レイトン教授と最後の時間旅行（ゲーム）のネタバレ解説・考察まとめ

テムズを超えて

ドン・ポールは別行動すると言い去っていった。レイトンとルークはディミトリーの逃げた場所を見つけることにする。とりあえず、六角塔を脱出する際に別れたアロマの無事を確認しにホテルに戻った。未来のルークはどこかに出かけたようで後で合流すると言い残していったとアロマは話す。そこにチェルミー警部が現れ、多次元物理研究所の爆発事故で命を落とした被害者とそっくりの女を見たと話した。クレアのことだと分かったレイトンたちだったが、クレアはすでに亡くなっているため実在することはありえないと答えるレイトン。

ホテルを出てディミトリーを探しに行こうと考えていたレイトンはルークがいなくなったことに気づく。見かけた人によれば少し前に1人でホテルを出て行ったようだ。レイトンに何も言わずに勝手に行動することがなかったのでおかしいと感じるレイトンだったが、とりあえずレイトンはルークを探しに行くことにする。ルークを探していると町の銅像の前でルークを発見した。ルークは父親が仕事で遠くに引っ越すことでレイトンと離れることを気にしていた。「いつまでも一緒だと思っていた」とルークが物思いにふけていだが、レイトンはルークのことを本当の友達だと言い、どんなことがあっても一緒だとルークに言い聞かせた。ルークもそれを聞いて元気を取り戻した。再びディミトリーを探すことにしたレイトンたち。どこにディミトリーの隠れ家があるのか推理していると、クツやズボンが濡れていた白衣の男たちのことを思い出す。どうやら彼らはディミトリーの研究所で働く研究者で、隠れ家は水に近い場所でレイトンの推理だとテムズ川の地下トンネルに位置するという。地下トンネルを通り抜けると、研究所が現れた。

タイムマシン研究所

研究所に先に着いていたドン・ポールも加わってさらに先に進むことにするレイトンたち。研究所に入ったレイトンたちは研究員と出くわす。驚く研究員にレイトンはここから逃がすと話を付ける。本物のレイトンを見て10年前のロンドンに帰りたいと言う研究員たちはレイトンたちをディミトリーの居場所まで案内する。ディミトリーのもとに向かうレイトンたちだったがそのときディミトリーの手下たちが立ちはだかった。すると困ったレイトンたちをクレアの妹が救う。クレアの妹サリアスは10年前に亡くなった姉クレアの死の真相を調べていた。彼女はレイトンたちの調査を見張っていたという。話をしていると、ディミトリーのファミリーたちが追いかけてきた。サリアスは追っ手を撒くためにそれぞれ別行動することを提案し、「海の中で落ち合おう」という暗号を残していった。レイトンたちはそのナゾを解いて暗号に隠された待ち合わせ場所に向かうことにした。

明かされる真実

レイトンは研究所爆発事故のことをルークに話した。レイトンは大事故にもかかわらず、事故の経過が報道されていなかったことに疑問を持ち真実を明らかにしようと調査をした際にクレアが一緒に研究していた者たちについても知ることになった。しかし、政府の圧によりレイトンは何者かに襲われレイトンの調査した証拠は持ち去られてしまったのだという。レイトンやサリアス、そしてドン・ポールの願いは事件の真相を暴き、クレアの死の真相を解き明かすことだと言う。待ち合わせ場所に向かう途中でアロマやチェルミー警部と合流し、一緒に向かうことにする。待ち合わせの場所では未来のルークと出会う。未来のルークはサリアスがレイトンたちの後をつけていたことを知り、彼女のあとを追いかけていたようだった。サリアスは待ち合わせ場所で待っていた。サリアスはこの町の最大の秘密を解き明かすときだと述べる。レイトンはこの町に隠された驚くべき真実の正体を解き明かした。

この町はレイトンたちを10年後の世界に迷い込んだと思い込ませるトリックだった。時を超える「タイムマシン」など最初からなかったのだ。タイムスリップした時計店自体に大きなナゾが隠されていた。実は時計店はその部屋自体が地下へと移動するエレベーターになっていた。10年後の世界は地下空洞を利用してつくられた仮想の町だったのだ。ディミトリーはなぜ10年後の世界をつくろうとしたのか、それは彼が本物のタイムマシンを作るためだった。優秀な科学者たちを幽閉してかつ、研究を続けさせる方法が「10年後のロンドン計画」だったのだ。科学者たちが逃げ出さない方法を考えた結果だった。10年後の世界であれば、戻る方法は唯1つ、タイムマシンの完成だ。科学者たちはもとの世界に戻るためにもタイムマシンを完成させる必要があった。

