君のことが大大大大大好きな100人の彼女(100カノ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』とは、原作を中村力斗、作画を野澤ゆき子が担当する恋愛コメディ漫画、およびそれを原作とするアニメ作品。原作は『週刊ヤングジャンプ』にて連載されており、『少年ジャンプ+』でも配信されている。中学卒業までに100人の女性に告白してはふられてきた主人公の愛城恋太郎が、高校生になってから次々に100人の「運命の人」に出会い、彼女達全員と本気で付き合うことになるという「負けヒロインなし」の一夫多妻ラブコメディ。

『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』の概要

『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』とは、2020年から『週刊ヤングジャンプ』で連載している中村力斗原作、野澤ゆき子作画による漫画、およびアニメ作品。「100カノ」の略称で親しまれている。原作は『少年ジャンプ+』でも2020年から配信されており、2023年にバイブリーアニメーションスタジオ制作でアニメ化している。「次にくるマンガ大賞2020」では多数のエントリー作品の中でコミックス部門第2位を受賞しており、「AnimeJapan 2022」の「第5回アニメ化してほしいマンガランキング」では第8位となった。
主人公の愛城恋太郎(あいじょうれんたろう)は、中学卒業の日までに100人の女性に告白してはふられ続けてきた。恋太郎が縁結びの神社にお参りをすると、神様から「お前は高校に入ってから100人の運命の人に出会う」と告げられる。実際に高校に入学したその日に2人の運命の人に出会う恋太郎だったが、「運命の人に出会った人間はその人と幸せにならなければ、最終的に不幸な目に遭って死ぬ」という事実を知ることになる。はからずも2人の女性の命を天秤にかけることになり、どうするべきなのかと思い悩む恋太郎だったが、最終的に恋太郎が出した答えは「誠心誠意2人と交際することを宣言する」というものだった。無事に恋太郎の誠意は伝わり、2人と交際することになったが、恋太郎の「運命の人」はあと98人いる。こうして、次々に出会う「運命の人」と本気で交際し続けていくという、愛城恋太郎の奇妙な一夫多妻恋愛が始まったのだった。

『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』のあらすじ・ストーリー

2人の運命の人

主人公の愛城恋太郎(あいじょうれんたろう)は中学の卒業式の日に好きな女性に告白してふられ、連続失恋回数100回を記録する。恋太郎が「高校では彼女ができて幸せな学園生活が送れますように」と縁結びの神社にお願いをすると、目の前に神社の神様が現れ、「おぬしは高校で100人の運命の人と出会う」と告げられる。高校の入学式の日、廊下で2人の少女とぶつかった恋太郎は、「ビビーン」という恋の衝撃を感じ、2人が運命の人であることに気付く。ぶつかった相手であるおしとやかで巨乳の美少女・花園羽香里(はなぞのはかり)と、ツンデレな美少女の院田唐音(いんだからね)も恋太郎に一目惚れしており、その後2人からほぼ同時に告白されることになる。

どうしても羽香里と唐音のどちらか1人を選べなかった恋太郎が再び縁結びの神社を訪れると、神様から「運命の人と出会いながら愛し合って幸せになれなかった人間は不幸な目に遭って死ぬ」という事実を告げられる。どちらかと付き合えば残された方が死ぬという事実を突きつけられた恋太郎は、「内緒で2人と同時に付き合うことでどちらも救うことができる」と考える。しかしそれでは誠意がないと感じた恋太郎は、2人に対して同時に付き合ってほしいということを正々堂々告げた。はじめは戸惑う羽香里と唐音だったが、恋太郎の真摯な態度から誠実な思いが伝わり、無事に3人で交際することになる。

次々に出会う新しい運命の人

2人の彼女との学園生活が始まり、ファーストキスも「3人で同時にキスをする」という奇策で乗り越えた恋太郎。そんなある日、恋太郎は図書館で本が好きな図書委員の好本静(よしもとしずか)と出会う。喋ることが苦手で本の文章を指さして会話する静に対して、恋太郎は音声読み上げアプリを使用することを提案する。恋太郎が自分の好きな本の文章をすべてアプリに入力してくれたことを知った静は感動し、恋太郎の3人目の彼女になった。学校で初めての中間テストが行われ、恋太郎は学年1位の栄逢凪乃(えいあいなの)に出会う。凪乃はAIのように完璧で効率主義な少女だったが、恋太郎との出会いをきっかけに凪乃自身に変化が訪れていき、4人目の彼女になる。偶然化学室を訪れた恋太郎は、薬が大好きな先輩、薬膳楠莉(やくぜんくすり)と出会う。楠莉は不老不死の薬の失敗作を飲んだ影響で、少女の姿になっていた。楠莉は他の人間と違い、薬が大好きな自分を受け入れてくれる恋太郎に感激し、5人目の彼女に加わることになった。

