チヨタロウ（ゴールデンカムイ）の徹底解説・考察まとめ
チヨタロウとは、野田サトル原作の漫画・アニメ『ゴールデンカムイ』に登場する少年。釧路の炭鉱会社の息子で、まちの子供たちからいじめられていた。アイヌの埋蔵金の在処を記した刺青を施された囚人・牛山辰馬と偶然出会い、チョウセンアサガオの毒で意識がない彼を桃の乾物を使って手なずける。牛山と奇妙な友情を育んでいくのだが、彼の凶暴さを目の当たりにして危険な兵器と捉え、まちを守るために処分することを決意する。
チヨタロウの概要
チヨタロウとは、野田サトル原作の『ゴールデンカムイ』に登場する少年。釧路の炭鉱会社の息子である。18巻の172話から174話、そして176話に登場した。
アイヌの埋蔵金争奪戦に身を投じる土方歳三（ひじかたとしぞう）と仲間の牛山辰馬（うしやまたつうま）と連絡が取れなくなり、彼らを探しに来た土方一派の門倉利運（かどくらとしゆき）から声をかけられ、土方の目撃情報を伝えた。
また、まちの子供たちからいじめられていたところ、刺青の囚人・関谷輪一郎（せきやわいちろう）によって毒を盛られ、意識がないまま徘徊していた牛山と偶然出会う。腹を空かせた彼に桃の乾物を与え、牛山を「オベンチョ」と呼び、奇妙な友情を育んでいく。ペットのように愛情を注いで可愛がっていたが、凍った湖上でスケートをしていた際にいじめっ子に遭遇し、彼らを叩きのめした牛山を見て、彼の凶暴さに驚く。牛山を脅威と捉え、まちを守るために処分することを決意する。
チヨタロウのプロフィール・人物像
子分を手に入れてはしゃぐチヨタロウ（上）。
CV：小林由美子
おかっぱの髪型と太い眉毛が特徴の、ぽっちゃりした少年。スケートが得意。凍った阿寒湖でスケートと踊りを組み合わせて華麗に滑っており、現在のフィギュアスケートを明治時代に行うといった先見の明がある。
釧路の炭鉱会社の息子であり、地元の少年たちからいじめられている。木に縛り付けられて放置されたところ、偶然、刺青の囚人・関谷輪一郎（せきやわいちろう）にチョウセンアサガオの毒を盛られて意識のないまま彷徨っていた牛山辰馬（うしやまたつうま）に遭遇。意識がなく言葉が話せない牛山に助けを求め、桃の乾物で彼を手懐ける。「怪人オベンチョ」と命名し、「僕の子分だ！」と喜んでいた。その後も甲斐甲斐しく牛山の世話をし、スケートのやり方を教えるなど、面倒見の良さを見せた。
スケートをしていた際に再びいじめっ子たちに遭遇。その際、マリモを投げつけられたことに激怒した牛山が子供たちを攻撃。そこで彼の危険さを知ると、まちを守るために処分しなければと、責任感の強さを見せた。
チヨタロウの装備・能力
抜群のスケート能力
スケートが得意で、阿寒湖ノトウケツシタ湖上で華麗な滑りを見せた。函館で見た異人の踊りにインスパイアを受け、踊りながら滑る現代のフィギュアスケートを披露していた。
ゲロリ（下駄スケート）
江戸時代後半に北海道でスケート人気が爆発的に広がった。皆、「ゲロリ」と呼ばれる、歯を抜いた下駄の下に鎹を打ち込んであり、氷の上を滑ることができる。
桃の乾物
山梨に住む祖父から送られてきたもの。味が良く、意識を失った牛山も夢中で食べていた。
チヨタロウの来歴・活躍
牛山との出会い
意識のない牛山（画面中央奥）と話すチヨタロウ（画面中央手前）。
アイヌの埋蔵金争奪戦に身を投じる土方と仲間の牛山と連絡が取れなくなった。阿寒湖ノトウケツシタ湖上でスケートを楽しんでいた少年・チヨタロウは、彼らを探しに来た土方一派の門倉から声をかけられ、土方の目撃情報を伝えた。
実は別行動していた土方と牛山は、刺青の囚人である関谷から「試練」と称され、毒を選ぶよう迫られた。二人は与えられた毒を口にし、仮死状態で地中に埋められていた。
チヨタロウは地元の子供たちにいじめられ、木に吊し上げられた上、放置されてしまった。そこへチョウセンアサガオの毒から覚醒して外へはい出し、朦朧とした意識のまま徘徊する牛山と遭遇する。チヨタロウは助けを求めるが、牛山は意識がないため上手く意思疎通が取れない。その時牛山のお腹が鳴り、チヨタロウは桃の乾物を餌に上手く牛山を手懐けると、自由の身となった。自分を助けてくれた相手に名を尋ねると「オベンチョ」と返答があったので、「怪人オベンチョ」と命名し、子分を手に入れたとはしゃぐのであった。
牛山を危険な兵器と判断するチヨタロウ
牛山（真ん中）の恐ろしさを目の当たりにしたチヨタロウ（右上）。
牛山を家に連れて帰ることができないため、木のうろを栖にしてやり、彼の面倒をみてやる。
チヨタロウは、牛山を誘ってスケートに出かける。滑り方を教えると、牛山はあっという間に滑れるようになり、凍った湖上で華麗なスケーティングを披露する。牛山の滑りに感激していたチヨタロウだったが、そこへいじめっ子たちが現れた。意地悪を言われていたところに牛山が戻ってきたので、チヨタロウは肩車をしてもらい、その場を去ろうとする。すると、いじめっ子の1人が投げたマリモが牛山に当たってしまった。牛山が無意識に反撃に出て、怪我を負わせてしまった。このことから牛山を恐ろしい兵器であると判断したチヨタロウは、大切な子分を処分する決意を固めた。
怪人オベンチョとの別れ
牛山の凶暴さから、彼のことを危険すぎる兵器と認識したチヨタロウは、まちを守るために牛山の抹殺を決行する。彼の好物である桃の乾物を使い、阿寒湖のあちこちにある湯壺に飛び込ませようと考えたチヨタロウ。意を決して牛山を桃の乾物で上手く操り、思惑通りに湯壺に飛び込ませることに成功した。可愛がっていた怪人おべんちょを自らの手で葬ってしまったことを悲しんで泣きながら、氷上を滑走して行った。ちなみに湯壺に飛び込んだ際に氷で頭を打ったことで、牛山は意識を取り戻した。
悲しい経験はチヨタロウを成長させ、その後はいじめっ子たちに会っても一切怯まず、いじめられることもなくなったのだった。
チヨタロウの関連人物・キャラクター
牛山辰馬（うしやまたつうま）
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