ハンニバル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハンニバル』とは、2001年の米英伊合作によるサイコ・スリラー映画である。原作はトマス・ハリスの同名小説で、大ヒット作『羊たちの沈黙』の続編に当たる。監督はリドリー・スコットが務め、主人公レクター役は前作から引き続きアンソニー・ホプキンスが担当した。元精神科医で狂気の連続殺人鬼「ハンニバル・レクター博士」を巡る、極めて猟奇的な物語。FBI捜査官クラリスは彼を追うのだが、その先には身も凍る恐ろしい惨劇が待っていた。息を飲むスリリングな展開と、絵画のような映像によるコントラストは必見である。
『ハンニバル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
原作小説から大きく改変されたラストシーン
本作は、大ヒットした前作『羊たちの沈黙』の続編として製作された。どちらもトマス・ハリスの同名小説が元となっており、物語の時系列も連続している。そのため、本作を映画化するにあたり、前作と同じ出演者が望ましいとされた。
だからこそ、今回の主人公とされるハンニバル・レクター役をアンソニー・ホプキンスが務め、バーニー・マシューズ役にはフランキー・R・フェイソンが引き続き務めることになったのは歓迎されることであった。
ところが、前作で主人公だったクラリス・スターリング役の選定は難航してしまう。主演を務めたジョディ・フォスターが原作を元にした脚本を読み、不快感をあらわにしたからである。「あまりにも猟奇的過ぎる」というのが表向きの理由だが、実はそれだけでは無かった。
一説によると原作者であるトマス・ハリスがジョディを痛く気に入り、ご執心であったというのだ。そのため、前作の成功を受けた続編を執筆するに当たり、ハリスは自らの願望をレクターに託したらしい。
すなわち、ラストでクラリスはレクターに共感を示し「私が慰めてあげる」と告げ、ベッドを共にするのである。(映画では「レクターのキス」に書き換えられている)
少なくともジョディはそのように受け止めたようで、猟奇的部分も含めて嫌がらせと感じてしまった。不快感を通り越し、ほぼ激怒したとも伝えられており、当然ながら出演も断る。これらの元となる描写については、出演を承諾したジュリアン・ムーアも難色を示しており、配給会社も同様の態度であった。そのため、結末は大きく改変されることになるのである。
ハリスの側に立って彼を擁護するならば、ここにひとつの見解がある。ハリスは『羊たちの沈黙』では、苦難や痛みあるいはトラウマからの脱却と、そこからの再生をテーマとしていた。主人公クラリスは、レクターに過去のトラウマを告白する中で自身に向き合い、それを克服する。そして、見事に連続殺人犯から被害者(羊)を救出(沈黙)することで、捜査官として大きく成長した。
一方『ハンニバル』のテーマは、暗い衝動や欲望などの共感あるいは共鳴、そしてその象徴とも言えるレクターが紡ぎ出す狂気の世界への自己投影であると思われる。つまり、人間の持つ闇の部分への誘いや共鳴である。
パッツィ刑事の強欲や、クラリスに対するクレンドラーの暗い性衝動および金銭授受などの強欲や権力欲。警察組織の命令違反は、指揮官クラリスに対する女性蔑視や軽視、行き過ぎた功名心などもあるだろう。また、ヴァージャーの最期に関わるコーデルの行動や、バーニーがレクターの私物で金を稼いでいたのも、いずれも暗い衝動であり闇の部分だ。
もちろん、レクターの抱える闇はその最たるものである。そして、彼は優雅かつ芸術的に殺人を行う。だが、観る者(あるいは読者)の多くはタブーや反発を感じつつも彼の世界に引きずり込まれ、いつしか共感するようになる。だからこそ、「ハンニバル・レクター博士」というキャラクターは魅力的なのだ。
原作小説ではそうした観客(読者)の代弁者として、クラリスもレクターに共鳴し、彼の痛みや欲望を理解したうえで受け入れる。その結果、ベッドを共にするのだ。つまり、ハリスとしては物語のテーマをクラリスを通して具現化しただけなのである。
本作では、前述の経緯からラスト部分が大きく修正されたため、ハリスの伝えたかったテーマがぼやけてしまった感がある。また、映画化にあたり視覚的な残酷描写ばかりが目立ってしまい、前作のような心理面でのスリリングなやり取りがやや後退した。とはいえ、それでもなおサスペンス・ホラーの傑作であることに異論をはさむ余地は無いだろう。
カッポーニ宮には実在のフェルさんが居住
出典: 4travel.jp
カッポーニ宮とは、14~15世紀ルネサンス文化運動の際に、フィレンツェ共和国の有力領主カッポーニ家によって建築された建物である。現在は19世紀になって2つの建物をひとつにまとめる改築が為され、ネオ・ルネサンス様式と呼ばれる建物になっている。歴史的建造物として保護されているものの、一部は賃貸アパートなどの施設として今でも普通に利用されている。地震などの天災が少ないうえ、頑丈な石造りであるため、ヨーロッパにおける古い建築物の扱いとしてはそれほど珍しいことではない。
