ロイ・マスタング(鋼の錬金術師)の徹底解説・考察まとめ

ロイ・マスタングとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターで、作中では「焔の錬金術師」の名で知られている。軍に所属しており階級は大佐。主人公の過去を知る数少ないキャラクターの1人であり様々な面で手助けをしている。普段は仕事をサボって女性と長電話したり主人公を揶揄ったりしているが、自身が過去に経験したことをきっかけに強い意志・信念を持ち国のトップの座に就かんとしている。

人造人間ラストとの戦いで脊髄損傷・下半身不随になってしまったハボック。「動けない駒いらんでしょう。リタイアっす」と言うハボックは、自分を見捨てることを躊躇っている大佐に向けて「捨てて行けよ!置いて行けよ!あんたここで立ち止まってる暇なんてねえだろ!」と激昂する。
擦り切れる声で「諦めさせてくれよ。頼むから…」と自暴自棄になってしまったハボックへ向けて言った大佐の言葉が、「わかった。置いて行く。置いて行くから追い付いてこい。私は先に行く。上で待っているぞ」である。自分の部下は誰一人決して見捨てる気はないという大佐の強い意志を感じるセリフだ。

「『兵器』だ『化物』だと言われている自分が本当の化物と闘っている時にこそ己れがただの人間であることを実感できるよ」

中央司令部にて軍内部の真実を知ったマスタングは、ブラッドレイ大総統により部下を各地の司令部へ異動させられ人質に取られてしまう。その後でアームストロング少佐と出会い、軍内部の真実に関して共有する場面でこぼした言葉が「『兵器』だ『化物』だと言われている自分が本当の化物と闘っている時にこそ己れがただの人間であることを実感できるよ」だ。
口では弱音なことを言っているがその眼には闘志が宿っており、マスタングが決意を新たにしたシーンだ。

「一人の力などたかが知れている。ならば私は自分で守れるだけ…ほんのわずかでいい…大切な者を守ろう。下の者が更に下の者を守る。小さな人間なりにそれくらいはできるはずだ」

イシュヴァール殲滅戦が終わりヒューズと語りあっている時に放ったセリフ。自分の部隊にいた兵士に「あなたのおかげでこれだけたくさんの兵が生き残れました。感謝します」と言われるが、大佐はたったこれだけしか守れなかったと憤る。若い頃の青い理想が打ち砕かれるも、新たな決意を胸に抱いていたマスタング。

この時に言った言葉が「一人の力などたかが知れている。ならば私は自分で守れるだけ…ほんのわずかでいい…大切な者を守ろう。下の者が更に下の者を守る。小さな人間なりにそれくらいはできるはずだ」である。マスタングの理想の根幹ともいえるセリフだ。

「理想とか綺麗事と言うが、それを成し遂げた時それはただの"可能な事"に成り下がる。理想を語れよヒューズ。士官学校のあの頃のように。理想を語れなくなったら人間の進化は止まるぞ」

戦場における残酷さ、己の無力さなどを思い知ったマスタングはヒューズに「ならば私は自分で守れるだけ…ほんのわずかでいい…大切な者を守ろう。下の者が更に下の者を守る」と告げる。ヒューズからは「ネズミ算かよ。子供の計算だ!綺麗事だ!」と言われたマスタングだが、その後に返した言葉が「理想とか綺麗事と言うが、それを成し遂げた時それはただの『可能な事』に成り下がる。理想を語れよヒューズ。士官学校のあの頃のように。理想を語れなくなったら人間の進化は止まるぞ」である。
綺麗事だなんだと言われようが、国の頂点へのし上がるというマスタングの決意が現れたシーンだ。

「決まりだ。貴様がヒューズを殺した。その事実さえわかればよい。もう喋らなくていいぞエンヴィー。まずその舌の根から焼き尽くしてやろう」

「約束の日」に、嘗て人造人間ラストと闘った場所でエドワード達と合流したマスタング。そこへ現れた人造人間エンヴィーに対し、マース・ヒューズを殺したのは誰かを大佐が問いただすと、エンヴィーは狂気に満ちた笑顔で自分が殺したのだと自白する。
エンヴィーは「馬鹿っていうのはこういう手に引っかかるヒューズみたいなやつのこと」と言い、エンヴィーがヒューズの妻グレイシアに化けたことで大佐の顔が一気に険しくなる。こうしてエンヴィーがヒューズ中佐を殺したのだとわかると、普段の大佐とは一変し、周りにいた人間が驚くほどの憎悪に満ちた声で「決まりだ。貴様がヒューズを殺した。その事実さえわかればよい。もう喋らなくていいぞエンヴィー。まずその舌の根から焼き尽くしてやろう」とのセリフを放った。

この後のエンヴィー戦では、普段の大佐らしくないほどに徹底的に相手を痛めつける戦法をとっている。大佐がヒューズをどれほど大切に想っていたかわかるシーンだ。

ロイ・マスタングの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

名前の由来は戦闘機P-51マスタング

マスタング大佐の名前の由来は、「P-51マスタング」。これはアメリカ合衆国で陸軍航空軍などで運用された戦闘機のこと。この戦闘機は様々な局面に対応できたことから、最強の万能戦闘機といわれている。性能面だけで見るならば同等以上のものは存在していたが、「P-51マスタング」は低コストで生産でき、且つアメリカ軍が必要としていた時期に生み出されたことから、アメリカ製の最優秀戦闘機ともいわれている。

デート日記風に書かれた研究書

本来錬金術は悪用されるのを防ぐため、本人にしかわからない暗号で研究書をまとめている。エドは旅行記風、ティム・マルコーは料理本風というようにぱっと見では錬金術の研究本だとわからないようにしている。大佐はというと、女性とのデート日記風に作られている。

ナンパに焔の錬金術を悪用

番外編漫画にて「なぜ大佐がモテるのか」について描かれていたことがあり、大佐が焔の錬金術を用いていたことが判明した。ナンパしたい相手の周りの酸素濃度を高くし酸素酔いを起こす→体調不良を故意的に起こす→それをあたかも自分が偶然居合わせたかのように助けて口説く、といった風に錬金術を使っている。これに対し、ホークアイ中尉が「クズですね」ときっぱり言い放っている。

家は賃貸住宅

マスタングは国家錬金術師で階級は大佐ということもあり豪華な家に住んでいそうだが、実はそうでもない。ブレダ曰く、賃貸住宅の狭い部屋で、リビングにはソファーくらいしか置いていないらしい。だが、マダム・クリスマスのバーは大佐の費用で建てていたり、花束を即決ですべて買ったりなどしており、お金がないわけではない。

女性軍服をミニスカへ変えたい大佐

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