは最終的に海女の岩戸を通ってラゴンのいる常世の国に行こうとしたが、イチカの説得とデッカーの尽力で現代に引き戻される。また、常世の国の向こうからこちらに手を振るラゴンを見て現代で生き続ける決心をした。
ヒヤマ・ユウジ(演:阿部翔平)
大手企業サイテックラボラトリーホールディングスの会長。会社の所有地でスフィアソルジャーの死骸を発見し、スフィア由来のエネルギー「Sプラズマ」を増殖させる「Sプラズマ増殖炉」を秘密裏に開発する。工場からのスフィアの反応をGUTS-SELECTに感知されカナタたちが調査に訪れたことで、研究の全貌が暴かれた。
自社の科学技術の力を過信し、スフィアを利用して強制することでスフィア襲来によって遅延している地球の発展を進めんとする傲慢ともとれる思考で、カナタたちを苛立たせる。また、「地球の発展」というのも所詮は表向きの方便に過ぎず、自分や会社の利益になるようスフィアを利用しようと目論んでいるに過ぎなかった。最終的には、功績を急いたために、Sプラズマ増殖炉の出力を大幅に上げてしまったことでスフィアの死骸の再活性化という結果を導いてしまい、スフィアが周囲の機械や建物を吸収して誕生したSプラズマ融合獣 スフィアジオモスが誕生してしまう。施設から逃げまどう途中、怪獣対処のために再訪したGUTS-SELECT隊員たちと合流、ソウマに「独り善がりな科学が招いた結果だ」と叱責される。
火星の人々
アスミ・シロウ(演:小沼朝生)
カナタの父親。福引で火星旅行を当て、妻のトキコと火星に行くが、スフィアバリアの影響で地球に戻れなくなる。火星でケンゴと会い、彼にカナタ宛のビデオレターを託した。
GUTS-SELECTに入隊した息子を誇らしく思っており、ビデオレターでは「煎餅屋でも地球でも、守りたいものは全部守ってやんな」と激励の言葉をカナタにかけた。
スフィアの脅威が去った後は、妻とともに生存して地球に帰還している。
アスミ・トキコ(演:夏目実幸)
カナタの母親。夫シロウとともに火星旅行に行くが、地球に帰還できなくなった。火星にもスフィアの脅威が及んでいるが、ケンゴたちレジスタンスに守ってもらっている。
ビデオレターでは、カナタに「自分の信じた道を行きなさい」と優しく励ました。
マナカ・ケンゴ(演: 寺坂頼我)
旧GUTS-SELECTの元メンバーで、ウルトラマントリガーの変身者。元々は火星で植物学者をしており、旧GUTS-SELECT、ウルトラマントリガーとしての開発の戦いが終わってからは、宇宙開発の為に再び火星に移っていた。火星がスフィアの攻撃を受けてからはかつてのGUTS-SELECTの仲間たちとスフィアに立ち向かっていた。
火星で出会った未来のユザレが見せたメガロゾーアのビジョンの真意を求めて、ユザレから渡されたスフィアのディメンションカードを用いて、スフィアバリアを強引に突破し地球に降り立つ。そこで、新たな地球の守護者・ウルトラマンデッカーの変身者であるカナタと出会うのであった。
未来人
デッカー・アスミ(演:谷口賢志)
数百年後の時空からアガムスを追ってカナタの前に現れた未来人。その正体は、カナタの遠い子孫である。見た目が中年の男のため、カナタからは「おっさん」と呼ばれ、デッカー・アスミはそれに対してカナタを「ガキ」と呼んだ。基本は飄々と振舞うが、アガムスを説得するときやカナタの背中を押すときは感情をあらわにし、カナタの生真面目で熱血な血は受け継がれているようである。アガムスとは旧知の仲で、地球を滅ぼそうとするアガムスを止めようとしている。
アガムスが過去に遡るために使用した時空転移システムは、彼が転移する際に破壊してしまったため、デッカー・アスミはすぐさま彼を追いかけることはできなかった。しかし、アガムスが飛んだ時空の地球で「光」を宿した人物・アスミ・カナタの存在をレーダーで感知する。破壊された時空転移システムはかろうじて非生物の物質の転送は可能であったため、デッカー・アスミはウルトラマンデッカーに変身する力、ウルトラDフラッシャーとウルトラディメンションカードをカナタに託した。
宇宙でスフィアとの戦いを続けていたため、彼が変身するウルトラマンは相手の攻撃を見切ってカウンターを決める、タイプチェンジを敵の出方に対応するためといった後手に回らず状況ごとに臨機応変に使い分けるなど、カナタのよりも戦闘での立ち回りが巧みである。カナタがウルトラマンとして戦うのはあくまで自分の代行と考えており、自分が時空転移を成功してからは自らの手でアガムスとの決着をつけるためにカナタからDフラッシャーとディメンションカードを奪取する。