物語では、レクター博士が「フェル」と名乗り、カッポーニ文庫(歴史的文献を保存している施設)の司書候補としてここに住んでいた。この建物内という設定で、レクター役のアンソニー・ホプキンスがピアノを弾き、ラフなスタイルでタバコを吹かすなどして寛ぐ様子が収められている。
ところがある旅行サイトによると、カッポーニ宮のアパートに「FELL」と記された表札があったという。そのブログ記事は「フィレンツェ~ハンニバル・レクターの足跡を辿る」と題されており、本作に登場するフィレンツェの名所などを巡って紹介している。
この件は実際に執筆者が訪れ、写真にも収めているので、おそらく間違いは無いと思われる。しかし、記事がアップされたのが2007年であるため、その後どうなっているのかは不明である。
とはいえ、ダンテの専門家やカッポーニ文庫の司書かどうかは別にして、現実に「フェルさん」がカッポーニ宮に住んでいたということにはなる。これはこれで興味深い事実だろう。
また、記事の中ではカッポーニ宮以外にも数々の名所や史跡が本作に関連付けて紹介されている。もしかすると、原作者のトマス・ハリスは実際にフィレンツェの街を旅して『ハンニバル』書き上げたのだろうか。そう考え、想像を巡らすのもまた一興である。
そしてもし、フィレンツェに旅をする機会があれば、カッポーニ宮を訪れて「フェルさん」が住んでいるのか、確かめてみるのも面白そうだ。
『ハンニバル』の主題歌・挿入歌
挿入歌:バッハ『ゴルトベルク変奏曲アリアBWV988』(演奏者:グレン・グールド)1981年録音バージョン
挿入歌:ハンス・ジマー『親愛なるクラリス(Featuringアンソニー・ホプキンス)』
挿入歌:ハンス・ジマー『絞首台(Featuringアンソニー・ホプキンス)』
『ハンニバル』のオリジナル・サウンドトラック
『ハンニバル』のオリジナル・サウンドトラックは、ユニバーサルミュージックより2001年に発売されている。数々の映画音楽を作り上げてきた巨匠ハンス・ジマーが紡ぐ至高の旋律は、レクター博士の不気味で狂気に満ちた世界感を見事に表現している。
各場面に挿入される彼のオリジナル楽曲の他、バッハの『ゴルトベルク変奏曲』なども収録されている。また、いくつかの楽曲にはフィーチャリングとして、レクター博士役を務めたアンソニー・ホプキンスのセリフも挿入されている。映画そのままの情景が鮮やかによみがえり、聴く者の心にレクター博士が語りかけてくるようである。
収録曲
01. 親愛なるクラリス(Featuringアンソニー・ホプキンス)
02. アリア・ダ・カーポ(J.s.バッハ: ゴルトベルク変奏曲bwv988から)
03. カッポーニ宮の図書室
04. グルメ・ワルツ・タルタール
05. 貪欲
06. ささいな俸給のために
07. 夜のフィレンツェ
08. 美徳
09. 絞首台(Featuringアンソニー・ホプキンス)
10. 燃える心(Featuringアンソニー・ホプキンス)
11. すべての捕らえられた魂へ
12. ヴィードゥ・コル・メウム
『ハンニバル』の予告編
Related Articles関連記事
ハリー・ポッターシリーズの料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物まとめ
『ハリー・ポッター』シリーズとは、J・K・ローリングによる小説およびそれを原作とした映画、舞台、ゲームなどのメディアミックス作品である。普通の少年ハリー・ポッターはある日自分が魔法使いである事を知らされる。魔法学校で魔法を学び、仲間と友情を育むハリー。そんな中、両親を殺した宿敵ヴォルデモートとの戦いが始まる。舞台はイギリスの魔法界。作中にはイギリス魔法界ならではの料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物が登場する。人間界には無い少し変わったものも登場し、作品に楽しさ・面白さといった彩りを添えている。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの魔法・呪文まとめ
「ハリー・ポッター」とは作家J・Kローリングが描いた小説から始まり、映画化も行われている作品である。 主人公ハリーが悪と戦いを繰り広げ、魔法を用いた世界で、杖や魔法薬を用いることで魔法や呪文を行使できる。 一部の呪文には、効果が対になる呪文が設定されており、これを作中では「反対呪文」と呼ぶ。 このハリー・ポッターの映画や小説で登場した魔法を一覧にまとめた。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの魔法具・アイテムまとめ