待ち合わせ場所に現れたディミトリーは当時の爆発事件の真相を話す。当時科学者として時空移転装置を研究していたディミトリーとビル・ホークは同僚であり、親友だった。やがて、実験は佳境を迎え、“人間”を使った実験が必要になった。ビルは実験台を同じ研究室にいたクレアで行いたいと言い出した。ディミトリーは当然反対した。実験の直前でディミトリーは装置の欠陥に気づき、ビルに訴えたが、ビルは聞き入れなかった。後でわかったことは、ビルは技術を多額の報酬と引き換えに企業に売り込んでいた。結果をあせるあまりに、ビルは未完成のマシンを起動させてしまった。そして悲劇が起こった。ディミトリーがビルの計画に気づいたときにはすでに遅かった。爆発事故により、クレアは帰らぬ人となった。ビルは危険と知りながら実験を中止しなかった。その後、ビルは技術を提供した企業から莫大な金を受け取り、大富豪になった。ビルはさらにその財力を使って政界にも君臨し、イングランドの首相にまで上り詰めた。ディミトリーはビルを憎んでいた。タイムマシンを本当に作り出し、ビルを見返すこと、そして爆発事件の日に戻りクレアを救い出すことがディミトリーの目的だった。しかしそこでそのディミトリーを裏で操っていた黒幕がいるとレイトンは言った。その黒幕は未来のルーク、その本性「クラウス」だった。実はクラウスは爆発事故が起こったビルの隣に住んでいたのだ。記録によると事故が起こった隣の建物は半壊して10数名の死傷者が出ていた。その中にクラウスの両親がいたのだ。クラウスは両親亡き後、養子として大富豪に引き取られたが、その後夫人は他界して、巨額な遺産をクラウスが手にすることとなった。そのあとクラウスは両親の復讐の相手を突き止めた。クラウスはディミトリーにタイムマシンの研究再開を持ちかけた。そこから「10年後のロンドン計画」が始まった。クラウスはディミトリーに内緒でタイムマシンの研究の他にも軍事兵器をつくる研究員を集めていた。クラウスの本当の目的は両親を殺した科学者や政治家たちに復讐することであり、最初からタイムマシンの完成など望んでいなかった。

狂気の要塞

クラウスはアロマを人質に取り、兵器に乗り込んだ。ドン・ポールはアロマを助けるために協力するといい、レイトンたちはアロマのもとへと急ぐ。レイトンはドン・ポールのつくったマシンで軍事兵器に立ち向かう。何とか兵器の中へと侵入することに成功し、レイトンたちはアロマを探し始める。捕まっていたアロマを助けたレイトンとルークはクラウスのもとへ向かう。クラウスは復讐を遂げるまでは、世界を変えるまでは終われないとレイトンに話す。レイトンたちを兵器の中に閉じ込めたクラウス。レイトンたちは脱出のためのナゾを解き、クラウスの復讐を止めようとする。兵器で町を攻撃しようとするクラウスを止めるための方法があるとサリアスが言う。兵器の動力室へ向かうレイトンたち。

最後の時間旅行

レイトンたちは動力室で兵器を止めるナゾを解いた。兵器は正常に機能しなくなった。崩壊を始めた兵器から脱出を試みるレイトンたち。レイトンたちはドン・ポールの開発したマシンに助けられ脱出に成功した。町ではチェルミー警部たちが町の住民たちの避難を行っていた。レイトンたちは脱出に成功したが兵器に取り残されたクラウスを救うためにサリアスとレイトンは兵器へと戻っていった。クラウスは死ぬ覚悟だったが、サリアスはクラウスを連れてレイトンの操縦するマシンに乗り込んだ。間一髪クラウスを助け出したレイトンはクラウスにある質問をする。レイトンの存在はクラウスの計画を壊しかねない存在であるにも関わらず、レイトンを「10年後のロンドン計画」に巻き込んだ理由だった。クラウスは最初はゲーム感覚で楽しむためだったと伝えるが、だんだんレイトンと共に行動することが楽しくなったと言う。復讐を遂げる本能の片隅に誰かに止めてもらいたいという思いがあったのかもしれないとクラウスは話した。実はクラウスは研究所爆発事故の際にレイトンに助けられた子供だった。狂気に染まった自らを止める最後の希望としてレイトンを呼び寄せていたのである。クラウスは罪を償うとレイトンと約束しチェルミー警部に連れていかれた。

全て解決したと思った矢先に突然、サリアスは泣き出しレイトンに帽子を大切に使ってくれているお礼を言う。もうすぐお別れだと話すサリアスにチェルミー警部はクレアに妹などいなかったと話す。実は、クレアを実験台とした実験は完全に失敗したわけではなかった。実験でクレアは未来に飛ばされていた。タイムスリップは成功していたのだ。しかし、タイムマシンは完全に完成していたわけではなく、未来に飛ばされたクレアの身体は次第にもとの時代に戻ろうとする異変が現れていた。クレアがこの世界から消えてしまうのは時間の問題だと説明するディミトリー。ディミトリーはいずれ消えゆくクレアを残すために完全なタイムマシンをつくろうとしていた。もとの時代に戻ったクレアの身体は爆発の事故でなくなってしまう。クレアとレイトンは互いの思いを伝え合い、クレアはレイトンに別れを告げ爆発事件の日に戻っていった。

『レイトン教授と最後の時間旅行』のゲームシステム

基本的な流れ

レイトンとルークと共にナゾを解きながらストーリーを進めていくアドベンチャーゲームとなっている。指示通りにレイトンたちを動かし、町を探索しながらナゾを見つけ、ストーリーを進めていく。

168のナゾ

『レイトン教授と最後の時間旅行』では全168のナゾが隠されている。

ふしぎなえほん

レイトン教授の挑戦状「空想の世界を描きし者の部屋」を開放するためのミニゲームの1つ。ストーリー中の会話の中で色が変えられた単語がいくつも出てくる。その単語を集めて3つの絵本を完成させることが条件となる。

おもちゃのくるま

全10コースある車のパズルを完成させるとレイトンからの挑戦状「正しき道を進みし者の部屋」が解放される。

おしゃべりオウム

ストーリー中に行動を共にするオウムを12人と会話させ満足させるとレイトンからの挑戦状「言葉を集め心を伝える者の部屋」が解放される。

未解明のナゾ

未解決のナゾはナゾーバ（『レイトンシリーズ』で毎度登場するキャラクター。未解決のナゾを集めている）が扱う部屋に行くと解けなかったナゾや発見できなかったナゾを自動的に集めてくれる。

『レイトン教授と最後の時間旅行』の登場人物・キャラクター