目的のためには自分の命を犠牲にする覚悟を決めていたが、命を大切にするよう自分を諭し、自分の世界を守りたいと豪語するカナタに再びDフラッシャーとディメンションカードを渡した。目的はアガムスを止めることであり、必ずしも彼を倒すことではないようで、自分が元いた時空に戻るときにはカナタに「アガムスを、救ってやってくれ」と頼んだ。
ユザレ(未来人)(演:豊田ルナ)
3000万年前にウルトラマントリガーと共に闇の巨人たちと超古代人の巫女。現代でも、マナカ・ケンゴの前に幻影として度々現れた。ユザレの血統はシズマ・ユナの母方の家系として続いている。ユザレ自身は思念体となって、ユナといった子孫の身体に憑依することで未来の時空にも顕現することができる。
数百年後の未来の世界にもユザレ、もしくは彼女が憑依したその子孫は存在しており、地球や宇宙の人類たちとともにスフィアと戦っている。『ウルトラマンデッカー』の時代に、火星のケンゴの前に現れて彼にウルトラデュアルソードとウルトラマントリガー、スフィアソルジャーのウルトラディメンションカードを渡した。
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目次 - Contents
- 『ウルトラマンデッカー』の概要
- 『ウルトラマンデッカー』のあらすじ・ストーリー
- 宇宙浮遊物体「スフィア」の襲来
- 新生GUTS-SELECT誕生とスフィアとの闘い
- ウルトラマントリガーとの邂逅
- アサカゲの裏切りと未来のウルトラマンデッカー
- デッカーの新たな力
- アガムスとの決着
- マザースフィアザウルスの降臨
- 『ウルトラマンデッカー』の登場人物・キャラクター
- 新生GUTS-SELECT
- アスミ・カナタ(演:松本大輝)
- キリノ・イチカ(演:村山優香)
- リュウモン・ソウマ(演:大地伸永)
- カイザキ・サワ(演:宮澤佐江)
- ムラホシ・タイジ(演:黄川田雅哉)
- HANE2/ハネジロー
- TPU関係者
- アサカゲ・ユウイチロウ/バズド星人 アガムス(演:小柳友)
- メトロン星人 ナイゲル
- ホッタ・マサミチ(演:田久保宗稔)
- メトロン星人 マルゥル
- 地球の人々
- アスミ・ダイシロウ(演:鈴木一功)
- シズマ・ユナ(演:豊田ルナ)
- シゲナガ・マキ(演:野村真美)
- ピット星人 ユウコ(演:中村守里)
- グレゴール人 グレース(演:中村浩二)
- グレゴール人 ミカ(演:榎本遥菜)
- 浦澤ナギ(うらさわなぎ/演:竜のり子)
- ヒヤマ・ユウジ(演:阿部翔平)
- 火星の人々
- アスミ・シロウ(演:小沼朝生)
- アスミ・トキコ(演:夏目実幸)
- マナカ・ケンゴ(演: 寺坂頼我)
- 未来人
- デッカー・アスミ(演:谷口賢志)
- ユザレ(未来人)(演:豊田ルナ)
- 地球に現れた巨人
- ウルトラマンデッカー
- ウルトラマンデッカー/フラッシュタイプ
- ウルトラマンデッカー/ストロングタイプ
- ウルトラマンデッカー/ミラクルタイプ
- ウルトラマンデッカー/ダイナミックタイプ
- ウルトラマントリガー
- 妖艶戦士 カルミラ
- ウルトラマンダイナ
- 怪獣・宇宙浮遊物体 スフィア
- 宇宙浮遊物体 スフィア(うちゅうふゆうぶったい すふぃあ)
- 精強宇宙球体(せいきょううちゅうきゅうたい) スフィアソルジャー
- 巨大宇宙球体(きょだいうちゅうきゅうたい) キングスフィア
- 最強スフィア獣(さいきょうすふぃあじゅう) マザースフィアザウルス(CV:大原さやか)
- スフィア合成獣(すふぃあごうせいじゅう)
- 精強融合獣(せいきょうゆうごうじゅう) スフィアザウルス
- 古代合成獣(こだいごうせいじゅう) スフィアゴモラ
- どくろ合成獣(どくろごうせいじゅう) スフィアレッドキング
- 新創合成獣(しんそうごうせいじゅう) スフィアネオメガス
- Sプラズマ融合獣(えすぷらずまゆうごうじゅう) スフィアジオモス
- その他の怪獣
- 新創獣(しんそうじゅう) ネオメガス
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- OP(オープニング):SCREEN mode「Wake up Decker!」
- ED(エンディング):影山ヒロノブ「カナタトオク」(第1話ー第13話)
- ED(エンディング):影山ヒロノブ「ヒカリカナタ」(第14話ー第25話)