『ハリー・ポッター』シリーズとは、J・K・ローリングによる小説およびそれを原作とした映画、舞台、ゲームなどのメディアミックス作品である。 普通の少年ハリー・ポッターはある日自分が魔法使いである事を知らされる。魔法学校で魔法を学び、仲間と友情を育むハリー。そんな中、両親を殺した宿敵ヴォルデモートとの戦いが始まる。 作中には戦いの行方を左右する重要なものや物語の鍵となるものから、魔法使い達の日常で使われるものまで、様々な魔法具やアイテムが登場する。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『ハリー・ポッター』とはJ・K・ローリングによる小説及びそれを原作とした映画、舞台、ゲーム作品である。本作は1997年にイギリスで1作目が刊行。その後、全7シリーズが刊行され2007年に完結した。児童書でありながら緻密に設定された世界観に、子供だけではなく大人も引き込まれる物語だ。バラエティ豊かな登場人物たちの言葉には見ている人を勇気づけたり、人生を導くほどの説得力があるものが数多くある。そのため、幅広い世代の人に愛され、共感を持たれる作品となっている。
Read Article
レッド・ドラゴン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『レッド・ドラゴン』とは、トマス・ハリスの小説をもとにして2002年に公開されたアメリカのサスペンス映画である。 監督はブレット・ラトナー、主演をアンソニー・ホプキンスである。人食いハンニバルと呼ばれる精神科医の殺人犯ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に殺されかけた過去を持つ、元FBI捜査官であるウィル・グレアム(エドワード・ノートン)との戦いを描く。見どころは、レクター博士とウィルの頭脳戦と徐々にレッド・ドラゴンと呼ばれる猟奇殺人犯を追い詰めていく所である。
Read Article
羊たちの沈黙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『羊たちの沈黙』とは、1991年にアメリカで製作されたサイコ・スリラー映画で、アカデミー賞主要5部門を獲得した大ヒット作品である。トマス・ハリスの同名小説をジョナサン・デミ監督が映像化した。ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスが主演を務める。連続殺人事件の調査として、FBIは実習生クラリス・スターリングを抜擢。収監中の猟奇殺人犯で、元精神科医のハンニバル・レクターに捜査の協力をさせるべく派遣する。クラリスはレクターとの奇妙な関係を築く一方、自らの過去と対峙してゆくことになる。
Read Article
ダークナイト ライジング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
2012年に公開された、アメリカ・イギリス共同制作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。 ゴッサム・シティに平和が訪れ、ブルース・ウェインもバットマンを引退していた。しかしベインと名乗るテロリストが現れ、ゴッサムは再び壊滅の危機にさらされる。 バットマンとして復活したブルースが、窮地に陥りながらも、ゴッサムのために命を懸けて戦う姿が描かれる。
Read Article
バットマン ビギンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『バットマン ビギンズ』とは、2005年にアメリカで制作された実写映画。監督はクリストファー・ノーラン。アメリカンコミック『バットマン』シリーズを原作としている。実業家ブルース・ウェインが、闇の騎士「バットマン」として、世に蔓延る凶悪犯罪者たちと戦う決意をする様を描く。
Read Article
ブラック・レイン(Black Rain)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブラック・レイン』とは、1989年公開のアメリカ映画。リドリー・スコット監督によるポリス・アクション・ムービー。マイケル・ダグラス、アンディ・ガルシア、高倉健、松田優作といった豪華な日米キャストの共演や、大阪での長期にわたるロケーション撮影が話題となった。ニューヨークで逮捕した男を日本に護送した2人の米国の刑事が、日本の警察と文化やスタイルの違いから対立しながらもお互い協力してヤクザと戦う物語を、大阪の街を舞台に描く。
Read Article
ダークナイト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ダークナイト』とは2008年に公開された、アメリカ・イギリス共作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。主演をクリスチャン・ベール、ヴィランをヒース・レジャーが演じた。バットマンとして世の犯罪者と戦ってきたブルース・ウェインが、新たに現れた敵・ジョーカーに翻弄されながら、ゴッサム・シティに必要なヒーローとは何かを模索する姿を描いた作品。