順調に一夫多妻恋愛を続けていく恋太郎だったが、羽香里から突然「別れてほしい」と告げられる。羽香里が母親から軟禁されていることを知った恋太郎は、羽香里を救出するために花園家へ潜入する。しかし羽香里の母親である羽々里も恋太郎の運命の人であったため、羽香里を助けるだけでなく、羽々里も6人目の彼女として加わることになった。そんなある日、恋太郎は学校の購買でイライラした様子の中等部の少女、原賀胡桃(はらがくるみ)と出会う。すぐに空腹になってしまう胡桃はイライラのあまり他人にきつく当たってしまうことを気にしていた。しかしそんな自分に対しても恋太郎は親切で、わざわざメンチカツサンドを用意してくれたことから、胡桃も7人目の彼女になった。花園家の専属メイドである銘戸芽衣(めいどめい)は、いつも目を閉じて微笑みを浮かべている。表情筋が固まり、目が開かなくなっていた芽衣だったが、恋太郎の作戦によって目を開くことができ、8人目の彼女として迎えられるのだった。

恋太郎は女子野球部の勧誘のために1人で素振りをしていた少女、須藤育(すとういく)に出会う。過去に自分のホームランで観客がケガをしたことがトラウマになっていた育だったが、恋太郎の協力によってトラウマを克服することができ、9人目の彼女になった。自分が1番美しいと信じている1つ上の先輩、美杉美々美(うつくしすぎみみみ)と出会った恋太郎は、美々美からデートに誘われる。美々美の美しさに嫉妬した別のカップルがわざと飲み物をかけようとするが、恋太郎が美々美を守ったことで、美々美も10人目の彼女に加わることになった。極度の恥ずかしがり屋で、恥ずかしくなるとすぐに隠れてしまうクラスメイトの華暮愛々(かくれめめ)が運命の人であることを知った恋太郎。愛々は自分に普通の恋愛ができるはずがないと考えていたが、「どんなに隠れても必ず見つけ出す」という恋太郎のことを受け入れ、11人目の彼女になった。

叔父さんの家を訪れた恋太郎だったが、久しぶりに再会した従妹の伊院知与(いいんちよ)が運命の人であることを知る。知与は委員長のように生真面目で堅物な少女だったが、2人をくっつけたい叔父さんの積極的なサポートもあり、12人目の彼女になった。ある日、恋太郎のクラスにアメリカ風な格好をした金髪のナディーという新しい国語教師が現れる。恋太郎に一目惚れしたナディーは自ら恋太郎に告白するが、アメリカ人には告白をする習慣がないことから、ナディーがただのアメリカ好きな日本人であることが恋太郎にバレてしまう。しかし恋太郎は気にすることなく受け入れたため、13人目の彼女になった。園芸部で花や野菜を育てている優しい巨躯の少女、優敷山女(やさしきやまめ)は、昔の山火事がきっかけで火が苦手になっていた。山女は男性よりも大きな身体がコンプレックスだったが、飛んでくる火の粉を恋太郎に庇われ、初めて誰かから守られたことから、14人目の彼女になる。

学校内に謎の凄腕マッサージ師がいるという噂を聞いた恋太郎は、マッサージ師を探すうちにマッサージが大好きな茂見紅葉(もみもみじ)という中等部の少女に出会う。女体など揉み甲斐のある身体を揉むと興奮する性癖のある紅葉だったが、凝り固まった恋太郎の身体を揉んだことをきっかけに親密になり、15人目の彼女になった。楠莉の祖母である薬膳ヤク(やくぜんやく)は、楠莉が作った不老不死の薬の副作用によって8歳の姿になっている。恋太郎と会い、恋の衝撃が走ってもそのことに気付かないヤクだったが、自分に告白し、必死に頑張る恋太郎の姿に心境の変化が訪れ、16人目の彼女に加わる。ある日、恋太郎は街中でヤンキーに絡まれているところを剣道部部長の土呂瀞騎士華(とろとろきしか)に助けられる。責任感が強く頼りになる騎士華だったが、実は母性や父性に飢えており、1人で空想上の両親に甘えていた。そのことを恋太郎に知られ、絶望する騎士華だったが、恋太郎が存分に甘えていいと促したことで、17人目の彼女になった。

ギャルの少女、毛樽井亜愛子衣(けだるいあーしー)に出会った恋太郎は、明るく仲間の多そうな彼女が孤立していることを知り、一緒にフリーマーケットに出店する。フリーマーケットでさまざまな客との一期一会の出会いを経験し、エモさを共有した2人。亜愛子衣は将来は自分でファンシーショップを開きたいという夢を語り、恋太郎の18人目の彼女になるのだった。ある日、水たまりで釣りをする不思議な少女に出会った恋太郎。お互いに運命の人だとわかり、少女は19人目の彼女となるが、吟遊詩人である彼女は旅立ってしまった。しかしその後すぐに再会し、その正体が中等部に通う中二病の中二詩人(なかじうと)であることが判明する。花園家で働くメイドの女井戸妹(めいどまい)は、先輩メイドである芽衣の自称「妹」である。芽衣を奪った恋太郎に敵意を抱く妹だったが、2人の中を引き裂こうとする際に偶然恋太郎と目が合ってしまい、結果的に20人目の彼女になった。