Read Article
ジョー・ブラックをよろしく(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジョー・ブラックをよろしく』とは、1998年にアメリカで公開されたファンタスティック・ラブストーリーである。事故死した人間の姿を借りて地上に舞い降りた死神は、死期が迫っている大富豪のビル・パリッシュの元に現れた。ビルは自分の命の延長と引き換えに人間界の案内役を引き受ける。ビルの家族に友人だと紹介された死神は、ビルの娘であるスーザンに惹かれ、次第にスーザンも死神に恋をしてしまうのだった。死神と人間の切ない恋模様と家族愛が描かれている。監督は、マーティン・ブレストが担当している。
Read Article
トランスフォーマー/最後の騎士王(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『トランスフォーマー/最後の騎士王』とは、2017年公開のアメリカ合衆国のSFアクション映画。実写版『トランスフォーマー』シリーズ5作目であり、4作目の『トランスフォーマー/ロストエイジ』の続編でもある。オートボットの総司令官「オプティマス・プライム」が宇宙へ旅立って数年後、ケイドは新たな仲間と共にトランスフォーマーたちを守るため、人類とトランスフォーマーたちの生存競争に身を投じていく。
Read Article
エイリアン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『エイリアン』とは、1979年に公開された『ブレードランナー』や『ハンニバル』などで知られるリドリー・スコット監督の、SFホラー映画の元祖ともいえる作品だ。監督の出世作でもあるが、主人公のリプリーを演じたシガニー・ウィーバーの名を、世界中に広めた映画でもある。 宇宙船に入り込んだ姿を見せないエイリアンが、次々と乗組員を襲っていくホラーSF映画で、エイリアンという名称を定着させたことでも知られる。 その後もシリーズ化されるなど、映画界に衝撃を与えた作品だ。
Read Article
レオン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『レオン』とは、1994年公開のリュック・ベッソン監督によるアメリカ・フランス合作のアクション映画。 ナタリー・ポートマンの映画デビュー作であり、本作によって脚光を浴びることとなった。 幼いころから殺し屋として生きてきた男レオンと、父親と義姉の虐待により幼い弟にしか心を開けない少女マチルダ。 ある出来事から殺しを教えることになったレオンとマチルダの奇妙な共同生活を描く。 日本公開時のキャッチコピーは「凶暴な純愛」。
Read Article
ハンターキラー 潜航せよ(Hunter Killer)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハンターキラー 潜航せよ(Hunter Killer)』とは、米海軍攻撃型原子力潜水艦(ハンターキラー)を題材とした海洋アクション映画である。主演は男臭い演技に定評のあるジェラルド・バトラー。小説家のドン・キースと、米海軍潜水艦の元艦長だったジョージ・ウォレスの二人による同名ベストセラー小説が原作である。製作は『ワイルド・スピード』のスタッフが担当。最新のCG技術を駆使、リアルな潜水艦の戦いを描く。深海での潜水艦アクションのみならず、地上での特殊部隊シールズの活躍も見どころのひとつだ。
Read Article
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。三年生となったハリ―。魔法界を訪れるとアズカバンに投獄されていたシリウス・ブラックが、脱獄していたことを知る。シリウスが自分を狙っていることを知るハリー。学生時代、父とシリウスが親友だったことを知り、ハリーは父を裏切ったシリウスに対し憎しみを抱き始める。 J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ第三弾。
Read Article
ブレードランナー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブレードランナー』とは、フィリップ・K・ディック作のSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』の映画化作品。監督はリドリー・スコット、脚本はハンプトン・ファンチャーであり、1982年に公開された。 レプリカントと呼ばれる、人間と区別がつきにくい人造人間6名が火星から地球へと逃亡してくるのをきっかけに、主人公リック・デッカードがレプリカント狩りのため復職につく。すべてのレプリカントを狩れるのか。人間と機械の違いとは何か。SF映画「禁断の惑星」や「メトロポリス」に次ぐSF映画の金字塔。
Read Article
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』とは1997年に製作されたアメリカ映画で、1993年に製作された『ジュラシックパーク』の続編である。イスラ・ヌブラル島で起きた事件から4年、その島とは異なるサイトB呼ばれる場所で恐竜の存在が確認された。新たに社長になったハモンドの甥のルドローはサイトBにいる恐竜を捕獲し、サンディエゴに新たな「ジュラシックパーク」を建設しようとしていた。マルコムたちがその計画を止めようとするも捕獲は成功し、サンディエゴへと運ばれるがそこで悲劇が再び起こってしまう。
Read Article
テルマ&ルイーズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『テルマ&ルイーズ』(Thelma and Louise)とは、1991年5月にアメリカで公開されたロードムービーである。平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避劇を繰り広げる。二人の女性の日常から転落していく様を描いたバイオレンス作品。
Read Article
ファーザー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ファーザー』とは、2012年に発表されたゼレールの戯曲『Le Père 父』を基にした、2020年イギリス・フランス・アメリカのヒューマンドラマ映画である。一人暮らしをしている81歳の父が認知症によってだんだんと老いてゆく姿を名優アンソニー・ホプキンスが演じ、父を見守る献身的な娘をオリヴィア・コールマンが熱演。娘の夫や介護人の判別がつかなくなり、記憶と理解力が衰える父を娘の目線で描かれている。老いとはなにか、親子の深い関係を訴える感動作。
Read Article
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。復活を遂げたヴォルデモート。しかし魔法省はそれを受け入れずホグワーツに干渉するようになる。そんな中、ダンブルドアは「不死鳥の騎士団」を再び活動させる。五年生となったハリーたちはヴォルデモートに対抗するため、ダンブルドア軍団を結成。そしてヴォルデモートや死喰い人と再び対峙することとなる。 J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ第五弾。
Read Article
ハリー・ポッターと炎のゴブレット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。四年生となったハリーたち。ハリーは何者かの陰謀により、トライ・ウィザード・トーナメントに参加することとなる。待ち受ける過酷な課題を乗り越えていくハリー。そんな彼の前で因縁の敵、ヴォルデモートがついに復活する。肉体を持ったヴォルデモートと初めて戦うことになったハリー。その強大な力に圧倒される。 J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ第四弾。
Read Article
フライト・ゲーム(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『フライト・ゲーム』とは、2014年に公開されたアメリカのサスペンスアクション映画である。航空保安官としての任務でニューヨーク発ロンドン行きの飛行機に搭乗したビルは、何者かから機内で20分後に人を殺すというメッセージを携帯電話に受信する。ビルは周囲の協力を得ながら事件解決に向けて動くが、徐々に彼自身がハイジャック犯なのではないかと周囲から疑われてしまう。監督はジャウマ・コレット=セラが務め、主演したリーアム・ニーソンとは2度目のタッグとなった。共演はジュリアン・ムーアら。
Read Article
ことの終わり(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ことの終わり(The End of the Affair)』はニール・ジョーダン監督による1999年公開の映画。1940年代ロンドン。作家モーリスは友人の官僚ヘンリーから、妻のサラが浮気しているようだと相談される。以前サラと不倫関係にあったモーリスは「第三の男」が現れたと思い、ヘンリーに代わって探偵に調査を依頼する。調査が進むにつれ、意外な事実が発覚する。原作はグレアム・グリーン『情事の終わり』
Read Article