校庭にある謎のテントの存在が気になっていた恋太郎だったが、そのテントに倫理教師の盆能寺百八(ぼんのうじももは)が暮らしていることを知る。酒やギャンブルが好きな自分のことをダメ人間だという百八だったが、恋太郎は百八が本当は周りの人に優しく思慮深い人間であることに気付く。告白を通り越して煩悩の塊である百八に襲われる恋太郎だったが、百八が寝落ちしたため未遂のまま21人目の彼女になった。町を歩いていた恋太郎は、バイオリンを持った大人しい少女、灰尾凛(ばいおりん)にぶつかってしまう。バイオリンが得意なお嬢様の凜と交流する恋太郎だったが、実は凜は血や暴力シーンで興奮するバイオレンス少女だった。そんな自分の性癖をひた隠しにしていた凜だったが、シューティングゲームで興奮する姿を恋太郎に見られてしまう。しかし恋太郎が嫌う様子もなく受け入れてくれたことから、22人目の彼女になった。

校内で数字が大好きな一二三数(ひふみすう)に出会った恋太郎。恋の衝撃が走っても恋太郎に興味を持たない数だったが、恋太郎が数のために大好きな数字になってくれたことに感動する。さらに数と一緒に数字のポーズをし、1人ではできない10よりも上の数字になってくれたことから、23人目の彼女になった。バスでナンパされている女性を助けに入った恋太郎は、大学2年生の火保エイラ(かほえいら)と知り合う。エイラはブラジン人ハーフでカポエイラが得意な美女だったが、エイラは虫や小動物、雷など物理攻撃で破壊できないものが苦手だった。しかし突然の雷に怯えるエイラを恋太郎がしっかりと守ってくれたことから告白し、24人目の彼女になった。

こうして恋太郎は次々に新しい運命の人に出会いながら、今日も彼女達と幸せな時間を過ごすのだった。

『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』の登場人物・キャラクター

主人公

愛城 恋太郎(あいじょう れんたろう)

CV:加藤渉

本作の主人公でお花の蜜大学附属高等学校の1年生。凛々しい眉毛が特徴で、容姿は悪くない。勉強もスポーツもでき、真面目でありながら気さくな性格であるため、男女問わず人気がある。しかし運命の人ではない女性に告白し続けていたため、中学卒業時には連続失恋記録100回を達成していた。誠実さの塊のような人物であり、彼女達に対しても健全。彼女達が危害を加えられそうになったときには狂暴化し、ときには大けがをすることもあるが、彼女達と一緒にいることですぐに回復するタフな肉体を持っている。

彼女

花園 羽香里(はなぞの はかり)

CV:本渡楓

恋太郎にとって初めての彼女。恋太郎と同じクラスの高校1年生。おしとやかで豊満なスタイルをしており、したたかでぶりっ子な面がある。しかし性格は優しく気配り上手で、唐音とは張り合うことが多いものの、親友と呼べる関係になった。手紙と一緒に恋太郎に自身のセクシーブロマイドを送るなど、プロポーションに自信がある。恋に盲目な恋愛脳であるため、恋太郎への強い思いから変態的な行動や態度をとってしまうことも多い。

院田 唐音(いんだ からね)

CV:富田美憂

羽香里の次に告白した、同じく恋太郎にとって初めての彼女。恋太郎や羽香里と同じクラスの高校1年生。ツインテールが特徴のツンデレ少女で、素直になれないあまり、恋太郎に対して僕力的な行動をとってしまう。恋太郎ファミリーでも1番のツッコミポジションとなっておりで、個性豊かな彼女達の中で1人だけツッコミで忙しい状態になることも少なくない。スレンダーなスタイルをしており、羽香里をはじめとした巨乳勢に対してコンプレックスを抱いている。

好本 静(よしもと しずか)

CV:長縄まりあ

3人目の彼女。恋太郎と同じクラスに所属している高校1年生。小柄な小動物のような少女で、非力。大人しく本が好きで、図書委員をしている。喋ることが苦手なため、最初は持ち歩いている本の文章を指さすことで会話をしていた。恋太郎が「目を見て話せるように」と静の好きな小説の文章を全て音声読み上げアプリに入力してくれたため、その後はスマホでアプリを使って会話をしている。恋太郎ファミリーの中では凪乃と特に仲が良い。

栄逢 凪乃(えいあい なの)

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