キングスマン:ゴールデン・サークル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『キングスマン:ゴールデン・サークル』とは、2017年に制作されたアクション映画。 『キングスマン』の続編であり、前作と同じくマシュー・ヴォーンが監督を務め、タロン・エガートン、コリン・ファースが出演する。 日本では2018年に公開され興行収入17億円を超えるヒット作となった。 イギリスのスパイ機関キングスマンの拠点が、謎の組織ゴールデン・サークルの攻撃を受けて壊滅してしまい、キングスマンのエージェントであるエグジーは同盟を結んでいるアメリカスパイ機関ステイツマンに協力を求める。
Read Article
オデッセイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『オデッセイ』は、2015年にリドリー・スコットが監督を務めたアメリカ映画。原作は2011年に出版されたアンデイ・ウィアーのヒット小説『火星の人』。 過酷な状況に置かれながらも人間性を失わず、生存の危機に立ち向かう宇宙飛行士。そして、彼を助けようと奮闘する人々を描いた。NASAが全面的に協力し、惑星科学部門の責任者、ジェームズ・グリーンが科学技術面のアドバイザーとして雇用されている。
Read Article
秘密への招待状(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『秘密への招待状』とは、2019年アメリカにて公開されたヒューマンドラマである。インドで孤児院を経営するイザベルに、ニューヨークのメディア会社で長年辣腕を振るってきたテレサという実業家から大口の寄付の話が舞い込む。イザベルはテレサの強引な要請で、契約をまとめるためにニューヨークに飛ぶ。そこでイザベルを待ち受けていたのは、心の奥底に封じ込んでいた自らの過去だった。18歳で訳あって別れた元恋人オスカーと、2人の間に生まれた娘グレイスとの突然の対面に揺れるイザベルの心を、テレサの愛情が溶かしていく。
Read Article
世界最速のインディアン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『世界最速のインディアン』とは2005年のニュージーランド・アメリカ合衆国の伝記映画である。実在のライダであるバート・マンローの話を元にした伝記作品であり、監督はロジャー・ドナルドソン、出演はアンソニー・ホプキンスが務めた。初老のライダー、バート・マンローは、愛機「1920年代インディアン・スカウト」で世界最速記録に挑戦することが長年の夢であった。ある日自身の老い先が短いことを悟ったバートは、人生最後のチャンスとしてバイカーの聖地「ボンネビル塩平原」へ向かう決断をする。
Read Article
『ドリフターズ』と史実や他メディアでの同名キャラとを比べてみた!
『ドリフターズ』とは、『ヘルシング』でもお馴染み平野耕太先生の作品。それぞれ異なった時代の人物たちが登場し、世界を壊さんとする「廃棄物」側と、それを阻止せんとする「漂流者」側とに別れ戦う、史実ごっちゃ混ぜ気味なマンガなのです。今回こちらでは、作中に登場する人物と、史実やマンガ及びゲームなどの人物像とを比べつつ、簡単な解説と共にまとめさせて頂きました。
Read Article
【閲覧注意】食欲なくなる!グロテスクな映画12選!ハンニバル・ソドムの市・ムカデ人間など衝撃作ばかり!
ここでは食欲がなくなるほどグロテスクな映画をまとめた。人間が人間を食べるシーンのある『ハンニバル』、人間の口と肛門を繋げたものを生み出す『ムカデ人間』など、衝撃的な内容のものばかりだ。体調の優れない時は見ない方がよいかもしれない。
Read Article
あなたはどこまで見た?TSUTAYAのDVDレンタルランキング【お願い!ランキング】
バラエティ番組「お願い!ランキング」で紹介された、TSUTAYAのDVDレンタルランキングをまとめました。最新作のランキングではなく、「ハンニバル」や「タイタニック」をはじめ、様々な年代・ジャンルの名作のランキングです。100位から順に、作品のあらすじを交えながら紹介していきます!
Read Article
ゲイリー・オールドマンに影響を受けた俳優まとめ!ブラッド・ピットなど
名優ゲイリー・オールドマンに影響を受けた俳優たちをまとめました。ブラッド・ピットやダニエル・ラドクリフなど、ゲイリー・オールドマンの演技から多くを学んだと公言するスターの画像や尊敬理由、また彼のカメレオン俳優っぷりが分かる代表作品の画像も紹介しています。
Read Article
ゲイリー・オールドマンはハリー・ポッターシリーズのシリウス・ブラック役!他に出てる映画まとめ【ハンニバル】
ゲイリー・オールドマンといえば、『ハリー・ポッター』シリーズでシリウス・ブラックの役を務めた人物ですよね。彼のシブいビジュアルと演技にハートを射貫かれた方は多いのではないでしょうか。もちろん、ハリポタ以外にもいろいろな作品に出演してますよ!この記事では、ゲイリー・オールドマンが他に一体どんな映画に出ているのかまとめました。
Read Article
ゲイリー・オールドマン出演映画のオフショット画像まとめ!『レオン』など18作品
名優ゲイリー・オールドマンが出演した作品のオフショットを集めました。狂気的な刑事役が印象的だった『レオン』や、ぶっ飛んだ役を熱演した『フィフス・エレメント』、世界中で大ヒットした『ハリー・ポッター』シリーズなど、計18作品の貴重なオフショットを紹介していきます。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズに出演したイギリスの名優を紹介【ゲイリー・オールドマンなど】
映画「ハリー・ポッター」シリーズに出演していたイギリスの名優についてのまとめです。ここで紹介するのは、シリウス・ブラック役のゲイリー・オールドマン、セブルス・スネイプ役のアラン・リックマン、ルシウス・マルフォイ役のジェイソン・アイザックス、ゼノフィリアス・ラブグッド役のリス・エヴァンスの4人。彼らが他作品で演じた悪役の画像や、ネットの反応などをまとめました。
Read Article
心の闇が深い!サイコスリラー・サイコホラーがテーマの洋画まとめ【スクリームほか】
世の中にはゾンビや幽霊などのホラー映画が数多く存在しているが、人間の心の闇の部分を題材とした「サイコスリラー」「サイコホラー」もまた、幽霊などとは異なったジャンルの「ホラー映画」として人気を博している。一見すると普通の穏やかな人物の凶行や、実在の殺人事件をモチーフとした映画も多い。本記事では「サイコスリラー」「サイコホラー」をテーマにしている洋画を、厳選して紹介する。
Read Article
目次 - Contents
- 『ハンニバル』の概要
- 『ハンニバル』のあらすじ・ストーリー
- FBI特別捜査官 クラリス・スターリング
- それぞれの思惑
- レナルド・パッツィ刑事
- 国際指名手配犯ハンニバル・レクター
- 証拠を手に入れろ
- 動き出した計画
- キツネ狩り
- 恐怖の晩餐会
- レクター博士の饗宴
- 『ハンニバル』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ハンニバル・レクター(演:アンソニー・ホプキンス)
- FBI・政府の人物
- クラリス・スターリング(演:ジュリアン・ムーア)
- ポール・クレンドラー(演:レイ・リオッタ)
- ピアソールFBI特別捜査官(演:デヴィッド・アンドリュース)
- ジョン・ブリガムATF捜査官(演:ピーター・ショウ)
- ヌーナン(演:フランシス・ガイナン)
- ボブ・スニード(演:テッド・コッホ)
- フィレンツェの人物
- レナルド・パッツィ(演:ジャンカルロ・ジャンニーニ)
- アレグラ・パッツィ(演:フランチェスカ・ネリ)
- フランコ・ベネッティ刑事(演:アンドレア・ピーディモンテ)
- ニョッコ(演:エンリコ・ロー・ヴェルソ)
- レクター博士を狙う人物
- メイスン・ヴァージャー(演:ゲイリー・オールドマン)
- メイスン・ヴァージャーの使用人・雇人
- コーデル・ドームリング(演:ジェリコ・イヴァネク)
- カルロ(演:イヴァノ・マレスコッティ)
- マッテーオ(演:ファブリツィオ・ジフーニ)
- ピエロ(演:アレックス・コラード)
- その他の人物
- バーニー・マシューズ(演:フランキー・R・フェイソン)
- イヴェルダ・ドラムゴ(演:ヘイゼル・グッドマン)
- 飛行機の少年(演:イアン・イワタキ)
- 香水の鑑定士(演:マーク・マーゴリス)
- 『ハンニバル』の用語
- アメリカ合衆国司法省
- 司法省内の捜査機関
- FBI(連邦捜査局)
- ATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)
- DEA(麻薬取締局)
- パッツィ家
- ヴェッキオ宮殿
- 『ハンニバル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- レクター「人は考えを言葉にしない。ただ黙ってあなたの出世を阻む」
- レクター「私は真剣に考えている。君の奥さんを食おうと」
- レクター「コーデル、その男を突き落としてやれ。私がやったと言えばいい」
- レクター「母がよく言っていたよ。“何でも食べなきゃダメ。特に新鮮なものを”と」
- 『ハンニバル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作小説から大きく改変されたラストシーン
- カッポーニ宮には実在のフェルさんが居住
- 『ハンニバル』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌:バッハ『ゴルトベルク変奏曲アリアBWV988』(演奏者:グレン・グールド)1981年録音バージョン
- 挿入歌:ハンス・ジマー『親愛なるクラリス(Featuringアンソニー・ホプキンス)』
- 挿入歌:ハンス・ジマー『絞首台(Featuringアンソニー・ホプキンス)』
- 『ハンニバル』のオリジナル・サウンドトラック
- 収録曲
- 『ハンニバル』の予告編